宮本輝のレビュー一覧

  • よき時を思う

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    まさに小説です。物語ではない。
    金井家の人々の生活から、人生が語られ、人との関わりが描かれる。その深さだけでなく、様々な知識も相まって、恐れ入りましたって感じでした。
    初めはなかなか読み進まなかったんですが、後半は一気に読みました。

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    2026年04月19日
  • 灯台からの響き

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    本当に良い物語を読んだなぁ。骨太で硬派でありながらも温かく優しいロードノベルだった。船の行き先を優しく照らす、灯台のような物語。

    誰の人生にもドラマがあるし、人生とは良いものだなと感じさせてくれる1冊。

    1枚のはがきをきっかけに、中華そば屋を営む主人公が亡き妻の知られざる過去を辿って灯台めぐりをするロードノベル。
    物語は静かに進むけれど、主人公は旅を通して大きく変わっていく。私も一緒に旅をしているような気持ちを味わうことができた。

    主人公のつくる澄んだスープの中華そばを私も食べてみたい。

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    2026年04月17日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

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    『流転の海』全巻で毎日芸術賞

    とうとう第九部まで読み終わってしまった。
    達成感というより、まだ読み続けたいという思いが強い。
    1巻目を読み始めた時は、熊吾に対する嫌悪感が強く、すぐにリタイアするものと思っていたが、宮本輝の読みやすい文章にも助けられ、ゴールインしてしまった。

    数多くの裏切りにも会い、晩年は落ちぶれてしまった熊吾だが、無償の親切を施した、たくさんの人たちから、大将、大将と慕われたことも事実。

    また、幼少の頃から、さまざまな悪所(ストリップ劇場、競馬、祇園のお茶屋、キャバレー、パチンコ屋など)を連れ回され、熊吾なりの人生訓を教え込まれ、人生勉強をさせてもらった伸仁(宮本輝)が

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    2026年04月17日
  • 避暑地の猫

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    幼い頃実家の本棚にあって、なぜか読む前からなんとなく好きだなとずっと思っていたから、今でも宮本輝でいちばん好きな一冊。

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    2026年04月16日
  • 錦繍

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    書簡体が心地良いです。
    別れた男女の偶然の再会が、
    過去を引き釣り出し
    どうにも堪えられない思いが
    手紙を出すという行動にかわり
    互いに過去を責め合い
    やがて過去を追い越す。
    2人の手紙のやりとりに
    胸にくるものがあります。

    作品とは関係ないですが、
    私も転勤先で偶然、学生時代の同級生と同僚として再会し
    驚いて声を掛け合ったのですが、以降なぜか避けられて
    いる気がします。初日がピークで、漫才の出オチみたいだなと
    思ってます。

    宮本輝さんは初めて読みましたが、
    文章がするすると流れているようで、
    一旦読み始めると苦もなくページが
    進みます。

    古本屋で買った文庫本に、元の持ち主のメモが
    栞が

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    2026年04月15日
  • よき時を思う

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    宮本輝さんの本を読むと、ちゃんと生きていこう、自分も周りも大切にしよう、と思う
    はんなりとした関西弁の会話が心地よく、私の勝手な印象では、経済的にも精神的にも豊かな人物が、その財産を有意義に、そしてあたたかく使うお話 が多い気がします

    この小説も90歳のファンキーなおばあちゃんが、350万円を一晩、いや、数時間でサイコーにステキな使い方をするお話
    その親族たちもみんな、ちゃんと正しく育ってきた人たちばかりで、それぞれチャーミング!
    心根の卑しい人が1人も出てこないところもほんと好ましい

    宮本輝さん、時々無性に読みたくなります
    そして、“ちゃんとしよう!”と思います

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    2026年04月05日
  • よき時を思う

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    京都の家族の物語。
    我が実家も大勢集まるのが好きな家なので、雰囲気は良く伝わった。ただ、この主人公の家族といったら、衣食住については良いものと出会い大切に育む素地があり、90歳のおばあちゃんを中心に脈々と受け継がれている、羨ましい一家。
    贅を尽くした晩餐会に向けての準備も、想像以上のこだわりぶり。そのこだわりが独りよがりではなく、ちゃんと相手を尊重し理解しているからこそ、受け取る側や読みても嫌味がなく素直に羨ましく思える。
    90歳を家族で笑って迎えられるように、大切に生きようと思える素晴らしい作品。

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    2026年03月31日
  • ドナウの旅人(下)

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    後半は、東ヨーロッパへ入っていく。この時代の東ヨーロッパは共産主義の力が強く、裏寂しさを感じた。

    なぜ共産主義が生まれたんだろう?人々の貧しさを救うための共産主義だったはずが、権力を持つ人だけを太らせ、人々から自由を奪って貧困の中に閉じ込めているようにしか思えない。

    一方で、資本主義の罠によって大きな借金をして一度は死を決意した長瀬が、絹子の存在やシギィやピーターの助けもあって、再起を図っていくところは読み応えがある。特に、オーストリアでの未来の音楽家たちのモルダウの演奏は、長瀬の心に希望の光を灯したに違いない。私の頭の中でも想像の世界で鳴り響き、感動を覚えた。

    そして、7ヶ月もかけたド

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    2026年03月21日
  • ドナウの旅人(上)

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    「ドナウ川に沿って旅する」なんて壮大な物語だろう。ドイツの美しい街並みや自然などが目に浮かぶようだ。

    17歳年下の男・長瀬と出奔した絹子、その娘の麻紗子、そして彼女のフィアンセのシギィ…おもしろいメンツで旅をすることになる。訪れる所々でいろんな人と出会って紡いでいくエピソードもおもしろい。

    大学生時代に好きだった本の1つ。その時は、語学を極め、海外で働き、海外の彼がいる麻紗子に憧れていたんだな。

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    2026年03月20日
  • 地の星―流転の海 第二部―(新潮文庫)

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    audible☆→本購入再読♡
    今作は熊吾の生まれ育った、愛媛県南宇和郡一本松村で暮らすところからはじまった。
    物語から自然豊かな土地の風景が想像できた。

    熊吾一家と繋がりがあった人達が、立て続けに亡くなり、その度これからの人生について考える熊吾。

    井草氏と再会した時の2人の会話はグッと胸が痛くなった。熊吾は嫉妬深く短気だが、人一倍人情に暑く、困った人に手を差し伸ばせる男気のある大男‼︎

    熊吾の感情や思考が細かく描かれていて、相手を思いやりどうしたらいいのか考える時、名言が度々でてくる。
    2回読んでも物語にのめり込み、フレーズをメモする前にどんどん読む手が止まらない。

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    2026年04月13日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

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    audible☆→本購入して再読♡

    Instagramで本の投稿をしているyukariさんがこの本を紹介していて聴いたのがきっかけ〜
    正直…ド・ストライク‼︎

    1回聴いただけでは感想が書けないくらい…感情が揺さぶられ余韻が残った。
    ので、すぐに本を購入しもう一度再読♡

    THE昭和の男、松坂熊吾。
    戦前戦後の激動な時代の中、大阪で車の部品を輸入し売る。そして房江との間に伸仁が産まれる。
    人情に厚くたくさんの名言がでてくる。
    ここには書ききれないが、本当に生きている熊吾と房江を見ているような…
    その時代の背景が浮かび上がっていて自分も一緒に生きている感覚になる‼︎
    たくさんの言葉に考えさせら

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    2026年03月30日
  • 錦繍

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    過去は変えられないから気にしたってしょうがないとよく言われる。
    これは間違っていて、しっかりと消化するべきだと思う。
    過去の連続があっていまを形づくっている。
    男も過去に過ちを繰り返して今のだらしなさを確立させた。
    ただ、みらいを形作るのもいずれ過去となるいま。人は変わるべき生き物。

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    2026年03月19日
  • 優駿(下)

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    競馬について、ほぼ何も知らずに読んだ。イメージがらりと変わった。
    実際馬が走るところ観たら、生産者や馬主や騎手や厩舎の人や、色々なことを想像して、勝敗関係なく泣いてしまいそう。

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    2026年03月14日
  • 優駿(下)

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    馬だけではなく、馬主、調教師、騎手など様々な視点から物語を読むことができてとてもおもしろかった。競馬は、ギャンブル。とおもわれるが、そこにはたくさんの人のロマンや夢が詰まってる。しかし、馬券は無くなってもいいお金で買う。

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    2026年03月11日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

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    時代背景を知らないとしてもその時代を自然と思い描ける。この文章の凄さ、特に細かい心情と心の揺らぎをこれほどまでに磨ける能力が羨ましく思える。また、主人公の姿は憧れ、羨望の眼差し読む部分、人間として弱さを感じてしまい部分と複雑な気持ちになることが多い。長い文章ではあるが、それを飽きさせない。この沼にはまりそうだ。

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    2026年03月05日
  • 錦繍

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    今ならメールやLINEなんだろうけど、手紙でのやり取り、哀愁があるなぁ。

    宮本輝さんの物語は、生きるということを本当に強く噛みしめさせる。
    生きてりゃいろいろあんだよ。
    何度もそうつぶやき生きてきた自分を優しくつつみ込んでくれる。やべぇ、書きながら込み上げてきた、、、

    みんな一生懸命生きているんだよね。
    登場人物みんなそうだった。
    普通に考えたらどうしようもない奴と思ってても、最後はちょっと応援したくなる描き方。よし、となれるから不思議です。
    名作!

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    2026年03月05日
  • 錦繍

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    「耳でも聞きたい」そう思った小説は初めてだった。
    往復書簡だからなのか、読んでいる時も頭の中で誰かが読んでいるようなイメージがあった。

    読み終えるまでの過程はすごくモヤモヤしたのに、終わってしまったららすぐにまた最初のページを開いてしまった。
    本当に不思議な魅力のある本。

    モーツァルトの39番シンフォニィを聴いてしまうし、蔵王のダリア園からドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトに乗ってみたいと思う。

    綺麗なだけのお話では決してない。
    だけど、妙に心に残る言葉や景色は何だろう。
    手紙の中で綴られる素直な気持ちや、どうしようもなくても生きる生命の美しさによるものだろあか。

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    2026年03月04日
  • 優駿(上)

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    競馬はギャンブルだとはおもわない。騎手も調教師も命をかけて戦っている。安全ベルトがあるわけではないからいつ死ぬかもわからない。だけど、そこには夢やロマンがある。文章だけでレースの運び方や馬の状態が細かく書いてあって読んでてとても楽しい。競馬小説は色々あるけど、またリアルな感じがすごく読んでて楽しい。下巻もたのしみ

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    2026年02月28日
  • 錦繍

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    ええ。めちゃめちゃ面白かった。モーツァルトの調べから「生きていることと死んでいることが同じこと」と悟るなんて、、、全編通して死相が漂っている感じがすごく好みだった。冒頭から悲しい物語を予感させ、沁み込んでくる文章だった。まさしく解説通り、手紙で振り返ることで過去を生き直し、未来へ向かう物語。業ってなんだろう、死ぬってなんだろう。余韻に浸ってます。父の「勝沼と離婚してもいい」という切り出すシーンも重くて、涙ぐんでしまった。手紙は終わるべき時機にきちんとけじめをつけて終わって、二人が未来へ進んで良かった。かなり好きな小説だった。

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    2026年02月20日
  • 灯台からの響き

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    良かった。情景が浮かぶし、一緒に旅をして
    行かなければいけないところを見出す力が康平に出てきたところが良いと思った。
    なぜあの本に挟まれていたのか
    なぜ蘭子が知らない人と言っていたのか
    考えさせられる
    読書に没入してしまいました。

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    2026年02月19日