宮本輝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
よねかの思い出を探る旅は、そのままよねかに引き寄せられた男たちを振り返る旅であった。美しくかつ強い女性であったよねかはまた、人間の業を強烈に意識した女性であった。傍目からみるよねか像とは異なり、付き合った男たちは結局その心の美しさに思いを馳せ、卒業していくのだ。
杉井と加古がそれぞれの立場で過去を振り返っている。それぞれ独り語りや日記の記述でその振り返りを綴るわけだが、国内は北海道から糸魚川、大町、岡山、海外ではヒマラヤ、パキスタン・カラチ、パリとそのスケールは非常に大きい。スケールの大きさと登場人物それぞれの、繊細に変化する心の動きが合わさりきわめて立体的、重層的な物語構成を感じた。
しかし -
Posted by ブクログ
今月は読書よりも他のことに気が向いてしまって、余り本に触れない月でした。
こんなに読まなかったのは四年ぶりくらい。
大量にある積ん読の中から久々に宮本作品。
どこがとは上手く言えないけれど、この人の作品はやっぱり好きだなぁ。
出生の真実がはっきりしていない兄妹二人。
上巻の最後のシーンは性的にと言う意味ではなく興奮しました。
二日酔いのシーンが割と多く出てくるのですが、作者も二日酔いに苦しんだ事が数多くあるんだろうなぁと、酒飲みの私は確信しました。
焚火って、大人になってからやった記憶がないな。
やれる場所も余りないですしね。
大きな火を見るのは私も大好き。
下巻へ続きます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ内容(「BOOK」データベースより)
今も親代わりの茂木の話では、彼らが一緒に育てた桐田夏美から性的暴力を受けたと訴えられ、失意のうちに亡くなった阿部轍正の名誉が回復されればみな立ち去るという。孤児たちの暮らしをなぞるように庭を耕し始めた八木沢は、真実を求めて夏美の消息を追うが…。人間の魂の絆を描いた感動の力作長編。
八木沢とかつての孤児(八木沢と同年代ですが」の交流によって阿部、茂木両名がいかに孤児たちを慈しみ育ててきたかを感じ、その崇高な人柄に感化され自分の人生も考え始めるのであった。
意外と呑気な八木沢。はっきり言って楽しそうに大阪生活を満喫しています。