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Posted by ブクログ
パスカル曰く、人間は考える葦である。葦のように弱い存在でも、知性を持つから偉大なのだ、という意味である。
だが、それは人間の勝手な言い分だ。葦からすると、人間はイカれた存在に見えているはずだ。ただ黙々と生きていればいいのに、言葉を持ち、論理を紡ぎ、世界を記述し尽くそうとしてきた。近年は自ら発明したAIに記述能力を追い越されようとしている。自分と同様にイカれた存在であるAIにおびえ、自らの存在価値を見失いかけている。もう一度、葦と同様に持っている身体というAIにない特性を見つめ、自分の価値を考えてみろよーー。
本書のメッセージを、そんな風に読んだ。
本書の題にも用いられている「クオリア」という言葉を説明するのは難しい。著者の茂木健一郎氏は「赤の赤らしさ、水の冷たさなど、私たちの意識的感覚を特徴づける質感である」と述べている。「生々しさ」「生き生き」とも言えるものである。
これが意識の中でどう立ち上がってくるか。私の読書経験からすると、心理学者リサ・フェルドマン・バレットの著書「バレット博士の脳科学教室 7 1/2章」「情動はこうしてつくられる──脳の隠れた働きと構成主義的情動理論」が理解の助けになると思っている。バレット氏によると、人間はまず世界を予測し、感覚器から入ってきた現実のデータでその予測世界を修正している。そうして身体を管理しないと致命的な事態に陥るからだ。そう、パスカルの言うように弱い存在なのだ。
クオリアは、その予測世界の構築に深く関係していると言っていいだろう。ノイズだらけの外部世界に対して記憶を基に意味を与えるのが「志向的クオリア」で、予測世界を構成する定番パーツが「感覚的クオリア」だ。われわれ人間は、クオリアが立ち上がる強力な圧力を受け続けている。その圧力は、形は違えどおそらく葦にもある。AIには、ない。だから、複雑な計算処理をいくら重ねても、それだけでは意識が生じないはずだ、ということだ。
AIは、世界を記述する強力な武器だ。そんなものまで人間に発明させて世界を記述させようとする力とは何なのか。それを秩序への力と言うのか。本書の読後に湧いた関心だ。 -
Posted by ブクログ
みんなの芸名が決まって感慨深い。これまで歩んできた道のりが思い出される演出と、たくさんの気持ちがこもった名前がとても良い。あとがきを読んで、声優さんが決められたときいて、そんなのもう良すぎる。登場人物に寄り添ってきた、芸能の道を歩く先人がつけた名前なんだね。
愛ちゃんの芸名が、すごく自由を表している名前で、色々なしがらみからようやく解き放たれたことを実感する。想像もできないような素晴らしい景色を見に、思う存分羽ばたいてほしい。
一方で、清らかな若者に対して大人たちよ⋯⋯!特に週刊誌の人は自己満のために若い人を苦しめるのはやめてくれください。あと愛ちゃんの「言うべきでないことを言ってしまったかも」から生じる漠然とした不安、めちゃくちゃ分かる。通ってきた道。若いわぁ。 -
グラフふくおか 2023秋号
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