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敗戦まもない北の地・帯広で、深く結核に冒されながら、初めて上梓した魂の書『ボードレールの世界』。愛と孤独と死の意識を追求し、全精神、全人生の精髄としての風景をボードレールに見た、心の深みを凝視し続ける福永武彦の文学の原点。秀作「詩人としてのボードレール」「ボードレール的人生」「ボードレール年譜」を併録。青春の原点を示す代表的評論。
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Posted by ブクログ
別の原稿の準備のために読む。夫人による解説にもあるように、作家福永武彦の出発点となった最初の著書。彼はボードレールの世界を踏破することをつうじて、みずからの詩作へ踏み出そうとしたのではないか。最後に収録されているきわめて詳細な年譜が、そのことを物語っていよう。福永は、ボードレールのそれぞれの詩が、...続きを読むいつ、どこで生まれたのかを跡づけながら読み解き、訳していった。そうした作業のなかから生まれたのが、岩波文庫に収められている『パリの憂愁』の訳書であろう。ちなみに、私は言わばその古本でボードレールに毒されたのだった。こうした福永のボードレール研究は、現在の研究の水準からすれば、正されなければならない点も含まれていようが、ボードレールの詩作に親しもうとする者にとって今なお示唆的なものを多く含んでいる。なかでも『悪の華』のなかの有名な「万物照応」を読み解く際に、簡単に「共感覚」に訴えて事を終わらせることなく、照応の経験のなかに彼が「原音楽」と呼ぶものを見て取って、その深層に迫ろうとしている点、特に興味深い。また、ボードレールの詩作の中心にあるのが忘却と不即不離のところにある記憶であるという指摘も、あらためて振り返っておく必要があろう。ボードレールがいかにして悪から美を抽き出したかを、旅をはじめとする中心的なモティーフを取り上げながらたどったエッセイ「詩人としてのボードレール」は、優れたボードレール論と思う。
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