【感想・ネタバレ】星々の悲しみのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月05日

中学の国語の教科書にて「星々の悲しみ」が載っていたのがキッカケでした
他のストーリーも含めて珍しい経験ですが無くはないよね、というストーリーという印象です

個人的に非現実的な設定のストーリーは面白くて当然、日常をどれだけ面白く書けるかを期待しているタイプなのでこの作品は私に合っていて非常に面白かっ...続きを読むたです

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Posted by ブクログ 2022年10月16日

哀しい話だった。伝えたくても伝わらない想いや、思い出せない事すら忘れてしまいそうな、刹那的なエピソードの数々が、何億年も前の星の光の様に思えた。

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Posted by ブクログ 2021年10月24日

一つ一つ、綺麗な物語だと思った。
人間のドロドロした感情、妬みや裏切り、執着など、負の部分が描かれているけれど、目を背けさせたいのではなく、ましてや正義感や正論で矯正しようというのでもない。淡々とした丁寧な文章が、非常に好ましく心地良かった。

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Posted by ブクログ 2021年10月02日

短編集。発行されたのは1981年。でも20代前後の青年が抱える不安や期待っていうのは時代を経ても変わらないな、と思った。
情景描写がとても心地良い感じ。そのシチュエーションがありのまま浮かんでくるような。シチュエーション自体も、現実味がある感じで好き。
だけど、毎回最後が難しい。わからないから、何度...続きを読むも読みたくなる。大学入試の小説問題にありそう、っていうのが1番の印象。
でもとっても好きだった。読解力が足りないので、一回読んだだけじゃうまく最後の部分を理解できない。主人公の、その瞬間に湧いてきた感情を言葉に表すのは難しいな。また読みたい。

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Posted by ブクログ 2019年11月24日

タイトルにもなっている「星々の悲しみ」が一番印象に残ったが、他の作品もいずれもとても良かった。
宮本輝の小説はどれも叙情的で少し物悲しくて、でも読後は胸にストンと落ちてくるような不思議な気持ち良さを感じる。その感覚が癖になってどんどん読んでしまう。
読んでいると自然と「生と死」について考えさせられる...続きを読む。死は容赦なく誰にでもやってくる。同じ死でもやはり若い人が死ぬのはとりわけ辛い。日々後悔のないように生きなければならない。

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Posted by ブクログ 2018年03月02日

 表題作を含む全7作品からなる短編小説集。物語の多くは若者を主人公とし、青春時代に関わった人たちとの微妙な心理・感情を描いています。
 子どもでも大人でもない、もしくは子どもから大人になろうとしている主人公たちの目線を通して、生と死から感じられる残酷さ、若者から見た大人の性事情、奇妙な癖や趣味を持っ...続きを読むた人に接したときの不気味さなどをとても丁寧な筆致で感じられました。ものすごく重たいわけでもなく、かといって空虚なわけでもない、なんとも感慨深い内容です。
 ここ10ヶ月ほどをかけて、この短編集をじっくり2回読みました。1回読み終わった時点ではなにかわかったような、それでいてなにもわかっていないような、不思議な感覚でした。巻末の解説を読んで「ああ、そういうことだったのか」と納得したところもありましたが、2回目を読み終わったときには再び頭の中でさ迷っていました。簡単に理解してはいけないようにも思えましたし、それでも軽く受け止めないとこちらの心が壊されそうにもなりました。それくらい私にとっては衝撃的な一冊です。
 純文学とはなにかとか、この短編小説集を完全に理解したのかと聞かれるとうまく答えられませんが、少し時間を置いてからまた読み直したいと思えました。

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Posted by ブクログ 2016年02月04日

シーンのイメージが、ぶあって出てくる。手で触れそうになるくらいの、イメージ。印象的なシーン大好きなシーンが沢山

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Posted by ブクログ 2015年03月30日

宮本輝さんの小説はどれもつながっているというか、実体験が根にあって、そこからふくらませたいろいろなお話で、日常感にあふれてて好きです

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Posted by ブクログ 2013年11月15日

星々の悲しみは昭和のじめっとした、少し暗い感じがする描写ながら、恋愛や犯罪、友人の病気といった出来事に向き合う主人公の若者らしい潔さがとても好感持てます。昔吉祥寺にあったボアという喫茶店を思い出しました。

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Posted by ブクログ 2012年05月19日

初めて読んだ宮本輝さんの作品。


タイトルに惹かれて買ったけど、まさにどの話も『星々の悲しみ』。

思春期の危うさというか、どこか鬱憤が漂うストーリーの中にも光り輝く何かがある。
それはダイヤモンドのような輝きではないんだけど、暗闇の中でキラっと静かに瞬く星々と似ているように感じた。


...続きを読む残酷だけど、美しい。
美しいんだけど、やっぱり残酷。

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Posted by ブクログ 2016年05月14日

暗く重たい雰囲気の中で、活力ある若者達の躍動を感じた。血の通った作品。

お気に入りは「星々のかなしみ」と「蝶」

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Posted by ブクログ 2024年03月25日

それほどドラマティックなことが起こるわけでもなく(表題作は割とドラマティックかも)、実際に有り得そうな薄暗い日常が淡々と、容赦なく描かれる。
しかし不良馬場のラストは世の中そんな上手く行ってたまるかと言わんばかりの容赦なさで唖然としてしまった。
作者は実際に結核で療養していたそうなので、そこで見たも...続きを読むのの影響が大きかったりするのだろうか。
ジュンク堂でやっている本音屋で購入したらこの本だったのだけれど、当たり引いたと思う。

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Posted by ブクログ 2023年07月08日

自分の学生の頃から名前は知っていたけれど、宮本輝の本は初めて読んだ。
大変読みやすい文体、内容であることに驚いた。


大阪弁の会話のなんと心地いいこと。
解説に書いてある通りになってしまうけれど、普段から村上春樹ら「都市生活者のための現代文学」みたいなのばかり読んでいるせいか、こういう少しじめっと...続きを読むした地味な小品がとても沁みる。
物語に奇を衒ったようなところはなく、社会性や思想性もないけれど、心に沁み入る文章である。軽いタッチの文体でありながら、結核療養、精神病院等の描写が出てきて、生命の儚さ、人生の切なさを感じさせる。
この、深い・難しい問題を考察するような小説でないのに、じっくり感じ入るようにさせるのが、自分にとって新しい感じがした。日本の作家ではあまりいないような気がする。
そして作品が1981年のものであることに驚く。こういう文学こそが実は普遍性を持つのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2019年03月14日

ずっと昔に読んで印象が良かったので再読。やはり独特の余韻があり、私の感性にフィットする感じがする。
作者の死生観と、それを情景に描き出す巧みさが光っていると思う。

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Posted by ブクログ 2018年08月12日

表題作の「星々の悲しみ」は個人的に特別な作品で、高校生の頃、小説というものを本格的に読み始めるキッカケになった物語の一つで、それから数年が経ち文庫本で改めて読むことにした。

読み終わって思った事は、やはり自分の中では「星々の悲しみ」が個人的に衝撃だった作品という事を再確認出来た事だった。他にも収録...続きを読む順に「西瓜トラック」「北病棟」「火」「小旗」「蝶」「不良馬場」とあり、どれもアイテムや印象となる姿がタイトルとなっている。しかし、どれを取ってもタイトルから物語を思い出せるくらいのもので、逆に衝撃的読書だった「星々の悲しみ」は冒頭からこうなり、途中でこうなって、最後にこうだからこうなのだ――と揚々なくらいだった。ただ、全体的に生々しく、暗い、昭和の臭いを感じる物語だった。

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Posted by ブクログ 2017年01月09日

宮本輝さんの小説を、今までちゃんと読んでこなかった。勿体なかった。
成熟した大人の世界だったが、若々しく苦々しく湿って美しいものを感じた。
表題作ほか、「蝶」も良かった。

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Posted by ブクログ 2016年10月04日

タイトルからしてセンスを感じる。読んだ時の言葉にできない感覚、それは普段の生活でときどき感じているもの、おそらくネガティブなものだが、そんなものを感じた。だからいい作品だと思う。

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Posted by ブクログ 2017年02月22日

短編7作品中の6作品を読んだ。宮本輝氏の本は3冊目。いずれも読み始めると続けて読みたくなる筆力を感じる。だが何れも暗く、どうにもならない不条理な人生を眼前に見せられて、これが現実だと知らされて苦しさを感じる。創価学会に心服する宮本氏はなぜそこから希望へ開ける道を明示してくれないのか。暗示されているの...続きを読むに私にはわからないのか。因果応報があるにしても、明るさ、光が欲しい。時間がたって氏の本を読めば、印象が変わるのかもしれないが。

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Posted by ブクログ 2013年07月13日

宮本輝という作家の小説を読んだことがなかったので、まずは短編集が読みやすいかと思い、購入した。解説で「親と子の世代が濃密にかかわり、それほど自己主張しない書き方で、地域社会に根ざした人間の生活を描く」と評されている通り、土着性と世代間の濃密な関わりの通奏低音を全般に読み取った。そもそもそうした描き方...続きを読むが今の私には息苦しさや哀しさや不安を喚起させた。「北病棟」や「不良馬場」で語られる病と死の現実感がまた怖い。表題作は主人公やその友人達も私が既に過ぎてきた大学生辺りの年齢であり、先の人生への希望と不安や、モノトリアム的な怠惰さと苛立ちと、それを乗り越えようというもがきも理解できたが、他の作品はなかなか物語の裏にあるものを読み取るのが難しい。好みだったのは「蝶」で、自由性とそれのもつ危うさ、怪しさを、ミステリアスなストーリーと合間って語っていて面白かった。
宮本輝の別の作品を次に読むのはもうちょっと先にしようかな。まだまだ若さに甘えたい私なので。

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Posted by ブクログ 2022年07月16日

短編集
オチ、というオチはないけれど、読後になにか引っ張りそうな吸引力を感じる作品
死、病気が題材のものが多かった
火…はもう一度読まないとよく分からない。
好きなのはやっぱり星々の悲しみ

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Posted by ブクログ 2021年12月15日

わりと初期の宮本輝の短編集。何とも地味な話が7編。喫茶店に掛かる絵画を盗んじゃう「星々の悲しみ」や「西瓜トラック」のようなちょっと日常離れしたことが起こるのはまだしも、「火」なんか、なーんにも起こらない。起こるかと期待させといて起こらないようなもの。それなのに、何ともいえない深さを感じる(←「何とも...続きを読むいえない」なんて何てずるい表現)。
深さとは、こんな何でもないことを書き上げる筆力のようなものだろうか。当たり前っぽい日常のひとこまを切り取ったような作品世界に、何でもないことのよさ、何でもないもののなかにある豊かさのようなものを感じているのだろうか。
読みながらふと似てるなと思ったのは向田邦子の書いた小説。ちょうど彼女が小説を書いたのも1980年あたりだったはず。いまではちとお目にかかれない(だろう)こういうテイストの小説が当時の潮流だったのかもしれないし、こういうちょっと湿った暗い感じは日本文学本流のもち味なのかも。

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Posted by ブクログ 2020年11月01日

昭和50年代中盤に発表された宮本輝氏の短編集。全部で7編の短編が収録されています。本書の書名となっている「星々の悲しみ」だけでなく、全7編全てが人の「死」を意識させる内容になっています。そのためか、どの短編も少し重く、暗い空気感を感じました。それが苦手な読者にとっては、ちょっと読み進めるのが辛くなる...続きを読むことも十分あり得ると思います。しかし、普段の生活では感じることのない人の「生と死」を様々なシチュエーションで描いたこの短編集は、さすが宮本輝氏とも言えるかもしれません。決して爽快な読後感を得られるわけではないですが、人の「死」に関わる悲しさとか、切なさとかを読書を通じて感じたいという人にはバッチリはまる短編集ではないでしょうか。

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Posted by ブクログ 2017年01月26日

有り触れた生活の一片なのに、どうしてこうも胸が苦しくなるのだろう。なかなかしんどい作品だけど、また必ず読むと思う。

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Posted by ブクログ 2015年12月31日

「星々の悲しみ」をはじめとした7作の短篇集。 何れも、青年主人公と彼を取り巻く人々の生死から、「生きること」の意味や理由、運命について考える契機となります。

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Posted by ブクログ 2015年12月06日

『森のなかの海』や『花の降る午後』のような柔らかく優しい、女性みたいな文体に慣れていたせいか、『星々の悲しみ』の男くさい文体に驚いた。
短編集ではあるが、一篇一篇がとにかく重く、読んでいて苦しくなる。でもその苦しさがまた生々しくて良かった。
筆者はやはり男性だったんだなと改めて思った。
こういう文体...続きを読むも結構好きだなぁ。

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Posted by ブクログ 2014年08月11日

まとわりつく死や病の暗さに落ち込みながらも、健康である、若いエネルギーも同時に感じられる短編集であった。

輝の青春小説が大好きなので、表題作が一番好きだけど、「蝶」の標本がガタゴトなって鱗粉が落ちていくシーンを想像すると少しぞっとする。いい意味で。

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Posted by ブクログ 2014年07月21日

表題作が一番良かったです。宮本先生の初期作品。何てことはない事件はないものの、読後感がスッキリする。

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Posted by ブクログ 2012年11月23日

センター対策の本に星々の悲しみが載っていて、気になったので購入した。他の短編も「えっこれで終わり!?」っていうのが多かったけど、後からじわじわきて余韻がすごかった。比喩がすごく好き

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Posted by ブクログ 2012年09月23日

青春って、きらきら輝いているもののような気がしてしまうけど、そんな中にも必ず憂鬱とか、けだるさとか、そういうものが確かにある。実際どっちが多いんだろう?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年09月22日

人間の儚さや切なさを描いた7つの短編集。
読後の爽快感に慣れていたが、この本は違う。唐突に話が終わる。
最初は唖然としたが、読み終わる頃にはその感覚を楽しんでしまった。
楽しい内容ではなく自分に合わないなとは感じたが、なぜか嫌えない一冊でした。

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