【感想・ネタバレ】五千回の生死のレビュー

あらすじ

「一日に五千回ぐらい、死にとうなったり、生きとうなったりする」男との束の間の奇妙な友情(表題作)。トマトを欲しながら死んでいった労務者から預った、一通の手紙の行末(「トマトの話」)。癌と知りながら、毎夜寝る前に眉墨を塗る母親の矜持(「眉墨」)。他に「力」「紫頭巾」「バケツの底」等々、日々の現実の背後から、記憶の深みから、生命(いのち)の糸を紡ぎだす、名手宮本輝の犀利な「九つの物語(ナイン・ストーリーズ)」。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

現実からはみ出すぎないぎりぎりの範囲、尼崎の交差点に1人の男の大事な大事な手紙が埋まってるなんて、夢のある話ではないか

あぁっどうして、もったいない、のような後悔と焦りの気持ちにさせられる、単なる恐怖よりもこういう気持ちの方が僕は感情が揺らぐ、トマトの話も、ライターの話も
今更どうしようもないやん、みたいな事柄を積み重ねて大人になってゆくのかな


宮本輝、大阪育ちということで大変没入しやすい場面設定。

五千回の生死 宮本輝
 トマトの話:伊丹、梅田
 眉墨:軽井沢病院

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2022年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「トマトの話」「眉墨」「力」「五千回の生死」「アルコール兄弟」「復讐」「バケツの底」「紫頭巾」「昆明・円通寺通り」
宮本輝ははじめて。うーん、土の匂いがするぞ。
「トマトの話」がなんて不完全燃焼な…でも、劇的でないからこそのリアル。届かなかった手紙のほうが世界には多いんだろう。
「五千回の生死」一日に何べんでも死にたくなったり生きたくなったりする男との出会いの話。表題作だけに一番よかった。ちょっと怖いけど、この男に会ってみたくなる。

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2011年03月26日

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