人物評伝 - 講談社作品一覧

  • 藤田嗣治「異邦人」の生涯
    4.2
    ピカソ、モディリアニ、マチス…世界中の画家が集まる1920年代のパリ。その中心には日本人・藤田嗣治の姿があった。作品は喝采を浴び、時代の寵児となるフジタ。だが、日本での評価は異なっていた。世界と日本の間で、歴史の荒波の中で苦悩する巨匠の真実。第34回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。(講談社文庫)
  • ふたり 皇后美智子と石牟礼道子
    4.5
    2013年、水俣を訪問した天皇皇后と、水俣病患者の歴史的な対話が実現。その背後には、皇后美智子と石牟礼道子、「ふたりのみちこ」の深い信頼関係があった。戦後70年、水俣は癒されたのか。天皇皇后とはいかなる存在なのか。深く問い直す傑作ノンフィクション。
  • 冬の火花 上田秋成とその妻
    -
    夫婦の心理的葛藤を描破する話題作! 秋成の屈折した心情と、彼と娘時代から暮らしてきた妻の心のやりとり。――怪奇幻想小説の最高傑作『雨月物語』。作者・上田秋成は、怪異に対する鋭い感覚をもっていたが、出生や不自由な指のことで生涯悩んだ。屈折した心情と、その彼の「手余し者」時代からの行状をつぶさに見ながらも、結婚して彼を支えた妻・たま。秋成とその妻の心理的葛藤を、「冬の火花」に見立てた話題作。
  • フランクリン自伝
    5.0
    貧しい印刷工から身を起こした著者は、勤勉と向上心を信条にして、人々の信望を得、ついに指導的人物になった。常に市民の側に立って発言・行動し、人間の向上を目指したフランクリン――その生涯の自伝は、人生の指針と知恵を授ける「永遠の教科書」である。「富にいたる道」も併せた新訳。
  • 武士の娘 日米の架け橋となった鉞子とフローレンス
    3.0
    あの司馬遼太郎がその存在を知らず、一読して『福翁自伝』にひけをとらぬ内容、と驚嘆した自伝がある。1925年(大正15年)、アメリカで無名の日本人女性が英語で書き下ろした『武士の娘』が刊行され、その年のベストセラー・リストに載った。『グレート・ギャツビー』と並ぶ売れ行きで、異例の8万部が世に出た。その著者である杉本鉞子の数奇な生涯を描くノンフィクション。
  • プロ野球英雄伝説
    -
    川上哲治、別所毅彦、藤村富美男、青田昇、中西太、稲尾和久、広岡達朗、長嶋茂雄、王貞治、村山実、江夏豊、掛布雅之、そして野茂英雄、イチロー……。戦後球界で燦然と輝き、記録と記憶に残る名選手・ヒーローたち52人から、直接見聞きしたエピソードと素顔や人柄に迫る、おもしろ人物評伝! 戦後球界で光った男52人の逸話と素顔!
  • 塀の上を走れ 田原総一朗自伝
    4.5
    「日本初のAV男優」が、首相を3人退陣させた――。驚くべき破天荒さに包まれた78年間。スリリングで、爆笑の連続で、ちょっぴり泣けるエンターテイメント自伝、堂々刊行!田原総一朗がすべてを赤裸々に明かした、前代未聞の半生。作家を志して挫折/ほとんどニートのダメダメ社員/日本初のAV男優に/伝説のドキュメンタリー制作の全貌/恋愛と不倫/首相を次々に退陣させたあとの絶望……
  • ヘレン・ケラー自伝 (新装版)
    3.0
    ヘレン・ケラーは19世紀後半、アメリカに生まれた社会福祉活動家です。この本は彼女が22歳のときに書いた『わたしの生涯』の翻訳として、かつて刊行されたものをもとにしています。見えない、聞こえない、話せない、の三重苦を、驚くべき努力と周囲の支援で乗り越え、やがて障害者教育、福祉の発展に尽くしました。 巻末には、ヘレンの教育者・サリバン先生の生涯について、東海大学教授・鳥飼行博氏の解説を収録。
  • 蜂起には至らず 新左翼死人列伝
    3.0
    死屍累々。60年安保の樺美智子さんから、2000年病死の島成郎さんまで。ベトナム反戦、安田講堂占拠、よど号ハイジャック、連合赤軍、三菱重工爆破、中核VS.革マル、三里塚闘争――新左翼運動の中で落命し、あるいは自死した者たち。自らも活動家であった著者が、27人の死者への祈りを込めた挽歌!
  • 朗らかに笑え ユーモア小説のパイオニア 佐々木邦とその時代
    -
    直木賞受賞作、中島京子『小さいおうち』で描かれる昭和初期、家庭では雑誌が娯楽の中心だった頃、若きも老いも連載を心まちにしていた作家が、佐々木邦。夏目漱石とまた違った意味での、日本におけるユーモア作家のパイオニア。その佐々木邦が没して、今年で50年。戦前のベストセラー作家は、英語に通じ、大学で教壇に立ち、マーク・トゥエインを愛し良作を書きまくった。邦の孫が秘蔵の資料から描く。
  • 北斎になりすました女 葛飾応為伝
    4.1
    「おうい」「おーうい」 仕事の合間、繰り返される呼び声。北斎の口ぐせ。 天才絵師の壮大な画業を支えた共作者、三女お栄の画号はここからきた。 光と影の女絵師・葛飾応為。 「美人画を描かせたら俺より上手い」と言わしめた、もう一人の天才。 署名を持たない絵を世界の美術館に探し、歴史の闇に隠れた女性の鮮やかな生涯を描き出す。 「おうい、どこいった」 〈目次〉 序 章 闇に消えた女 第1章 北斎の幽霊 第2章 応為誕生 第3章 光と影を描く 第4章 シーボルトのコレクション 第5章 長崎から来た男 第6章 北斎になりすました女 第7章 秘密の仕事 第8章 応為、夜を描く 終 章 応為はどこに消えたのか
  • 星をつくった男 阿久悠と、その時代
    3.6
    伝説的アイドル、ピンク・レディーを手掛け、『津軽海峡・冬景色』をはじめ、生涯に五千作におよぶ歌をのこした作詞家阿久悠。敗戦で価値観の大転換を経験した少年が、時代を食らい、歌謡界の巨人へと駆け上がった軌跡、最期までこだわり続けた「言葉」への執念――。丹念な取材を元に綴られた傑作ノンフィクション。
  • 本草学者 平賀源内
    -
    「我よりおとなしく人物臭き面な奴に、却て山師ハいくらも有」――。江戸中期の大人気学者平賀源内はその華やかな活躍とは裏腹に、自らを「貧家銭内(ヒンカゼニナイ)」と嘆きながら、罪人となり生涯を終えた。エレキテルや火浣布の製作、『物類品隲』執筆など本草学への熱い思いを体現しながら、「山師」と誹られた源内。誰もが知っていそうで実は知られることの少なかった、学者としての実像に迫り、再評価を試みる。(講談社選書メチエ)
  • ボクの彼氏はどこにいる?
    4.0
    アイドルの女の子を好きなふりをしたり、気になる男子の名を寝言で呼んだらどうしようと修学旅行で眠れなかったり――著者がゲイであることに悩み、認め、周りにカミングアウトしていく、さわやかで感動を呼ぶ青春記。同性愛の人はもちろん、異性愛の人にも勇気と希望を与えてくれます。(講談社文庫)
  • ボクは漫画家もどき イケてない男の人生大逆転劇
    5.0
    『ドラゴン桜』『クロカン』『アルキメデスの大戦』などのヒット作で知られるベストセラー漫画家・三田紀房さんは、30歳になるまで漫画家になることなど夢想もしていなかった。 それどころか、子どもの頃は「とりたてて人並み優れたところもなく、何かに憧れるということもなかった。だから、人から『将来の夢は?』と聞かれることがとても嫌だった」という。 そんな子供時代から始まった人生は、時折とんでもない不運に見舞われるのだが、のちのち振り返ってみれば、その不運そのものが幸運へのきっかけになっており、まるで「人間万事塞翁が馬」の故事を地で行くような半生を送ってきたのだ。 夢のない少年時代、図らずも巨大な借金を背負うことになった20代、漫画を描いても描いても売れなかった30代。そんな彼が億の金を稼ぐようになった。その大逆転の根底には、三田さん独特のユニークな考え方があった。 この三田さんの思考方法は、今現在、窮地に陥っている中高年、将来に夢を抱けない若者たちにとって、大いなる参考になるはずだ。
  • ボードレールの世界
    4.0
    敗戦まもない北の地・帯広で、深く結核に冒されながら、初めて上梓した魂の書『ボードレールの世界』。愛と孤独と死の意識を追求し、全精神、全人生の精髄としての風景をボードレールに見た、心の深みを凝視し続ける福永武彦の文学の原点。秀作「詩人としてのボードレール」「ボードレール的人生」「ボードレール年譜」を併録。青春の原点を示す代表的評論。
  • マイルス・デイヴィスの真実
    4.5
    2016年は帝王マイルス・デイヴィスの生誕90年イヤー。自伝映画『マイルス・アヘッド』も近日公開。マスコミ嫌いで有名だったマイルスに最も近づいた日本人による真実の声の数々。本人へのインタビューと関係者100人以上の証言で綴る「決定版マイルス・デイヴィス物語」が待望の文庫化!「それなら誰にも書けない本を書けよ。なにしろ俺のことは、ずいぶん間違って伝えられているからな」――マイルス・デイヴィス
  • マザー・テレサ (新装版)
    -
    マザー・テレサは、1910年マケドニアに生まれた修道女です。たったひとりでインドのコルカタのスラム街に入り、死ととなりあわせに生きる、もっともまずしい人びとをすくう活動を始めました。病人を看病し、孤児を育て、苦しむすべての人を愛し、生きる希望をあたえたのです。マザー・テレサのつくった「神の愛の宣教者会」は世界中で奉仕活動し、1979年ノーベル平和賞を受賞しました。
  • マッキンリーに死す 植村直己の栄光と修羅
    4.6
    世界初の五大陸最高峰登頂や北極圏単独走行を成功させて、栄光に輝いた植村直己は「前進」のみを選んで、ついに厳冬のマッキンリーに消えた。手記や手紙を軸に広範な取材を加えて、43歳で幕を閉じたこの現代の英雄の素顔に迫り、冒険行の壮絶なドラマを感動的に描く。
  • マリー・アントワネットとフェルセン、真実の恋
    4.3
    フランス革命で民衆の手に斃れた王妃マリー・アントワネットの物語は、いつの時代も人を魅了する。著者が丹念に読み込んだ史料により、彼女とスウェーデン貴族フェルセンとのすべてがあきらかに!ヴェルサイユで出会ったふたりは、歴史の荒波に負けず支えあい、アントワネットの死後もフェルセンはその思慕ゆえに苛酷な人生に耐えた。生涯をかけた恋愛のゆるぎない美しさを描いた渾身のノンフィクション。
  • マリー・アントワネットの生涯
    4.0
    マリー・アントワネットの生涯を少女時代のハプスブルク家の様子から詳しく描いた労作。一般に理解されているアントワネット像をさらに掘り下げて、「愚かだった」という評価は一概には正しくないという持論を展開している。読み応えのあるマリー・アントワネット伝。
  • マリー・アントワネットの娘
    4.0
    マリー・アントワネットの娘、マリー・テレーズは母の処刑後も生き抜き天寿を全うしたが、その人生は波乱に満ちたものだった。母の影響を色濃く受けた生涯の足跡をヨーロッパ各地にたどり、華麗にして過酷な運命を生きた一人の女性を浮き彫りにする歴史エッセイ。同時収録「マルゴ王妃」。
  • 丸山眞男の憂鬱
    3.8
    戦後日本を代表する知識人・丸山眞男(1914-96年)は何に躓き、「憂鬱」に陥ったのか? 主著『日本政治思想史研究』(1952年)を読み解き、後年の論文「闇斎学と闇斎学派」(1980年)と山本七平(1921-91年)の『現人神の創作者たち』(1983年)を併置・対照することを通して、日本の近代化に潜む真実を明らかにする。これまで誰もなしえなかった不可欠の試みを実行する画期の書!
  • 息子を国王にした女たち ―フランス宮廷凄腕ママ
    -
    フランスという国をつくったのはひとりの母親ジュディットだった!前后の息子たちをおしのけ自分の息子に領土を要求したために、フランク王国は三分割され、現在のフランス、ドイツ、イタリアができたのである。また、権謀術数の限りをつくして息子たちを次々に国王の座につけたカトリーヌ。そして、世界的英雄の母となったレティツィア。彼女たちの、優しいだけではなく息子に王座をもぎとってくる凄まじいパワー。
  • 夢声自伝(上)明治・大正篇
    -
    東京府立一中から、旧制一高を受験。エリートへの花道だったが、寄席通いが過ぎて挫折、福原少年は活動写真の弁士になる。異例の大転回だ。映画館を転々とするうち、大辻司郎らの良き仲間を得た。関東大震災はあったものの、大正リベラリズムにひたり、すばらしい青春だった――徳川夢声なる芸人誕生の頃の回想。<全3巻>
  • 室生犀星
    -
    なぜ、詩人・犀星が、小説を書くようになっていったのか? なぜ、小説家となった後も、生涯にわたり、詩を書き続けたか? 同じく詩人として出発し、小説へと舞台を移した後、詩を書かなくなった「犀星ファン」の著者は、犀星の詩を丹念に読みながら、稀有な詩人・小説家の生涯と内奥、そして「詩」と「小説」の深淵に迫っていく。類い稀な個性と個性の邂逅が生んだ、傑作評伝。
  • メディアの怪人 徳間康快
    3.3
    山口組・田岡組長を陰で支え、天才・宮崎駿を育て上げた夢の大プロデューサー、徳間康快。徳間書店を興し、『アサヒ芸能』編集長として部下を育て、難破船の『東京タイムズ』社長に就任、倒産寸前の『大映』の再建を請け負い、ダイアナ妃に出演交渉する。黒幕か?フィクサーか? それともメディアの怪人か? "濁々"併せ呑んだ傑物の見果てぬ夢を見よ!
  • 燃えるだけ燃えよ 本田宗一郎との100時間
    4.1
    戦後日本を驚異的なエネルギーで突っ走った、創造的経営者・本田宗一郎。その独特な発想力と人間的哲学の、よってきたる源泉はどこにあるのか? 歴史や経済をテーマに優れた作品を書き続ける作家が、密着100時間の取材を通して、「世界のホンダ」を創った男の魅力のすべてを、生き生きと伝えてくれる人間紀行。戦後日本復興のパワーを明らかにする傑作。
  • 黙してゆかむ 広田弘毅の生涯
    -
    東京裁判の表徴となった広田弘毅の絞首刑。文官でありながら、なぜひとり黙して服したのか。名門にも閨閥にも無縁な彼が、祖国の激動期に首相となり、軍閥に抗した真相は何か。吉田茂、近衛文麿、東条英機ら昭和史をいろどる人間との交流、対決を通して、殉じた男の人間性を、豊富な新資料で描く歴史評伝。
  • 木琴デイズ 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」
    4.5
    1907年生まれの平岡養一は独学で木琴を学び、22歳で「木琴王国」アメリカへ渡る。NBC専属となり、毎朝15分のラジオ番組をもつようになる。やがて「全米の少年少女はヒラオカの木琴で目を覚ます」と言われるほどの人気を得て、日米開戦の朝まで11年9ヵ月もの間、放送を続けた。帰国後も『紅白音楽試合』(NHK『紅白歌合戦』の前身)に出場するなどして、国民的音楽家となっていく。音楽家が描く痛快な音楽家の物語。
  • 安岡正篤 人生を拓く
    3.0
    先賢の智慧と名言! 歴代の宰相が争って師事した巨人! 吉田茂をはじめとする八人の宰相の指南役を務め、政・財・官の指導者教育に力を注ぎ、古今東西の聖賢の智慧と人倫の道をわかりやすく説いた、安岡正篤の帝王学と思想。
  • 安岡正篤 人間学
    4.2
    牧野伸顕に学識を見込まれ、第二次世界大戦以降の日本の歴代総理が師事した巨儒・安岡は次代を担う政治家、官僚、財界人たちに何を教えてきたのか? 日本の指導者の知恵袋。東洋思想と帝王学の真髄!
  • 山口組三国志 織田絆誠という男
    3.0
    いま、日本最大の暴力団で何が起きているのか? 分裂、再分裂を繰り返す山口組が抱える「恨みつらみ」の相克30年史と若き改革者・織田絆誠任侠山口組代表の実像と野望に迫った、著者だけが書けるヤクザルポの極北!
  • 裕次郎
    -
    裕次郎が52歳の生涯を閉じてから30年。生粋の裕次郎ファンであり、彼の歌なら100曲以上は唄えるという東大名誉教授・本村凌二氏がこのたび、1章につき1本の映画を丹念に辿りながら、裕次郎が生きた60年代について書き下ろした。石原裕次郎と共に歩んだあの時代の物語が、幕を開ける。
  • 用具係 入来祐作 ~僕には野球しかない~
    4.0
    輝かしいプロ野球選手としてのキャリアから、裏方への転身。日々、慣れない仕事に何度も挫折しそうになるが、“僕には野球しかない”と、そんな不器用な生き方しかできない男だからこそたどり着いた、自分らしい生き方。黙々と仕事に取り組む姿は、忘れてはいけない裏方の存在を教えてくれる。缶コーヒーのCMに抜擢され話題となった、“用具係・入来祐作”が、苦悶しながらもようやく見つけた裏方の喜びを語る。
  • 吉田茂 ポピュリズムに背を向けて(上)
    4.0
    ワンマン宰相と呼ばれ、占領からの早期独立を果たした吉田茂。戦前、外交官だった彼は、ヒトラー、ムッソリーニと手を結ぶ三国軍事同盟に強く反対。最後まで開戦を回避しようと努力する。さらに、戦争中も早期終戦に奔走するが、反東条派と睨まれた彼は、スパイを送り込まれ、ついに憲兵に逮捕されてしまう。(講談社文庫)
  • 甦る上杉慎吉 天皇主権説という名の亡霊
    -
    国家破綻で民主主義が崩壊するとき、私たちは天皇制とどう向き合うか? 上杉慎吉と美濃部達吉が命がけで戦った、天皇を巡る思想のドラマを描き出し、「天皇とは何か」を考える必読書!
  • 甦る鼓動
    -
    臓器移植の新たな潮流と苦闘を描く意欲作! 大きく変貌し前進する移植外科――脳死移植の是非の嵐の中で、確かな橋頭堡を築くために、さまざまな領域で情熱の炎を燃やしつづける外科医たちの苦悩と成果。
  • ライト兄弟 (新装版)
    5.0
    ウィルバー・ライト(兄)、オービル・ライト(弟)は1903年、世界ではじめて動力飛行に成功しました。まだ幼い頃、手作したそりが"とぶように"すべったこと、父からおもちゃのヘリコプターをもらったことから、空を飛ぶことを夢見るようになります。 図面を引くことなど、もの作りの基礎を教えたのは母でした。ふたりは新聞の発行、印刷機の開発、自転車屋の経営などのかたわら研究を重ね、ついに夢を実現させたのです。
  • 利休 破調の悲劇
    -
    南海貿易によって富み栄えた、剛毅・狡智な堺商人の中の実力者で、覇者・豊臣秀吉に寵愛を受けた茶頭として華やいでいた利休は、なぜ、死を賜らねばならなかったのか? 晩年10年間に凝縮された栄光と挫折の生涯の、自身の性格に根ざした破調と、政情の推移が関わって生じた悲劇を描いて、「利休の死の謎」を解く、迫真の歴史読物。激しく生きた男の、栄光と挫折のドラマ。歴史的、経済的新視点から千利休の死の謎に迫る!
  • 流通王 中内功とは何者だったのか
    4.0
    中内の生涯は、われわれ日本人に対して「無から有を生み出す者こそもっとも尊い」というメッセージを残したと言えるのではないかと私は考えている。無から有を生み出すというのは、なにも「ものづくり」にかぎった話ではあるまい。社会に新しい価値観、新しいライフスタイル、新しい社会システム、すなわち新しい社会のあり方をこの世に現出させること。中内のやったことは、まさしくこれだった。――〈「序章」より〉
  • 凜の人 井上準之助
    3.0
    命を賭して昭和軍閥に抗した国際派群像!――「外を救い、内を共に救う唯一の途」を求めて、浜口首相の両輪となった「弊原外交」と「井上財政」――昭和動乱の夜明けを彩った悲劇と栄光がここに甦る。 【金解禁】それは「バブル経済」を収束し、「国際化」を推進する乾坤一擲の方策だった。――金解禁を断行。日本の国際化へ道を拓く。首相・浜口雄幸、外相・幣原喜重郎、蔵相・井上準之助。この三者の指導のもとに、日本は国際化への道を歩むかに見えた。が、昭和軍閥の抬頭が日本の歴史を暗転させた。いまこそ歴史の教訓を活かすとき!
  • 歴史を彩った悪女、才女、賢女
    -
    古代の女王・卑弥呼から、坂本龍馬の熱血の妻・お竜まで、忍従の生活に埋没せず、愛の選択と魂の自由を求めた個性的な女たち。身動きも不自由な時代の制約の中で、力の限り生き抜いて、人々に重んじられ愛された女たちは、どのような人間であったのか? 円熟の作家が共感をこめて描き出した、輝く26人の肖像。古代の女帝から江戸の町娘まで、強大な支配者と女たちの激しい愛憎の物語。時代を超えてよみがえる女たちの真実!
  • 歴史を騒がせた[悪女]たち
    3.0
    男を惑わせる魅力的な女、謎めいている、頭のよい、決然としている女、むろん、残忍、冷酷、意地悪でもあるけれど、それでも人は、胸をときめかせてしまう――そういう女が悪女である。古今東西の、スケールの大きい悪女たちの魅力と、驚くべき生涯を、濃密にいきいきと描く、衝撃の女性人物評伝の第2弾!
  • 六代目菊五郎
    -
    近代歌舞伎の名優・六世尾上菊五郎は、舞台の工夫、芸域の広さ、知識の豊かさなどにおいて、誰もまねできない才人であった。大正期、初代中村吉右衛門と競演した華やかな時期は「菊吉時代」とよばれる。本書は、この伝説的名人の素顔、思想、芸風などを、豊富な資料とあふれる意欲とで描出した評伝で、著者の代表作。
  • 早稲田ラグビー 黄金時代2001―2009 主将列伝
    5.0
    2001年の清宮監督就任から2009年まで、大学日本一に5回も輝いた早稲田ラグビー栄光の時代を、歴代キャプテンの目線から綴った本です。著者が早稲田ラグビー部OBとして、サンケイスポーツの記者として培った人脈と取材力を基に、関東学院大学との何年にもわたる死闘、レギュラーと控え組の衝突、監督との衝突などが生き生きと鮮やかに描かれています。早稲田のラグビーを愛する熱いファンにおすすめの1冊です!
  • わたしの木下杢太郎
    -
    近代を代表する耽美派の詩人でありながら、同時代の白秋・茂吉・啄木らに比べ、今日ほとんど顧みられることのない木下杢太郎。中野重治の言葉に導かれ、著者はこの不遇の詩人の作品と生涯を追い始めます。詩人としてだけではなく、皮膚病の医学者、膨大な植物画を遺した画家としても活躍した「もう一人の巨人」の全貌に、評伝の名手が迫った、極私的詩人論。
  • 私の文学放浪
    -
    旧制高校に入学した頃の文学との出逢い、詩作、敗戦後の同人雑誌参加、大学中退、大衆雑誌記者時代、肺結核。芥川賞受賞までのエピソードや、父吉行エイスケのこと等著者の交友・文学の“核”を明晰な文体で瑞々しく回想。ほかに「拾遺・文学放浪」「註解および詩十二篇」を収める。

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