宮本輝のレビュー一覧
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城田家。晋太郎、敦子夫妻の子供幸一、真由美、紀代美、恭太、そして晋太郎の父福造、愛犬(ビーグル)のフック、それに夫と離婚した晋太郎の妹めぐみとその四人の子供、春雄、夏雄、秋雄、美紀、この大家族・・・合計12人と一匹。
そこにハンガリーからの留学生ポラーニ・ボラージュがやってくる。そのボラージュが城田家の家族の一員として迎えられ、ともに生活をする3年間のリアリティある喜怒哀楽の物語。
彗星物語の「彗星」とは、人生が彗星のようにあっという間に過ぎ去ってしまうというようなメッセージを含んでいるが、その彗星のような人生の中に様々なドラマが生まれる。その人間模様や、心の動きを絶妙に表現するのがこの著 -
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月に浮かぶ
80歳近くの母親が、お腹がいっぱいとなって
それが 自分が妊娠したと思い込む。
それを看病する 妻。
そして、愛人が妊娠したと聞いて、何らかの覚悟を決めざるを得ない。
海に映る 満月が 母親のお腹に見える。
いろんなものを 失うことで、人は生きている。
船を焼く
海岸沿いの静かな宿。
夫婦が経営しているが、若くもあり、年上に見えたり。
そこに、泊まった 二人は 出口が見えないことで、
別れようと思っていた。そしたら、その宿も 閉めるという。
経営する二人は 22歳で、別れることにしたという。
珠恵の霧のような汗がすてきなんですね。どんな感じなのか?
さざなみ
リスボンで偶 -
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熊吾が、家族を連れて、富山に行く。
高瀬勇二、桃子の家に身を寄せることにするが、
高瀬の小さな器量に改めて、ビックリする。熊吾は、人を見る目がないという。
観音寺のケンから,妊娠した百合を預かることに。
それで、熊吾は、結局は、大阪で一旗あげるべく、画策を始める。
資金もないので、関孫六を因縁のある エビハラに売りつける。
房子は、富山で、不安となり、更年期障害がひどくなり心因性喘息にかかってしまう。
一方、熊吾は、西条あけみの災難が降りかかる。
逆に、そのことで、深い関係となる。金の切れ目が、運の切れ目。
新しく旗揚げした 中古車の販売の仕事は、スタートしたが、
久保に、会社の持ち金をすべて -
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流転の海 第三部
父親の生きた時代を、描き出す。
敗戦後の混乱期。昭和20年代から、30年に向かう頃の物語。
時代の流れの中で、事業を見出す熊吾。
中華料理屋、雀荘。
消防のホースの修繕。プロパンガス。きんつば屋。
その幅広さというか、事業の進め方だ強引だ。
そして、体の不安を抱える年になる。
伸仁は、小学生になる。
ねしょんべんを小学生三年生まで治らなかった。
どういう子供なのだろうか。
観音寺のケンに好かれ、
ヤクザと麻雀をし、ストリップを見に行く。
街の情報を知り尽くしている。
中華料理のコックには、いうこと聞かなければ、辞めろと
までいう。
千代麿の隠し子、麻衣子、ヨネ、タネへ -
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ネタバレ『川・三部作』を読み終えました。
自分は誰に一番感情移入しただろう。誰の目線でストーリーを追ったのだろう。読み終えて直ぐはそんなことを考えました。
喫茶店のマスター、マスターの息子、マスターの店で働く大学生。彼らを中心に、彼らに関わる人達、夜の道頓堀で生きる人達の人間模様に吸い込まれました。短編連作のよう。
主人公を繋いでいたビリヤード。ビリヤードは打ち手が突いて初めて球が動きだし、球は他の球に当たってそれぞれの道を行く。白玉以外は自分で行く道を決められないだろうし、白玉もまた当たり所が悪ければ、思っていた道から外れてしまう。狭い台の中で玉同士がぶつかり、ポケットに落ちるように道頓堀から -
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前にも書いたような気もするけれど、宮本輝を読むときは、そのストーリー展開も面白いのだけれど、登場人物が思うことや決断すること、そして行動することをきっかけに自分だったらどうするだろうと考え、さらに生きるって何だろう、豊かな(経済的にという意味ではない)人生って何だろうと考えるられるのが好きだ。電車に揺られながら読んでいると、気づく文章から目を離して物思いにふける自分がいる。そして、またストーリーに戻ってしばらく読んで、そしてまた物思いに。だから時間がかかる。でもそれだから味わえる。自分事にして読める小説って、あるようであまりない気がする。うーむ、また読みたくなってきたぞ、宮本輝。ちょっとヘビロ