宮本輝のレビュー一覧

  • 錦繍

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    何かでおすすめ作品として取り上げられていて気になって手に取った作品。三島由紀夫とか志賀直哉とか古い純文学系も好きな自分としては文章が美しく、それでいて読みやすく心が掴まれた。二人の書簡でのやりとり、一方的になってしまうもつれた感じも含めて空気感が好きだったし、読んだあと何度も読み返したいと心から思った。2人はなぜ別れてしまったのかこれからどうなるのか読みながらグイグイ引き込まれた

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    2026年07月06日
  • 生きものたちの部屋

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    宮本輝さんの本が売れてお金持ちになった後のエッセイ。

    ひとの人生って、そんなに変わるのね。

    沢山読んで、苦悩しながら書いて。ひとの縁があって成功を掴む。ちょっと偉そうになっていく姿も面白い。ひとって今も昔も変わらないなー。

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    2026年07月03日
  • 潮音 第四巻

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    全四巻。

    富山の薬売りから見た幕末、明治を描きながら
    “富山の薬売り”の実態も描かれている。
    私の父は富山出身なので 微かに小さい頃その関係の薬が我が家にあった記憶が。
    “富山の薬売り”の話は とても興味深く読ませてもらった。干し昆布が密貿易によって唐薬種と交換されていたこと。富山から薩摩まで片道35日、往復70日もかけて それこそ“薬を売る”為に “薬売り”たちは 歩き通したことなどなど。
    主人公 川上弥一のドラマチックな人生を通して描かれていく。

    幕末、明治の頃の話も 知っているのは 真正面から描かれた歴史。武士ではない一商人側から見た、見えた幕末、明治も興味深かった。

    それにしても

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    2026年06月24日
  • 湾

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    昭和から令和への人生一代記。感情の安定した朴訥とした語り口。宮本さんのお人柄もそうなのだろうか?

    光太は舞鶴にやってきた。すき焼肉800gと5つの種を預かって。舞鶴には姉の皐月ちゃんがいて、なぜかというと喘息持ちで祖父母に預けられていたのだ。プロパンガスが来て、風呂に取り付けられる。

    ツルばあちゃんの誕生日に皐月と光太は木を植える。皐月はヤマボウシ、光太はコブシ。五老ヶ岳に登る。ここからの舞鶴湾の眺めが一番美しい。父母がやってきて駅まで迎えに行く。父は新車を買うという。父は日野ルノーを購入、事務所と工場を整備して、7人雇う。

    伊勢湾台風が来て、一帯は停電になり、皐月の喘息発作が治らなくて

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    2026年06月23日
  • いのちの姿 完全版

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    2017年に買っていたが、今月ようやく読んだ。この9年の間に「流転の海(全巻)」「水のかたち」「よき時を思う」を読んだ。
    これらを読んだからこそ興味深く思える内容ばかりだった。宮本輝氏の作品に奥行きがあるのは、氏の経験によるものとわかる。

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    2026年06月22日
  • 湾

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    非常に読後感が良い。舞鶴というところは私の人生の中でも光っている、思い入れのある場所なので、「湾」という題名からなんとなく舞鶴を思い浮かべたが、見事に当たった。舞鶴湾の美しさを知る人は読んで欲しい。

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    2026年06月21日
  • 灯台からの響き

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    宮本輝さんの作品を初めて読んだ。
    妻を亡くした男性が、2年間放置していた中華そば屋の仕事を1人で再開しようと奮起する話。登場する人たちが皆温かく、妻が生前に夫の図書に挟んだ見知らぬ人物からの手紙に触発された男性は、自分探しで灯台めぐりの旅を始める。その中で妻が挟んだ手紙の意図が少しずつ解き明かされていく。読み終わる頃には登場人物全員が愛おしく、特に亡くなった奥さんがひときわ輝いて見えてくる。
    謎解き要素が重要なテーマなのだが、殺人も暴力も恐怖も出てこない、心温まるミステリーである。

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    2026年06月19日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

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    超大作を何年もかけて読みました。
    熊吾と彼を取り巻く人間それぞれが実に人間味あふれていて魅力的である。
    特に豪傑な熊吾の言葉の端々には深く胸に刺さるものがたくさんあった。若い頃から人を魅了し惹きつけるそして怖いものなどない熊吾も、老いるにつれ様々なことがうまくいかなくなり熊吾の人生の最期は私の心情としてはなんとも複雑で悲しい終焉であった。どんな強い偉大な人間もちっぽけであっけないものだなと。
    妻である房江には同じ女性として同情と芯の強さに畏怖の念を持つ。可愛らしい。

    登場人物がたくさんすぎて感想はキリがないのでこの辺にしておこう。
    熊吾の言葉は読み返して書き出して、人生の訓にしたい。

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    2026年06月12日
  • 錦繍

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    文学の森 2026年6月クールのテーマ作品

    過去から現在につながり、そして未来へとつながる。
    過去に引きずられず今を精一杯生きることが、きっと自分にとって一番ふさわしい未来につながると感じた。

    数十年ぶりの再読だが、宮本輝さんの美しい文章は心地よいなぁ。

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    2026年06月12日
  • 潮音 第三巻

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    物語は佳境に。
    大政奉還、鳥羽伏見の戦い、明治政府と世の中が目まぐるしく動いていく。弥一たちも その渦に巻き込まれて。

    弥一、長吉、才児たちは 本当によく動き回りました。疲れもでます。弥一は 何ものにも 心が響かなく、虚脱状態に。

    “カンパニー”のようなものを作ると言っていたが
    どうなるのでしょうか?

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    2026年06月03日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

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    読み終わった後の何とも言えない、ふわっとした気持ちがすごい。1人の人生、1つの家族、過酷な時代を生き抜いてきた。その歴史を目の前で見続けてきたような気分。生きるとは何かを改めて自分に問いただしてみると、やはり信念の強さや前を向く必要性が大事。松阪家の生き方から学んだ。戦前戦後生き抜いた熊吾のこの力強さよ。心から人を助けたいという思いを貫く。そういった強さ、優しさを僕自身も身につけたい。

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    2026年05月31日
  • よき時を思う

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    お前は人に好かれるし、なんともいえない品がある。それなのにおもろい。

    こんな人たちがたくさん出てくる作品。本を読んでこんなに泣いたのは久しぶりです。ありがとう。

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    2026年05月24日
  • 長流の畔―流転の海 第八部―(新潮文庫)

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    8巻まで、長いようであっちゅうま。
    家族、仕事、恋、仲間、いろいろなことを勉強させてもらっています。
    体温を感じるくらいに、何事にも体当たりで突き進む強さが欲しい。

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    2026年05月22日
  • 螢川・泥の河

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    ネタバレ

    戦後直後の貧しい日本。小さな食堂の子の信雄が、船上で売春をして糊口を凌ぐ家族と交流を持つ。

    信雄の目を通して売春を見つめさせられた。

    それは、世間では卑しいとされ、軽んじられるが、信雄にはなぜだか分からない。

    売春が道徳的非難に値するかどうかは色々な意見があるけれど、今日も子供がご飯を食べれるように、親が自分を顧みずにお金を稼ぐことのどこが低俗なのだろうか。

    信雄は、平然と蟹を燃やす喜一を見て、その垣間見える狂気に戦慄を覚える。

    母は、自分ら子供が飢えないために身体を売り、侮蔑される。そんな世間は、自分は飢えろというのか。自分がいなければ母は軽んじられることなく幸せな生活を送ることが

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    2026年06月07日
  • 幻の光

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    これは面白くて、二度読んでしまった。
    表題の「幻の光」だけではあるが。
    子どもが生まれたばかりで夫を突然に亡くし、幸せな再婚を果たしたはずの女性が、亡き夫に語り続ける話。
    古臭くて貧しい昭和の関西と能登の話。
    そんな中でもきらりと強く光る脇役の女性たちの話。
    この頃の宮本輝さんの作品は「泥の河」しかり、いかにも純文学で私は非常に好きである。

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    2026年05月18日
  • よき時を思う

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    まさに宮本輝小説の真骨頂、日常生活の中で経験する様々な出来事を通じて感じる人生の機微を見事に表現していて、普段忘れていた感情をしみじみと思い起こされた。
    文庫本最後にある木内昇さんの解説文が言い得て妙だと思いますので記載させてもらいます。
    「この空気の中にずっと浸っていたいと願う気持ちが、残りのページが次第にすくなくなるにつれ、否応なく高まっていった。」
    「一見なんら問題もないように見える人も含めて、誰しも抱えているものがある。当然ながらすべてが理想通りに整っている人などいないのだ。それを忘れて、相手を上辺だけで判じて、人と比べたり羨んだりすることの、なんと無益なことだろう。」

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    2026年05月17日
  • 道頓堀川

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    淡い文体で書かれた、今を生きる我々には失われた、過ぎ去った時代。登場人物のセリフのいなたい感じもあって、じんわりと、良いことばかりではなかったであろう時代をただただ情景の目で見上げてしまう。

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    2026年05月14日
  • 錦繍

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    心が震えました。
    昭和60年に発行されているのですね。
    男と女、人生について、どこかで聞いたことあるような話なのに、文体や語り方によって深く引き込まれる物語になっています。
    ぱっと見薄い1冊の中に、すごく身の詰まった物語が入っていて、読後しばらく動けませんでした。(お勧めされて、古いのでこわごわ読んだのですがほんとに読んで良かったです。)
    宮本輝、他にも読んでみようと思います。

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    2026年05月13日
  • 錦繍

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    今こそ読みたい、日本文学の金字塔
    一気読みしてしまいました。
    手紙だけでこれほどまでに豊かな情景と、複雑な人間の感情を表現できるのかと驚かされます。
    切ない再会から始まり、絶望を越えて生き直そうとする二人の姿には、普遍的な強さを感じました。

    私にとってこの本は、モーツァルトの音楽と出会わせてくれた大切な一冊でもあります。
    作中で触れられるその調べをきっかけに聴き始め、今でも私の日常に欠かせないものとなっています。
    美しい日本語と音楽の深みに触れたい時に、ぜひ手に取ってほしい名作です。

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    2026年05月05日
  • 人生の道しるべ

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    大学生の時、友人に勧められて読んだ「優駿」「青が散る」が深く心に染み渡り、青春時代のもやもやとした思いや生きている中でふとしたことで感じる縁や運命的なことを重ね合わせ、その後、事あるごとに読み返しています。
    宮本輝さんの小説は、心の中に鬱屈した感情も抱えつつ、様々な事柄や周囲の人たちに翻弄されながらも、人生に向き合っていく心の根のきれいな主人公を丁寧に描いていて、生きることの大変さとそれでも生きていくことの意味を考えさせられて生きる勇気と人生の深さや豊かさを感じられるので30年来の愛読者です。
    吉本ばななさんとの対談の中からお二人に通ずる人生観に触れられて、何かとても爽やかで幸せな気持ちになり

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    2026年04月25日