すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ感情の波が大きくて、苦しいな辛いなと思いながら読んだ。だからこそ、読み切ったとき、ほっとした。
うまくいかなくて飲み込まれそうなときの、あの感じ。
相手の気持ちに気づいたところから、だんだん変わっていく。
「覚悟を持って現実逃避する」のところが好き。
主人公は、たくさんの言葉に傷つき、他者を通してしか自分を見られなくなっていたのではないかと思う。
でも、現実逃避をして、自分の言葉をきいて、考えて受け入れて、そこから他者に目を向けて大切にできるようになっていく。
エリが答えを出したシーンやおばあさんとの会話のシーンも好き。
自分を大切にして相手を大切にする。簡単なようでとても難しい。
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Posted by ブクログ
ネタバレもっと広まってほしい作品です。
同性愛者や男女の友情についての考え方が変わるきっかけにもなるし、それぞれの思いや考えを誰かにぶつけ合う描写がとても素敵だなと感じました。
個人的には、舞美さんの考え方がとても素晴らしいと思っています。
トーマと太一が結ばれるまでの描写がないのは驚きましたが、その考えにたどり着くまでの気持ちは本人たちにしか分からないし、簡単には知れない。人の心は完璧には表現できない――そんな作者さんからのメッセージなのでは、と勝手に解釈しています。
もともと同性が好きだった真澄さんは異性と結ばれ、異性が好きだった太一は同性と結ばれる。
“性別なんか関係なく、その人だからよかったん -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。これに尽きる。
話題になったWEB版「走れメロス」を読んだことがあり、とても面白かった記憶があった。
普段、オモコロチャンネルをよく視聴していて、作者であるかまどさん、みくのしんさんについて知っていたこともあり、書籍版を読んでみたいと手に取った。
本を読んでいる人の話を本で読むという未知なる体験であったが、みくのしんさんの共感力に圧倒されている間に本が終わっていた。
私の読書経験上、読み進めている途中で「あと、どのくらいで終わるのかなー」と残りのページを気にしてしまう時間があるのだが、この本ではそんな時間が生まれなかった。
みくのしんさんは一行一行丁寧に時間をかけて、作者の意図や -
Posted by ブクログ
『スローターハウス・ファイブ』、または『子供十字軍』として知られる本作は、村上春樹が多大な影響を受けたことで知られるカート・ヴォネガット・ジュニアの代表作だということで、手に取った。
当初は「スローターハウス」を文字どおり「虐殺の館」と解釈し、大衆性の強いSFホラーを想像していた。しかし実際には、けいれん的なタイムトラベルやトラルファマドールといったSF的装置を用いながら、戦争、そして戦争における人の死という主題を鮮明に浮かび上がらせていく作品だった。
主人公ビリー・ピルグリムは時系列に反して時空間を生き来するため、場面ごとの関連性は薄いように感じられるが、その脈絡の無さが、本作の主題を考 -
Posted by ブクログ
読み始めてすぐに、私のことだ!と思い夢中になって読みました。
カウンセリングでの会話とカウンセラーによる助言で徐々にでも思考回路が良い方へと動いているのがよく分かりました。
だけれども、最終的に完治せず。
モヤモヤ感は残りました。
しかし、完治が難しいところこそが、精神疾患の辛いところだと思います。
私もいつも自信はなく、他人から非難されることを恐れて生きている。この世の中に疲れそうになる。
私に似た人間に今までなかなか出会うことができず、私だけがダメなんだ思っていたところに、全く似たような思考回路の人間が存在する事を知れて、安堵感を感じました。
著者のペク・セキ様は最近お亡くなりにな -
Posted by ブクログ
ネタバレこの小説には、2つのテーマが描かれていてるように思う。1つは、自分が抱えている問題を、他人に委ねることことなく、自分自身で乗り越えていくことの強さについて。もう1つは、限りある人生の中で、何と、誰と、どのように向き合い、時間を過ごしていくのかということ。
ヤングケアラーとして、切り離せない大人達に振り回され、幾度となく傷つきながらも、無力な自分ができる最大値を考え、家族を維持するための自分の役割を全うする。暁海と櫂の両者の心情が理解でき、特に、自分のことを後回しにしてでも、その役を生真面目に貫く暁海に感情が引きずられ、心に深く重く刻まれた小説となった。
人生の早い段階で、簡単には消せない問 -
ネタバレ 購入済み
血
今回も一気読みしてしまいました。市駒と彰子の一途さ、けなげさがいじらしいです。反対に、春江だけはどうにも嫌いです。映画で高畑充希さんが春江役をやってましたが、あのものほしげな上目遣いの顔を思い出してしまい嫌悪感があります。
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Posted by ブクログ
上手い!面白い!
相変わらず、お腹?いや肛門話がますます大輪の花を咲かせ、カッコいいダンスレッスンを受講し一回目で心折れまくったり、勿体無い精神が発動したのでバンジージャンプに挑戦して白目剥いたり、師走の中クリスマスケーキをホールで五個続けて食べたり、おもしろ海外旅行の予定を組んで自分で同行者の友達にトイレ税を払ったあげくトイレを詰まらせたり、、、
私の一生分の面白いことを100倍やってるし、それをエッセイ三部作に残してくれるなんて、なんて素敵な人なんだろうか!
エッセイを読んでから、YouTubeで朝井氏を検索しまくり、寝る前に10分観ることが日課になるほど、ファンになってしまった。
人
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