歴史・時代小説作品一覧

  • 柳生百合剣
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    柳生十兵衛は、父・宗矩の命で大和国柳生ノ庄に蟄居の身となる。ある夜、柳生一族累代の菩提寺に謎の念仏僧集団が現れ、柳生新陰流太祖・石舟斎宗厳の遺骸を奪い去った。抗する柳生の遣い手たちをことごとく斬殺して…。やがてさらなる災厄が柳生を襲う。新陰流自体が“消滅”し、遣い手たちがことごとく無力化してしまったのだ。なぜか唯ひとり難を逃れた十兵衛は、江戸の柳生屋敷に向かうが、いつしか将軍家をも揺るがす陰謀に巻き込まれ…。  波瀾万丈の伝奇時代小説。「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 柳生薔薇剣
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    故国・朝鮮との縁を切るために美貌の女性うねが、鎌倉東慶寺に駆け込んだ。朝鮮で虐げられ日本に永住を決意した朝鮮の人々を、強制帰国させるために朝鮮使節団が来日したのだ。幕府内の家光派と忠長派の対立や使節団の思惑もからみ、うね争奪をめぐって幕府は二分される。名だたる剣豪や忍者群の暗躍、朝鮮妖術師も加わり、血で血を洗う暗闘が始まった。  東慶寺住持・天秀尼に特別な想いを寄せる三代将軍家光は、柳生但馬守宗矩に密かに寺の守護を命じる。宗矩は、嫡男十兵衛を凌ぐ剣客でもある実の娘・矩香を男子禁制の東慶寺に遣わすが、そこに現れた人物こそは…!?  柳生新陰流と朝鮮妖術師の対決、三代将軍家光の密やかな恋、朝鮮出兵に隠された真実など、時代小説の面白さ満載の破天荒な力作伝奇長篇。「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 科戸の風の天の八重雲 囚われの媛神
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    長野県のとある山中で、古から封じられていた媛神という祟り神を解き放ってしまった大学生の十朱春生。しかし、祟り神というにはあまりにも弱々しく見える媛神に、春生はいつしか保護欲をかきたてられていく。一方、代々、媛神を封じ続けてきた御室忠行にとって、この世に混沌をもたらすとされる媛神は必ず封じ直さなければならなかった。果たして、媛神が招く災いとは? そして、春生の運命は…。日本神話をベースにした長篇伝奇小説。 ●加門七海(かもん・ななみ) 東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。
  • 前田慶次郎と直江兼続
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    「天下御免の傾奇者」前田慶次郎と、「義と愛の将」直江兼続。かたや己が自由を貫き通した生粋の武辺者であり、かたや上杉謙信の“義”の心を受け継いだ越後の若き宰相だ。立場も性格もまったく異なる二人が互いに惹かれ合い、家康の天下掌握の野望を目前にして共闘がついに実現――。慶次郎の謎に包まれた前半生を追いつつ、戦後屈指の“莫逆の友”を生んだ運命の出会いを描く!

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  • 奥州藤原四代記
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    わたくしたちが十二世紀において東北の僻陬の地に平泉政権をもったのは、歴史的事実にしても不思議な気がしてならない。政権の新都平泉の都は忽然と北上川の畔に出現した、絢爛たる、目もくらむばかりの寺院群を中心とした市であった。それは、京都ともちがう、考えられもしない異風の“蝦夷の人間と精神”の匂いのするむしろ大陸的な都市だった。どうして、このような都市が出現したのであろうか。(「あとがき」より) 暗躍する朝廷、源氏との確執、そして悲劇の末路……。奥州に燦然たる平泉文化を築いた父祖四代の本格的歴史小説。
  • 友殺しの剣
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    「文芸ラジオ 1号」に掲載された「犬神」と、未発表の「友殺しの剣」をまとめた著者初の時代小説集。

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  • シナン(上下合本版)
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    一六世紀、壮麗王スレイマン大帝のもとで繁栄を誇るオスマントルコ帝国に、工兵から宮廷建築家へと昇りつめた男がいた……。「石の巨人」と呼ばれ、史上最大のモスクに挑んだ天才建築家シナン。百年の生涯で四七七もの建造物を手がけ、かたちなきイスラムの神を空間に描こうとした男の物語――。悠久の都イスタンブールに刻まれたその軌跡を辿り、薫り高きイスラム文化に迫る渾身の歴史長篇。〈解説〉角野史比古
  • 太平天国戦記
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    19世紀中葉、清朝打倒を掲げて中国南部に蜂起、長江下流域に強勢を誇った太平天国。拝上帝教をもとに、漢民族の復興を掲げた指導者・洪秀全は、強力な軍団を組織して清朝勢力を駆逐していった。ところが南京に至り、天京と名づけて都とすると、洪秀全ら上層部は貴族的生活に染まり始める。「なぜ、一気に進撃しなかったのか?」――大陸情勢の視察を命じられた紀州藩士・蜂田十兵衛は、そんな疑問を投げかける。金ピカの宮殿や装束、不毛な権力抗争と粛清の嵐、清朝軍やゴードン将軍率いる常勝軍からの猛攻、無気力なまでに何もしない天王こと洪秀全……戦乱の只中に身を投じながら、蜂田十兵衛は絶頂から転落していく太平天国を目のあたりにする。構想・取材に7年を費やした著者渾身の長編小説。戦記として描かれているが、そこで語られるのは戦う姿勢を失った組織が自壊していく過程であり、太平天国を反面教師とする「勝つ組織」への教訓の書といえる。

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  • 姫さま剣客 柳生飛鳥
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    江戸城内で将軍家光を襲った暗殺事件。宴の場で舞姫になりすました刺客が家光に向かって毒矢を放ったのだ。その場を救ったのは、新たに護衛に加わった美貌の女剣客・飛鳥。飛鳥は柳生十兵衛の隠し子だという。その美しさを、すっかり気に入った家光は、さっそく夜伽に来るように申し付けるが、そこで十兵衛が耳打ちした。飛鳥は、上様が戯れで江戸市中に出て、その時抱いた高級料理屋の仲居が産んだ落とし胤だと……。刺客を送ったのは豊臣秀頼の忘れ形見・国松。暗殺に失敗した国松だが、豊臣家再興を願い、さらなる謀略を企てる。そんな国松を迎え撃つ、十兵衛・飛鳥父娘の活躍は?書下ろし時代娯楽小説。
  • 鬼の冠 武田惣角伝
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    一瞬の技に生涯を捧げた男! 幕末から昭和を生きた大東流合気柔術の達人、闘いと漂泊の日々。武道の神髄は合気にあり。極みを追い続けた生涯。 幕末、会津の神主の子として生まれ、明治維新後、会津藩家老をつとめた西郷頼母より大東流の武術を学んだ武田惣角。若き日に武者修行の旅に全国をめぐるが、折しも鹿児島の西郷隆盛が挙兵したとの報が。惣角は西郷軍に参加する覚悟を決めるが…大東流柔術の中興の祖となり、合気を極めた武術家の熾烈な闘いと、漂泊の生涯を描く傑作歴史長編! 解説/菊池 仁
  • 侠盗組鬼退治 烈火
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    悪い奴らに怒りを燃やせ! 相次ぐ火事の黒幕は!? 人情旗本の必殺鬼退治! 書下ろし痛快時代エンタメ! 火事の裏にある企みは――真の悪党を炙り出せ! 銭相場で大儲けした旗本・堀田左近は、この世にはびこる悪党どもを退治しようと、幼なじみの土屋又兵を火付盗賊改役に仕立て上げた。さらに剣客から盗人あがりまで、義侠心にあふれた仲間を引き込み、世直しに乗り出す。そんな左近の周辺で立て続けに火事が。これは偶然か、それとも……!? 闇にうごめく悪と人情仕事人たちの丁々発止の闘い!
  • 百姓一揆の風景―文政十三年「伊方騒動」
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 伊予宇和島藩は、積年の財政難に苦しんできたが、文化文政年間に藩はそれを打開するために種々の無理な政策を推進した。 この時期、半農半魚の伊方村を統ていたのは寛文年間から150年にわたって世襲庄屋として強勢を誇っていた大庄屋であった。庄屋は、藩の政策に忠実で信頼も厚かったが、村人たちには私用で駕籠を担がせるなど強圧をもって臨むことが多かった。 文政13年、藩が百姓たちから政治献金を募る形の御無尽銀を預かっていたのを庄屋経費として流用していたことが、村の予算に立ち会う年行事役が、念仏講の席で暴露したことが口火となって庄屋罷免への動きが広がっていった。百姓たちは影では清盛庄屋などと言って揶揄しながらも抑えられてきた長年の不満が吹き出す形になって、一気に庄屋罷免の機運が高まっていった。この騒動の中心となったのは、頭取あった市右衛門、森蔵、佐吉、金十郎らであった。彼らは、当時、役5500人の村民のうち約800人を引きつれて、隣の大洲藩に庄屋の罷免を宇和島藩に掛け合ってもらうよう願い出て、一週間にわたり肱川河原に滞在した。結果として、庄屋は罷免され、頭取たちは一人が斬罪、他は流罪となった。 本書は、若い衆宿や、念仏講、お祭り、鰮漁等、当時の百姓たちの生活の様子や頭取たちのキャラクターや心情に迫ってみた。併せて、藩政における庄屋と百姓たちとの関係についての考察を深めることを目指した。
  • 鎧月之介殺法帖 女怪
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    藩の危機を救うため、潜入した公儀の隠密を討ち果たしたものの、臨月だった妻を殺されたうえ、幕府の仕置きを畏れた藩重役たちに裏切られ、脱藩を余儀なくされた掛川藩槍奉行の木暮月之介。姓を鎧と変え、素性を隠して深川に暮らす月之介は、ある日人斬りの科で北町奉行所に捕縛されてしまう。北町は冤罪と知りながらその首を刎ねようと画策するが、月之介は上役に不審を抱く定廻りの弓削勘太郎に助けられ、脱牢に成功した。弓削とともにお尋ね者となりつつも、月之介は罠の裏側に北町与力を操る大盗一味の存在を掴み、探索に乗り出すが…。癒されぬ過去を背負いながら、闇に巣くう悪を相手に修羅の剣で立ち向かう、書下ろし活劇シリーズ第一弾!
  • 深川無明剣 密命斬刑帖
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    八州廻りの小菅専之助は、悪を憎む義心ゆえに、権限の及ばぬ水戸藩に逃げ込んだ悪党を斬ってしまう。御役目を罷免され、貧乏御家人としてくすぶっていた専之助であったが、ある日、北町奉行・遠山金四郎に呼び出される。深川に巣くう凶賊の壊滅――斬り捨て御免の密命を受けた専之助は、林永暢という武士と組まされた。しかし、その林という男は、賊の首魁を追い、清国から密かに渡ってきた清人であった。生まれや性格の違いから反目しあう二人であったが、互いの腕を認め、いつしか男の友情が芽生えていく。専之助の居合いと林の中華武術が、深川の闇を切り裂く!
  • 空蝉 元御庭番半九郎影仕置
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    隠密探索中に、敵方に素顔を晒してしまうという失態を犯した公儀精鋭の御庭番・津坂半九郎。支配若年寄にお役御免を申し出るが、影の力となって支えよとの命を受け野に下った。捨て扶持をもらい、再びお上より声がかかるのを待ちながら、尾州浪人と偽って浅草の裏店に居を構えた半九郎。庶民にとけこみ、ようやく町に馴染みはじめた半九郎だが、様々な厄介ごとが絡みついてくる。ある日、訪ねてきた幼馴染みとの再会を喜んでいる最中、浅草仲見世で偶然見かけたのは、西国の雄藩の抜け荷の証しを握ったまま逐電した幕府の密偵だった。そしてその男を匿っているのが、半九郎の仇敵だと判明するのだが……。気鋭が書下ろす痛快長編時代小説!
  • 将軍の太刀  影裁き請負人始末
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    十一代将軍徳川家斉の御代、江戸の町は、うつけ組と呼ばれる悪の一団の存在に怯えていた。強請、拐かし、乱暴狼藉、そして強盗、殺害……。この正体不明の集団に敢然と立ち向かう若者がいた。旗本、修理田右京である。右京は、屋敷を出て深川の長屋住まい。爺さんの大家、五郎左衛門の代人として大家の仕事もこなす毎日を送っていた。だが、うつけ組の残忍な刃は、ついに長屋の住人にも向けられて来た。遣い手を自認する右京は、長屋を守ろうと頭領との対決へ向かう。ところが、そこで驚愕の真実が明るみに……。謎が謎を呼ぶまさかの事態に、右京はある決意を固めてゆく!若き剣客旗本の、師弟愛、恋情、そして親子の絆を描く、躍動感あふれる新シリーズ、開幕!!
  • 忍法さだめうつし
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    蒙古を使って倭国を奪え……日元の交渉を決裂させ、元を日本遠征に導いたことで、高麗王の計略は成ったかに見えた。しかし元寇は二度とも失敗。日本の復讐に怯える高麗王の下に、時の執権・北条時宗が高麗に上陸したという報せが…。(「以蒙攻倭」より)。  元寇の時代から現代にまで及ぶ日朝間の歴史の闇を、忍法や妖術渦巻く壮大無比の奇想で抉る傑作時代伝奇小説。連作短編集。 *以蒙攻倭 *忍法さだめうつし *怪異高麗亀趺 *対馬はおれのもの ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 大菩薩峠 一
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    中里介山の長編大衆小説。幕末の日本。甲州大菩薩峠から始まるお話。冷酷無比なダークヒーロー机竜之助は「音無しの構え」の使い手。放浪する主人公。入り乱れ交錯する登場人物たち。それぞれの人生を生き生きと描く。時代小説で、大衆小説の先駆けとされる不朽の傑作。過去何度も映画化されている。一巻は「甲源一刀流の巻」と「鈴鹿山の巻」を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • おもかげ坂
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    凶賊捕縛の大捕り物で、同心・坂巻慶之進は、賊の頭目が放った捨て身の一撃により非業の死を遂げてしまう。残された妻・お幸は、ひとり息子の辰之助とともに、市ヶ谷の屋敷へと移り住んだ。慶之進の死から五年が過ぎ、天保三年、夏―。武芸道場月心館で、辰之助の学友、新一郎の行方がわからなくなった。心配する辰之助をよそに、あまりにも冷淡な態度をとる新一郎の母親。話を聞いたお幸は、新一郎の消息を知るため、ある策を講じる。秘めた親子の情が結んだ、意外な結末とは?市井に巻き起こる様々な事件を、鮮やかに解決していくお幸の活躍。夫の親友、北町同心・麻生源史郎との間に芽生えるほのかな恋慕に、お幸の女心が揺れ動く。
  • 酔いどれ一魂 死一倍五萬両
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    “酔いどれ一魂こと速水一郎太は、北町奉行所の定町廻り同心。酒にだらしなく、役所勤めもいい加減。だがこの一魂、八丁堀きっての剣客で、しかも酒に酔うほどに技が冴える酔剣の遣い手だ。ある日、竪川であがった日本橋の油問屋武蔵屋主人の水死体。その数日後、主人なき武蔵屋に突きつけられたのは、店の身代全てに相当する死一倍の証文だった。親の財産の範囲で金を借り、親が死んだら倍返しする死一倍。跡取り息子萬吉が借りた五百両の借金が、なぜか五萬両に化けていたのだ。計ったような武蔵屋の変死に不審を感じた一魂は手先の佐七らとともに真相を探りはじめる。だがその矢先、萬吉につながりのある人物が立て続けに殺され、その凶刃は一魂にも…。
  • 北の麦酒ザムライ 日本初に挑戦した薩摩藩士
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    薩摩島津家一門に生まれた村橋久成。幼き日、西郷隆盛が人は愛するものと言った事を胸に刻む。長じて藩の英国留学生となり陸軍学を修得して帰り、戊辰戦争に参戦。勝者として北海道開拓使官吏となった久成は、倫敦で飲んだ旨い麦酒を日本で造ろうと奔走するが…。近代国家への改革の裏で藩閥の権力抗争が渦巻く現実に反発。エリートでありながら、敗者に寄り添い不器用に生きた侍を描く傑作歴史小説。
  • 八丁堀の狐
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    静かにただ独りで悪に食らいつく北町奉行所与力・狐崎十蔵。江戸の悪党たちは恐れを込め「八丁堀の狐」と呼ぶ―。本所、小石川、八丁堀で町奉行所同心が続けざまに斬殺された。面子を潰され下手人の捕縛に躍起になる町方同心たちをよそに、十蔵は本所鐘楼下の博奕打ち、般若の五郎蔵一家を執拗に追う。十蔵の狙いは「稲妻」。江戸八百八町の町人をむしばむ禁制の麻薬だった。売人を泳がせ、五郎蔵一家の背後に八百石小普請組の旗本が潜んでいることを突き止めた十蔵。だが、そこで用心棒を務めるのは同心殺しの人斬り浪人だった。襲いくる神速の殺人剣。待ち受ける巧妙な罠。絶体絶命に陥った八丁堀の狐だが…。気鋭が贈る迫力の書下ろし。
  • 崑崙の玉/漂流 井上靖歴史小説傑作選
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    中国の古代から人々が執心してやまない「玉」の産地として聞こえた、誰も知らない崑崙山を目指して黄河の源流へと遡っていく一行に襲いかかる苦難の行方を描いた「崑崙の玉」。著者の独擅場とも言うべき西域・中国もののみならず、戦乱の世において非運に倒れた武将たちの運命を見据えた戦国もの等も収録。透徹した視線と自在な筆致が冴える傑作短篇集。
  • 波止場浪漫 上
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    清水次郎長の娘が胸に秘める、運命の恋。 次郎長の末裔である著者が描く渾身の大河ロマン! 稀代の侠客として名を馳せた清水の次郎長。 ご一新の後は旧幕臣と官軍が入り乱れる殺伐とした清水港で地元の名士となり、波止場をつくる時も先頭に立った。 次郎長の養女となった「けん」は、幼い頃に出逢った白皙明眸の西洋医の面影が忘れられず、やがて二人の関係は深まっていくが……。 近代化に突き進む明治から大正の世に清水港で船宿を営み、「波止場のおけんちゃん」と呼ばれて人々から愛された次郎長の養女を主人公に、市井に生きる人たちの愛と別れを描く大河ロマン。
  • 丞相 of 興亡 始皇帝革新の先導者 その生きざま
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    他国の一介の下級役人から秦に渡り辛苦を超えて這い上がり、秦始皇帝の天下統一を実現する。宰相となり時代を見通した見識と胆力で、激動の時代を駆け抜け,一大帝国と運命を共にした男の真の生きざま。

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  • こげなお人ではなか! 発見された西郷隆盛の写真
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    誰もが知ってる英雄の、誰も知らない本当の顔 明治7年。陸軍省で撮られたという、一枚の集合写真。写っていたのは山縣有朋、勝海舟といった元勲たち。その中に、なんと西郷隆盛がいると言う。しかし、一般に伝わるその人とは、似ても似つかない姿で写っていた。本当に西郷隆盛なのか? 地道な調査・検証から真実を導き出す歴史ミステリー。 【目次】 1 ミスト 2 カール・カッペン 3 ジュリアスのポートレート 4 廃藩置県 5 顔認証 6 西郷隆盛の実像 7 天才児津田出 8 審判 あとがき 参考資料 【著者】 茶屋二郎 1945(昭和20)年、金沢市生まれ。慶応大学卒業後、小学館入社。その後バンダイに転じ、35歳で社長に就く。日本玩具協会会長、デジタルメディア協会理事長などを歴任。現在日本おもちゃ図書館財団代表理事。平成29年旭日中綬章を受章。著書に「若き血に燃ゆる」(リベラルタイム出版社)、「1868年 終わりの始まり」(講談社)、「遠く永い夢」(日新報道)、「アメージング・グレース」(ボイジャー)など。
  • 北の武士たち・狼奉行 傑作時代小説集
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    自害の恐れがある代官の嫡男・孫四郎を預かった左金吾。領内に現れた盗賊の討伐に向かう夜、孫四郎が姿を消し――(「赤い米」)。羽州上山藩の僻地に赴任した靱負は、病を運ぶ狼と藩の陰謀に立ち向かう(直木賞受賞作「狼奉行」)。山形在住の直木賞作家が、北の武士の哀楽を活写する短篇集。書き下ろし二篇を収録した、文庫オリジナル編集。
  • おたすけ侍 活人剣
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    美濃の国の小藩、松木藩では大変なことが持ち上がっていた。藩主の丹羽氏善が年若くして急逝してしまったのだ。時は徳川三代家光の世、多くの大名が改易の憂き目にあっていた。お世継ぎのいない松木藩のお家取り潰しは、もはや時間の問題だった。絶体絶命、藩の窮状に際し、慌てふためく重臣たちをよそに、祐筆をつとめる若輩の侍・藤崎修吾は、主君が江戸の芸者に産ませたと噂されるご落胤を世継ぎに据えることを提案する。藁にもすがりたい重臣たちは、修吾を江戸に遣わし、消息の途絶えた落胤探しの命を与えた。主君の死を隠し通せる日数はわずかしかない。果たして世継ぎは見つかるのか……。藩の危機を救う若侍の姿を軽妙な筆で描いた痛快書下ろし長編!
  • 孤剣 勇之助世直し始末
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    天保十一年、江戸の風紀は乱れに乱れ、とくに堕落した幕府役人の間では、賄賂や不正がはびこっていた。幕臣の腐敗に業を煮やした目付・鳥居耀蔵は、使い捨てにできる若い侍を探し、きたるべき政治改革に向けて、極秘の計画を進める…。深川の岡場所をうろつく中川勇之助は、小人目付中川家の三男。いわゆる部屋住の身分である。将来に希望が持てず、自暴自棄となっていた勇之助は、深川で思わぬ刃傷沙汰に巻きこまれた。やくざとの喧嘩に負け、切腹さえも覚悟した勇之助の前に、実戦剣術の荒武者と、鳥居耀蔵の姪、お凛が現れる…。必殺の剣法を身につけた勇之助が、卑劣な役人どもを成敗する。
  • 流星刀夢しずく
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    時は幕末、慶応四年。倒幕をめざす薩長の東征軍が迫るなか、江戸の西の入口にあたる青梅村の人々は、戦乱の予兆に戦々恐々としていた。そんなとき、村の百姓の五男坊・甚介は山中の小屋で謎の女刀鍛冶・美百合と出会う。美百合は百五十年後の未来からやって来たという美少女。甚介は美百合から流れ星の隕鉄で作った流星刀「冥王丸」を授かり、不思議な力を身につけることになった。男女の和合と剣技を掌る流星刀に導かれた甚介は、今後、歴史がどう動いていくかを美百合に教わり、戦乱を避けるべく、幕軍と薩摩軍のあいだを取り持つことになるのだが……。時を駆ける神秘の剣を巡る時代ロマン、完結編!
  • 天下無敵!影将軍 裁きの剣
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    町を騒がす辻斬りを、凄まじき剣技で成敗した謎の侍……。誰あろう、この長身の武士こそ、闇に隠れた悪を裁くべく市井にくだってきた、時の将軍・徳川吉宗その人であった。将軍になって以来、庶民を救うために目安箱を設置した吉宗であったが、幕府の制度では限界がある。世の影にひそむ悪事をただすべく、吉宗はおのれとそっくりな小藩の下級侍になりかわり、市井の側から、世直しをおこなうことを決意した。事情を知る越貫藩から遣わされた、遊び人侍の亀治郎をお供として、将軍吉宗の波乱にみちた影の裁きが、今はじまる!名君として名高い八代将軍・徳川吉宗の、知られざる活劇譚!
  • 乱十郎、疾走(はし)る
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    秩父・大嶽村に暮らす乱十郎。村の若い者を集め「乱鬼党」を作り、日々剣の稽古や畑仕事にいそしんでいた。あるとき、仲間だった由利ノ丞が、乱十郎の態度に腹を立て、党を飛び出した。導かれるように、運命が動きだし、十六年前の事件の真実が明らかになる……。神ならんとする相手に立ち向かうことを決意した、一人の青年が疾走り出す。
  • 風の轍
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    織田信長が台頭しようとする戦国の世。越前随一の商家「鍋谷」の娘・志乃は、何不自由ない暮らしを送っていた。しかし、父の抜け荷の罪が発覚し、苛烈な裁きが下る。両親は自害し、間一髪で逃げのびた志乃にも、生き地獄の日々が待っていた――。「いつか故郷に返り咲く」。時の権力者の盛衰に翻弄されながらも、誇り高く生き抜く、美しき女商人の波瀾万丈の半生!
  • 源助悪漢(わる)十手
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    弱みを握られれば骨までしゃぶられ、些細な借りを作ればいつまでもたかられ――。浅草西仲町の御用聞き、源助の巨体を目にするや、町中の人が逃げ隠れする毎日だ。ところが、ひとたび十手を握ると、謎に満ちた事件をたちまち解決する豪腕ぶり。その特異な能力も、めったによい方に発揮されないのが困りものだが……。悪漢岡っ引の活躍を描く、痛快捕物帖!
  • 若さま剣客一色綾之丞 世嗣の子
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    歌舞伎役者顔負けの、非の打ちようのない美男であった一色綾之丞――。剣客を気取り、総髪を馬の尻尾のように束ねていたが、三千石の大身旗本・一色家の次男として、甘やかされて育っていた。好きな剣の道に励むほかは暇を持てあまし、直心影流男谷派の道場に向かう日々。が、飛鳥総十郎という浪人と知り合ってからというもの、綾之丞には運命に翻弄されるように、さまざまな事件が付きまとうことになってしまう。そしてついに、その運命が解き明かされる日が……。お忍び駕籠に乗って、驚くべき人物が眼の前に現れたのだ!このお方と旗本の倅とを結びつける真実とは一体!?友情と恋に気づきつつも一人前の剣客として生きようとする若き侍、その輝きと葛藤を描く期待の新シリーズ!!
  • 新装版 御免状始末 闕所物奉行 裏帳合(一)
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    ※<ご注意ください> 本書は、二〇〇九年十一月に刊行された作品を改版して電子書籍化したものです。 遊郭の打ち壊しが起こり、闕所物奉行、榊扇太郎は競売の入札権を持つ天満屋とともに後始末にあたる。事件を発端に不可解な殺人が続発、そこには水戸藩の思惑と幕府の陰謀が入り乱れていた。やがて吉原にも魔の手がのび、扇太郎にも危険が迫る! 痛快時代小説新シリーズ、待望の新装版!
  • 友情無限
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    「君は兵を挙げよ、我財を挙げて支援す」 現代の貨幣価値にして、じつに数百億円。黎明期の映画ビジネスで巨万の富を作り上げ、一切の見返りを求めることなく、その生涯をかけて「中国革命の父」に資金を提供し続けた日本人がいた!  その男の名は、梅屋庄吉。明治維新後のアジアを新天地に、犬養毅、大隈重信、宮崎滔天といった傑物たちからも愛された日本男児が、革命家・孫文に托した大いなる夢とは。中国と日本との間で交わされた壮大なる盟約と友情の行方を描く、著者渾身の大河小説。
  • 児玉源太郎 日露戦争における陸軍の頭脳
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    領土拡大の野心をみなぎらせ、南下を続けるロシア。戦って、勝たなければ、日本もいずれ植民地化されることはまぬがれない。日露戦争とは、そういう戦争だった。絶対に負けられないギリギリの状況の中で、その陸戦の総指揮をとったのが、本書の主人公・児玉源太郎である。自らの使命に無私の精神で臨むとき、人間はどんな存在になれるか? 私欲のみを追求する今だからこそ顧みるべき、明治人の心を読む。
  • 士魂の提督 伊東祐亨 明治海軍の屋台骨を支えた男
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    伊東祐亨(すけゆき)、明治史をある程度学んだ人でなければ、あまり聞きなれない名前の人物である。しかし、この人こそ、実戦面における、「真の日本海軍の父」と言っても過言ではない。なぜならば、日本海軍が初めて戦った大海戦、つまり日清戦争の「黄海海戦」における連合艦隊司令長官であり、その後の日露戦争での連合艦隊司令長官・東郷平八郎の指導者である。この人物の特徴は、何と言ってもその「武士道精神」にある。幕末・維新の風雲のなかで、この人は、幼いころから培った「サムライ魂」を、いかんなく発揮して、明治海軍の精神的風土を作った。それは、実戦の場においても活かされ、敵に対しても礼節を重んじる、日本の軍隊の姿を顕現した。このことは、日清戦争後に世界に報道され、日本に対する目を改めさせたのである。茫洋とした中に厳然とした心を宿す男の人生を、本書では、海軍をこよなく愛する著者が、熱く描写している。書き下ろし歴史小説。
  • てやんでえ 目明し朝吉捕物帖
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    山谷堀の船宿「若竹屋」の主人清兵衛が何者かに殺された。清兵衛は芝明神下の岡っ引き政五郎の甥。下手人の捜索にあたる政五郎だったが、縄張り外の故か、半年経っても手がかりひとつ得られなかった。北町奉行曲淵甲斐守は、地元浅草に根ざした者を使って解決を図ろうと決意する。白羽の矢が立ったのは聖天下の博徒朝吉。対抗勢力との抗争で絶体絶命だったところを助けられた朝吉は、奉行御承知の十手を与えられ、目明かしとして探索に乗り出すことになった。朝吉は一匹狼のならず者だが、情に厚く人気者。堀の人々の助けと謎の幕閣「稲荷堀の御前」の後ろ盾が朝吉を事件の核心に迫らせる。だが、単なる殺しと思われた事件の裏には、恐るべき企みが……。
  • きてれつ林蔵 熊狩りの剣
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    愛する母の遺言により、枯郷の村からはるばる江戸にやってきたアイヌの少年が訪ねたのは、間宮林蔵なる謎の男…。まだ見ぬ林蔵を想い浮かべ、不安と期待をいだく少年の前に現れたのは、粗末な身なりで突飛な振る舞いをする、なんとも奇妙きてれつなお侍であった。小平太という和名をもらい、衣食住をあてがわれたものの、無愛想で風釆のあがらぬ林蔵は、どうにも好きになれない。不満がたまるいっぽうの小平太だったが、間宮林蔵のもつ不思議な魅力と思いがけぬ優しさに、じょじょに心を開いていく…。冒険家で知られる間宮林蔵の、知られざる顔を描く活劇シリーズ、ここに開幕!書下ろし長編時代小説。
  • 辰之介運命剣 十二支組秘命帖
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    将軍・徳川吉宗直々の命により動く、影の隠密組織「十二支組」。さまざまな能力を持つ隠密たちが集うなかで、祝辰之介は、一番の腕利きとして知られていた。ある日、商家が賊に襲われ、主の孫・真吉が誘拐されてしまう。賊の呼び名は「暗闇団」。金品ではなく子どもを拐かし、身代金を狙う、特殊な盗賊集団であった。事態を重くみた町奉行・大岡越前は、暗闇団の撲滅を目指し、辰之介に探索の命を出す。そして、暗闇団の四人の幹部・四天王も、それぞれの思惑を秘め、江戸の闇に蠢きだした。十二支組と四天王の激闘が続くなか、辰之介が最後に暴き出す驚愕の真実とは…。
  • 捜し人剣九郎
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    南町奉行所の若き同心、三浦剣九郎は、やる気はあるものの結果はいつも空回り。先日も、下手人を捕らえる大捕物で思わぬ失態をおかし、深く落ち込んでしまう。だが、実はそれも、庶民の暮らしや人情の機微を理解しようとしない、剣九郎自身に問題があった。そんな剣九郎を見かねた筆頭同心の増尾は、剣九郎にある任務を与える。それは、名和修五郎という正体不明の浪人と組み、失踪した油問屋の娘を捜せというものであった。任務の軽さや、修五郎の不遜な態度に不満を隠せない剣九郎であったが、この修五郎こそ、雄藩の大名にさえその名を知られた、伝説の捜し人だったのである。人捜しを通じて、人の情を学んでいく剣九郎の成長と活躍。
  • 将軍家御鏡役 鷹の剣
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    「兄である家重が立派な次の将軍となれるよう、助けよ」──まさに青天の霹靂であった。旅芸人・竹野鷹清は、目の前に現れた大男に突如、こう命ぜられる。大男の正体は、八代将軍・徳川吉宗。この現将軍に実の父である、と告げられたのだ。自由に生きたいと願う鷹清であったが、実の兄で次代将軍となるはずの家重と会って信念が揺らぐ……。実は家重、病弱であることを理由に弟の宗武に九代将軍の座を狙われ、隙あらば刺客も向けられていた。鷹清はそんな兄を守ろうと固く決意する。かくして将軍家に御鏡役が誕生。家重の影武者となって敵をかく乱する、新たな役職を拝命した鷹清は、我流・鷹の剣を操り乱舞する!果たして、正当なる徳川の血を守れるのか。期待の新シリーズ、開幕!!
  • 魔岩伝説
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    折しも朝鮮通信史が五十年ぶりに来日する直前、対馬藩の江戸屋敷に曲者が侵入した。幕閣が放つ剣客・柳生卍兵衛の魔手から若き遠山景元が救ったのは、なんと朝鮮の女忍者だった。彼女が仄めかす徳川幕府二百年の泰平を震撼させる、李氏朝鮮と家康の密約とは? 国禁を犯し、朝鮮に渡る景元とその追っ手たち! 史実の裏で繰り広げられる、壮大無比な傑作時代伝奇。「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 合体戦艦「富士山」出撃!(1)
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    洋上兵力で圧倒的な不利を感じていた日本海軍は、なんとか軍縮条約をクリアするような新型戦艦の建造に取りかかった。まったくこれまでになかった合体戦艦「富士山」だ。海防艦「富士山」を中心に、左右両脇に高速駆逐艦「白根山」と「擂鉢山」の二隻、水面下に輸送潜水艦「有珠山」が、随時合体分離するというもの。富士山には巨砲が搭載され、合体時には、巨砲戦艦が出現する。燃料は潜水艦から補給。昭和十七年、開戦、グアム島を巡る日米両軍の死闘が始まる。島には米軍が構築した砲台が二箇所。砲台に向けて富士山の主砲が火を吹く。アメリカ海軍は戦艦コロラドを派遣、ついに主砲艦vs主砲艦による激闘の火ぶたが切って落とされる! ●青山智樹(あおやま・ともき) 1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。
  • 葵の剣士 風来坊兵馬
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    神田佐久間町の裏店に、浪人風情ながらこざっぱりとした身形のいい侍が住んでいた。その日暮らしの住人の中にあって、金に困っている様子はない。それもそのはず、青井兵馬を名乗る浪人は、徳川御三卿・田安家に生まれ、十年前に出奔、海外事情を知るために欧州に向かい、久々に帰国して江戸に舞い戻っていた若殿であった。時は天保年間。老中・水野忠邦が改革を押し進め、厳しい風紀取締りが庶民を疲弊させていた。開国的な思想を持つ兵馬は、その綱紀粛正の愚かさを説き、長屋の仲間らと立ち上がる。が、行く手を拒む悪の本丸──。兵馬は思いも寄らぬ方法で対決の日を迎えようとしたが……。庶民を守る“長屋の若さま”、その活躍を描く期待の新シリーズ!
  • 渡り秘剣 清史郎  めおと傘
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    謀りごとや騙しあいの世界に嫌気がさし、武家を捨てた御堂清史郎。凄腕のもと隠密が選んだ職業は、なんと侍でも町人でもない──武家奉公人の中間であった。ただただ平凡な日々を願い、安心できる永久就職先を求める清史郎であったが、隠密として培った探索の才と、持ち前の正義感がわざわいし、行く先々の家から暇を出される始末……。ある日、清史郎は、旗本中尾家に中間として雇われる。武家の鑑と評判の名家であったが、その内実には、醜い欲と野望が渦巻いていた。清史郎に惚れる遊郭一の美女・三吉や、隠密時代のもと上司・小笠原藤三郎の助けを借り、渡り中間清史郎が隠れた悪を裁く!
  • 仇討ち同心 慶次郎
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    ろくに働きもせず、ぼろ屋敷にこもってがらくた骨董集めに精を出す同心、日暮慶次郎。相手をこきおろす毒舌とひねくれた性格がわざわいし、『南町奉行所の問題児』と言われる男である。だがこの慶次郎、剣の腕はからっきしだが頭脳明晰で、なにより下手人を追いつめる執念がすごい。上司である筆頭同心・小野に呼び出されては、厄介な事件の探索をまかされてしまう。今回も、唯一の友である定廻り同心・久賀新之介とともに、謎が残る斬りすて御免騒動や、疑惑の仇討ち事件などを、丹念に捜査していくのだが……。毒舌を吐きつつも、けっして悪を許さない慶次郎の心には、自身の過去につながる『仇討ち』が隠されていた!
  • 近藤勇と科学
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    新選組は鳥羽伏見戦争にて新政府軍の銃撃により多くの仲間が倒れていった。土方歳三から戦況報告を受ける近藤勇は、新選組が戦いで甚大な被害を受けていることが信じられないでいる。近藤勇は火器の攻撃力を軽んじ、あくまで刀槍の優位性を謳っていたのだった。新政府軍に対抗するべく火器による武器やその武器を扱える兵を集めようとするが、近藤勇はそれを止めさせるのであった。
  • 日本名婦伝 静御前
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    「宮本武蔵」や「新・平家物語」で知られる吉川英治による歴史上の様々な女の人生の物語。その中から「静御前」を収録。平家討伐した源氏、その立役者である源義経に見初められた当代きっての美女であり白拍子であった静御前。だが、京を追われた義経は吉野山で静と別れることとなるが、囚われて頼朝の鎌倉方へと戻される。頼朝から舞を奉納することを命じられるが、静は義経との別れを哀しむ曲を舞い、頼朝に反意を示すこととなるが、頼朝の妻・北条政子はある決意をするのだった──。
  • 栗山大膳
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    明治の文豪・森鴎外による、江戸時代前期に筑前黒田藩で起きた御家騒動を描いた作品。黒田官兵衛に仕えていた家老・栗山大膳。だが官兵衛の息子である二代目藩主黒田忠之の代になると、幕府に対し「藩主の忠之が反逆の計画を企んでいる」と訴えた。しかしながら幕府の調べにより反逆の意志や計画はなかったとして、訴えた栗山が流罪となるのだった──。
  • 世直し若さま 松平小五郎
    -
    小石川の養生所に、どこからかふらりと現れ、どこかにふらりと消えていく、遊び人風の町侍。躰は筋肉質で、太い眉と切れ長の眼を持ち、いい男である。だが、絹で丁寧に織られた羽織を裏返すと、背中には大きな葵の紋──。彼の正体は現将軍・徳川吉宗の四男・宗尹であり、兄はのちの九代将軍・家重、次兄は田安家の祖・宗武であった。 自らは一橋門内にれっきとした屋敷をもつ若殿であったが、城内にいては何が庶民の幸福かわからない。よって松平小五郎を名乗り、頻繁に城外に出たのだ。彼らと同じものを食べ、同じ場所に暮らすことこそ政……。父上とも兄上とも違う、己のやり方での世直しを誓ったのである。のちに一橋家の初代当主となる貴人の熱い躍動がいま、始まる!
  • おーい、半兵衛 1 剣客志願
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    1~6巻712~759円 (税込)
    道場主の大柿幸之介は、長男の半兵衛が後を継ぐことを望んでいたが、人のいい半兵衛は、のらりくらりと躱すばかり。半兵衛は木刀は苦手だが、真剣を持つと人が変わる天賦の才の持ち主だった。そんな半兵衛が呉服屋の娘・奈々の用心棒を引き受けたことから…。
  • 峠を出でて奇兵隊を撃て 幕末小倉藩物語
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    関門海峡を隔てて長州藩の攘夷に翻弄される譜代・小倉藩。海峡を渡ってきた長州奇兵隊に叩きのめされ、小倉城を焼き、退却。しかし、峠に拠ってゲリラ戦で抵抗を続けた。敗者・小倉藩の側から幕末動乱を描く物語。「攘夷も維新もわからねえ。ただ、故郷のために戦うのだ」

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  • 流れ星 邪淫剣
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    刀自身が意志を持ち、持ち主を守ると言われる神秘の刀・流星刀。唯一の主人にしか抜くことができず、持ち主に無敵の業をもたらす流星刀は、さらに男女の和合を掌り、その持ち主はどんな女性とも情交できる力を得るという。伊賀の女素破・緋月の手引によって、流星刀と巡り合った太刀拵え細工の彫金師・清吉。早速、緋月と情交し、初めての絶頂を経験した清吉は、なかば邪な気持ちで女体に溺れてゆく。だが、快楽の一方で流星刀が彼を導いた先は仮借ない剣の世界だった。大火で身寄りを亡くした孤児たちを食いものにする人買い。その背後で我欲を貪る寺社奉行。彼らの悪行を暴くべく苛烈な戦いに挑むことになった清吉は…。
  • 隠れ医明庵 癒し剣
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    下総国中河藩の小役人の嫡男として生まれついた九十九幹之介。幼少より医術や本草に興味があった幹之介は、家督を継いだ後も勤めのかたわら能を磨き、近隣の者たちの病を診るまでの腕になっていた。だがある日、運命は一変した。かねてより幹之介が診ていた同輩の妻・小菊が急死したのだ。自らの余命を知り、女の悦びをいま一度という小菊の願いを聞き入れ、情を交わした直後のことだった。幹之介は妻の不義を確信して乗り込んできた同輩を斬り、藩を出奔する。明庵と名を変え、江戸は神田須田町の裏長屋に住まいを得た幹之介。追手の影に怯えながらも、人の心身の痛みを感じる異能を活かし、医師明庵として生きていくことを決意するのだが……。
  • あやかし裁き ご隠居同心探索異聞
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    角野伊右衛門は倅の忠助に家督を譲り、半年前に南町奉行所の臨時廻り同心を退いたばかりの新米ご隠居。だが、現役のころの癖が抜けない伊右衛門は、隠居の身であることも忘れてついつい探索に乗り出してしまい、周囲をやきもきさせる困り者でもあった。そんなおり、両国西詰の広小路で夜な夜な犬神が現われて暴れているという噂が広まった。顔は人間で髪を振り乱し、胴体は狼。たんなる噂ではなく、実際に本所の大工が襲われて怪我をしたという。あやかしのたぐいを一切信じない伊右衛門は、事件が人のつくりごとであると見抜き動き出すのだが……。探索の末に伊右衛門が暴く、思いもかけない事件の真相とは?気鋭が贈る新シリーズ登場。
  • ○秘隠れ大奥 ひと夜千両
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    ここは大奥か、吉原か──。水野忠邦が政道改革を進めた天保の世、雑司ヶ谷の感応寺に、“それ”は忽然と現れる。緊縮政策の一環であったが、実に突飛な発想であった。なんと忠邦は、将軍代替わりに乗じ、先代のお手付きになった大奥女中を、町の男に「売る」ことにしたのだった!男女の人選吟味役を仰せつかったのは、御徒士衆の白河修理亮と、大奥中臈の瀬浪。ふたりは、武家女に憧れをもつ大尽と、人身御供となる奥女中を引き合わせ、情交を遂げさせた。ひと夜千両……世の常なら逢うことさえ叶わぬ将軍家お下がりの美女に対し、男たちは金に糸目を付けなかった。淫靡な極上の園の誕生で、幕府御金蔵は潤うのか!?男の永遠の憧憬を具現化した異色の書下ろし時代官能シリーズ、誕生!
  • 拾われ地蔵
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    事情を知った長屋のみんなが手分けして探してくれたが、とっぷりと日が暮れてもお美代は戻らなかった。ひどい目に遭っているのではないか。ひもじい思いをしているのではないか。寒くて震えているのではないか。悪いことばかり考えてしまう。お袖は、何も喉を通らず、床に入る気にもなれず、お美代が拾ってきたお地蔵さまを、一晩中、胸に抱いていた。(「第一話 拾われ地蔵」より)  助けを必要としている者に拾われ、願いを叶えるという木のお地蔵様とは…。その不思議な力と江戸市井の人情を描く。電子オリジナルの時代小説連作短編集。 第一話 拾われ地蔵 第二話 つまみかんざし 第三話 錦百合 第四話 冬と春 第五話 身代わり ●松村比呂美(まつむら・ひろみ) 1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『鈍色の家』(光文社文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)、『幸せのかたち』(双葉文庫)、『ふたつの名前』(SINGPOOSHA Enta!Mystery)などがある。また、電子書籍オリジナル短編集に『ママさん探偵律子の事件簿』シリーズ、『果実の誤解』(アドレナライズ)などがある。
  • 我、六道を懼れず[立国篇](上) 真田昌幸連戦記
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    誰も救えぬ温情よりも、何かを救う非情を――! 壮絶なる長篠の合戦で二人の兄を失い、真田家を嗣ぐこととなった昌幸。しかし武田家の滅亡を食い止めることができず、信長から秀吉へと天下の趨勢も大きく移り変わっていく。昌幸は戦国乱世という荒波の中で真田家を守るため、次々と非情な采配を下していくのだが、そこに徳川家康からの理不尽な要求が突きつけられてきた……。果たして昌幸の決断とは。

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  • やぶひげ祥庵 房中指南
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    深川不動尊裏手の松風長屋に住まう町娘の佳代が行方知れずになった。佳代は、父親をなくして母と妹三人暮らしの十二歳、薬研堀の医師・五十嵐祥庵の患者だった。祥庵はその評判と風貌から“藪髭先生”と綽名されるが、元は某藩の剣術指南役だった凄腕。体の弱い佳代の身を案じた藪髭は、その行方探しに乗り出すが、八丁堀同心・鎌谷厳重郎らの助けによって浮かび上がったのは、旗本の三男・馬場千士郎が佳代を拐かしたのではないかという疑惑だった。どうやら千士郎には女に対する異常な性癖があるらしい。町方も手が出せない旗本を相手に、藪髭はある策を弄して千士郎を誘き出した…。男と女の心の傷を、情けで癒し、剣で繕う長編官能時代小説。
  • 柳生月影抄
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    徳川家の三代目将軍である家光。その時代、天下は以前のような波乱の兆候があらわれはじめていた。柳生但馬守宗矩と四人の息子の中に、柳生新影流を極めた長男十兵衛がいた。柳生流は無刀を兵法の極意とする治国の剣であったが、宗家但馬守は、大目付の職権をもって諸大名を糾弾し、彼らの怨嗟を一身に浴びていた。そこへ謎の美女が現れるのだが……。
  • 銭形平次捕物控 023 血潮と糠
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    「銭形平次捕物控」シリーズで著名な野村胡堂作品。平次とお静のもとに八五郎が転がり込んできた。八五郎によると、苦しみながら悶絶死した物貰いの懐から4つの二十五両が見つかったという。この物貰いを調べたところ、もとは米屋の越後屋の使用人だったということだが……。
  • 妖術先代萩
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    仙台・青葉城下に魔風が吹き荒れていた。謎の妖術師・仁木弾正が、御家騒動に乗じて、仙台領を領民ともども壊滅させようとしているのだ。宿老・原田甲斐の意を受けて、仁木を討つべく動く少年剣士・萩剣之助の前に、超絶の忍者集団・仁木三妖忍が立ちはだかる。妖人たちとの戦いに加勢するは、父を惨殺された幼馴染み・志乃、少年僧・陳妙景、そして老御庭番・甲賀外鬼。南蛮渡来の妖術を操る仁木の正体は? 伊達家中の反目を煽る江戸大老の真意とは?  歌舞伎の十八番『伽羅先代萩』を題材に採り、妖術・忍術・剣戟入り乱れて大胆にアレンジされた一大娯楽作品。“歌舞伎ファンタジー”とも言うべき異色の伝奇時代小説。 ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • 処刑御使
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    黒船来航を機に三浦半島に創られた長州藩相模警備隊。貧しい下士に生まれた少年、伊藤俊輔にとって、その応召は立身の希望の光であった。だが、彼は着任早々「処刑御使」と名乗る謎の刺客に次々と襲われる。なぜ自分が? 彼らの正体とは? 俊輔が一切を解した時、国家の命運を賭けた壮絶な闘いが始まった。伝奇小説の鬼才が放つ白熱の幕末異聞。「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 魔風海峡(上) 死闘!真田忍法団
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    1~2巻495円 (税込)
    慶長の朝鮮征伐は泥沼と化し、秀吉も死の床に伏していた。徳川家康を牽制するためにも、豊臣家にとって財政の立て直しが急務だった。「一千年前、欽明帝が朝鮮半島の任那日本府に遺した隠し財宝を探せ!」石田三成から密命を受けた真田幸村は、真田忍団とともに釜山(プサン)に渡る。一方、その動きを察知した家康は、服部半蔵に追跡させる。はたして秘宝の行方は?  日朝の忍者が威信をかけて戦う時代伝奇巨編、ついに開幕! ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 幕末愚連隊
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    末の大失業時代戦いに飛び込んだ男たち慶応四年、旧幕府と新政府の戦いが激しさを増すなか、相撲取り、火消、ヤクザなどならず者たちは、幕府の徴募に応じ、陸軍歩兵隊に入る。しかし、徳川慶喜が降伏。後ろ盾をなくした歩兵隊は、江戸から脱走、衝鋒隊を結成する。下野、会津、越後、信濃と、戦場を流浪。河井継之助、勝海舟らを巻き込んだ激闘の行方は!? 戦いに明け暮れた雑草たちの真実!解説/細谷正充
  • 信長の傭兵
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    鉄砲と天下。戦国を撃て! 鉄砲集団が挑む天下布武の戦い! 天下の覇権を賭けた鉄砲集団の壮絶なる戦い種子島から鉄砲を持ち帰った津田監(けん)物(もつ)は、紀州・根来衆を率い、日本初の鉄砲集団を組織した。諸国の大名から傭兵として重用され、その名は天下に轟く。やがて、最大の新興勢力である尾張の織田信長も根来衆へ加勢を仰ぐ。監物は信長とともに、天下布武の野望に向け戦場を駆け巡った。そしてついに信長最大の敵・本願寺勢との決戦に挑むが……!?
  • 流れ星 純情剣
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    上意討ちの藩命を受け、安房の小藩から江戸にやってきた月岡冬馬。下手人を探して半年さまよった挙げ句、内藤新宿の近くで行き倒れになりかけた冬馬は佐久間道場の梢と弥生に助けられ、道場に寄宿することになった。剣術も弱く、役目から逃げようかと思案していた冬馬だったが、道場を手伝う流一朗太から流星刀を預かったことから運が向いてくる。流星刀の淫気に導かれ柔肌の匂いを知り、気力も充実して無敵の剣技を得るようになったのだ。下手人・山科兵衛の所在をついに突き止めた冬馬。だがその矢先、父親の仇を討つべく江戸に出てきた娘・菜々が山科に攫われてしまった。菜々の危地を救うべく冬馬は流星刀を携えて敵地に乗り込むが…。
  • 若さま水鏡剣
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    江戸は日本橋長谷川町にある湯屋「天狗屋」。ここに、小暮善太郎なるひとりの若者がせわしなく働いている。鍛え抜かれた体躯の男前であったが、周囲の者には、その風貌からただの浪人だと思われていた。だがこの男、のちに十代将軍となる徳川家治、その人であった! 湯屋には、武士から町人まであらゆる客が来ることを知った家治は、世相を見聞きするにこれほど適う場所もないと考え、雇ってもらったのである。 その思惑通り、悪を斬り、世直しの一翼を担う家治、改め善太郎。だが町中では、次将軍の命を狙う刺客の襲撃も……。愛する天狗屋の者たちを守るため、善太郎は最強の敵に立ち向かう! 理想の将軍像を追い求める若さまの活躍と、江戸の人情を描く期待の新シリーズ!!
  • 葵の浪人 松平新九郎 あぶれ組参上!
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    江戸には、筋さえ通れば金次第でなんでもやってのける、命知らずの三人組がいるという――。松平新九郎は、口入屋から怪しげな仕事をうけおう貧乏浪人。金や権力には縁がないものの、自由気ままな暮らしを謳歌していた。 ある日、仲間の浅井幸四郎・筧岩次郎とともに、田舎娘から父親探しの依頼を受けた新九郎は、事件の裏に隠された卑劣な企みに気付く。助けを求める娘の、必死な訴えを聞いた新九郎たちは、道理の通らぬ悪を退治する『あぶれ組』として、凶悪な盗人集団に立ち向かっていくのだが……。三人の無法者が世を正す痛快娯楽シリーズ、ここに開幕!
  • 杉原千畝の半生 日本のシンドラー―――ナチスからユダヤ人を6000人救った男
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    戦後70年。 「杉原千畝」を題材にした映画が大ヒット。 日本で、まだまだ知られていない、 海外で尊敬される日本人。 ●私のしたことは外交官としては間違っていたかもしれない ●私に頼ってきた何千もの人を見殺しにすることはできなかった 第二次世界大戦中、大量のビザ(通過査証)を発給し、 およそ6,000人にのぼる難民の命を救った日本の外交官。 激動の時代を戦い抜き、 「日本のシンドラー」と呼ばれた「杉原千畝」のことを知ろう。 ■目次 ・はじめに ・語学の天才 ・満州国外交部へ ・いざ欧州へ ・在リトアニア領事館開設 ・太平洋戦線異常あり ・欧州諜報網とポ将校との交流 ・ユダヤ人と日本通過ビザ ・カウナス撤退、欧州東部へ ・ユダヤ人達の行方 ・外務省追放 ・杉原の名誉回復 ・おわりに ■著者 みのごさく 岐阜県出身、大蔵省(財務省)勤務ののち、大阪証券金融(日本証券金融)社長、 日本万博記念協会理事長、日本電産役員、を経て、現在大阪信用金庫役員、 神戸ゴマルゴ顧問、自然総研顧問、大阪電気通信大学客員教授などをつとめる。 主な著作、「炎のバンカー」、「なにわの風雲児」、「アフリカ物語」、「与謝野蕪村 300年の風景」、「帷(とばり)」などがある。
  • もののけ解題 妖怪ばなし七変化―――常識では判別できない怪しい存在
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    常識では判別できない怪しい存在。 大まかに ・妖怪 ・変化(ヘンゲ) ・幽霊 に三分類される。 「妖怪」とは、その名のとおり徹頭徹尾アヤシイ存在。 河童やのっぺら坊や烏天狗のように、 現実には存在し得ない異世界のパーソナリティーである。 『もののけ解題』は、現在「妖怪」や「あやかしの存在」として名を持ち、認識されているものを、 一旦「もののけ」の段階まで遡り、その存在理由を鑑み、 名付けられた背景としての歴史を繙いた論考の連作である。 本稿においては「ヘンゲ」と「狸囃子」をとりあげた。 武家と禁忌、芸能と社会、迷信の本音と建て前…… 「迷信」や「妖怪」を合理的に利用した江戸人のセンスについて、 思いめぐらせていただければ幸いである。 案外、現代人の方が迷信深かったりするのかも・・・? ■目次 ●一之巻 小咄 へんげ獣 ・エロいきつねと気取りのたぬき ・変化するモノ ・物語の中の「ヘンゲ」 ・犬はなぜヘンゲしないのか? ・平田篤胤の発見――ヘンゲの呼び名 ・偉大なる変化 ・漢語と大和語 ・「カッコ良く」呼ばれたい ・江戸のエスプリ ・怪談『ていていこぼし』 ・音の世界をひもとく ・犬の種あかし ●二之巻 巷説 狸囃子 一、「都市」と「音の怪異」 ・江戸の狸囃子 ・殿様が聞いた「狸囃子」 ・文豪が聞いた「狸囃子」 二、「本所」の記憶 ・町場の末 三、御家人と「お囃子」 ・旗本の不良がたむろする場所 ・楽屋裏の侍たち ・御家人囃子 ばか囃子 ・狸囃子の正体 ・活躍した「無用の人」 ■著者 高山宗東 1971年群馬県生まれ。近世史研究家、著述家、ワインコラムニスト。 東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。 執筆作品には『幕末・維新 長州傑士列伝』『ヤバイ日本史』『安くて旨い! ワイン図鑑 気軽に、楽しく飲みたい 「365日、ワイン宣言!」』『怪談のウンチク101 大江戸オカルト事情の基礎知識』『名字図鑑 名字でわかるあなたのルーツ、性格、運勢、適職・・・』『いま、「東北」の歴史を考える』『お言葉でございます』『地蔵びより』『お見舞い道楽。』「世界の腕時計」 文士と時計 株式会社ワールドフォトプレス 発行「義経伝説紀行」 江戸の義経 日経BP社 発行「ワイン王国」株式会社料理王国社 発行「ASAhIパソコン」朝日新聞社 発行などがあり。
  • もののけ解題 陰陽師 安倍晴明を紐解く
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    日本史上最も著名な『陰陽師 安倍晴明』 安倍晴明と聞くと、どんなイメージを抱くだろうか? 映画のイメージからか「超能力を駆使するイケメン術師」というイメージがあるのではないでしょうか・・・ 「安倍晴明」は歴史的に活躍当時の史料に乏しい謎の人物。 実はその伝承の多くは後世につくられたものであり、 また各時代における晴明像には、微妙な温度差があるのです。 つまり「晴明伝承」は、 各々の時代の「必要」に応じて作られたもの、といえる・・・ 『もののけ解題』は、現在「妖怪」や「あやかしの存在」として名を持ち、 認識されているものを、一旦「もののけ」の段階まで遡り、 その存在理由を鑑み、名付けられた背景としての歴史を繙いた論考の連作である。 今回は日本史上最も著名な『陰陽師 安倍晴明』を取り上げた。 「伝承」を精査し、時代ごとの晴明像をプロファイリング。 するとその当時に求められていた晴明像が屹立し、それらを総覧することによって、 日本史上における幻想の系譜を窺える……かもしれない。 新しい切り口で「安倍晴明」を紐解く! NHKのラジオ高校講座「現代文」にて、 5月25日、26日に著者作品を題材に使用していただきました。 ■目次 ●一之巻 陰陽道とは? ・異常誕生と異能者 ・陰陽説と陰陽道 ・律令の中の「方技」 ・陰陽寮の成立 ・かぐや姫を名付けた術師 ・陰陽師の変遷 ・藤原道長と晴明 ●二之巻 陰陽師とは? ・賀茂氏と安倍氏 ・陰陽師に求められたもの ・「カモ」氏の素性 ・「アベ」氏の素性 ・アベ氏の中の晴明 ●三之巻 安倍晴明とは? ・「言葉の壁」を超えた晴明 ・時空を超えた力 ・晴明の「虚」と「実」 ・「晴明」と「セイメイ」と「清明」 ・文芸の中の「セイメイ」 ・プロファイリングから浮かぶ「安倍晴明」 ■著者 高山宗東 1971年群馬県生まれ。近世史研究家、著述家、ワインコラムニスト。 東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。 國學院大學文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程前期修了。専門は、近世における戦国大名家関係者の事跡研究歴史考証、文芸評論、美術解説、葡萄酒解説、イラストなどを雑誌中心に寄稿。併せて歴史、日本国語学(言語変遷史)などの講演も行う。
  • もののけ解題 おろちの棲処―――日本神話に登場する伝説の生物「八岐大蛇」
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    現在「妖怪」や「あやかしの存在」として名を持ち、認識されているもの・・・ すっかり文明化されているかに思える現代だが、 ことほど左様に、日常の中にはまだまだ「もののけ」の要素が転がっている。 ●日本神話に登場する伝説の生物「八岐大蛇」 ●マニアの中では知名度の高い妖怪「小豆とぎ」 ●比較文化論として着目した「天井裏」 それぞれ「もののけ」の段階まで遡り、 その存在理由を鑑み、名付けられた背景としての歴史を繙いた論考の連作である。 NHKのラジオ高校講座「現代文」にて、 5月25日26日に著者作品を題材に使用していただきました。 ■目次 ●一之巻 大日本大蛇伝~我が国に幾多おろちの棲うこと ・「斐伊川に棲む」ということ ・古事記に記された「おろち」 ・語としての「おろち」 ・「鹿」か?「犀」か? ・都市生活で失うモノ ・斐伊川の赤き流れ ●二之巻 妖異 小豆とぎ ・奇妙な妖怪「小豆とぎ」 ・各地で散見されるすがた ・越後の小豆とぎ ・江戸の小豆とぎ ・内か? 外か? ・小豆と川 ・諸葛孔明の知恵 ・饅頭史(中国編) ・饅頭史(日本編) ・将軍吉宗と砂糖 ・饅頭甘い ・小豆とぎの正体 ●三之巻 恐るべき天井裏 ・天井裏の怪 ・天井の効能 ・梁のオヤダマ ・日常にひそむ「異界」 ・あの世の誤算 ・大国の妙 ■著者 高山宗東 1971年群馬県生まれ。近世史研究家、著述家、ワインコラムニスト。 東京大学先端科学技術研究センター協力研究員、大阪市立ワインミュージアム顧問などを務める。 國學院大學文学部卒業。同大学院文学研究科博士課程前期修了。専門は、近世における戦国大名家関係者の事跡研究歴史考証、文芸評論、美術解説、葡萄酒解説、イラストなどを雑誌中心に寄稿。併せて歴史、日本国語学(言語変遷史)などの講演も行う。 執筆作品には『幕末・維新 長州傑士列伝』『ヤバイ日本史』『安くて旨い! ワイン図鑑 気軽に、楽しく飲みたい 「365日、ワイン宣言!」』『怪談のウンチク101 大江戸オカルト事情の基礎知識』『名字図鑑 名字でわかるあなたのルーツ、性格、運勢、適職・・・』『いま、「東北」の歴史を考える』『お言葉でございます』『地蔵びより』『お見舞い道楽。』「世界の腕時計」 文士と時計 株式会社ワールドフォトプレス 発行「義経伝説紀行」 江戸の義経 日経BP社 発行「ワイン王国」株式会社料理王国社 発行「ASAhIパソコン」朝日新聞社 発行などがあり。
  • 億劫(おくごう)―日蓮伝― 「生涯本より思い切りて候」
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    激動の鎌倉時代に民衆救済を掲げて、一人挑み抜いた革命児日蓮の生涯とその弟子たち  ※この書籍は縦書きでレイアウトされています。
  • 秋津洲物語
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    かつて、この列島には、豊かな自然と神々に囲まれて、土器を焼き、先祖を祀り、石槍をつくって猪を狩り、木の実を拾いながら、なごやかに、つつましく暮らす人たちがいた。「縄文びと」の顔を浮彫りにする本邦初の縄文小説。 「日本」ていう「国」や「国土」なんてものもまだ無かった頃のお話である。その頃この花綵列島の住人は、自分たちの住む陸地を「秋津洲(あきつしま)」と呼んでいた。(本文より)
  • つむじ風お駒事件帖
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    名人と言われる四代目松井源水を父にもつ曲独楽(きょくごま)師「ひらがなげんすい」ことお駒は、おきゃんで一本気な十五歳。前髪を垂らし、茶筅形に束ねた総髪の男装で舞台に立つ。ある日お駒は、怪しい二人連れに後を尾けられる。折しも江戸では香具師(やし)殺しが立て続けに起きていた。狙いは母の形見の鬼の根付らしい。生前掏摸(すり)の名人だった母親譲りの鮮やかな手口で男から巾着を盗んだが……。(『疾風独楽 つむじ風お駒事件帖』改題)
  • 淫法くノ一返し
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    筑波丈助は二十歳の皆川藩郷士。このたび藩邸の奥向き番という大役を仰せつかり、江戸に出てきたばかりだった。通常、奥向き番は屈強な藩士の役割だが、丈助は色白で小柄、剣術も苦手。そんな丈助が、藩主皆川義明の命により特別に抜擢されたのは、彼が素破の里の出だったからだった。丈助の役目は、皆川藩の鉱山を目当てに、十八歳の佐枝姫との縁をもとうと跳梁する諸大名から姫を守ること。だが、丈助を陥れようと、彼のまわりにはさまざまな美女や間者がうごめきだす。丈助は男女和合の閨房術をもちいて敵と渡り合うのだが……。「くノ一猫目付」と二本立て、オリジナル傑作時代小説。
  • 卍屋麗三郎 閨事指南
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    長身痩躯の美青年で、麗貌という表現がふさわしい、秘具媚薬店「卍屋」主人・麗三郎。彼は性の悩みを抱く女たちに指南を施し、巨根と卓越した性技で次々と虜にしていく。だがこれには、冷酷な策略があった。麗三郎は、忠誠を誓うようになった女たちを手駒に、非道に惨殺された両親の仇敵に対し、復讐の機会を窺っていたのである。その敵とは、東北の雄藩・仙台伊達家──!およそ不可能と思われる仇討ちであったが、一介の浪人・麗三郎は、巨大な牙城に挑もうとしていた!!書下ろし「地獄に咲く華」を収録し、下巻『斬愛指南』と二冊同時刊行!
  • 剣豪同心  花咲彦次郎 奪われた名刀
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    北町奉行所で例繰方を務める同心・花咲彦次郎。賄賂や付け届け、あげくに強請りたかりはあたりまえの、いわゆる悪徳同心なのだが、この彦次郎、ある問題で頭を悩ませていた。それというのも、家宝として大切にしていた名刀を、つまらぬ仕掛けに引っかかり、奪われてしまったのだ。これまでさんざん自慢していた名刀を、まんまと盗まれてしまったと知れれば、面子どころかお家までつぶしかねない。苦悩する彦次郎の前に、手助けを申し出てきたのは、うら若き娘のお夏。なんとこのお夏は、鼠小僧の二代目を引き継いだ女盗賊であった……。凄腕の同心と女盗賊が手を組み、巨悪に立ち向かう新シリーズ!
  • 保春院義姫 伊達政宗の母
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    最上家の義姫に婚礼の話が持ち上がる。相手は近年勢力拡大がめざましい伊達輝宗。後年、義姫は両家の間で引き裂かれる。後世の史家や大河ドラマにより「鬼母」とされた義姫だが、その真の姿は息子・政宗との不仲に苦しむひとりの孤独な母親であった――。山形在住の歴史作家がおくる、最上家と伊達家が織りなす家族愛と葛藤の物語。
  • 幕末蒼雲録
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    1~2巻704~1,012円 (税込)
    狂瀾怒涛の幕末。京都島原遊郭に育った美少年・椿は、生まれながらにして人を斬る術を心得ていた。ある日、椿は芹澤鴨という男と出会う。南朝の皇子を探す芹澤の存在が、椿の周囲を脅かし――。
  • 元禄六花撰
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    元禄の末期は地震に襲われ、宝永と改元され、将軍綱吉が没します。メディア、バブル経済、セックスとカネ……。この時代の諸相と現代とには、おそろしいくらいの共通性が読み取れます。本書は元禄の諸記録に分け入り、まさに終わろうとする平成と時空を往還しながら、いまなお日本人の心性の根底にあるものをあぶり出します。読み出したらやめられない六篇です。
  • 聖剣裁き 浅草三十八文見世裏帳簿
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    浅草駒形堂近くに見世を構える「銭屋」は小間物類をはじめとして、さまざまな品を三十八文均一であきなうよろずやだ。だが、「銭屋」は見世先の雑多な品以外に、客の目には見えない品を裏であきなっていた。平生はあきなわれない「見えずの品」……それは、殺しだった。盗賊に一家を皆殺しにされた薬種問屋の次男が敵討ちを誓い「銭屋」につなぎを求めてきた。北町奉行所隠密廻り同心の沼上大蔵は「銭屋」のあるじ銀次らとともに、薬種問屋の復讐に手を貸すことにするが、その依頼には思いもよらぬからくりが隠されていた……。元盗賊の銀次を使い「銭屋」の面々とともに、北町隠密同心が江戸に跋扈するさまざまな悪を裁く、痛快時代活劇。
  • 若さま人情帖 颯爽! 龍之介登場
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    たちの悪い武士たちに追いかけられた、若い娘──こよりが出会ったのは、三味線を片手に酒を飲む、謎の浪人・榊龍之介。こよりは、女だてらによみうり屋として事件のネタを追い、そのあげく、武士たちに追われていたのだ。行きがかり上、追っ手の魔手からこよりを守った龍之介は、探索の手助けを申し出て、こよりとその兄・目明かしの筆吉とともに、ある藩が秘める暗部へと切り込んでいく。いっぽう、浪人の気ままな暮らしも長くは続かず、龍之介は実家である側用人・坂木家五万石の屋敷に、顔を見せることになるのだが……。凄腕若さまとよみうり娘が巻き起こす、痛快シリーズ開幕。
  • 満蜜殺法 伸ばし屋 美雪
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    天明晩年、秋の頃。江戸では拉致、土蔵破りが横行。鎌倉幕府の再興を夢想する、淫法使いの一味が跋扈【ばつこ】していた。目的は徳川幕府の転覆。彼らは密かに「吉原乗っ取り」を計画していたのだ。それは遊郭を征服し、幕府中枢や大商人たちを一気に操ろうというものだった。市中の職人や女たちを攫い、隠し砦の江の島で蜂起に備える一党。それにいち早く気づいたのが、吉原「艶乃家」の御職【おしよく】由梨絵の情夫【まぶ】で戯作者の雅風であった。雅風は贔屓の按摩娘―伸ばし屋美雪―に「絵」を聞かせる。世間の人々が知らぬ中、遂に始まった淫法合戦。義憤に駆られた美雪は、淫道桃園流派で兄と慕う淫具屋半兵衛から授かった淫術を駆使して奮迅するが、囚われの身となって――。
  • 密命の掟 闇同心異聞
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    北町奉行曲淵景漸の密命を受け、再興なった内藤新宿の宿場に潜入した隠密同心・神代京之介。いまや彼の身分は、奉行所を罷免され、妻をも離縁した孤独な浪人だった。だが、その真の使命は宿場の利権抗争にまつわる殺害事件の解明と、抗争を裏で操る黒幕を暴くこと。「隠密」からさらに闇に潜む「影」となって探索に乗り出す京之介だったが、錯綜する事件の裏には、五年前に起こった庄屋一家皆殺しと、ある大物の幕閣と譜代大名家の確執が潜んでいた……。
  • 泣き虫老中 遠山備前
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    幕閣の最高職、老中──。なかでも首座となると、現在であれば総理大臣に匹敵すると言われ、政務の全統括を担う重職である。だが、若くしてその老中首座に抜擢された遠山備前守清流は権力を笠に着ず、例えば、大名から町人までが陳情にくる対客日を大切にするなど、庶民と直に触れ合うことが政の第一、を信条とする人情家であった。町を出歩くときのお供はもっぱら、腹心で徒目付の伊佐健吾と風吹蓮三郎。身分を超えた切なる声を耳にしながら、何か裏があると睨んだ折は、ときに密偵として探索を行い、ときに変装して巣窟に潜入する……。国と民の安泰のために悪を斬り、粉骨砕身の躍動を魅せる“人情老中”!その華やかな活躍を描く、待望の新シリーズ、開幕!!
  • 旗本用心棒 裏長屋のお殿さま
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    本所の貧乏長屋に住まい、用心棒をなりわいとする天馬蔵之介。三十もなかばを過ぎ、けっして若いとは言えぬものの、その居合の腕前は天下一品。自由気ままな浪人暮らしを楽しんでいた。そんな蔵之介であるが、用心棒としてはまだまだ駆け出し。もちまえの剣の腕と頭のきれで、やっかいな依頼をなんとか片づけてきた蔵之介が、ある日、風変わりな用心棒仲間と出会う。町のごろつきどもを、かたっぱしから素手で打ちのめしたその用心棒の正体は、なんと、さる大店の箱入り娘であった。とはいえ、実は蔵之介にも、人には言えぬ秘密があったのだが……。高貴な用心棒と最強の小町娘が贈る、期待の新シリーズ。
  • 美女斬り御免!死美人狩り
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    愛嬌のある風貌で、ずんぐりむっくりとした巨漢の素浪人、その名も「だるまの旦那」こと、樽間大吾郎──。ふだんは浅草寺の奥山で大道芸人をしているが、裏ではよろず揉め事解決の「お助け屋」を営んでいる。この大吾郎、見た目は冴えないが、神変樽間流の達人で、しかもどんな美女をも虜にする“巨砲”を持つ絶倫無類の豪傑であった!今日も純真な娼婦の依頼を受けた大吾郎。全裸の死美人の謎をめぐり、悪党と対決、豪剣で叩っ斬り、彼に抱かれた美女は甘い陶酔に溺れて哭き濡れる!「プレイコミック」で漫画化、「コミック乱ツインズ」に読み切り掲載、コンビニ・コミック本も刊行されて好評を博する<美女斬りシリーズ>の名篇を収録。新たに書下ろしの番外編も加えた、待望の艶色時代小説!!
  • 艶用心棒
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    柿沢琢馬は御家人の次男、いわゆる厄介者である。二十歳になるが女は知らない。ある日、男になろうと深川に来たところ、辰巳芸者の珠樹が三人の浪人者に襲われているのに遭遇した。疾風のごとき剣捌きで相手を退散させた琢馬は、その腕前を買われ用心棒を依頼される。そして、その日から珠樹の色仕掛けに翻弄されることに……。ある夜、珠樹の家が襲撃された。相手のうち二人を斬り捨てた琢馬は、残り一人の顔を知ることから町方の探索を手伝うことになる。幼馴染みの小雪と探索するうち、事件の背後に巨大な権力の存在を知った琢馬は類い稀なる美貌の剣客、澪とともに巨悪にたちむかうことを決意した。これぞ痛快無比の時代官能エンターテインメント!
  • ぶらり平蔵 吉宗暗殺
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    将軍吉宗を亡き者にせよ――。公議徒目付の味村武兵衛から神谷平蔵にもたらされた尾張藩の陰謀。数年前、当時紀州藩主だった吉宗を芝伊皿子坂で襲った事件の黒幕・諸岡湛庵が、ふたたび将軍の命をねらって動き出したのだという。味村の要請によって吉宗の陰守(身辺警護)を請け負うことになった平蔵と剣友の矢部伝八郎、笹倉新八。だがその矢先、平蔵は十数人もの刺客集団の襲撃を受け、間一髪切り抜けたものの、深手を負ってしまう。敵は伊皿子坂の意趣を晴らすとともに、吉宗暗殺の邪魔立てを退けるべく、平蔵たちを始末する肚らしかった。襲い来る尾張柳生流介者剣法の必殺剣!平蔵たちは吉宗を守ることができるのか!?
  • 水滸伝 全五巻合本版
    値引きあり
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    中国武侠小説の最大傑作にして「中国四大奇書」の一つ。乱世を舞台に、驚異の力を持つ好漢百八人が暴れ回る! 天に替わって道を行う「義」の精神が炸裂すす。暴力・知力・胆力を存分に発揮して、戦いを繰り広げながら、「梁山泊」へと集結、官軍となって滅ぶまでの一大物語。窃盗、殺人、痛飲、奸計、忠義、友情……。善悪が渾然一体となる物語世界を、読み易く、勢いのある文体で、訳出。原本は原形に近く、均整の取れた百回本。
  • サラン・故郷忘じたく候
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    まさにその時を狙いすましたように、秀吉の侵寇――忌まわしい壬辰倭乱(イムヂンウエラン)は始まったのだった。その夜、申家の屋敷は、漢城の他のあらゆる家がそうであったように、重苦しい緊張感に包まれた。愛蓮もその空気を共有する一人だった。そして一夜明けると、家人たちは今更のように愛蓮が“倭奴”であったことを思い出したのである。(「耳塚賦」より)  日本と朝鮮半島との関わりをかつてない斬新な切り口で描いた6つの短篇を収録。また、その6篇を著者自ら解説した「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 高麗秘帖 朝鮮出兵異聞 李舜臣将軍を暗殺せよ
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    文禄元年(一五九二)、太閤秀吉は二十万の大軍を朝鮮出兵させ、首都・漢城(ソウル)、平壌(ピョンヤン)を占領した。だが、朝鮮水軍を率いるたった一人の将軍によって撤退を余儀なくされた。その名は李舜臣(イ・スンシン)。五年後、雪辱に燃えて再出兵した藤堂高虎は、舜臣を暗殺すべく忍びの者を派遣。一方、無益な戦を憎む小西行長は、舜臣を救うべく使者を送った! 綿密な取材、類稀な着想、圧倒的筆力で放つ鮮烈の歴史ロマン巨編。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 鷹ノ目
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    罪人を捕らえて金を稼ぐ一人の男…… 時代は戦国。一匹の痩せ馬に乗り、斑鳩をゆく一人の男がいた。 渡辺条四郎、メリケンでいえば賞金稼ぎ、本邦では勧賞目当ての素浪人のていである。 諸国を旅しながら、高札にかかげられた勧文に記された手配書に従って、下手人を捕え金品を得ることで糊口をしのぐ。 しかし本当は仇討の大望が……。 解説・末國善己
  • 斬馬衆お止め記上 御盾 〈新装版〉
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    老中土井利勝はまだ安泰とはいえない徳川将軍家を盤石にすべく、外様大名の勢力を削ぎつつあった。次に狙うは関ヶ原の恨み残る信州松代真田家。取り潰しに追い込もうと策謀する。真田家では、老齢の信之から藩政を任された信政が老中の動きを察知し、斬馬衆、仁旗伊織(にきいおり)へ命を下す。「公儀隠密へ備えよ」。老中、伊賀組、戦陣坊主らの権謀術数蠢くなか、刃渡り七尺の伊織の大太刀が閃く!
  • 西郷隆盛
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    薩摩藩主、島津斉彬に見いだされるも、幾たびの困難を乗り越え、ついに幕府を倒し、明治新政府をなし遂げる。勝海舟との江戸城明け渡しは世界に誇る無血革命だった。坂本竜馬による薩長連合による大政奉還と王政復古、明治維新の立役者にして英雄。西郷隆盛の波乱に満ちた生涯。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。

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