宮本輝のレビュー一覧

  • 三十光年の星たち(下)

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    一緒に旅をしている気分。
    人生の一部も、実際の土地も。
    現実に訪れた場所、通った道路について書かれている。またいつか読む時がくるかな。

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    2026年09月10日
  • 人生の道しるべ

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    吉本ばななと宮本輝の対談集。温かい雰囲気で、素敵な時間だったのだろうと思われる。

    宮本輝の温かい言葉が並べられたあとの(あとがきで本人は言葉を省略していることを反省しているけれど)、吉本ばななの鋭い一言に何度も考えさせられた。きっかけをもらって、その対談とは全然違うことを考えることも多かった。

    吉本ばななが「世界中のひきこもりのような感じの人に『あなたの本を読んで救われた』と言ってもらえるんです」と述べているとおり、生きづらさを抱えながらもがんばって生きている人たち(私を含む)にとって、吉本ばななの職人のようにコツコツと救いを届けるための本を書いてくれる人がいることは、非常にありがたいと思

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    2026年09月06日
  • 錦繍

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    秋の気配が近づき、紅葉もそう遠くない季節だからこその「錦繍」。宮本輝先生の小説を母国語で読める幸せを噛み締めております。別れた男女の往復書簡だけで、人生の機微、うつろう四季の壮大さ、美しさ、儚さがこんなに目に浮かんでくるものか、底知れない筆力。錦心繍口って宮本輝先生のためにある言葉でしょうか。

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    2026年09月06日
  • 湾

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    京都・舞鶴の風光明媚な環境の元で暮らす個性的な一族が、代々紡いできた昭和からの歴史を描いた小説。昭和の時代は「生きていれば儲けもの」といったぎりぎりの生き様や覚悟を持った優秀な人の行動が、それらの人々の成功を実現してきたように感じる。静かに安定を望む生き方ではなく、強い意思を持って生きた人の魅力を強く感じた。舞鶴には40年ほど前に1度だけ行ったことがあるが、また訪ねてみたいと思った。

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    2026年09月05日
  • 骸骨ビルの庭 下

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    この終わり方で良かったと思う。

    全てが解決しまうのは所詮は小さな箱の中で行っている事になってしまうし、世界に拡がり深みがなくなる。全てが解決するのはミステリーの世界だけでいい。

    主人公は今の自分と同い年の設定。そろそろ次のステージの事を考える年齢か、と思うと、そういった面でも心に残る作品となった。

    くまざわ書店あべの店にて購入。

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    2026年09月05日
  • よき時を思う

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    ネタバレ

    決して庶民的ではない少し上級の話というのは、何か違和感を感じてしまうことがよくあるが、この話は全くそういう感じはなく、羨ましいとは思うのだが、詠んでいるうちにその空気感に馴染んで心地良かった。登場人物もたくさんいて、それほどキャラ立ちするわけでもないが、混乱することなく読めて、やはり心地よい。
    四合院造りというのも、東小金井というのも魅力的だった。最後の三沢兵馬の話も魅力的。

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    2026年08月30日
  • 灯台からの響き

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    大なり小なり、誰しもその人だけの人生劇があり、交わり、心持ち次第でまた行き先が分かれていく。小説は波乱万丈なほうが読み応えがあるのかもしれないが、単純に主人公、良き人生だなと思った。

    滋味深い中華そば、素朴な味わいが大好きな私は、この物語も1ページ、また1ページと大切に読み進めていった。宮本先生の透明感のある美しい日本語、唯一無二ですよね。大好きな作家さんになった。

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    2026年08月26日
  • 湾

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     大好きな宮本輝さんの最新作。
     複雑な人間模様や、混沌とした社会情勢の中で、光太と皐月や彼らを取り巻く人々の繋がりが、心地よく描かれていました。みんな心根の綺麗な人たちで、まさに宮本輝さんの世界を満喫できました。
     そして、いつか私も舞鶴湾を訪れてみたいと思いました。読みながらスマホで画像を検索しました。本当に美しいですね〜
     物語は、光太の子供時代から70歳を超えた今に至る長い歳月にわたります。既に亡くなった人たちが遺してくれた思いが今を生きる人たちにしっかりと継がれていることが素敵だと思いました。

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    2026年08月25日
  • 錦繍

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    おすすめしてもらって読んだ 読みやすくて面白かった いくらなんでも亜紀さんが不遇すぎる 読み返したいな

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    2026年08月20日
  • 錦繍

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    通信手段が高度に発達した現代では、手紙を書く機会がほとんど失われてしまっているが、手紙を書くという行為ほど、時間をかけて、読み手のことを想ったり、自分自身と真剣に向き合うことができる機会はないと思う。

    2人は、手紙をしたためて、読み合うという過程を経て、互いの過去から現在の心情理解が深まり、未来へ向かって少し前向きな気持ちを持てるようになったのだと思う。
    客観的に認識することが難しいような人間の心の機微が、2人の言葉によって紡ぎ出されていく様子が美しいと思った。

    ただ、冷静な目で見てしまうと、有馬靖明は美しい言葉で飾りながら自身の不倫を美化しているように思えた。
    元妻の勝沼亜紀に対しても、

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    2026年08月17日
  • 湾

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    久しぶりのテルさんワールド、やっぱり心が安らぎます。金や家族の心配事とは無縁でうまくいきすぎの人生、そんなことはどうでもいいのです。心がギスギスとした時はこうして優しく包み込んでくれるテルさんの世界があり続けてくれるのですから。

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    2026年08月15日
  • 真夏の犬

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    一作一作が、それぞれ映画一本を見たような満ち足りた気もちになった。
    昭和30年代の、必死に生きている人たちの姿。
    子どもも大人も、みんな、もがいてる。

    読みながらなんとも言いようのない感情の涙がこみあげてきた。またいつか読みたくなる予感がする。
    宮本輝の傑作中の傑作、という評判は本当だと思った。

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    2026年08月16日
  • 錦繍

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    色々な作品を併読していて、時間がかかった。そんな中、やはりベテラン作品は文章がすんなり入ってきて心地良い。偶然の再会をきっかけに、手紙を交わすことで過去の傷を見つめ直す元夫婦の心情が丹念に描かれる。結末も自然で、爽やかな読後感に満たされる。

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    2026年08月11日
  • 海辺の扉(下)

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    ネタバレ

    宗教観や、社会体制の違いを超えて、生きるとは、を考えさせられた。
    最愛の息子を自らの過失で死なせてしまった宇野。妻とは離婚し、ほかの家族との関係も思わしいものではなかった。社会的にも理解を得られず、成り行きでギリシャに生きる。ギリシャで結ばれた女性、エフィーとの間に生まれた子は、死んだ息子の生まれ変わりであるが、同時に新しく共に歩む女性との間に生まれた新しい命でもある。主人公の中でこの2つの思いは矛盾しない。このことは、一神教の価値観のみでは理解が難しいと思われるが、単純に輪廻思想でもなく、両方を体験し、咀嚼したあとに得る納得なのではないか。生命はマッチをつなぐ薄いロウ(永遠=今)をつなぎ続け

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    2026年08月10日
  • 錦繍

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    それぞれの登場人物が前向きに生きることを選択してくれてよかった。人は哀しみを抱えて生きていく生き物で、様々な過去がありながら懸命に今を生きるしかないのだと思った。

    人を好きになることは厄介事を引き受けるようなもので、苦しみが必ずおまけのようについてくる でも仕方ないものだとも思う。
    瀬尾由香子は誰かに愛されて欲しかった、かわいそう( ; ; )

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    2026年08月09日
  • 潮音 第二巻

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    ネタバレ

    長編時代小説

    弥一の薬屋の仕事と家族やその周辺の人たちなど
    たくさんの登場人物が出てくるので、巻末の登場人物を何度も確認して読んでいた。

    時代背景も細かく描かれているので
    江戸時代末期の様子が分かりやすい。
    歴史の裏側?が知れる。

    とにかく長いので頑張って読みたい!!

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    2026年07月30日
  • 田園発 港行き自転車 上

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    富山の扇状地の田園風景。壮大な風景の中、運命の糸でつながる登場人物たち。後巻でどのように結びつくか期待が高まる。

    母が富山県出身ということもあり心地よい富山弁。実る稲穂と青空と入道雲が原風景。期待通りの作品。

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    2026年07月29日
  • 螢川・泥の河

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    よかったぁ。何がよかったとか言語化できないんだけど。
    文章も素敵だった。ちょうどいい。
    堅苦しすぎず、ゆるすぎず。
    本を読んでるなぁって思える文章だった。

    情景とかも素敵だったなぁ。続きが読みたくなるけど、そこで終わるのがいいんでしょう。でも短いよー。
    女性が素敵。

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    2026年07月29日
  • 螢川・泥の河

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    ネタバレ

    「泥の河」… 昭和30年。戦争の影はまだ残り、河は汚く、みんな貧しい。子どもたちも汚いし厳しいことが多いけれど、今の子どもたちとは次元の違う何か大切なものを持っているように思えてしまう。最後、姉妹の舟を追いかけるお化け鯉は、その大切なものが去っていく象徴だったろうか。
    「螢川」… ★5。自分のボキャブラリーではこのよさを表現できない。人の生と死、子どもであることからの決別、恋、大人として生活の責任と不安、どうなるかわからない将来への覚悟、等々。短編であってもいろんなことが描かれ胸に残った。よかった。
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    久しぶりの再読。内容を忘れたと思っていたが、読みながら思い出してきた。初

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    2026年07月27日
  • 錦繍

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    美しい文章とは「これ」のことか、と思いました。
    読みやすく、くどく無いのに頭の中に鮮明に思い浮かぶ情緒深い景色。

    生と死だったり業だったりの話でいまいち理解しきれませんでした。

    この本の主張をまるきり理解するには僕は若造すぎるのかもしれません。

    出直します。

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    2026年07月27日