宮本輝のレビュー一覧

  • よき時を思う

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    お前は人に好かれるし、なんともいえない品がある。それなのにおもろい。

    こんな人たちがたくさん出てくる作品。本を読んでこんなに泣いたのは久しぶりです。ありがとう。

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    2026年05月24日
  • 長流の畔―流転の海 第八部―(新潮文庫)

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    8巻まで、長いようであっちゅうま。
    家族、仕事、恋、仲間、いろいろなことを勉強させてもらっています。
    体温を感じるくらいに、何事にも体当たりで突き進む強さが欲しい。

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    2026年05月22日
  • 螢川・泥の河

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    ネタバレ

    戦後直後の貧しい日本。小さな食堂の子の信雄が、船上で売春をして糊口を凌ぐ家族と交流を持つ。

    信雄の目を通して売春を見つめさせられた。

    それは、世間では卑しいとされ、軽んじられるが、信雄にはなぜだか分からない。

    売春が道徳的非難に値するかどうかは色々な意見があるけれど、今日も子供がご飯を食べれるように、親が自分を顧みずにお金を稼ぐことのどこが低俗なのだろうか。

    信雄は、平然と蟹を燃やす喜一を見て、その垣間見える狂気に戦慄を覚える。

    母は、自分ら子供が飢えないために身体を売り、侮蔑される。そんな世間は、自分は飢えろというのか。自分がいなければ母は軽んじられることなく幸せな生活を送ることが

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    2026年05月22日
  • 幻の光

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    これは面白くて、二度読んでしまった。
    表題の「幻の光」だけではあるが。
    子どもが生まれたばかりで夫を突然に亡くし、幸せな再婚を果たしたはずの女性が、亡き夫に語り続ける話。
    古臭くて貧しい昭和の関西と能登の話。
    そんな中でもきらりと強く光る脇役の女性たちの話。
    この頃の宮本輝さんの作品は「泥の河」しかり、いかにも純文学で私は非常に好きである。

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    2026年05月18日
  • よき時を思う

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    まさに宮本輝小説の真骨頂、日常生活の中で経験する様々な出来事を通じて感じる人生の機微を見事に表現していて、普段忘れていた感情をしみじみと思い起こされた。
    文庫本最後にある木内昇さんの解説文が言い得て妙だと思いますので記載させてもらいます。
    「この空気の中にずっと浸っていたいと願う気持ちが、残りのページが次第にすくなくなるにつれ、否応なく高まっていった。」
    「一見なんら問題もないように見える人も含めて、誰しも抱えているものがある。当然ながらすべてが理想通りに整っている人などいないのだ。それを忘れて、相手を上辺だけで判じて、人と比べたり羨んだりすることの、なんと無益なことだろう。」

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    2026年05月17日
  • 道頓堀川

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    淡い文体で書かれた、今を生きる我々には失われた、過ぎ去った時代。登場人物のセリフのいなたい感じもあって、じんわりと、良いことばかりではなかったであろう時代をただただ情景の目で見上げてしまう。

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    2026年05月14日
  • 錦繍

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    心が震えました。
    昭和60年に発行されているのですね。
    男と女、人生について、どこかで聞いたことあるような話なのに、文体や語り方によって深く引き込まれる物語になっています。
    ぱっと見薄い1冊の中に、すごく身の詰まった物語が入っていて、読後しばらく動けませんでした。(お勧めされて、古いのでこわごわ読んだのですがほんとに読んで良かったです。)
    宮本輝、他にも読んでみようと思います。

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    2026年05月13日
  • 錦繍

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    今こそ読みたい、日本文学の金字塔
    一気読みしてしまいました。
    手紙だけでこれほどまでに豊かな情景と、複雑な人間の感情を表現できるのかと驚かされます。
    切ない再会から始まり、絶望を越えて生き直そうとする二人の姿には、普遍的な強さを感じました。

    私にとってこの本は、モーツァルトの音楽と出会わせてくれた大切な一冊でもあります。
    作中で触れられるその調べをきっかけに聴き始め、今でも私の日常に欠かせないものとなっています。
    美しい日本語と音楽の深みに触れたい時に、ぜひ手に取ってほしい名作です。

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    2026年05月05日
  • 人生の道しるべ

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    大学生の時、友人に勧められて読んだ「優駿」「青が散る」が深く心に染み渡り、青春時代のもやもやとした思いや生きている中でふとしたことで感じる縁や運命的なことを重ね合わせ、その後、事あるごとに読み返しています。
    宮本輝さんの小説は、心の中に鬱屈した感情も抱えつつ、様々な事柄や周囲の人たちに翻弄されながらも、人生に向き合っていく心の根のきれいな主人公を丁寧に描いていて、生きることの大変さとそれでも生きていくことの意味を考えさせられて生きる勇気と人生の深さや豊かさを感じられるので30年来の愛読者です。
    吉本ばななさんとの対談の中からお二人に通ずる人生観に触れられて、何かとても爽やかで幸せな気持ちになり

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    2026年04月25日
  • よき時を思う

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    まさに小説です。物語ではない。
    金井家の人々の生活から、人生が語られ、人との関わりが描かれる。その深さだけでなく、様々な知識も相まって、恐れ入りましたって感じでした。
    初めはなかなか読み進まなかったんですが、後半は一気に読みました。

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    2026年04月19日
  • 灯台からの響き

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    本当に良い物語を読んだなぁ。骨太で硬派でありながらも温かく優しいロードノベルだった。船の行き先を優しく照らす、灯台のような物語。

    誰の人生にもドラマがあるし、人生とは良いものだなと感じさせてくれる1冊。

    1枚のはがきをきっかけに、中華そば屋を営む主人公が亡き妻の知られざる過去を辿って灯台めぐりをするロードノベル。
    物語は静かに進むけれど、主人公は旅を通して大きく変わっていく。私も一緒に旅をしているような気持ちを味わうことができた。

    主人公のつくる澄んだスープの中華そばを私も食べてみたい。

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    2026年04月17日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

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    『流転の海』全巻で毎日芸術賞

    とうとう第九部まで読み終わってしまった。
    達成感というより、まだ読み続けたいという思いが強い。
    1巻目を読み始めた時は、熊吾に対する嫌悪感が強く、すぐにリタイアするものと思っていたが、宮本輝の読みやすい文章にも助けられ、ゴールインしてしまった。

    数多くの裏切りにも会い、晩年は落ちぶれてしまった熊吾だが、無償の親切を施した、たくさんの人たちから、大将、大将と慕われたことも事実。

    また、幼少の頃から、さまざまな悪所(ストリップ劇場、競馬、祇園のお茶屋、キャバレー、パチンコ屋など)を連れ回され、熊吾なりの人生訓を教え込まれ、人生勉強をさせてもらった伸仁(宮本輝)が

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    2026年04月17日
  • 避暑地の猫

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    幼い頃実家の本棚にあって、なぜか読む前からなんとなく好きだなとずっと思っていたから、今でも宮本輝でいちばん好きな一冊。

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    2026年04月16日
  • 錦繍

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    書簡体が心地良いです。
    別れた男女の偶然の再会が、
    過去を引き釣り出し
    どうにも堪えられない思いが
    手紙を出すという行動にかわり
    互いに過去を責め合い
    やがて過去を追い越す。
    2人の手紙のやりとりに
    胸にくるものがあります。

    作品とは関係ないですが、
    私も転勤先で偶然、学生時代の同級生と同僚として再会し
    驚いて声を掛け合ったのですが、以降なぜか避けられて
    いる気がします。初日がピークで、漫才の出オチみたいだなと
    思ってます。

    宮本輝さんは初めて読みましたが、
    文章がするすると流れているようで、
    一旦読み始めると苦もなくページが
    進みます。

    古本屋で買った文庫本に、元の持ち主のメモが
    栞が

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    2026年04月15日
  • よき時を思う

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    宮本輝さんの本を読むと、ちゃんと生きていこう、自分も周りも大切にしよう、と思う
    はんなりとした関西弁の会話が心地よく、私の勝手な印象では、経済的にも精神的にも豊かな人物が、その財産を有意義に、そしてあたたかく使うお話 が多い気がします

    この小説も90歳のファンキーなおばあちゃんが、350万円を一晩、いや、数時間でサイコーにステキな使い方をするお話
    その親族たちもみんな、ちゃんと正しく育ってきた人たちばかりで、それぞれチャーミング!
    心根の卑しい人が1人も出てこないところもほんと好ましい

    宮本輝さん、時々無性に読みたくなります
    そして、“ちゃんとしよう!”と思います

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    2026年04月05日
  • よき時を思う

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    京都の家族の物語。
    我が実家も大勢集まるのが好きな家なので、雰囲気は良く伝わった。ただ、この主人公の家族といったら、衣食住については良いものと出会い大切に育む素地があり、90歳のおばあちゃんを中心に脈々と受け継がれている、羨ましい一家。
    贅を尽くした晩餐会に向けての準備も、想像以上のこだわりぶり。そのこだわりが独りよがりではなく、ちゃんと相手を尊重し理解しているからこそ、受け取る側や読みても嫌味がなく素直に羨ましく思える。
    90歳を家族で笑って迎えられるように、大切に生きようと思える素晴らしい作品。

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    2026年03月31日
  • ドナウの旅人(下)

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    後半は、東ヨーロッパへ入っていく。この時代の東ヨーロッパは共産主義の力が強く、裏寂しさを感じた。

    なぜ共産主義が生まれたんだろう?人々の貧しさを救うための共産主義だったはずが、権力を持つ人だけを太らせ、人々から自由を奪って貧困の中に閉じ込めているようにしか思えない。

    一方で、資本主義の罠によって大きな借金をして一度は死を決意した長瀬が、絹子の存在やシギィやピーターの助けもあって、再起を図っていくところは読み応えがある。特に、オーストリアでの未来の音楽家たちのモルダウの演奏は、長瀬の心に希望の光を灯したに違いない。私の頭の中でも想像の世界で鳴り響き、感動を覚えた。

    そして、7ヶ月もかけたド

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    2026年03月21日
  • ドナウの旅人(上)

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    「ドナウ川に沿って旅する」なんて壮大な物語だろう。ドイツの美しい街並みや自然などが目に浮かぶようだ。

    17歳年下の男・長瀬と出奔した絹子、その娘の麻紗子、そして彼女のフィアンセのシギィ…おもしろいメンツで旅をすることになる。訪れる所々でいろんな人と出会って紡いでいくエピソードもおもしろい。

    大学生時代に好きだった本の1つ。その時は、語学を極め、海外で働き、海外の彼がいる麻紗子に憧れていたんだな。

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    2026年03月20日
  • 地の星―流転の海 第二部―(新潮文庫)

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    audible☆→本購入再読♡
    今作は熊吾の生まれ育った、愛媛県南宇和郡一本松村で暮らすところからはじまった。
    物語から自然豊かな土地の風景が想像できた。

    熊吾一家と繋がりがあった人達が、立て続けに亡くなり、その度これからの人生について考える熊吾。

    井草氏と再会した時の2人の会話はグッと胸が痛くなった。熊吾は嫉妬深く短気だが、人一倍人情に暑く、困った人に手を差し伸ばせる男気のある大男‼︎

    熊吾の感情や思考が細かく描かれていて、相手を思いやりどうしたらいいのか考える時、名言が度々でてくる。
    2回読んでも物語にのめり込み、フレーズをメモする前にどんどん読む手が止まらない。

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    2026年04月13日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

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    audible☆→本購入して再読♡

    Instagramで本の投稿をしているyukariさんがこの本を紹介していて聴いたのがきっかけ〜
    正直…ド・ストライク‼︎

    1回聴いただけでは感想が書けないくらい…感情が揺さぶられ余韻が残った。
    ので、すぐに本を購入しもう一度再読♡

    THE昭和の男、松坂熊吾。
    戦前戦後の激動な時代の中、大阪で車の部品を輸入し売る。そして房江との間に伸仁が産まれる。
    人情に厚くたくさんの名言がでてくる。
    ここには書ききれないが、本当に生きている熊吾と房江を見ているような…
    その時代の背景が浮かび上がっていて自分も一緒に生きている感覚になる‼︎
    たくさんの言葉に考えさせら

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    2026年03月30日