宮本輝のレビュー一覧

  • 水のかたち 下

    Posted by ブクログ

    今まで読んだ宮本輝の中で1番好きかもしれない
    水の流れのままにではなくて、水のかたちのままに
    『善き人』の強さを最近強く感じる自分にとって、なんだか救われたような気持ちになる話だった

    0
    2022年01月10日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    熊吾

    過ぎるほどの人間臭み

    豪胆さと脆さ

    こんな境遇、時代背景に自己投影できる人などいないけれど

    共感できる

    共感というよりは、男性として惚れる、憧れる男ですね

    この小説の存在で、今年は寝正月になったと言っても過言ではない

    0
    2022年01月01日
  • 青が散る(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    燎平のテニスの成長ぶりに目を見張った。
    また、ガリバーの躍進ぶり(歌手だけでなく私生活も)も非常に驚いた。
    一方、安斎の死は非常に残念でやり切れなさを覚えた。
    そして、燎平と夏子の関係は今後どのようになるのだろうか?

    最高の一冊でした!

    0
    2021年12月20日
  • 田園発 港行き自転車 下

    Posted by ブクログ

     何か運命に引き寄せられるように登場人物が富山に集まっていく様がおもしろかった。
     登場人物もそれぞれ事情を抱えつつも嫌味のない感じで魅力的だった。それもあって話の中に入り込みやすかった。特に千春と佑樹のコンビは、田舎でゆっくり育った良さみたいなのが出てるような気がして好きだった。
     本の中では富山県の田園風景を描くシーンが多々あったが、その描写を読んで富山県に行ってみたくなった

    0
    2021年11月28日
  • 森のなかの海(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    まだ上巻ですが、面白くって一気に読み終わってしまいました。

    出だしこそ阪神淡路大震災の被害状況のあまりのむごさに、ちょっと読む手がとまりかけたのですが、夫と姑の不実から離婚へ、ひょんなことから奥飛騨の山荘に住むことになり…と、どんどん先が気になってしまいます。

    冷静に考えると、ちょっとした知り合い程度の老婦人からいきなり広大な土地と山荘を譲り受けるなんてことはないでしょうし、その後の展開も主人公がというよりも、主人公の父が資産家で博学で懐の大きな人であることが大きなポイントとなっており、そこまで恵まれた人というのもあまりいないとは思います。

    でも、震災の後、まだ家に閉じ込められている人が

    0
    2021年11月04日
  • 道頓堀川

    Posted by ブクログ

    橋から眺める道頓堀の光芒が目に映る様だった。朝陽を浴びた寂しげな街並み、ネオン輝く夜の歓楽街。川には歴史があり、そこで暮らす者にも人生がある。男の過去への後悔が川の濁りに似ている。歓楽街の光彩は過去を照らすが、決して未来は照らさない寂しさも孕んでいた。

    0
    2021年10月28日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とうとう最終巻まで読み終わってしまいました。
    第八部で妻子と別居することになり、殺伐とした第九部になるのかと思いきや、意外にものどかな日常が綴られていきます。
    一緒には暮らさないけれども、家族として互いを思いやりながら暮らす熊吾と房江は、もしかすると初めて穏やかな生活を手に入れたのかもしれません。

    作中でも語られますが、熊吾は人と人とをつなぐのがとてもうまい。
    自分の部下にはしょっちゅう裏切られるし、家族とは別居するはめになるのだから、もしかすると親しい他人という距離が、一番熊吾との安定した関係を築けるのかもしれません。

    ”雑用が満足にできない人間は、どんないい大学を優秀な成績で卒業してい

    0
    2021年10月24日
  • 星々の悲しみ

    Posted by ブクログ

    一つ一つ、綺麗な物語だと思った。
    人間のドロドロした感情、妬みや裏切り、執着など、負の部分が描かれているけれど、目を背けさせたいのではなく、ましてや正義感や正論で矯正しようというのでもない。淡々とした丁寧な文章が、非常に好ましく心地良かった。

    0
    2021年10月24日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ようやく読み終わりました。
    熊のおっちゃん、房江さんみたいな奥さんでホンマに良かった。
    もう一度通読したいと思いますが、今すぐは無理かな。

    0
    2021年10月24日
  • 星々の悲しみ

    Posted by ブクログ

    短編集。発行されたのは1981年。でも20代前後の青年が抱える不安や期待っていうのは時代を経ても変わらないな、と思った。
    情景描写がとても心地良い感じ。そのシチュエーションがありのまま浮かんでくるような。シチュエーション自体も、現実味がある感じで好き。
    だけど、毎回最後が難しい。わからないから、何度も読みたくなる。大学入試の小説問題にありそう、っていうのが1番の印象。
    でもとっても好きだった。読解力が足りないので、一回読んだだけじゃうまく最後の部分を理解できない。主人公の、その瞬間に湧いてきた感情を言葉に表すのは難しいな。また読みたい。

    0
    2021年10月02日
  • 草花たちの静かな誓い

    Posted by ブクログ

    ミステリだと思い手に取った。想像していた内容とは違っていたのだが、とても良い一冊に出会えた。

    すっと物語に惹き込まれ、社会の光と陰を覗き見た気がした。ストーリーの展開に想像はついたのだけれど、それでも彼らの感情や行動を見守らずにはいられなかった。
    人間の表と裏、愛と憎しみ、尊敬と失望。時には人間ではないものに助けられながらも、人は人と関わって生きていく。

    秋の高い空に、青すぎる彼の地の空を重ねてみたりした。

    0
    2021年09月14日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    この本を書き上げるために作家になられた。父の仇をうつために三十七年かけて「流転の海」を書き尽くした。これに心が動かないはずがない。

    0
    2021年09月12日
  • 草花たちの静かな誓い

    Posted by ブクログ

    高校受験勉強時の問題集で出会った螢川に衝撃を受けて以来、ずっとファンです。この作品もやっぱり自分の中にスッと入ってくる文章、楽しめました。ミステリーとして読むと、もしかすると「?」となるかもしれませんが…

    0
    2021年08月21日
  • 星宿海への道

    Posted by ブクログ

    ずいぶん久しぶりに宮本輝の小説を読んだ。何でこんなにしばらく読むことなかったんだろうと思うくらいいい小説だった。いや、この小説がいいという以前に、宮本輝の小説ってやっぱりいいなと思った。貧しいけど品がある人々の物語という感じがするのだ。この小説なんかもそうで、物乞い生活をしていた幼い雅人とその母親の様子が悲惨さがなく仲よく明るく楽しそうに見えたというのなんか、物乞い生活の人をそういう描き方をするのも含めて象徴的だと思う。
    しかし、自分なりに清貧だけど満足しているらしき暮らしをしているように見えた雅人だけど心のなかではずっと母親の面影だけを抱えて生きていたんだね。それはどこか実生活でありながら現

    0
    2021年08月15日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    遂に最終章となった。
    松坂熊吾が71歳の人生を全うした。
    この小説からは多くの事を学んだ。
    男として、父親としての生き方を。
    大将と呼ばれ、人に対して優しく
    世話好きな熊吾は、その人の良さと
    経営者として、どんぶりな経営で人に騙されて、横領されたりして生活が苦しくなるが、
    なんとか逞しく生きていく。

    作者が最終章は自分が熊吾の歳にならないと
    書けないと完成まで37年の時間を費やしたこの様な作品はきっと出てこないのではないだろうか!
    この作品を世に送り出してくれた作者に感謝の気持ちでいっぱいだ。

    0
    2021年08月08日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    長い大河小説を読み終えた。
    市井の人間ではあるが、含蓄のある言葉と人と人とを結び合わせる力を持った熊吾。
    その家族の戦後20年の話。
    逞しく変わっていく妻子に比べると転落と言えるような熊吾の生涯。
    最後に熊吾が愛した人々が別れに訪れるシーンに涙した。

    0
    2021年07月25日
  • ドナウの旅人(下)

    Posted by ブクログ

    東ヨーロッパの町々や素敵な人々との出会いの描写、登場人物4人の心情の変化と衝撃のラストに宮本輝の長編小説にしばらく夢中になりそうな予感がした。
    人の嫌なところは長年過ごすうちに一つの美徳になるというのは確かにそうだなぁーと共感した。

    0
    2021年07月24日
  • 三十光年の星たち(下)

    Posted by ブクログ

    なかなか古臭い文章書くけどよい。#草花たちの静かな誓い に続いて素晴らしかったです。
    自分も30年後の自分を楽しみにできるよう毎日を精進していきたいです。

    0
    2021年07月05日
  • 三十光年の星たち(上)

    Posted by ブクログ

    登場人物の心理描写、出来事の時系列がパズルのような順番で書かれている。
    主人公の人間らしい心情が繊細に書かれている。
    下巻が楽しみ。

    0
    2021年07月03日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    三十七年かけての
    「ひとりひとりの無名の人間のなかの壮大な生老病死の劇」
    は、遂に完結しました。
    書き上げたのが71歳とは、熊吾との縁を感じずにはいられませんでした。

    「宿命っていうのは、ものすごい手強い敵や」
    宿命と闘いながら、自分の生老病死に立ち向かっていかなくちゃ
    ですね。

    素晴らしい長編作です。




    0
    2021年06月20日