宮本輝のレビュー一覧

  • 道頓堀川

    Posted by ブクログ

    色々な過去を持つ色々な人々の中で、それぞれがそれぞれの生き方を大阪の混沌とした街角で生きて行く、という話。
    流されたり流されなかったり、将来に不安を抱きつつも、答えが見えそうで見えなかったり。
    主人公のおじさんよりも、居候の学生さんのほうが心の描写に共感ができる。

    0
    2012年09月28日
  • 優駿(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    下巻に来て、出ました。怪物オラシオンの「馬じゃない」ほどの俊足。
    まさかこのまま・・・勝ち続けました。
    「馬はロマンだ」って言っても、なかなか手に取る様にみえるものではないので、こうやって御伽草子の屏風みたいに見せてくれたことに驚き。

    0
    2012年09月26日
  • 新装版 二十歳の火影

    Posted by ブクログ

    私の大好きな方たちがそろって宮本輝ファン。彼の文体に多大な影響を受けた、彼の作品が好きだという話をちらほら耳にするので、どんな方なのか知りたくて、少しずつ読み始めた。エッセイのほうが好きだなぁと教えてもらったこの1冊。『にぎやかな天地』と『錦繍』しか読んだことがないので、いまいちピンとこないところも。とにかく、陳腐な使い古された言葉を使うなら、この人は、「波乱万丈」な人生を歩んできたのだなぁということ。もう少しいろいろな作品を読んでから、もう一度読んでみたいなと思う。

    0
    2012年08月27日
  • ドナウの旅人(下)

    Posted by ブクログ

    ドナウ川沿いを旅する4人が出会う様々な出来事。旅の醍醐味を味わせてくれた。描写に嫌味がなくすっと入っていける。12.8.16

    0
    2012年08月16日
  • 真夜中の手紙

    Posted by ブクログ

    宮本輝がウェブサイトを持っているとは知らなかった。本著は3.11以降の記述、井上靖のエピソード、ジャック二クラウスの言葉、そして、時折の憂国の言が印象深い。

    0
    2012年08月10日
  • 骸骨ビルの庭(下)

    Posted by ブクログ

    立退きを求めに来た八木沢は骸骨ビルでの日々を過ごす中で住人達に親しみを感じるようになっていた。立退きの具体案も無いのでやる事と言えば料理と読書の毎日。
    住人達の話を聞いていると子供の頃の畑仕事の話を幾度のなく聞く事になり、八木沢も農作業を始める事になった。骸骨ビルの庭で住人達に教えてもらいながら作業に没頭する。
    農作業に携わる事で住人達に過去の記憶を呼び起こす事にも繋がる事になる。

    とてもゆったりとした小説だったと思います。農作業をしたり
    、料理をしたり、読書をしたり、そしてまた農作業と料理と読書の繰り返しの毎日。
    いつまでも続ける訳にはいかないが、先は見えない中で立退きを迫る事も無く住人達

    0
    2012年07月28日
  • 骸骨ビルの庭(上)

    Posted by ブクログ

    立ち退きを完了させるために、戦争孤児たちが集まるビルにやってきた男が、住人たちとの交流の中で主の慈愛を再確認して行く話

    0
    2012年06月16日
  • 私たちが好きだったこと

    Posted by ブクログ

    10数年ぶりに再読。久々の再読なのに感想は一緒だった。

    宮本輝の作品の中では軽くて異色な感じ。昔のトレンディードラマみたい。
    主人公の心のあり方が印象的で、それが作品の魅力だった。
    やっぱり愛子がちっとも好きになれなかった。

    0
    2012年06月07日
  • 胸の香り

    Posted by ブクログ

    「舟を焼く」「さざなみ」「胸の香り」いずれも不倫がストーリーの発端となっているようで、残るものは十色。「さざなみ」の真須美の強さが好きだなぁ。

    0
    2012年06月02日
  • 骸骨ビルの庭(上)

    Posted by ブクログ

    戦後の日本に溢れた孤児たちと、その孤児たちの、それぞれ「父親」と「母親」の担ってくれた二人の男の物語を主人公の目を通して辿っていく物語。大人になった孤児たちの個性が強くてすごく面白く、また心温まります。

    0
    2012年05月16日
  • 約束の冬(下)

    Posted by ブクログ

    32歳氷見留美子と偶然家の向かいに住む54歳上原桂二郎を通して約束とは何かを問う作品であった。
    人生を10年の節で考えていく中で人は色々な体験をしていくものであるが、約束とは、命懸けでやるものと留美子を通して語らせる。
    約束とは、決めごとではなく、そうありたいという希望である。芦原久美子との70歳でのネパール旅行は、死んではいけないというまさに「希望」である。また、「目標」といえよう。
    須藤潤介が遠い昔の子供がした約束に対して画竜点晴を欠くということで果たそうとする。
    それは、義務として受け取れる。(自分がしたくてする)おさえつけられたものでなく。約束には、権利と義務があるということであろうか

    0
    2012年06月28日
  • 焚火の終わり 上

    Posted by ブクログ

    名前から女性作家と思って、読んでると

    「随分と男の願望がこもった、男性目線の本」だな、と。

    上下読み終わっても、「だからなんだ」って

    思ってしまう本でした。

    渡辺淳一を少し思い出したのは、私だけかな…。

    0
    2012年05月14日
  • 道頓堀川

    Posted by ブクログ

    映画は「まち子」に松阪慶子が大学生邦彦に「真田広之」が演じた。著者の宮本輝は学生時代に道頓堀沿いの喫茶店デアルバイトをしているので、その時の体験も作品に反映されている。
    主人公は幸橋で「この橋の辺りから夜の盛りの時間に道頓堀の賑わいをながめると、人間にとって何が大望か、小望かが判ってくる」とつぶやく。

    0
    2012年04月24日
  • 我ら糖尿人、元気なのには理由がある。 現代病を治す糖質制限食

    Posted by ブクログ

    私の食生活の中心を占めている炭水化物や糖質(米、麺類、パン類)を制限することで現代病を治すことが出来るという考え方にはショックを受けました。

    しかし人類が進化してきた歴史を長いスパンでみると、炭水化物を食べるようになったのはごく最近の数百年(満足に食べれるようになったのは100年程度か)ということを考えると、人間の身体は糖質分を効率よく使うようには設計されていないという考え方(p3、150)も納得させられました。
    理解はできたものの、主食を制限する生活にいきなり変えるのは私は難しいと思いますが、主食の量を減らして、おかずの量を増やす、夕食は粗食にするという考え方は中年を迎えた私にとっては

    0
    2012年04月09日
  • ドナウの旅人(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    麻紗子とシギィの再会にドキドキした。
    絹子と長瀬の出逢いにも。

    長い旅だから、いろんなことも起きて。
    みんなの気持ちも変わっていった。

    旅先でさまざまなひとと出逢い、別れて、
    ひとの温かさを感じる旅だった。

    ラストは残念だった。わたしはふたりで困難を乗り越えてほしかったから。

    0
    2012年04月08日
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    続いての流転の海、第5部。
    今度は、また違った世界で暮らす環境になる伸仁。
    そして熊吾の再起。
    第6部への下準備が全て整ったんでしょうか?
    最後、どうなるのか
    楽しみです。

    0
    2012年03月10日
  • 骸骨ビルの庭(上)

    Posted by ブクログ

    うむ。
    じわじわくるな。
    なんだろう、特にうわぁとかおおっとか激しく気持ちが動く訳じゃないんだけど、じわじわっときいてくるんだよね…

    下巻まで読んでしまった後なので、内容がかぶってるかもだけど、主人公がキャベツ刻むのプロ並みで免許皆伝レベルだったり、オムレツのトロトロ加減が絶妙だったり、ひろこさんの教えてくれる料理をカンペキにマスターしたりってのが、村上さんの登場人物的でなんだかなーって思った(苦笑)

    要は私が、お料理上手な男性がムリなのかもしれん…
    (自分が料理苦手だからって)

    0
    2012年03月07日
  • 幻の光

    Posted by ブクログ

    決して特別な才能を感じるわけではない。物語の構成、文章のリズム、そして登場人物の感情。そのどれをとっても、ごく平凡な才能だ。しかし、その性質による全体の安定性は、確かに人の心に打つものがあると思った。

    0
    2012年03月03日
  • 月光の東

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初恋の相手が友人の自殺に関与しているのではないかという疑惑から、居場所を探すうちに、それまでの彼女の足取りを辿ることになり、そんな彼女に思いを馳せる話。
    宮本輝節が光るものの、結局は美人か、という感想。
    直接の接触は最終的にもないあたりが宮本輝らしい。

    0
    2012年04月17日
  • 焚火の終わり 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    単行本で出た当初、「禁断の恋」とうたってたPOPをみて、
    なんとなく敬遠していた作品。


    …で結局ふたりの関係って何???
    という謎を残したままの結末。
    人生がすべてクリアになるはずはないんだけど、
    小説の中ではちょっとはっきりさせてほしかったような…。

    宮本輝の中に出てくる人物、特に女性はそんじゃそこらにはいなそうな、「高嶺の花」みたいな存在が多い。
    それがすごくいい!と思えるときと、
    そんなのありえないし…と冷めちゃうときと...。
    今回はちょっと冷め気味。

    0
    2012年02月20日