宮本輝のレビュー一覧

  • 海岸列車(下)

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    「海岸列車」 宮本輝(著)

    独りの女性の自立の物語。

    小説を描くには、あるフィロソフィーが必要である。
    どう励ますか。
    励ますうえで、何がそのKEYとなるのか。

    女は訓練のしがいがない。
    ニセモノやホンモノを見きわめる目や思考方法
    more studying → モス・クラブ
    上昇志向

    「人間が、本当の意味でおとなになるのは、
    五十才をすぎてからよ。」
    俺は、五十をすぎた人間の情熱以外信じない。

    「私利私欲を憎め。
    私利私欲のための権力とそれを為さんとする者たちと闘え。」

    「私の煙草は、私の歴史なんです。
    歴史はやめられません。」

    天降大任於凝斯人 必先労其筋骨 苦其心去。
    「天は、大任を帯びた人間に対して、
    必ず先に、その筋骨への労と、
    その心や意志への苦しみを降らせる。」

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    2013年10月01日
  • 春の夢

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    卒業前後が背景。
    哲之ー陽子

    借金を抱えて、それを克服する
    大学卒業前後のストーリー。
    「死」というものに対して、
    鮮明化してきている。
    千代乃のストーリーがよくかけている。
    行きつもどりつの振幅が、
    豊かなスケールで書かれている。

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    2013年10月01日
  • 海辺の扉(下)

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    いつもの作風にミステリー要素ご入った作品だったので新鮮な気持ちで読めた。
    舞台であるギリシャという国に対してあまりにも理解がないがゆえにこの話の半分も理解できていないのではないかと…。

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    2012年11月23日
  • 彗星物語

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    ハンガリー留学生ボラージュという青年がおもしろい。
    晋太郎のもつよさがよくでている。
    幸一、真由美、紀代美、恭太の4人の兄弟。
    フックという、犬と思っていない犬。
    不思議な世界が繰り広げられている。
    家族の持つ意味は、もっと違ったことにある。
    平凡な中に、キラキラした息吹が存在している。

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    2013年10月01日
  • オレンジの壺(下)

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    いつもどおりの男女の話かと思っていたが、下巻に入ったとたん急展開で驚いた。
    祖父の過去を辿って行くのは面白かったが、ややボリューム不足な感は否めない。また、真相もイマイチぼんやりで良い意味では読者の想像力に委ねているが、個人的には不完全燃焼。
    さらに、主人公の女性が魅力的に思えず共感もできなかったのは、自分が女性目線で読んでいるせいなのか…?

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    2012年10月17日
  • 道頓堀川

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    色々な過去を持つ色々な人々の中で、それぞれがそれぞれの生き方を大阪の混沌とした街角で生きて行く、という話。
    流されたり流されなかったり、将来に不安を抱きつつも、答えが見えそうで見えなかったり。
    主人公のおじさんよりも、居候の学生さんのほうが心の描写に共感ができる。

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    2012年09月28日
  • 彗星物語

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    今時見られない大家族+留学生、土地のほとんどを手離しても、それを何とか納められる広い家。本来心温まる話なんだろうけれど、どうも色々うまくいき過ぎで苦笑。

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    2012年09月01日
  • 新装版 二十歳の火影

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    私の大好きな方たちがそろって宮本輝ファン。彼の文体に多大な影響を受けた、彼の作品が好きだという話をちらほら耳にするので、どんな方なのか知りたくて、少しずつ読み始めた。エッセイのほうが好きだなぁと教えてもらったこの1冊。『にぎやかな天地』と『錦繍』しか読んだことがないので、いまいちピンとこないところも。とにかく、陳腐な使い古された言葉を使うなら、この人は、「波乱万丈」な人生を歩んできたのだなぁということ。もう少しいろいろな作品を読んでから、もう一度読んでみたいなと思う。

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    2012年08月27日
  • ドナウの旅人(下)

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    ドナウ川沿いを旅する4人が出会う様々な出来事。旅の醍醐味を味わせてくれた。描写に嫌味がなくすっと入っていける。12.8.16

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    2012年08月16日
  • 真夜中の手紙

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    宮本輝がウェブサイトを持っているとは知らなかった。本著は3.11以降の記述、井上靖のエピソード、ジャック二クラウスの言葉、そして、時折の憂国の言が印象深い。

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    2012年08月10日
  • 骸骨ビルの庭(下)

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    立退きを求めに来た八木沢は骸骨ビルでの日々を過ごす中で住人達に親しみを感じるようになっていた。立退きの具体案も無いのでやる事と言えば料理と読書の毎日。
    住人達の話を聞いていると子供の頃の畑仕事の話を幾度のなく聞く事になり、八木沢も農作業を始める事になった。骸骨ビルの庭で住人達に教えてもらいながら作業に没頭する。
    農作業に携わる事で住人達に過去の記憶を呼び起こす事にも繋がる事になる。

    とてもゆったりとした小説だったと思います。農作業をしたり
    、料理をしたり、読書をしたり、そしてまた農作業と料理と読書の繰り返しの毎日。
    いつまでも続ける訳にはいかないが、先は見えない中で立退きを迫る事も無く住人達の話を気長に聞いて行く。

    骸骨ビルで育った住人達は一つの家族だったのだろう。
    例え血が繋がっていなくても共に育った兄弟であり、共に育てて貰っらった仲間であり、苦労を共にした戦友だった。

    本当はみんな骸骨ビルを壊して欲しくなんかないんだろうな。

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    2012年07月28日
  • 骸骨ビルの庭(上)

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    立ち退きを完了させるために、戦争孤児たちが集まるビルにやってきた男が、住人たちとの交流の中で主の慈愛を再確認して行く話

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    2012年06月16日
  • 胸の香り

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    「舟を焼く」「さざなみ」「胸の香り」いずれも不倫がストーリーの発端となっているようで、残るものは十色。「さざなみ」の真須美の強さが好きだなぁ。

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    2012年06月02日
  • 骸骨ビルの庭(上)

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    戦後の日本に溢れた孤児たちと、その孤児たちの、それぞれ「父親」と「母親」の担ってくれた二人の男の物語を主人公の目を通して辿っていく物語。大人になった孤児たちの個性が強くてすごく面白く、また心温まります。

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    2012年05月16日
  • 約束の冬(下)

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    32歳氷見留美子と偶然家の向かいに住む54歳上原桂二郎を通して約束とは何かを問う作品であった。
    人生を10年の節で考えていく中で人は色々な体験をしていくものであるが、約束とは、命懸けでやるものと留美子を通して語らせる。
    約束とは、決めごとではなく、そうありたいという希望である。芦原久美子との70歳でのネパール旅行は、死んではいけないというまさに「希望」である。また、「目標」といえよう。
    須藤潤介が遠い昔の子供がした約束に対して画竜点晴を欠くということで果たそうとする。
    それは、義務として受け取れる。(自分がしたくてする)おさえつけられたものでなく。約束には、権利と義務があるということであろうか。
    上原俊国の10年前にだした手紙という約束は、希望であり、それは、一念があったため果たされる決意である。

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    2012年06月28日
  • 焚火の終わり 上

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    名前から女性作家と思って、読んでると

    「随分と男の願望がこもった、男性目線の本」だな、と。

    上下読み終わっても、「だからなんだ」って

    思ってしまう本でした。

    渡辺淳一を少し思い出したのは、私だけかな…。

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    2012年05月14日
  • 道頓堀川

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    映画は「まち子」に松阪慶子が大学生邦彦に「真田広之」が演じた。著者の宮本輝は学生時代に道頓堀沿いの喫茶店デアルバイトをしているので、その時の体験も作品に反映されている。
    主人公は幸橋で「この橋の辺りから夜の盛りの時間に道頓堀の賑わいをながめると、人間にとって何が大望か、小望かが判ってくる」とつぶやく。

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    2012年04月24日
  • 我ら糖尿人、元気なのには理由がある。 現代病を治す糖質制限食

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    私の食生活の中心を占めている炭水化物や糖質(米、麺類、パン類)を制限することで現代病を治すことが出来るという考え方にはショックを受けました。

    しかし人類が進化してきた歴史を長いスパンでみると、炭水化物を食べるようになったのはごく最近の数百年(満足に食べれるようになったのは100年程度か)ということを考えると、人間の身体は糖質分を効率よく使うようには設計されていないという考え方(p3、150)も納得させられました。
    理解はできたものの、主食を制限する生活にいきなり変えるのは私は難しいと思いますが、主食の量を減らして、おかずの量を増やす、夕食は粗食にするという考え方は中年を迎えた私にとっては有益なアドバイスだと思いました。

    また脳にとってブドウ糖が良いというのも事実ではない(p93)ということも初めて知りました。

    以下は気になったポイントです。

    ・元来、人間の体は、米・麦などの穀物類、いもやかぼちゃ等のでんぷん類、砂糖や果物等の糖類を摂取するようには出来ていない(p3)

    ・筋肉中のグリコーゲンが保持されているということは、脂肪酸とケトン体がうまく使えているから筋肉のグリコーゲンを使わない、乳酸がたまらないということ(p45)

    ・糖質制限食をすると、減量効果が凄い、カロリーが同じでも糖質制限食のほうが痩せる(p47)

    ・糖質制限食が減量に効果がある理由は、1)インスリンの追加分泌なし、2)脂肪が燃え続ける(ブドウ糖を使わず脂肪酸、ケトン体を使うように体が変化)、3)呼気や尿中に排出されるケトン体がカロリーを持っている、である(p48)

    ・健康診断で計測する血糖値は空腹時のみである、初期の糖尿病を発見するには食後血糖値を調べる必要がある、健康診断で異常値を示した場合は手遅れ?p59)

    ・かつては飢餓があったので、中性脂肪は役に立った(p73)

    ・蒸留酒(ウィスキー、焼酎、ウオッカ、ジン等)は発酵液を蒸発させるので、糖質が含まれいので糖質制限食時にも飲酒可能(p86)

    ・日常的な活動では、脂肪酸・ケトン体をガソリンのように使い、緊急事態で筋肉が激しく収縮したときはブドウ糖を使うのが人体の基本設計である、これは最近判明した(p90)

    ・脳がブドウ糖しか使用できないというのは間違いで、脂肪酸の代謝産物であるケトン体をいくらでも利用可能(p93)

    ・体重50キロの人にはグリコーゲンは250グラム(1000キロカロリー)しか蓄積されていない、基本はケトン体や脂肪酸を使う(p95)

    ・アメリカでは医者の給料が日本の2倍で、勤務時間は半分であるのが実情(p113)

    ・殆どの医師は、糖尿病患者から尿中にケトン体がでると悪いと思う、通常のカロリー制限食であれば重態である(血糖値が高い)が、糖質制限食では血糖値も正常であり、ケトン体が多くても問題ない(p123)

    ・現在はお棺の中にドライアイスを入れる量が昔と比べて少なくなった、その理由は防腐剤がたくさん体中にあるから?(p139)

    ・沖縄の発酵食品の色や味が変わってしまったことで、化学塩と天然塩では大変な違いがあることが判明した(p141)

    ・最古の人類登場が400万年前とすると、399万年間はずっと狩猟・採集の生活であり糖質はほとんど摂取していない、人類の進化は殆どは399万年間につくられたと見るべき(p150)

    ・基本的にガン細胞はブドウ糖を取り込む、例外として前立腺がんがあるが、がんの8~9割はPETで判明する(p170)

    ・イヌイットは20世紀初頭までは糖質制限食であったが、それ以降は欧米型の生活が入ってきて長寿にはなったが”がん”の発症率も増加した(p173)

    ・インスリンが大量に出ていると、がん細胞の増殖を異常に促進してしまう(p177)

    ・明治時代の生活では多くの糖質の量を摂取しているが、それは運動量が今の10倍以上であったから(p185)

    ・糖質制限食とは、なるべく主食を抜く、イモ類なども避けるが一方で、肉・魚などのたんぱく質、脂肪の多い食品はOKで調理法(炒め物、揚げ物)に制限なし、蒸留酒はOK(p208)

    ・スタンダード糖質制限食とは、1度の食事のみ主食を摂取、夜は避けて昼食がお奨めである(p217)

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    2012年04月09日
  • ドナウの旅人(上)

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    ネタバレ

    麻紗子とシギィの再会にドキドキした。
    絹子と長瀬の出逢いにも。

    長い旅だから、いろんなことも起きて。
    みんなの気持ちも変わっていった。

    旅先でさまざまなひとと出逢い、別れて、
    ひとの温かさを感じる旅だった。

    ラストは残念だった。わたしはふたりで困難を乗り越えてほしかったから。

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    2012年04月08日
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

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    続いての流転の海、第5部。
    今度は、また違った世界で暮らす環境になる伸仁。
    そして熊吾の再起。
    第6部への下準備が全て整ったんでしょうか?
    最後、どうなるのか
    楽しみです。

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    2012年03月10日