名称未設定さんのレビュー一覧
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押見修造による新たな傑作の予感
これは怖い作品。
いわゆる毒親と言う言葉が(ネットの)市民権を得て久しいが、母親による子供への過干渉、子離れできない親、愛玩動物としての子供、そういった状況を舞台として描かれている親子の物語。
少女を凛々しく美しく書く事では定評のある押見修造ではあるが、今回は中学生の子供がいる母親が究極の女性として描かれている。この母親、時に少女の様にも見えるその表情は確かに美しいが、その瞳の奥に狂気を湛えている事が物語が進むに連れ明らかになってくる。
成長していく子供とその母親。魂の軋轢。激しく軋む音が聞こえて来そう。この後の展開から目が離せない。成長とは、愛とは、母親とは、子 -
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暖かい人間関係。優しい気持ちに
ヒロインの堀さんと主人公の宮村君の恋愛模様と、周りの人達との関係が描かれています。
絵は非常に綺麗で、読みやすく、どんどん読み進めることが出来ると思います。
最初、主人公の宮村君は周囲から浮いた存在であり、1人でいることが当たり前でした。しかし、自分の秘密をヒロインの堀さんに知られ、同時に堀さんの秘密も知ったことから2人は急接近します。
暗い過去を持つ宮村君を周りの暖かい人たちが応援をし、助けてくれる、そして、みんながハッピーな気持ちになります。
読んでいて、思わず泣けてくるシーンも多くて、高校生だけでなく大人も是非読んでみて欲しいと思います。 -
ゆるゆる日常系の新境地
日常系漫画というと最近の定番は美少女マシマシ系作品が多い印象ですが、この作品は基本主人公の男女二人がメインです。
内容も至ってシンプルで簡単にいたずらやドッキリにかかってしまう西片君が、表題通りのからかい上手(いたずらやちょっとしたゲーム勝負を仕掛けたりします)の高木さんに弄られる模様を日常系として描かれている作品です。
特にストーリーがあるわけでもない日常系なんですが、絵の可愛さや時折入る二人の甘酸っぱい感じの交流にニヤニヤしてしまいます。
童心に返って二人の日常を時に笑い、時にニヤニヤしながら見守るのが乙な作品ですので是非オススメします!