宮本輝のレビュー一覧
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物語は15年前カガワサイクルの社長が出張先とは関係のない富山滑川駅で病死した先を娘と友人が辿る旅から始まる。
北陸街道を自転車で巡る様子、富山湾やそれぞれの港町、そして黒部内陸の田園風景、川にかかる愛本橋の姿。
行ったことのない見たことのない場所を地図を広げ確認して想像することが楽しくなる。父の死...続きを読むPosted by ブクログ -
忍耐の大切さを教えてくれる。また読みたい。青春のエネルギーと不安定感。ふとしたときにあの世に一歩踏み出してしまうかもしれないような危うさと、その中でも何がなんでも生きてやろうという熱情と。Posted by ブクログ
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自分の離婚をきっかけに、祖父との日記との距離を縮める。なぜ祖父が佐和子だけにしか自分の秘密をみられないようにしたのか。祖父が佐和子に知ってほしかった秘密とは。秘密と謎が佐和子を闇に引きずり込む。その闇に佐和子は夢中になっていく。Posted by ブクログ
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私はこれまでに7度タイに行ったことがある。
この小説を読んでタイで過ごした気分になり読み進むのが楽しみでしょうがなかった。
タイの暑さや湿度や匂いまでも感じられるような気がした。
単なる恋愛小説かと読んでいると不思議な人物や出来事などミステリーにも思えてくる。Posted by ブクログ -
面白くどんどん読めた。久々の宮本輝、やっぱりいい。騎手も大変な稼業だな。引き込まれて読んだ。勝ち負けの世界に身を置くのは厳しい。強くないと生きていけない。人間のイヤなところ、汚いところ、あぶり出されています。Posted by ブクログ
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いよいよ物語も佳境に入ってきた。ハッピーエンドではないのかもしれないけれど、完結が本当に楽しみ。どんな一文で締めくくるんだろう。Posted by ブクログ
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感想というか好きな部分。
「個人のプライバシーに唾吐いて、言いたい放題、書きたい放題。それを読むやつも、なるほどそうなのかて、いとも簡単に信じ込む。どいつもこいつも、口舌の徒になる。俺は、そんなふうになりたくないんだ。逢ったこともなければ、話をしたこともない人を、誉めたり、けなしたりするのは犯罪だ...続きを読むPosted by ブクログ -
蘭月ビルが中心に展開する。伸仁の体験はすごい、としか言いようが無い。同じ年代の娘が私にもいるが、とても伸仁のような人生経験はさせられていない。
この小説は大河だ。大きな流れの中で、読者はストーリーに迫ったり、離れたり。私自身も読み始めてから、相当な時間がかかってしまっている。
一つには、何か悪い...続きを読むPosted by ブクログ -
カンタンな流れで言うと、大阪に戻ってきて、中華料理屋、雀荘。消防のホースの修繕。プロパンガス。きんつば屋。と仕事を変えていく。台風などいろんな事件があって、うまくいかないが、松坂熊吾のアイデアと実行力で次々と新規事業をモノにしていく。
個人的には、松坂熊吾の糖尿病発覚が大きい。伸仁は7歳にしてヤク...続きを読むPosted by ブクログ -
後書きで北上次郎さんが主人公松坂熊吾について記述して言い得ているのでメモする。『やくざも恐れぬ獰猛さを持ちながら涙もろく、事業の才覚は鋭いくせに自ら進んで人に騙されるお人好し。さしたる学歴はもたないのに古今東西の書を引用し、妻を愛しながら次々に愛人を作り、さらに嫉妬深く、真摯で、知的で、ひとことで言...続きを読むPosted by ブクログ