宮本輝のレビュー一覧

  • 約束の冬(上)

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    ここ何年かで宮本さんの作品を知り、自分と同じ病気を経験した人ということもあって読むようになりました。
    年配の宮本さんの書く文章は、若い世代の自分には知らない言葉が多く、読むだけで勉強になります。

    登場人物たちが楽しむゴルフや葉巻、食べ物やお酒など、丁寧に丁寧に語られてゆくと(少し長いくらいですが・笑)
    読みながら人生を楽しむコツを教えてもらっているようです。

    下巻まで大きな展開もどんでん返しもなく、淡々と進むのになぜか飽きないのは文章力でしょうか。
    登場人物が困難な状況にあっても前向きな人ばかりで、読んでいて襟を正されるような気持ちになります。
    宮本さんは人に対しても自分に対しても、希望を

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    2016年01月28日
  • 約束の冬(下)

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    登場人物が皆、素晴らしい人間性をもっていて、自分の近くに居たら、刺激をたくさん与えてくれるだろうなと思いました。
    場面場面での会話や景色など、心に残るシーンは多くありましたが、物語が収束していく部分において、性急さを感じてしまいました。
    魅力的な人物が多かっただけに、各人物の最後の部分をもっと掘り下げて欲しかったです。

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    2016年01月28日
  • 葡萄と郷愁

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    純子とアーギ、全く接点のない2人の女性が主人公。共通しているのはこれからの人生を左右するような電話を待っているということ。
    これ、アーギのパートの必要性がいまひとつ判りませんでした。純子のパートはあの短い話の中に様々な人の人生が垣間見えるようで面白かった。
    打算的な結婚も決して悪いとは思わない。作中にあったように大恋愛の末に結婚してもうまくいくとは限らないし、逆にお見合いで妥協の末にした結婚でも、相手に愛情を感じずっと寄り添っていけるかもしれないし。
    星は4つでも良かったけど、アーギ編が個人的にいまいちだったので3つということで。

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    2016年01月26日
  • 約束の冬(上)

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    宮本作品に出てくる人物はどうして魅力的なのか?と考えながら読みました。自分なりの考えですが〝丁寧に生きているから〟だと思います。
    今回は様々な約束を軸に話が進んでいきますが、自分は普段〝約束を守れているのか〟との問いを小説から受けている気がしました。
    俊国、小巻の約束はどうなるのか?下巻が楽しみです。
    上巻では、留美子と小巻が食事をしながら話している場面が印象的で、徒然草を語るシーンは心に残っています。

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    2016年01月25日
  • 月光の東

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    ところどころことばの遣い方がはっとさせられるほど綺麗だった。
    もっと綺麗な日本語を知りたいな、と思わされた。

    ただ、話の内容は正直いまいち分からなかった。
    他の方が書かれたレビューを見ても、宮本さんの作品の中ではいまいちと書かれていたものもあった。
    これで宮本輝さんの作品に限りをつけるのではなく、もう少し別の作品も読んでみたいと思う。

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    2016年01月12日
  • 水のかたち 下

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    上巻に続いて下巻を読んだが、下巻の方が話の展開があったせいか読みやすく、テンポ良く読めた。
    しかしながら最後までなんとも言えない「偽善的」な「いい話」がむずがゆく心地よく読むことは出来なかった。
    結局、何が言いたかった話なのかもよく分からず、敷いて言えば因果応報的な話なのだとすれば、あまりにただ長いだけの小説だったと思う。

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    2016年01月04日
  • 星々の悲しみ

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    「星々の悲しみ」をはじめとした7作の短篇集。 何れも、青年主人公と彼を取り巻く人々の生死から、「生きること」の意味や理由、運命について考える契機となります。

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    2015年12月31日
  • 星々の悲しみ

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    『森のなかの海』や『花の降る午後』のような柔らかく優しい、女性みたいな文体に慣れていたせいか、『星々の悲しみ』の男くさい文体に驚いた。
    短編集ではあるが、一篇一篇がとにかく重く、読んでいて苦しくなる。でもその苦しさがまた生々しくて良かった。
    筆者はやはり男性だったんだなと改めて思った。
    こういう文体も結構好きだなぁ。

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    2015年12月06日
  • 水のかたち 下

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    一気に読んではしまったのだが、どこか都合の良すぎる展開の物語で、だから何、という感じがしてしまった。
    こういう運の良いだけの人生も世の中にはあるのかもしれないけど……、この主人公の女性は自分で何ひとつ努力して得ているわけじゃないのよね。うーん。
    一気に読んで面白くなかったわけじゃないのだが、好きではないってことだな。

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    2015年11月29日
  • 水のかたち 上

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    女版「三十光年の星たち」って感じです。内容としてはあまり評価は良くないですね。もっと事件性やハプニング感が欲しかったです。新聞書評で見て文庫化を楽しみにしていた分ちょっとがっかりでした。

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    2015年09月28日
  • ドナウの旅人(上)

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    ドイツから昔の東ヨーロッパ共産圏への旅の一端を味わうことができる、奇妙な関係をもつ2組の男女の物語。刻一刻と人物の気持ちやストーリーが展開されていくので、読んでいてかなり引き込まれます。 早速下巻も読んでみます。

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    2015年09月21日
  • にぎやかな天地(上)

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    豪華本を作る 編集および職人 舟木は、
    独身 32歳だった。
    阪神大震災の 9年後。

    父親は、まったく 理不尽な形で 死んだ。
    舟木は まだ3歳だった。
    姉は 5歳で 現在は 看護士をしている。
    母親も 病院に勤めている。

    祖母につながる トーストというパン屋の大前美佐緒に
    一方的に 恋心を抱く。
    そして、そのつながりが どのように展開するのか?

    発酵食品の ルーツを探りながら 
    それを 豪華本の 題材とする。

    和歌山 熊野に 醤油の発祥があるという話は
    なんとなく ときめくものがある。
    鮎鮨、サンマ鮨、なれずし。
    発酵食品って 奥が深い。 

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    2015年08月12日
  • 海辺の扉(上)

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    ギリシャという想像し辛い国の話なのでなかなか話に入っていけず。物語自体は良かったのですが、やや平板過ぎかなと思いました。

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    2015年08月10日
  • 森のなかの海(下)

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    ふーむ。最後まで マロングラッセの作り方が
    わからなかったなぁ。
    蒸して 繰り返し はちみつにしたすことで
    作り上げる。
    でも、スパイスは何を入れたのだろうか?

    半田葉鬼の 人生が とうとうと 語られた。
    昭和元年うまれの 人生は
    時代という制約でほんろうされている。
    まぁ。おじいさんに近いのだから
    そんなことを 問題にしてもしょうがないことだが。

    阪神大震災によって 親を失った
    子供たちは 確実に 成長する。
    そのなかで 希美子も 癒されて 自信を持っていく。

    魔風が 陶器の世界に飛び込み
    漫画家、モデル そして 炊き込み屋。
    たくさんの可能性をもって 鳥は すだつのである。

    森の中

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    2015年08月05日
  • 森のなかの海(上)

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    阪神大震災の当日 1995年1月17日。
    仙田希美子は、旦那とケンカして、別の部屋にいた。
    それが、震災のヒガイを受けないですんだ。
    しかし、夫の奇妙な行動から、
    夫が守ろうとしているのは、私ではないことに気づく。

    離婚に踏み切るとともに、
    奥飛騨に住む毛利カナ江とのつきあいから
    毛利カナ江の遺産を受けとることに。
    そして、ふたりの息子たちとすむことにした。

    森の中に その家はあり、
    楠と藤蔓がからみあった巨大な大木 が鎮座していた。
    その巨木は ターハイ と呼ばれた。
    そして、沢山の栗の木。
    毛利カナ江は、マロングラッセを 作って貯蔵していた。
    また、ドイツに住んだことがあり、西岡と言っ

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    2015年08月02日
  • 彗星物語

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    ネタバレ

    義父と夫、長男、長女、次女に次男、夫の妹にその子供が二人、さらには犬が一匹。
    そんな大所帯に今度はハンガリーからの留学生がやってきた。
    ボラージュという名前の留学生は、城田家がすべてのお金を工面して大学に通わせるという。
    決して裕福ではない城田家の中に、金銭、そして人種の違いというひずみができ問題を引き起こす。

    人の考え方というのは本当に色々で難しいなとは思うけれど、ボラージュの考え方には時折腹が立つ。
    日本人の気質とは違うからかなーと思いつつ、日本人の登場人物にも腹立たしいところはあるので、難しい話だ。

    自分を犬だと思っていないフックがいい味を出しているのだが、どうしてラストはこうしたん

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    2015年07月25日
  • 優駿(上)

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    ネタバレ

    競馬という賭け事をテーマにしたということ、善玉と思っていた久美子や、多田に癖がありそう、ということが分かって、読むのを止めた。

    この作家の後年作はあまり面白くない。

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    2015年06月23日
  • にぎやかな天地(上)

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    嫁さんから面白いよと紹介された 宮本輝作
    「にぎやかな天地 」(上下巻)。
    本の装丁家の主人公が発酵食品の本を作るにあたって、
    長い年月をかけて出来る発酵食品のさまを取材することで、
    自分の仕事や生き方を見つめ直し再出発するストーリー。
    ということで、発酵食品の味噌を作りに教室に行って来ました。^_^

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    2015年06月08日
  • 三十光年の星たち(上)

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    「現代人には二つのタイプがある。見えるものしか見ないタイプと、見えないものを見ようと努力するタイプだ。きみは後者だ。現場が発しているかすかな情報から見えない全体を読み取りなさい」
    佐伯はそこでひと呼吸置き、
    「きみは後者だ」
    と繰り返した。


    「これも偶然やないんですか?」
    と仁志は訊いた。
    「なんでもかんでも、すべてのことに意味があるんだよ。きみはこれからそれを思い知っていくよ」

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    2015年07月06日
  • 星宿海への道

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    ネタバレ

    中国で消息を絶った義理の兄探しをするために、弟がいろんなツテを辿って、その兄に知られざる半生に触れていく。この手の失踪者の足跡をたどるヒューマンミステリーみたいのが、平成の宮本輝作品に多いが、類作同様やや凡作の感じが否めない。

    出だしは印象的なのだが、途中、ペースが落ちる。
    物乞いをしていた実母を失い、その実母を喪わせた原因のある家庭で養われながらも、決してひねくれていない兄。第一章の家族愛は涙をそそるのだが、関西特有のいぎたないチンピラとか娼婦とか、この人の作品にテンプレ的に出てくるあたりや、特にヤマもなく伏線もなく淡々と進む筋書きに飽きて、一旦投げ出した。

    母への思慕が深いのはわかる。

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    2015年05月06日