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押見修造による新たな傑作の予感
これは怖い作品。
いわゆる毒親と言う言葉が(ネットの)市民権を得て久しいが、母親による子供への過干渉、子離れできない親、愛玩動物としての子供、そういった状況を舞台として描かれている親子の物語。
少女を凛々しく美しく書く事では定評のある押見修造ではあるが、今回は中学生の子供がいる母親が究極の女性として描かれている。この母親、時に少女の様にも見えるその表情は確かに美しいが、その瞳の奥に狂気を湛えている事が物語が進むに連れ明らかになってくる。
成長していく子供とその母親。魂の軋轢。激しく軋む音が聞こえて来そう。この後の展開から目が離せない。成長とは、愛とは、母親とは、子...続きを読む -
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