宮本輝のレビュー一覧

  • 血脈の火―流転の海 第三部―(新潮文庫)

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    前2部に比べると穏やかな内容。とはいえ、熊吾もその周りの人々もみな必死に生きている。
    伸仁の成長、客商売のこれから、母の行方、熊吾の病気。さあ次の部へいきましょう。

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    2021年04月21日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

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    宮本輝が好きでよく読むのですが、ついに、大作の「流転の海」読み始めました。戦後のお話ですが、さすが戦後です。現代とはいろいろな面で違います。昔の人です。主人公は僕とはちょっと合わない人でした。自分と同じタイプの人の小説よりも勉強になるのかもしれません。

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    2021年03月28日
  • 愉楽の園

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    自分を愛してくれる男に揺れる女心。タイの外国独特の雰囲気に呑まれて何が幸せなのか?

    1年後にこの地球に生まれることが決まっている人間がいたとして、性格も才能も容貌も既に決定しているとしても、どんな国に生まれるかで、その人間の全ては別の形となって表面化するだろう。その場所にその時代に生まれてきてしまったのだから。

    白人社会におけるホモの多くは知能指数が高く、感受性に富んだ理想家で、自意識が強く潔癖で、上昇志向を捨てきれない。

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    2021年03月21日
  • 夢見通りの人々

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    夢見通りの個性豊かな住人たちの物語。
    と言ってしまえばなんだかおもしろおかしい話に聞こえてしまうが、そんなことはなく一人ひとりの、その人にとってはなんでもなかったり、一大事であったりの人生のほんの少しを見せてもらったような本。

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    2026年02月04日
  • 星宿海への道

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    ネタバレ

    雅人は異族として瀬戸家に紛れていただけだった。弟のきよしはずっと一緒に住んできた兄のことを全く理解できていなかった、本当の家族にはなれなかったことを知った。雅人にとって本当の家族はせつだけだったのだ。雅人にとって星宿海はいなくなってしまった母の思い出。母から聞かされた昔話と先生から聞いた黄河の源流の風景の妄想が生み出した、雅人と母が作った場所。

    それぞれの道を辿って「星宿海」に辿り着いたことで、千春も雅人も家族になったんじゃないかなあ

    宮本輝の小説からは、町工場の油臭さと泥の匂いがする。

    お母さんが身体を売るところを見るのは辛くなかったのかな。あの親子が一緒にいるときはいつも屈託がなく幸

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    2021年02月25日
  • 道頓堀川

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    昭和中頃、道頓堀川に間近い喫茶店リバーの店主武内と、そこに住み込みで働く邦彦を中心に、彼らに関係する様々な人々との間で起きた、様々な出来事が筆述された群像劇。
    読んでいて自然に胸に浮かんだのは、濁世という言葉。道頓堀川の描写に使われる濁りが、人間世界にも入り混じっている感覚。
    けれど汚濁ではなく、雑多な事象の重なりによる濁りで、それはどの場所にも、どの時代にもある一側面のよう。
    事故で一本の脚を失った犬・小太郎が、この時期の、この地域の人々が、ぎこちなくしか人生を集めなかったことを象徴しているのだと思う。
    大学生邦彦の青春譚であると同時に、中年店主武内の回想録でもある。けれど回想は、思い出の中

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    2021年01月23日
  • 田園発 港行き自転車 下

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    思わぬところからの人との繋がりで、明らかになっていく父の過去。
    真帆にも思いがけない出会いが過去にあったことを知る。
    様々な人が心に秘めていたものが、15年という年月を得て姿を現す。
    それぞれの運命が良い形で動き出す。
    優しい気持ちになれる一冊。

    2021.1.17

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    2021年01月17日
  • 満月の道―流転の海 第七部―(新潮文庫)

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    次から次と数多の人物が登場しますが、結局、優しい乱暴者で終わりそうだ。
    熊吾に残ったのは房江と伸仁、家族は大事ですよ・・・って事か。完結まで後2冊。
    飽きてきた。伸仁に将来を託すでThe endかな?
    宮本さんは熊吾に「この俺が杜撰だった」と云わせていますが、それじゃ読者が可哀そう!?
    杜撰・「ずさん」と読むことを知りました。少し利口になりました( ´艸`)

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    2021年01月10日
  • 胸の香り

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    ネタバレ

     宮本輝 著「胸の香り」、1999.7発行。人生の陰翳を描いた短編が7話、収録されています。どの話も読み応えがあります。私は、第3話の「さざなみ」と第7話の「道に舞う」が強く印象に残りました。
     宮本輝「胸の香り」、1996.6発行、7話が収録。リスボンで再会した男女の話「さざなみ」がお気に入りです。乞食で盲目の母親と幼い少女の物語「道に舞う」は強く印象に残りました。

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    2020年12月13日
  • いのちの姿 完全版

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    自伝的随筆集。自分の人生を後から振り返ってみてもこんなにバラエティー豊かなエピソードは出てこない気がする。それともこれは小説家という職業の鋭い観察眼と類まれな筆力のなせるわざ?

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    2020年11月28日
  • 星々の悲しみ

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    昭和50年代中盤に発表された宮本輝氏の短編集。全部で7編の短編が収録されています。本書の書名となっている「星々の悲しみ」だけでなく、全7編全てが人の「死」を意識させる内容になっています。そのためか、どの短編も少し重く、暗い空気感を感じました。それが苦手な読者にとっては、ちょっと読み進めるのが辛くなることも十分あり得ると思います。しかし、普段の生活では感じることのない人の「生と死」を様々なシチュエーションで描いたこの短編集は、さすが宮本輝氏とも言えるかもしれません。決して爽快な読後感を得られるわけではないですが、人の「死」に関わる悲しさとか、切なさとかを読書を通じて感じたいという人にはバッチリは

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    2020年11月01日
  • いのちの姿 完全版

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    幼い頃の出来事をこんなにも鮮明に覚えているとは!特異な体験と思ったが、昭和30年代ならありえたのかな。

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    2020年10月25日
  • 愉楽の園

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    引き続き読者の師よりお借りした本からの1冊。

    本作の舞台はバンコク。バンコクは1782年、ラーマ1世による遷都以来、タイの政治・経済・教育・文化の中心として、現代では「東南アジアのハブ」と称されるほど先進的な国際都市。その一方、運河を利用した交通、そして仏教文化の厳かな雰囲気の中に、古今の歴史と文化の融合、調和が感じられる。

    そんな先進的な都市としての発展にもかかわらず、実際にそこで生活する一般的な人たちの生活環境はそれほど整っていないような格差イメージを持つ。それはタイ王国の政権的な問題が絡んでいるからかもしれない。

    現在のタイは、ラーマ1世から続くラッタナコーシン王朝。1932年の立

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    2020年09月29日
  • 骸骨ビルの庭(上)

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    人間は何のために生まれてくるのか?明確に答えられるものでないと承知していたが、パパちゃんは即答し、断言したのだ。自分と縁する人たちに歓びや幸福をもたらすために生まれてきたのだ、と。

    なるほど。宮本輝の小説には、金言があります。

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    2020年09月21日
  • 人間の幸福

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    敏幸の住む「杉の下マンション」の隣の一軒家の主婦、玉田麦子が白昼、撲殺される。近隣の住民は警察の取り調べを受けるのだが、敏幸は代休をとって昼寝をしていたのでアリバイがない。身の潔白を証明したいと、自らも犯人探しに翻弄する。近隣を嗅ぎまわっているうちに、表面に出ていなかった他所の家々のゴタゴタ、人間模様、人の裏側を知るところとなる。
    しかし、この敏幸という男、犯人探しといきがって人を尾行したり、一日の精力ほとんどを使って、どれだけ暇なのだろう、違和感嫌悪を覚えた。これじゃストーカーまがいだ(この時代ストーカーという言葉はなかっただろうが)。自分でも高揚感を得てるように見えるし。

    「事に当たって

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    2020年08月27日
  • 私たちが好きだったこと

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    常に昔の思い出の中にいるような不思議な気分になる本でした。ちょっとありえないでしょって思える点も、若い頃はには近い事があったような、その感覚を今は忘れてるだけかもと思わされた。

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    2020年08月03日
  • 血の騒ぎを聴け

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    宮本輝の小説のような題名のエッセイ。初出までの苦労、その後の順調とも言える作家活動。さまざまな人から得た教え。小説家に必要なのは受容力があげられてよいと感じた。2020.7.30

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    2020年07月30日
  • 星宿海への道

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    星宿海への道

    雅人という1人の男性が抱えていた、戦後から現代に至る壮絶な人間模様を描いた物語。

    雅人に関わってきたひとりひとりの人生や想いがそれぞれ交差して、読み終わった後何とも言えない気持ちになりました。

    再度、丁寧に読み返したくなりました。

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    2020年07月04日
  • 夢見通りの人々

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    再読完了。
    あまりこの作家のこと、知っている訳ではないのですが、上手いけれども、少なくとも突拍子もないこと、あるいは深淵を除くような感じではない。良い意味で平易な内容で安心感あります。
    本作も適度に暗いオチで好感持てます、はい。

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    2020年05月13日
  • 春の夢

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    「青が散る」とシンクロする部分がありつつ、話自体はそんなに青くもなくみんなどこか不安定。話の起伏はあまりないけど、確信をついた表現もあって、もっと若い頃に読みたかった一冊。
    勇気、希望、忍耐。どれも、どこか欠けてるな…

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    2020年05月06日