宮本輝のレビュー一覧
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知人に勧められて読んだ本、
『青が散る(上)』、
おもしろいです。
宮本輝らしい世界が表現されているように思います。
生きるって何なのか、自分の命って何なのか。
新設大学の一期生の燎平。
そこで知り合った学生の夏子とつきあいたいからテニスを始めて、
テニス中心の生活へ。
高校まで全国大会などで活躍していたが病を理由にテニスを離れていた安斎とであったり、
お手本からはほど遠いようなテニスをするけれども妙な強さがある貝谷とであったり。
勝利への貪欲さへの、「王道」と「覇道」と。
人間くさく、変わった奴らの、はいつくばるような生き様。
爽やかなスポーツとしてのテニスではなく、
どろどろと -
Posted by ブクログ
わりとミステリ色が濃くなりました。自分の気持ちを追いかける留美子は先を見ていて、周りとの繋がりが広がる中で過去を振り返る桂次郎、これが歳の差なのかなと思います。やっぱり立場的に近い留美子の章の方が読みやすいかったです。
留美子と俊国の関係にしても、少年時代からずっと年上の女性を思い続けているような良い男がいるわけないんだけど、それがするりと当たり前のように今の2人として成り立つんだからこの作品はすごいと思います。上品ってわけじゃなくて、しっとりとした品のある作品という感じ。
俊国のおじいちゃんが味のある人物だったので最後にもう一度お目にかかりたかったなと思いました。 -
Posted by ブクログ
九つの短編
トマトの話
トマトをほしがったけれども そのトマトは食べられることなく
吐いた血の海に 転がっていた。
映像的に 鮮やかな赤が 思い浮かぶ。
死んだオトコに 手紙を託されたが なくしてしまった。
そのオトコの手がかりになるはずだったが。
みとるものや 親戚もなく 知り合いもなく 死んだオトコ。
眉墨
ガンであることがわかった 老いた母親が
熱心に 眉墨をひく。
オンナとしての矜持を まばゆく見つめる息子。
流転の海の 母親 の姿が だぶる。
力
小学校に通学するのに 心配する母と父。
ハラハラしながら 尾行する 母親。
流転の海では 父親が 尾行したはず。
五千回の死
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Posted by ブクログ
「青春をテーマにした」と言ってしまうとかなり薄っぺらい感じがするが、こうとしか言いようがないだろう。大学時代を懐かしく思わせる、非常に良い小説だった。
振り返ると大学には自分とは違う、色々な人たちがいた。全てを部活に捧げる人、見ててイライラするくらいちゃらんぽらんな奴、将来に向けて資格試験に取り組む人、大学には全く来ず気付いたら会社を興していた社長…
自分は18歳から22歳の間、何をして今に至っただろうか。違う大学に行っていたら、違う言語を勉強していたら、何か熱中するものがあったら、今はどういう人間になっていただろうか。
はっきりした考えは無いが、何かすべきことをしてこなかったような感覚に