宮本輝のレビュー一覧
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『流転の海』全巻で毎日芸術賞
とうとう第九部まで読み終わってしまった。
達成感というより、まだ読み続けたいという思いが強い。
1巻目を読み始めた時は、熊吾に対する嫌悪感が強く、すぐにリタイアするものと思っていたが、宮本輝の読みやすい文章にも助けられ、ゴールインしてしまった。
数多くの裏切りにも会い、晩年は落ちぶれてしまった熊吾だが、無償の親切を施した、たくさんの人たちから、大将、大将と慕われたことも事実。
また、幼少の頃から、さまざまな悪所(ストリップ劇場、競馬、祇園のお茶屋、キャバレー、パチンコ屋など)を連れ回され、熊吾なりの人生訓を教え込まれ、人生勉強をさせてもらった伸仁(宮本輝)が -
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書簡体が心地良いです。
別れた男女の偶然の再会が、
過去を引き釣り出し
どうにも堪えられない思いが
手紙を出すという行動にかわり
互いに過去を責め合い
やがて過去を追い越す。
2人の手紙のやりとりに
胸にくるものがあります。
作品とは関係ないですが、
私も転勤先で偶然、学生時代の同級生と同僚として再会し
驚いて声を掛け合ったのですが、以降なぜか避けられて
いる気がします。初日がピークで、漫才の出オチみたいだなと
思ってます。
宮本輝さんは初めて読みましたが、
文章がするすると流れているようで、
一旦読み始めると苦もなくページが
進みます。
古本屋で買った文庫本に、元の持ち主のメモが
栞が -
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宮本輝さんの本を読むと、ちゃんと生きていこう、自分も周りも大切にしよう、と思う
はんなりとした関西弁の会話が心地よく、私の勝手な印象では、経済的にも精神的にも豊かな人物が、その財産を有意義に、そしてあたたかく使うお話 が多い気がします
この小説も90歳のファンキーなおばあちゃんが、350万円を一晩、いや、数時間でサイコーにステキな使い方をするお話
その親族たちもみんな、ちゃんと正しく育ってきた人たちばかりで、それぞれチャーミング!
心根の卑しい人が1人も出てこないところもほんと好ましい
宮本輝さん、時々無性に読みたくなります
そして、“ちゃんとしよう!”と思います -
Posted by ブクログ
後半は、東ヨーロッパへ入っていく。この時代の東ヨーロッパは共産主義の力が強く、裏寂しさを感じた。
なぜ共産主義が生まれたんだろう?人々の貧しさを救うための共産主義だったはずが、権力を持つ人だけを太らせ、人々から自由を奪って貧困の中に閉じ込めているようにしか思えない。
一方で、資本主義の罠によって大きな借金をして一度は死を決意した長瀬が、絹子の存在やシギィやピーターの助けもあって、再起を図っていくところは読み応えがある。特に、オーストリアでの未来の音楽家たちのモルダウの演奏は、長瀬の心に希望の光を灯したに違いない。私の頭の中でも想像の世界で鳴り響き、感動を覚えた。
そして、7ヶ月もかけたド -
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audible☆→本購入再読♡
今作は熊吾の生まれ育った、愛媛県南宇和郡一本松村で暮らすところからはじまった。
物語から自然豊かな土地の風景が想像できた。
熊吾一家と繋がりがあった人達が、立て続けに亡くなり、その度これからの人生について考える熊吾。
井草氏と再会した時の2人の会話はグッと胸が痛くなった。熊吾は嫉妬深く短気だが、人一倍人情に暑く、困った人に手を差し伸ばせる男気のある大男‼︎
熊吾の感情や思考が細かく描かれていて、相手を思いやりどうしたらいいのか考える時、名言が度々でてくる。
2回読んでも物語にのめり込み、フレーズをメモする前にどんどん読む手が止まらない。 -
Posted by ブクログ
audible☆→本購入して再読♡
Instagramで本の投稿をしているyukariさんがこの本を紹介していて聴いたのがきっかけ〜
正直…ド・ストライク‼︎
1回聴いただけでは感想が書けないくらい…感情が揺さぶられ余韻が残った。
ので、すぐに本を購入しもう一度再読♡
THE昭和の男、松坂熊吾。
戦前戦後の激動な時代の中、大阪で車の部品を輸入し売る。そして房江との間に伸仁が産まれる。
人情に厚くたくさんの名言がでてくる。
ここには書ききれないが、本当に生きている熊吾と房江を見ているような…
その時代の背景が浮かび上がっていて自分も一緒に生きている感覚になる‼︎
たくさんの言葉に考えさせら -
Posted by ブクログ
「耳でも聞きたい」そう思った小説は初めてだった。
往復書簡だからなのか、読んでいる時も頭の中で誰かが読んでいるようなイメージがあった。
読み終えるまでの過程はすごくモヤモヤしたのに、終わってしまったららすぐにまた最初のページを開いてしまった。
本当に不思議な魅力のある本。
モーツァルトの39番シンフォニィを聴いてしまうし、蔵王のダリア園からドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトに乗ってみたいと思う。
綺麗なだけのお話では決してない。
だけど、妙に心に残る言葉や景色は何だろう。
手紙の中で綴られる素直な気持ちや、どうしようもなくても生きる生命の美しさによるものだろあか。