すべての高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
ネタバレ小出しされる出来事に胸が苦しくなる。登場人物たちの心に鬼が宿る瞬間は同情と恐怖を感じずにいられなかった。一転していく過程は武田の精神が心配になるレベルで、よく保っていられるなと思った。
でも、だからこそ、『それはそれとして』ができる城崎に武田は試されたのだと思う。そんな同情よりもこれから生まれる禁忌の子のために生きられるのかと。城崎の洞察力を通しても『いい人』の武田の本質が試され、変わらなかった武田を城崎は信用したのだと感じた。
京子先生がマーカーを引いた言葉、それがこの小説の答えな気がする。
中弛みがなく、重厚ながら読みやすさがあり、個人的にはとても完成された本。こういう出会いがあるから小説 -
Posted by ブクログ
「生きた虫を集めた図鑑を1年で作る」という気の遠くなるミッションに挑んだのは、子ども科学電話相談でもおなじみ丸山宗利先生。
丸山先生を中心に、全国の虫好き達があれよあれよと集結し、各々の得意分野の昆虫を採集していきます。
ただ、必ず見つかるものでもないし危険だってある。捕まえたとて彼(虫)らは大人しく撮影させてはくれません。
いくら虫好きでもこれは過酷すぎ!…でもちょっと楽しそうでもあり。
なんと、集めも集めたり7000種。その中には新種や新発見もあったというからスゴイ。
掲載されたのはそのうち2800種とのことですが、今にも紙面を動き回りそうな写真は、生きたまま撮ったからこそですね。
ちょう -
Posted by ブクログ
何度読んでも、惹きこまれる素晴らしい作品
湊かなえさんの作品はたくさんふれさせてもらっているけれど、この作品がわたしの中では最高傑作
(いろんな意見があるのも分かっていますし、今後の作品で出逢えるかもしれない♡とは思ってはいます)
だから
何度も読んじゃってるワタシ(笑)
登場人物がそれぞれの主観で語る「モノローグ(独白)形式」であることで、自分も作中の世界にいるような感覚が襲ってきます…
フィクションとは思えない感情に訴えかけてくるものがあります…
作品がすばらしいのは言わずもがなんですが
各章のタイトルが秀逸でわたしの心を鷲掴みしている…
第一章「聖職者」
第二章「殉教者」
第三 -
Posted by ブクログ
言われたら当たり前のことなんだけど、農業もビジネスなんだよなぁ。
農家の高齢化、日本の食を守ろう、みたいな話はよく聞くけれど、そう単純でもないみたい。
あらためて、自分が「農業」について知らなかったんだと思った。特に、有機栽培の話は面白かった。
印象的だったのは以下(文章がストレートで小気味が良い)
・田舎暮らし、農業というステーキに反グローバリズム、脱成長、脱テクノロジーなど、時代の甘美なトッピングをまぶせば、「このままじゃいけない症候群」の優しい青年たちはたちまちかぶりつきます。昔からよくある、都会人の現実逃避の構造です。
自給自足にあこがれる人は数多くいますが、農業こそ他者の力を