宮本輝のレビュー一覧
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最後の最後まで、どうなるかわからない小説だった。
様々な人の細かい心の揺れ動きが積み重なり、最後のオラシオンのダービーで集大成を迎えるという構成で、自分も物語の一員になったかのような読後感だった。
佐木がミステリアスなままだったが、彼には幸せになって欲しいと思う。Posted by ブクログ -
この本を読んだのは20年くらい前で、読んだ後に鎧駅に行った。それだけでも人生に何らか影響を与えてくれた本だと言うこと。あとは宮本輝の後書が良かったという印象。Posted by ブクログ
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冒頭で産まれた仔馬を軸に、様々な登場人物が多重構造になって物語を重ねていく。
馬に関わる人々の生い立ちや心情が細やかに描かれている。
競馬に全く興味がなくてもスラスラと読み進める。
上巻ラストの、突然の事件が衝撃的。下巻は一気読みしそう。Posted by ブクログ -
最初は大学生たちの青春群像劇かーと思っていたが、登場人物たちの青春の葛藤の影の部分が読み取れると、とても面白い。
彼らの将来がとても気になる読後感で、余韻も楽しめる。Posted by ブクログ -
この物語は愛媛県南宇和、城辺の熊吾の
故郷での物語。伊佐男と言うならず者が
小さい頃に怪我をさせられたらことを
根に持ち嫌がらせをしたりする。
所々熊吾の行動が可笑しくて笑ったり
しました。この人の本は3冊目、
面白かったPosted by ブクログ -
上の続き‥
母親と父親の過去には色んなことがあり
息子の順哉。母親に会いたい気持ちと
知りたい気持ち‥母親は息子だと一目見て
分かった。やっぱり離れてても
分かるのだなぁと思った。蓮と睡蓮の違い‥
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手紙のやりとりという一風変わった形式だが、人間の深い部分が描かれており、どんどん引き込まれる。シンプルでナチュラルな日本語が何とも言えず美しい。ここ最近で読んだ小説の中で一番ハマった。Posted by ブクログ
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ロサンゼルスでの豪邸と偉大な遺産を残し、
叔母の遺言を引き受けることになった主人公が、
亡くなったと思っていた従妹が実は行方不明になっていることを知る。
たくさんのハーブや花が咲き乱れる庭とベランダにかけたガーベラの鉢。
鉢は毎年一つずつ増やすように庭師に依頼していた。
謎を調べていくうちに叔母と...続きを読むPosted by ブクログ -
エッセイをあまり読んだことがなく、難しそうと敬遠していたのだが、とても読み進めやすい内容であった。
本書の中で、見えない闇や本質に触れる描写があったが、自分が思っている以上に人には様々な事情があるし、背景がある。
人の事情や背景に触れたときに、自分が初めて感じられることがあるのではないかと思った。Posted by ブクログ