宮本輝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「夢見通りの人々」は、十章の短編からなるオムニバス小説である。
登場人物は詩人志望の里見春太と彼が思いを寄せている美容師見習いの光子。 そして、競馬狂いで夫婦ゲンカの絶えない太棲軒の親父・ライオンズクラブのメンバーになりたくて幾つかの役職に名を連ねているパチンコ屋の経営者。金儲けが人生のすべてとおもっている村田時計店。
ホモと噂されているカメラ屋の若主人。美男のバーテンしか雇わないスナックのママ。もとやくざの組員だった肉屋の兄弟──。
これら、ひと癖もふた癖もある夢見通りの人々がある章では主役になり、ある章では脇役で登場する。
例えば、ある章では、淫乱で自分の店に雇ったバーテンをいつの -
Posted by ブクログ
人は精がのうなると、死にとうなるもんじゃけ
とは、作中の言葉であり、不可思議な死に対するひとつの解釈である。
短編集。全編を通して、誰かの死が、深く或いは無意識のうちに主人公の思考に絡み付いていた。
貧しく、決して華やかではない日常の中で、漠然とした不安、答えの見えない感情が、何気無い瞬間、ふと胸中を過ぎる。
その源泉を探ると、それは、けじめをつけていない過去の出来事であり、それが誰かの死であったりする。
死というものに、答えを与えることは、誰にだって難しく、いつだって解らないものだということ。
平凡な日常を切り取り、平凡な人の不安定な心のうねりを通じて、読み手に教えてくれたような気がす -
Posted by ブクログ
う~む。マジで誰か解説してほしい。主要人物の心情や言動の脈絡がわからないというか、矛盾を感じるというか、最後は???の連続でした。期間をおいて読んだので、理解が足りなかったか。
・株買い取りは秘密裏のはずが、地下室を暴露するとはどういう料簡?
・父はいつ知った?知った後の心の変化の軌跡は?あと無口になった理由も理解できず。
・母の真意は?最後の驚愕の事実との関連性は?二重取り?(これ一番のなぞ)猫?
・主人公は少し激しすぎやしないか?(笑)
・姉をそそのかしたのは?自ら?正体は猫?蛇?
・刑事はなぜわかったのか?勘?(笑)
などなど、他にもありますが・・・、ネタバレにならないように奥歯に挟まっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ長らく読んでいた宮本輝さんの「人間の幸福」
やっと読み終わりました。
内容や展開とタイトルがどう繋がって行くのかが
中盤くらいまでは読めなかったのですが
最後までたどり着いてみると作者の言わんとすることが
分かってきたような気がします。
うちの母はよく夜に車で走っていると
こんなことを言っていました。
あの家一軒一軒にそれぞれの家庭があり、暮らしがある。
窓から灯りが洩れているのを見ると
その家族の生活を想像してしまう。と…
ひとつとして同じ家族の生活はなく、
ひとつとして同じ人生はなく、
当たり前なのですが人生感も価値感も恋愛感も性癖も違う
人間が何億とこの世で生きているのです。
だから