宮本輝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルが良いなと、日頃あまり読まない宮本輝さんの本を手に取った。
素直に世界観に浸りたい気持ちと、何かが引っかかる気持ちが行ったり来たり。
自分が紆余曲折を経て生きてきたこと、関わってきた人たち全て、それらに思いを馳せ、敬意を払うのはとても素敵で、一人一人の生き、生かされた経験を無二のものにする。
ただ、高等家系の贅を尽くした晩餐会…何か引っかかる。沢山の生き物から出汁をとったデミタスカップに注がれたジビエのコンソメ…高等家系ならではの地位とお宝コレクションと広く卓越したコネクションの数々…
羨ましさも混ざっているんだろうと何度も自分を諌めたけれど、やはり上手く世界観に浸り切ることはで -
Posted by ブクログ
母から借りた本
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今で言うモラハラ的な夫を捨て突如家出した母、絹子
ドナウ川に沿って旅をしたいという手紙を受け取った娘の麻沙子は母を引き止めるため、かつて自身が過ごした西ドイツへ飛ぶ
かつてのドイツ人の恋人シギィと再会し、共に母を追う中、絹子が17歳年下の愛人、長瀬と共にいることを知る
やがて、二人を見つけた麻沙子とシギィの4人はドナウ川を下る旅に出る
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まず、もう古い!
1988年刊行…ってことは35年も前!!
言い回しも古臭い
『〜ですわ』とか『〜しましたの』とか
それがいい味出してるっちゃ出してるのかもしれない…といい方向に考えてみる
とっても分厚い上にやや冗長的なので時間かかった
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Posted by ブクログ
主人公の志乃子が50歳とちょうど私と同年代で、親近感を覚えながら読み始めました。
働き者の夫と3人の子供を持つ主婦の志乃子が、たまたま古美術品を手に入れたことから人生が動き出すお話。
平凡な主婦という設定だけど、実はただ者ではない気がしたよ。良いものを見分ける目利きの天性の才能がある。
すなおで謙虚で礼儀正しく、自分を自分以上のものに見せようとはせず、自分以下のものに見せようともしない、そんな善き人である志乃子。彼女が物との出会い、人との出会いで新たな人生を切り開いていくのだけど、これは偶然ではなく彼女が引き寄せたものなんじゃないかなという気がした。
50歳でこんな風に人生の風向きが変わること