小説・文芸 - 実業之日本社作品一覧
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4.2父親の跡を継ぎ、日本橋小網町の料理茶屋で料理人を勤めるおせん。上方で修業をし、新しくおせんの親方になった板前の銀助と、上方の料理を店に出すことを嫌うおせんとはたびたび意見が食い違う。そんないらいらした気分の日々が続くとき、おせんは、店にほど近い稲荷堀の水を眺めて心をしずめていたが、ある日湯屋で銀助と娘のおゆみと鉢合わせしたことから心に小さな変化が――。仕事一筋に生きてきた女に訪れた転機と心模様を描く、表題作の「おはぐろとんぼ」、伯母に女手ひとつで育てられ、薬研堀近くの薬種屋に奉公する豊吉に降ってわいた縁談話とその顛末が哀しくもせつない「ため息はつかない」、前世に「夢堀」という名の堀のそばに住んでいたと語る弟と姉の触れ合いが涙を誘う「お厩河岸の向こう」、そのほか油堀、源兵衛堀、八丁堀などを舞台に、江戸下町で堀の水面に映し出される、悲喜交々の人情のかたち六編。江戸市井小説の名手が描く感動の傑作短編集です!
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-海軍軍縮条約をかいくぐり数的劣勢を覆そうと考えだされた、特殊潜航艇母艦を兼ねた水上機母艦興津と音羽の活躍を描く! 昭和16年12月8日、真珠湾とミッドウェイ同時奇襲攻撃敢行!! 甲標的と航空機を駆使し米軍を翻弄する――!!
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-母・雪江の発案で三河への旅に出かけた名探偵・浅見光彦。旅先の「殉国七士の墓」で出会い、ふたりに説教までした愛国老人が、翌日吉良町の海岸で死体となって発見された。全身には高い崖から転落したと思われる激しい打撲の跡があった。しかし、現場にはそのような断崖はない。となると、まるで「名も知らぬ遠き島より…」と島崎藤村の詩にも歌われた椰子の実のように、死体は別の場所から流れ着いたのだろうか。一体犯行現場はどこなのか!? 一度は警察に疑いをかけられた浅見光彦が、美しい海岸に仕掛けられた完全犯罪と、その背後に隠された悪意に立ち向かう、傑作長編旅情ミステリー!
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5.0東京都内の高級ホテルで、不動産ブローカーの男が殺された。死因は後頭部を強打された際のショックによる急性心不全らしいが、現場には手掛かりが残されておらず、捜査は難航する。母親が旅行中に偶然被害者を目撃、男が発した「アサヒのことはよろしく」という言葉を耳にしていた縁で、浅見光彦は調査に乗り出す。同じ頃、「旅と歴史」編集部記者・宮崎さとみが、アパート隣室の女性が行方不明になった謎を解明して欲しいと持ちかけるが、浅見はその依頼を断ってしまう。やがて次なる殺人が発生。ところがその被害者は……。「アサヒ」の意味するところを求め、そして、第二の殺人の真相を究明する、名探偵・浅見光彦の推理が冴える!
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3.0緻密な兵器や戦略、時代考証の専門的知識で人気の著者が、敵情偵察を専門にする海軍狙撃兵団の活躍を描くシリーズ!装甲艦鞍馬&生駒竣工、マレー半島へ出撃!! 太平洋で英米艦隊を翻弄する――!!
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-昭和16年夏、超大型魚雷が完成、母艦1隻を擁する特設第三水雷戦隊が創設された。彼らに与えられた任務は英国Z艦隊の撃滅――!特殊水雷艇・乙標的、プリンス・オブ・ウェールズを撃沈する!!
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-サバイバルゲームで勝ち残るのは誰か……? 一代で世界的企業を育て上げたオーナー・戸塚犠平が花嫁を公募し、候補5人の最終選考を豪華客船クルーズで行うという。彼の個人資産は7000億円。このニュースを聞きつけ、警察庁に警告してきたのが、マスコミで活躍する女性心理学者。船内で凄惨なサバイバルゲームが起きるというのだ。事態を重くみた警察庁は、広域捜査指導室の藤代と西条、さらには宮之原警部を派遣。そして事件は完全な密室殺人から始まった。東京から青森、秋田、仙台へと続く船旅に待ち受ける驚愕の結末。壮大なスケールで描く長編旅情ミステリーの傑作!
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3.020年も前に警視庁捜査一課の刑事だった父親が、勤めていた会社を退職して、「小樽へ行く」との置き手紙を残して失綜してしまった。心配した一人娘は、十津川警部の制止を振りきり、<がんがん部隊>という意味不明のメモを頼りに、父を探しに小樽へ飛ぶ。だが、そこでわかったのは、父が昔に起きた何かを調べに来たらしい、ということだけ。父が会いに行ったと思われる老婆が、謎を解くカギを握っているかもしれないと訪ねたときには、老婆はすでに首を吊って死んでいた。いったい何が起きているのか、父親は連絡もないまま帰ってこない。十津川が案じていたのは、その警察OBの失綜ばかりではなかった……。
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-「いい男」たちは見た目にはダマされない! 有名人もお忍びで通うカリスマ占い師が、女をアゲて本物の幸せをつかむワザを伝授! 本物のいい男は見る目が鋭いので、うわべだけの女らしさや、とりつくろった優しさ、男の目を意識したかわいい仕草などにごまかされることはありません。いい男は、気になる女の物の取り扱い方や、まわりの人への対応など、すべてを逐一チェックしているのです。──いい男も仕事もお金も吸い寄せられてくる、「たしなみ」ある女になるための日常心得集!
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-資産家の女性が自宅で雛祭りの飾り付けをしているところを強盗に襲われ、刺殺された。第一の容疑者は被害者の年下の夫。長身で美男の夫は、過去にも年上の妻が不審な交通事故で死んだため、十億の資産を遺産相続していた。警視庁捜査一課の十津川警部はその夫を犯人だと確信し、状況証拠のみで逮捕に踏み切る。ところが、起訴後、この夫は、殺害の時刻に伊豆急の「リゾート21」に乗車していたことが判明。しかもそのアリバイを示す証拠とは、一枚の絵だった……。窮地に追い込まれた十津川警部は、再度、事件の捜査に奔走する! 著者ならではの魅力がたっぷり詰まった傑作長編トラベル・ミステリー。
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4.0二つの事件に死体はひとつ。牛尾刑事の推理が冴える! 人間の坩堝・新宿を通過はできても根は下ろせない――多様な人間が去来する新宿で、歌舞伎町スナック「止まり木」のママと、松本の骨董商が同時に消えた。失職と冷えた家庭による空虚を補う唯一のオアシスとして、スナックに通っていた蒔田俊男は、常連客仲間たちとママの行方を捜し始める。同様に骨董商の娘・有美子も父親を捜すべく松本から上京。蒔田、牛尾刑事らと合流し、二人の失踪を追求するが……。但馬・出石を経て舞台が再び新宿へ戻った時、二つの事件は交わり、やがて驚くべき真相が明らかに! 一度限りの人生を殺した邪悪に立ち向かう運命のミステリー。 解説/細谷正充
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-女のタトゥーが事件の地図!? 猟奇殺人の鍵は長崎に――。大人気旅情ミステリー・私立探偵小仏太郎シリーズ! 東京・亀有で探偵事務所を開く小仏は、かつての警視庁の同僚の安間からある依頼を受ける。近頃連続して起きた殺人事件と猟奇事件の二人の被害女性は、元警察上層部で民間企業の重役を務める男と不倫関係にあったらしい。その事実をマスコミに感づかれずに事件の調査をしてほしいと依頼された小仏だったが、殺人事件の被害者・高木の体には意味深な鯉の刺青があり……。社会の闇とつながる男と女たちの因縁。巨大犯罪の影を追って小仏は長崎、そして佐賀へ飛ぶ! 傑作トラベルミステリー。
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3.2瓦礫の下に日常は消えた。僕らは目を背けない――。突如崩壊した高校校舎。築年数も浅く、皮肉なことに地域の防災拠点にもなっていた学校は、信じられないほど簡単に崩れ落ちてしまったのだ。数多の命が一瞬で奪われた一方、瓦礫の下で生き残った生徒たちがいた。すれ違っていた双子の兄弟、いじめっこといじめられっこ、たったひとりで取り残されながら恋人の無事を祈る少女、水と油の生徒と教師……淡々と過ごしていた毎日、「日常」のなかでは交わることのなかったはずの彼ら。生と死の狭間でそれぞれの問題に直面したとき、彼らの脳裡にはなぜか一人の少年の姿が浮かんだ――。青春ミステリーの旗手・山下貴光のみずみずしく鮮やかな筆致を存分に堪能できる本作。青春のさなかにいる少年、少女から、かつて青春を過ごした大人たちまで、今を生きるすべての人にこの物語を送りたい! 極限状態におかれた命が輝く、傑作青春小説。
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3.8砂の記憶に幻惑され、男は還らぬ人となった――。明治から昭和初期にかけて活躍した文豪・泉鏡花。彼の代表作のひとつ『草迷宮』のモデルになったという神奈川県三浦半島の旧家で、ルポライター浅見光彦が取材をした老人は、「金沢へ行く」と言い残して数日後、歌舞伎の「勧進帳」で知られる石川県「安宅の関」で死体となって発見される。浅見はその死の真相に近づくため金沢へ向かうが、老人の足跡は意外な場所で途切れていた。老人の「旅」の目的に思いを馳せる浅見の前で、やがて第二の殺人が発生してしまう……。名探偵・浅見光彦の推理は!? 傑作旅情ミステリー! 著者自作解説付き。
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4.0笑って泣いて元気になれる、お仕事小説アンソロジー第1弾!! 漫画家、通信講座講師、プラネタリウム解説員、ディスプレイデザイナー、スポーツ・ライター、ツアー・コンダクター。6人の「働く」女性たちが、ときに悩み、へこみながらも、自分らしい生き方を見つけていく姿をいきいきと描く。漫画家の収入の仕組みや、ディスプレイデザイナーの働く時間、ツアー・コンダクターのスケジュールなども盛り込み、気になる職業の豆知識や裏側も楽しめる。仕事帰りの電車の中で、一日の終わりのベッドの中で、お疲れのアナタを癒やす全6話を収録。人気作家が競作!! 責任編集/書評家・大矢博子。
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4.0NHK朝の連続テレビ小説でドラマ化され、日本中に感動の輪が広がった水木しげる夫人の自伝的エッセイ。赤貧の時代、人気マンガ家の時代、妖怪研究者の時代、「幸福とは何か」を語る現在……結婚以来半世紀、常に水木の傍らに寄り添い、見守ってきた。著者はなぜ極貧の無名マンガ家と結婚したのか? 伝えられる貧乏生活とはどんなものだったのか? 超有名人の妻となって人生はどう変わったのか? 水木のユニークな言動をどう受け止めてきたのか? 自らを「平凡な人間」と語る著者の目に映った異能の天才の真実と、夫と歩んだ自身の激動の人生への思いを率直に綴った、感動の初エッセイ!
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-東京の下町で居酒屋「北国」を営む合田勝郎。彼がどこで生まれ、どこで育ったのか、どんな経歴かを、周囲の誰も知らなかった。その彼のもとに、訳ありげな若い女・水沼江美が転がり込む。だが食事に誘おうとした日に、突如失踪してしまう。女も自分と同じ小樽出身であることを男が知った翌日、新小樽新聞の東京支社長・池永実が四谷の支社内で何者かに殺される。池永は小樽出身の作家・小野寺圭に新聞連載「小樽ストーリー」を依頼し、資料集めに奔走していた。この作品で、小野寺は、明治時代の政治家で北海道開拓長官を務めた黒田清隆はじめ、小樽の問題点を正面から書くと勢い込んでいた。ふたつの事件につながりはあるのか? 男はなぜ故郷を追われたのか? 捜査を開始した十津川警部は、事件の真相を探るため小樽に飛ぶが、新聞社の周辺ではさらに不審な動きが……。
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3.5風見窓子は33歳。会社の給料は決して高くないけれど、自宅通勤なので不自由はないし、寿退社する後輩を妬むこともない。友人以上恋人未満の交際相手と結婚するつもりもない。しかし、世間体を気にする両親からは、「こうして家にいられるのも、干支三回り=36歳が限度」との宣告がなされる。そんな窓子に「しないの、結婚?」と声をかけてきたのは、やり手の独身女性上司、47歳の有磯潮美。東京下町・三ノ輪で居酒屋を営む潮美の実家との交流を機に、窓子の日常は突如変容をみせる。八方塞がりのヒロイン・窓子が選ぶ、しあわせのかたちとは……? サスペンスの女王が「イヤミス」を封印して放つ新境地。“脱力系”未婚女性の居場所探しの物語。
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3.7キャリアとか、恋とか、結婚とか、子どもとか――30歳の岐路に立つ男女のこたえ探し。学生時代を同じゼミで過ごした裕人と理香子の結婚式に、仲間たちが集まった。かつて横並びだった男女6人は、30歳を迎え、仕事も生活環境もそれぞれ。アパレルメーカーに勤め、気ままな生活を謳歌している鈴子、映画監督を目指し、ハードな日々を送る亮、バツイチで年の離れた彼との恋や結婚に揺れる奈緒、家庭を持ち大学職員として堅実な日々を送る章太郎――。それぞれが、旧友との再会によって自分の生き方を振り返り、仲間の生き方に自分を重ねて未来を見つめる。揺れる世代の瑞々しい感情を、ていねいに描いた連作長編。
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