【感想・ネタバレ】五千回の生死のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年03月12日

情景がありありと目に浮かび、心にグサグサくる素晴らしい文学。「死にたい」と「生きたい」が交互にくる現象を「お前はどうや?」って人に確認したくなるの、すごいわかる。1日に五千回もきてるかはわからないけど、わかる

0

Posted by ブクログ 2013年08月15日

やっぱり短編上手だなー。すごいなあ。短い文章だけど、一つ一つが深い。小説読むっていいなあ、と思わせる本だなと思います。

0

Posted by ブクログ 2012年06月05日

この本、確か三読目。9つの話からなる短編集。何れも短編の妙味を玩昧できる。とりわけ「眉墨」。年老いた母親が死の病の影に怯えながら、就寝前にせっせと眉墨をひく手を休めない様子を眺める息子。その描写は、あたかも一幅の淡墨画のような美しさをたたえ、生命の持つ逞しさと儚さが合わせ鏡のように映る。いずれの話も...続きを読む、幼少・青春・社会人、そして大人となりその世代において鮮烈な思い出もあれば、過酷な忘れ難き体験もある。それらを持て余しながらも、人生という歳月が「力」を与えているんだということを教えてくれる珠玉の短編集。

0

Posted by ブクログ 2012年04月08日

もう圧倒的に好き。二十歳の火影以降、宮本輝さんの短編集ははずれなし。こんな短い文章でなんでここまで、揺さぶられるのか。憧れ。

0

Posted by ブクログ 2011年11月05日

短編集が、好きだ。
村上春樹の「象の消滅」「レキシントンの幽霊」にはじまり、
辻仁成「千年旅人」、堀江敏幸「雪沼とその周辺」・・・どれも素敵で、
印象に残っている。その作家の作風とユーモアに溢れていて、
ひとつひとつの文章に「その人らしさ」が感じられるからだ。

そして、宮本輝。
彼の本はちゃんと読...続きを読むんだのは初めてである。「蛍河」は買ったものの
読めていないのだ。
素敵な、キレイな文章を書く人だと思った。
そしてどの舞台も関西なんだよね。身近な光景。
大阪の猥雑な雰囲気とそこに見え隠れする哀愁、人情・・・
9つのどの作品も「生」「死」「人生」を感じさせる。
それぞれの人物が背負ってきた過去があり、物語の終わりには彼らの未来を考えさせられる。
何気ない日常の、でも特別な一コマが、綺麗に抜き取られていると思った。そういう意味で「雪沼とその周辺」とか、「パークライフ」とか、「スティル・ライフ」の好きな私の嗜好をくすぐった。
すごく好きです。彼の作品、もっと読みたいな。

0

Posted by ブクログ 2010年10月23日

表題作の「五千回の生死」、何度読み返したことだろう。
私の転機となる時期、また考え込んでしまう時期に、つい手にとって読んでしまう。「ふつふつ」と「生命力」のようなものが湧いてくる気がするのだ・・・

0

Posted by ブクログ 2010年09月26日

あかん、死にとおなってきたああ!!

僕たちは今までもこれからも生死を繰り返す
そして少しずつ少しずつ死んでゆくのだと思う

0

Posted by ブクログ 2010年09月15日

「トマトの話」「眉墨」「力」「五千回の生死」「アルコール兄弟」「復讐」「バケツの底」「紫頭巾」「昆明・円通寺街」

短篇のお手本。どこか切ない。

0

Posted by ブクログ 2010年01月12日

昭和50年代末から60年代前半ごろの短編集。
工事現場の警備員のバイト中に、病に伏せる作業員から手渡された手紙を無くしてしまう、「トマトの話」。繁華街の小学校に一人で通学する息子を見守る母のハラハラドキドキの「力」。など、9編どれも魅力にあふれた短編小説集。

0

Posted by ブクログ 2009年12月01日

短編集。
表題作「五千回の生死」は1日に五千回生きたくなったり死にたくなったりする男が出てくるちょっと不思議で、かつ力強い作品。
1作目の「トマトの話」という短編は、読後しばらく動けなくなりました。小説の力ってすごいと改めて思いました。

0
購入済み

2024年02月20日

文章に濁りがないというか綺麗でこの方の作品をもっと読んでみたいと思った。私の頭が足りなく、オチが理解しにくい話もあった。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月28日

現実からはみ出すぎないぎりぎりの範囲、尼崎の交差点に1人の男の大事な大事な手紙が埋まってるなんて、夢のある話ではないか

あぁっどうして、もったいない、のような後悔と焦りの気持ちにさせられる、単なる恐怖よりもこういう気持ちの方が僕は感情が揺らぐ、トマトの話も、ライターの話も
今更どうしようもないやん...続きを読む、みたいな事柄を積み重ねて大人になってゆくのかな


宮本輝、大阪育ちということで大変没入しやすい場面設定。

五千回の生死 宮本輝
 トマトの話:伊丹、梅田
 眉墨:軽井沢病院

0

Posted by ブクログ 2017年03月31日

スガシカオさんが薦めていたので読んでみた。いつもの習慣で寝る前に読み始めたら、冒頭の「トマトの話」にすっかりやられた。はっきり言えば、最初からオチは見えていた。なのに打ち抜かれてしまった。おかげで午前3時まで眠れなくなってしまい、いま寝不足です。

0

Posted by ブクログ 2014年01月25日

九つの短編

トマトの話
トマトをほしがったけれども そのトマトは食べられることなく
吐いた血の海に 転がっていた。
映像的に 鮮やかな赤が 思い浮かぶ。

死んだオトコに 手紙を託されたが なくしてしまった。
そのオトコの手がかりになるはずだったが。
みとるものや 親戚もなく 知り合いもなく 死ん...続きを読むだオトコ。

眉墨
ガンであることがわかった 老いた母親が 
熱心に 眉墨をひく。
オンナとしての矜持を まばゆく見つめる息子。
流転の海の 母親 の姿が だぶる。


小学校に通学するのに 心配する母と父。
ハラハラしながら 尾行する 母親。
流転の海では 父親が 尾行したはず。

五千回の死
死にたいと 1日に5千回も 想う。
大切な ダンヒルのライターは コートの中に 忘れてしまった。
奇妙な夜の 体験。

アルコール兄弟
場末のバーでの話。

復讐
3人の悪ガキが 高校時代にいじめた先生を
どう懲らしめるか を考え実行した話。
3人のうち 二人は 退学処分。
自分は 高校を無事卒業し、大学もでて 就職している。

バケツの底
土砂降りの雨の中 パイルがあけた穴を 塞ぐ。

紫頭巾
北朝鮮に帰るひとの 周辺で起こる物語。
流転の海に つながる。

昆明 円通寺街
円通寺に住んでいたことがあるので,描写の中から あの辺りかな
と想ったりした。
中国の猥雑な雰囲気が醸し出される。
うなぎを売る場面があるが その頃のうなぎは 田鰻かどじょうだと想う。

流転の海につながる 短編が 3作あり,
それが 核となって 長編の流転の海となった。

0

Posted by ブクログ 2014年12月10日

しにとうなってきたあ、が印象的。
異常ではあるが、わかるなあ。日に五千回ぐらい死にたくなるのもわかるなあ。
そんだけ精神的な生死を繰り返してたら、生き返るのが楽しくて止められなくなるだろう。一瞬でもいいから、生き返る瑞々しさを味わってみたい。

0

Posted by ブクログ 2011年10月22日

一昔前の風景が蘇ります。というか、それは、私が生まれるよりも確かに前のことなのに、なぜか懐かしく思い出されるような・・・。

「眉墨」を読んで、私は私の母の顔を思い浮かべ、母は私の祖母の顔を思い浮かべて笑えてしまった。

忘れられようとしている過去の風景が、今もつながっていることを気づかされるような...続きを読む話でした。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年03月26日

「トマトの話」「眉墨」「力」「五千回の生死」「アルコール兄弟」「復讐」「バケツの底」「紫頭巾」「昆明・円通寺通り」
宮本輝ははじめて。うーん、土の匂いがするぞ。
「トマトの話」がなんて不完全燃焼な…でも、劇的でないからこそのリアル。届かなかった手紙のほうが世界には多いんだろう。
「五千回の生死」一日...続きを読むに何べんでも死にたくなったり生きたくなったりする男との出会いの話。表題作だけに一番よかった。ちょっと怖いけど、この男に会ってみたくなる。

0

Posted by ブクログ 2011年01月22日

宮本輝の短編集。

同じ体験はしていないのに、
どの作品も同じような気持ちになったとこがある気がして
心に刺さる。

一番好きなのは「トマトの話」

0

Posted by ブクログ 2010年11月15日

良かった、短編の良さが詰まっている。5000回の生死、トマトが特に印象に残っている。筆者は素晴らしいストーリーテラーだと思う。

0

Posted by ブクログ 2011年01月09日

今から20年以上前に書かれた、昭和時代の宮本輝さんの短編集。

1日に五千回も死にたくなるって 一体 どーした?
なんか面白そうと思って買ったこの本が宮本輝さんとの出会い。

長編作家のイメージがあったのは気のせいか?
短編の名手かもしれない。
短編なのに1つ1つ中身が濃く、心にずっしり残る作品でし...続きを読むた。

***********************************************************
内容(「BOOK」データベースより)
「一日に五千回ぐらい、死にとうなったり、生きとうなったりする」男との束の間の奇妙な友情(表題作)
トマトを欲しながら死んでいった労務者から預った、一通の手紙の行末「トマトの話」
癌と知りながら、毎夜寝る前に眉墨を塗る母親の矜持「眉墨」

他に「力」「紫頭巾」「バケツの底」等々、名手宮本輝の犀利な「九つの物語」

0

Posted by ブクログ 2009年10月07日

9つの話からなる短編集である。
どれも、小説という枠にとどまらず、今を生きる登場人物が遠い過去の中に甘酸っぱくも苦くもあり、そして切なくなるような思いを馳せて、そこからの思いをこの作品を読む自分に深く共鳴させてくるのである。
誰かの過去の思いによって、これほどにも切なさを感じるなんて、実際、そこに自...続きを読む分がいたのではなかったのかと錯覚しそうになる。

0

Posted by ブクログ 2009年10月07日

9つの短編集です。
どでもぼちぼち良かったです。
特に「トマトの話」と「五千回の生死」と「アルコール兄弟」と「バケツの底」が好きです。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

「トマトの話」「眉墨」など収録の短編集。
いつもは意識しないような弱いところを見せつけられるような気がします。読み終わったあとぼーっといろいろ考えてしまいます。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

表題作が好き。母が薦めてくれてやはり中学から好きな本。本の中では、現実の時間ではなくて、「宮元輝時間」みたいなものが流れている気がしてすき。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

だれも買った覚えもないのになぜか家に落ちていた。「宮本輝」さえも知らない私は、妻に馬鹿にされながらも短編集だからということで一応読んでみた。
「力」:小学生にあがったばかりの出来の悪い子供が通学できるかどうかを父親に言われ、母親がそっと見守るという話。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

タイトルに惹かれて読むと、予想外にも九つの物語の短編集でした。

「力」「五千回の生死」とっても良いです。どの短編も流石の輝さん、読み応えが十分ありました。

悔しいのは最後の3つの作品がよくわからなかったこと。まだまだ人生経験足りないってことですね。

0

Posted by ブクログ 2018年07月02日

息子が「読み終わったから読む?」と貸してくれた本。
短編集だったので隙間の時間に読めました。
昔の大阪が見えるようなお話でした。

0

Posted by ブクログ 2014年06月04日

じっくりどの作品も味わえる。1日1品読んでじわじわ楽しんだ。それで正解だった。『トマトの話』『五千回の生死』詩の題名みたい。もちろん内容も納得の作品。

0

Posted by ブクログ 2013年08月26日

一話のページ数が短いので、読みやすいのですが、後味がいまいちでした。
いくつか「これ長編で読みたいなぁ」というのもあります。

0

Posted by ブクログ 2013年08月06日

何とはなく手にして読んでみたが、なかなかよろしいかと。
宮本輝っておそらくあまり読んだことはないはずなので、あくまで単なるこちらの思い込みなのだが、良い意味で裏切られた感じ。
絶妙の間合いをもって「闇」が描き出されている。
まさに寸止めな感じで読者に作品を委ねる(意図めいた)構図も好印象。
酷暑&体...続きを読む調不良という悪条件にもかかわらずこの感じなので、良い季節で体調が普通であればもっと良い感想を持ったに違いないです。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

表題の「五千回の生死」がベスト。子供のころ、死んだらどうなるんだろうってよく考えたなぁ。答えはまだ出ていないけど。

0

「小説」ランキング