宮本輝のレビュー一覧

  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

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    何が起きても、大した事ありゃあせん。
    50歳、70歳になった時にもう一度読み返したい。
    私も、人間臭くて、かっこつけて、誰かの心に残る、そんな人生を歩んでいきたい。

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    2024年08月01日
  • 長流の畔―流転の海 第八部―(新潮文庫)

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    人を傷つける覚悟とは、最悪傷つけた人が死ぬ覚悟をもつことだと思う。そんなつもりはなかった、は通じない。不倫は誰も幸せにならない。

    人生で自立すること=経済的自立は重要な視点。まずはこの条件が成立することで、ようやく精神的自立に繋がるのだろう。

    最終巻が楽しみだ。

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    2024年07月27日
  • 満月の道―流転の海 第七部―(新潮文庫)

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    久々の流転の海シリーズ読破。
    宮本さんの文章は、すっと頭に入ってくる。
    五感で感じ取れる文章というのだろうか、まるで自分がその世界にいるかのような錯覚を覚える。
    物語としての面白さとは別に、文章の書き方がすごいなぁ。
    女に溺れ、金を使いすぎ、社員に裏切られる、波瀾万丈すぎるが、そこが面白い。

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    2024年07月21日
  • 真夏の犬

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     九つの短編からなる短編集です。最初に文庫化されたのが1993年なので、もう31年も前に書かれた作品です。
     宮本輝さんの師匠?だった池上義一さんから「いい短編が書けない作家は信用するな」と言われ一念発起し短編に挑戦し、何度も何度もダメ出しされた末にようやくOKをもらって出来上がった作品なんだそうです。
     解説は森絵都さんで、宮本作品を読む理由について次のように書かれていました。
    (すごく端折ってしまって申し訳ありません)
     『インスタグラムだとかSNSには明るく楽しげでポジティブな人々の営みがさらけだされているけど、私たちの日常はそんなに明るく楽しいのだろうか?宮本作品には、何も気取っていな

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    2024年07月11日
  • 花の降る午後

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    752

    476P

    宮本輝
    1947(昭和22)年、兵庫県神戸市生れ。追手門学院大学文学部卒業。広告代理店勤務等を経て、1977年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「螢川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため二年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。『道頓堀川』『錦繍』『青が散る』『流転の海』『優駿』(吉川英治文学賞)『約束の冬』『にぎやかな天地』『骸骨ビルの庭』等著書多数。

    花の降る午後 (角川文庫)
    by 宮本 輝
    八月に入ってから、典子は、昼食兼用の食事をとる前、アヴィニョンから不動坂を降り、北野坂に曲がって山手幹線の手前まで行き、思いきり足を上げて速歩で二往復することを

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    2024年07月04日
  • 真夏の犬

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    昭和30年代とおぼしき大阪の貧しい界隈を舞台にした9篇の短編集。
    今の時代より明らかに貧しいはずなのに活気溢れる人物達がたくましく生活している。
    「真夏の犬」熱中症なんて言葉がなかったあの頃、中2の僕が父親から廃車置き場の見張り役を命じられる。うだるような暑さ郊外の何もない場所での孤独感。昼食の弁当を狙ってくる野犬の集団。帰りのバス停までの道のりで見かける年上の女性。帰らない父親。

    「赤ん坊はいつくるか」夏にててなし子を孕んだ女が始末に困ってこの川に捨てるのだ。花札賭博に負けたのち長さ25cm幅17cmの背中の般若を切り取られた般若のおっさん。不妊の末病んでしまった妻の為に生まれたての赤ん坊

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    2024年06月20日
  • ドナウの旅人(下)

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    ネタバレ

    お母さん(;;)
    余韻が素敵すぎる、出会えてよかった作品。
    ドラマ?があると知り、見てみたいと思ってます

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    2024年06月11日
  • 優駿(下)

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    ネタバレ

    感想
    読み進めていくうちにどんどん続きが気になる展開だった。オラシオンという馬にかけた様々な人々の夢を見た。最後の最後まで分からない展開にシビれた。

    ノーザンダンサー、プリンスリーギフト、ボールドルーラー、ダビスタ思い出す。種付けの方法が原始的なのにびっくりした。また、種付けが不発に終わるとお金がパァになるギャンブル性を含んでいることから、生産者の方もヒヤヒヤと、期待が入り混じった思いがある。人工的だが、自然も相手にする難しい競技だ。

    あらすじ
    オラシオン号は3歳になり、吉永ファームで育ったことにより、立派な馬体になっていた。吉永会長は博正に、馬に良い環境を整えることで馬が強くなると教える

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    2024年06月11日
  • 長流の畔―流転の海 第八部―(新潮文庫)

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    ついに8巻まで読んだ。長かった。あと一冊で終わりかと思うと、とても寂しい。
    登場人物の何人かのことは忘れてる。
    仕方ない。
    でも何十年もかけて書かれた長いものがたりを、ぼくは二年かけて読んでいる。駆け抜けるような速さなのかというとそうでもない。
    ぼくは読むのが遅い。

    話は、中古車センターを立ち上げるところから、板金屋を売りに出すところ。
    案の定というかなんというかお決まりのドラえもんのエンディングのような、裏切りや逃げられたり、しょーもないことが発覚したりするわけだけども。それすらも日常のなかにあってなんかおもろい。
    この8巻での房江の心理描写がとても好きだ。

    いきるとはなにだろうか。

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    2024年05月23日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

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    現在松坂熊吾ロス状態。
    37年かけた小説が遂に完結。37年ですよ、完結を待たずに亡くなった方もいらっしゃるでしょう。筆者自身も申し訳なかったとインタビューに答えておりました。そう思うと私は運が良かった。
    偶々この小説を知ったのが50歳になった昨年で、第一部の感想にも書きましたが、主人公松坂熊吾も同じ50歳、時代背景が全く違いますが、何か運命を感じて読み始めた結果、私自身にとっては今後生きていく上での大きな指標となりました。

    筆者自身の父親を元にした自伝的大河小説、実際は3分の1ぐらいが実際に起こった事で後は創作と言う事です。それにしても魅力的な登場人物、そして彼ら彼女らの生き様を見ますと全て

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    2024年05月23日
  • 慈雨の音―流転の海 第六部―(新潮文庫)

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    北朝鮮へ日本人が自ら行くような時代があったのかと、驚いた。市井に根付いた歴史観を学べるのも本書の魅力ではないだろうか。ついに6巻。毎度、面白い。

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    2024年05月21日
  • 水のかたち 下

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    一つの茶碗を手にしてから人との縁や繋がりが広がり続けて、様々な人と接する事や様々な事が日常に起こるけれど主人公は自分という尺からは無理をして逸脱せずに、常に自分というものを大切にしている。主人公はその素晴らしさに気がつかないが友人はそれを感じて影響を受けて、人生の捉え方や生き方が変わっていく。
    人との繋がりの中で、戦後の壮絶な経験をしながらも自分の信念を変えずに人々を救った名もなき人の事も知り思いを馳せる主人公。
    そのどれもに私は感情が動かされました。

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    2024年04月18日
  • 水のかたち 上

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    人と人とが何故の縁で出逢い、そしてその時を境にそれぞれの川が合流して新たな畝りを形成していくように時は流れる。
    キャノンボールアダレイのジャスを聴きながら、早苗の純粋で清い心に心打たれ、上は終わり。

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    2024年04月06日
  • 星々の悲しみ

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    中学の国語の教科書にて「星々の悲しみ」が載っていたのがキッカケでした
    他のストーリーも含めて珍しい経験ですが無くはないよね、というストーリーという印象です

    個人的に非現実的な設定のストーリーは面白くて当然、日常をどれだけ面白く書けるかを期待しているタイプなのでこの作品は私に合っていて非常に面白かったです

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    2024年04月05日
  • 三十光年の星たち(下)

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    よかった
    内容に感動したというより
    文章に心打たれた

    上巻より付箋だらけになってびっくり
    忘れないうちに書き出そうと思う

    私はあることに修行中(⁈)の身

    教わり導かれる立場として
    教え導く方々の言葉が沁みた

    人との出会いが
    人生を変える

    よい出会いをしたい

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    2024年03月30日
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

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    在日朝鮮人と言われた人々の暮らし、思想、逞しさが伝わってきた。毎回のように、重厚なテーマが物語の根底に流れていて、読み応えがある。
    人間性を形作るのは環境。まさにその通りだと思う。特に子供の時分はその影響力が計り知れない。良い環境とは何か。考えるきっかけにもなった。

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    2024年03月23日
  • 三十光年の星たち(下)

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    憧れることを諦めた人がこの作品を読むと、胸がちくちくすると思う。少なくとも私はそうだった。
    若さとは愚かであることではなく、愚かしいほど純粋であることをわからされた。私は少なくとも、今はそのような歳ではないし、そのような人との出会いもない。主人公をあえてアラフォーの成年を選んだのは、宮本輝本人が苦労した歳であったからだと、作者のあとがきに記されていた。

    陰鬱な変わらない日々を変えてくれた一人の老人。
    「君の三十年後を見たい」と言われた成年。
    その時になったら、あなたはここにはいないのに、と思う成年。それも分かった上で「つべこべ考えずに進め」と言う老人。

    いずれ、分かる。

    その言葉に期待を

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    2024年03月19日
  • 焚火の終わり 下

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    人に秘められた謎を快楽の燃料とし、聖なる何かを生み出す。主人公の2人にとってはそれは出生の謎であり、自分たちは血のつながった兄妹なのか、ということで、ふくよかに支配され、残忍な愛撫を返す、深い快楽の関係につながるわけだが、謎が謎のままにしたい、でも知りたい、という葛藤と揺らぎを辿り、結局そこを明らかにしないことに決別した、そこからの2人の人生は本当に何もかもを楽しめる、前向きで明るい関係になっていくんだろうなと感じられた

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    2024年03月17日
  • 三千枚の金貨(下)

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    「20年待てない人はたかがしれている。」というような意味のセリフがあったが、趣味で盆栽をしているせいかこの時間の長さへの精神的な捉え方は考えさせられたし、忘れられない言葉になりそうです。
    宮本輝さんには人生を教わる事がとても多いけれど、草原の椅子だったか、他の作品だったか忘れけれど、「男は耳をしっかり洗わないといけない」というようなセリフも覚えていて、読んだその日から今に至るまで耳を洗わなかった日はない。

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    2024年04月06日
  • 三十光年の星たち(上)

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    宮本輝さんの作品にはいつも感動させられます。今の自分が主人公の立場だったら、この状況から逃げてしまうだろうと思いながらも、逃げなかったらこうなっていた話が書かれている気がしました。下巻が楽しみです。

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    2024年03月05日