宮本輝のレビュー一覧

  • 星々の悲しみ

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    ネタバレ

    人間の儚さや切なさを描いた7つの短編集。
    読後の爽快感に慣れていたが、この本は違う。唐突に話が終わる。
    最初は唖然としたが、読み終わる頃にはその感覚を楽しんでしまった。
    楽しい内容ではなく自分に合わないなとは感じたが、なぜか嫌えない一冊でした。

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    2015年09月22日
  • 胸の香り

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    短編集。
    文体とか、話の持って行き方とか、そこから作られる雰囲気とか…、とてもいいと思う。ただ、微妙にすっきりとはしない話ばかりで、一つ読み終えるごとに、胸の中に何か嫌なものが沈殿していく感じがする。不倫云々って読むだけでも何だか疲れるなあ。

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    2012年01月18日
  • 夢見通りの人々

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    人の機微に触れることに、こんなに疲れたのは久しぶりだ。
    奥田英朗さんのように、人の嫌なところや弱いところに触れているのに、こうも後味が悪いのはなぜだろう。
    自分の、本質的に夢見がちな性格には辛い。

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    2012年01月15日
  • 人間の幸福

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    う~~ん、ちょっと”中途半端“な感じがしてもひとつやったかなぁ・・・。
    すごく読むのに時間がかかってしまった。

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    2012年01月11日
  • 夢見通りの人々

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    荒れかけた商店街の住人達の話。

    登場人物がみんなどこか薄暗い部分があって近くにいたら嫌な感じなんだけど、読むにつれてみんななんだかんだで繋がっててあたたかくできあがっているのがいい。

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    2011年12月11日
  • 愉楽の園

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    9月にバンコクへ行ってきた。2度目である。日本人がタイ人の染まることはないが、タイ人が日本人をどのように見ているか・客観的に見えるくだり納得。そして11月の大洪水・・・

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    2011年12月07日
  • ドナウの旅人(下)

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    ドナウ河に沿って続く旅。
    出会いや別れ、人との関わり。
    半年以上続く旅で、変わっていく心情、強さなどが
    文章に溢れています。

    丁寧に描写されている文章にとても好感が持てました。

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    2011年11月27日
  • 睡蓮の長いまどろみ(上)

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    ネタバレ

    旅先のお風呂で読んでいて、つるっとお風呂におとして、最後の方は読むのに苦労しました。前半は性的なシーンが読みづらかったのですが、だんだん宮本輝らしく主人公の人生観が語られるようになってきて、おもしろくなってきました。

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    2011年11月27日
  • 人間の幸福

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    さえない主人公の住むアパートの隣人がバットで撲殺される。アパートの住人それぞれに動機がありそうで、殺人事件をきっかけに住人たちの知らない顔が見えはじめる。

    隠してるつもりじゃなくても、普通ひとって、いろんな面があると思う。私の知っているあの人も、私の知らないあの人だったりするよね。

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    2011年11月27日
  • ドナウの旅人(上)

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    ネタバレ

    ドナウに沿って旅をする2組の男女。
    恋愛、友情、失望、生死に向き合いながらも、葛藤の日々を送る。
    美しいドナウ河や都市を綴る、表現力もすばらしい。

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    2011年11月24日
  • 海辺の扉(上)

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    ネタバレ

    なんていうか「染みた」っていう感想。ものすごく面白くてぐいぐい引き込まれる、というわけではないのだけれども、静かに染みてくる話だった。幼い息子を不注意で死なせてしまった男性がギリシャでギリシャ人女性と再婚して。。。という話なのだけれども、特にこの男性がどのように、自分の過失による息子の死を乗り越えていくか、、、という話。観光の側面からだけではわからない、ギリシャの混沌とした雰囲気がまた興味深かった。
    「ものごとにはすべて原因と結果があるのに、人間の運命だけこの原因と結果の法則からはずれるのはおかしい」という言葉にちょっと考えさせられたな。

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    2011年11月18日
  • 夢見通りの人々

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    「夢見通りの人々」は、十章の短編からなるオムニバス小説である。
     登場人物は詩人志望の里見春太と彼が思いを寄せている美容師見習いの光子。 そして、競馬狂いで夫婦ゲンカの絶えない太棲軒の親父・ライオンズクラブのメンバーになりたくて幾つかの役職に名を連ねているパチンコ屋の経営者。金儲けが人生のすべてとおもっている村田時計店。
     ホモと噂されているカメラ屋の若主人。美男のバーテンしか雇わないスナックのママ。もとやくざの組員だった肉屋の兄弟──。
     これら、ひと癖もふた癖もある夢見通りの人々がある章では主役になり、ある章では脇役で登場する。
     例えば、ある章では、淫乱で自分の店に雇ったバーテンをいつの

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    2011年11月12日
  • 海辺の扉(上)

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    なんとなく微妙なところ・・・おもしろいのか、おもしろくないのか・・・引き込まれそうで引き込まれない・・・こんな感想。 でも、まあ、最後の方は『早く下巻へ・・・』って思ったからおもしろいのかなぁ。

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    2011年10月24日
  • 焚火の終わり 上

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    ちょっとエロかった。
    女性の出生の謎を据えつつ、ラストの方では、宮本作品によく出てくる起業が描かれる。

    異母兄妹なのか異父兄妹なのか・・

    人を愛するってことをつきつめていくと、兄妹とか同性とか関係ないよっていうことか

    「人間は魑魅魍魎」

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    2011年10月23日
  • ドナウの旅人(上)

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    父と離婚するための布石として、
    ドナウを上流から下流に辿る旅にでた母とそれを追う娘の物語。

    旅を通して様々な人と考えに触れ、母子は成長し、
    それぞれが抱える問題を解決していく。

    個性的な登場人物一人一人から想い(哲学)を感じる。

    そこには、作者の想いだけでなく、作者が出会った人たちの想い
    も詰まっていて、それらが、作品の中の適した登場人物に割り当て
    られているに感じた。

    物語としての完成度が高く、どのようにしてこの物語ができたのか
    作者がこの作品を書くために旅したことをまとめた『異国の窓から』
    を後日読んでみたい。

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    2011年10月20日
  • 幻の光

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    人は精がのうなると、死にとうなるもんじゃけ

    とは、作中の言葉であり、不可思議な死に対するひとつの解釈である。

    短編集。全編を通して、誰かの死が、深く或いは無意識のうちに主人公の思考に絡み付いていた。

    貧しく、決して華やかではない日常の中で、漠然とした不安、答えの見えない感情が、何気無い瞬間、ふと胸中を過ぎる。
    その源泉を探ると、それは、けじめをつけていない過去の出来事であり、それが誰かの死であったりする。
    死というものに、答えを与えることは、誰にだって難しく、いつだって解らないものだということ。
    平凡な日常を切り取り、平凡な人の不安定な心のうねりを通じて、読み手に教えてくれたような気がす

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    2011年09月11日
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    1~5部までひろみさんに貸してもらって、一気に読んだ。
    登場人物のキャラクターも話の展開も面白くて、読み終わってすぐに読み返したけど、2回目に読んだときは作者の思想とかが表に出すぎてる気がして、共感できなくなってきて4部の途中で読むのやめちゃった。
    でも、人物のとらえ方とかはすごく鋭くて的を得ている気がする。「自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃいけん」とか、覚えておきたい台詞も多い。
    ひろみさんいわくもう6部が出てるそうなので、貸してもらえたら続きが読みたいなぁ。
    熊吾親子がどうなるかが気になる。

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    2012年01月20日
  • 約束の冬(下)

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    ラスト、2人が
    「俊国」
    「留美ちゃん」
    と呼び合っていたのが意外。
    でもよいと思いました。

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    2011年07月23日
  • 海岸列車(上)

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    以前はとても好きな一冊だったのですが、東日本大震災後に読み返してみたところ、どこが良かったのかよくわからなくなりました。

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    2011年07月08日
  • オレンジの壺(下)

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    戦争が人々に残した傷は時が経っても決して消えない。そうだろうな。
    そうなるだろうな。と。歴史の話。現在の話が交錯しながらの展開。でも現在といっても今から20年くらい前の光景。
    会社社長のご令嬢。軽井沢の別荘。「そんなことはなくってよ。」と、普通の会話で話しちゃう、そんな雰囲気の女性。日常とかけ離れたところで、一生懸命になる人たち。フランスでの生活、ちょっとやぼったくてもフランス語を話せる日本人の男の人にちょっと憧れてしまう。

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    2011年06月18日