すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
上巻のつかみは良かったが、つかみと前奏が長い。
本格的に面白くなってくるのは下巻でジョアンナの結婚生活が明らかになってくる過程だ。哀しい前半生。
悲劇と悲劇のぶつかり合いになると思いきや、ジョアンナとエミルの新しい家族の話になってくる。若年性アルツハイマーのエミルと自閉症の息子を不慮の事故で亡くしたジョアンナ。
哀しみを舐め合うのではなく、お互いに理解しながら2人の仲を深めていく。村から村へ旅する2人。そしてどんどん深まるお互いへの理解と愛情。2人のラストクリスマスには涙が出てしまいました。(通勤電車の中で)予想通りエミルは亡くなって葬儀の場面で小説は終わりますが、思いもよらぬ形で新しい家族の -
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ネタバレ 購入済み
トウカは結月先生の描く善性の人間だなあと再認識する一話でした。
善性の人間がすべてを擲って身を投じること、それは自己犠牲ではなくて献身か、はたまた。数百年の月日が突然なかったことになって街に産み落とされた意味とは。
トウカの生前観てきた死の淵に立った人々の怯えや恐れのない世界、終端街。
トウカとは違う視点から世界を覗きこんだふたりが、ニーチェの言う「深淵を覗くとき」にならないことを願ってしまう。
「この世界」が想定する最悪とは何か。
昇降機など、この世界のギミックや仕組みに意思は介在しているのか。
だれのたなごころの上に、彼らは立っているのか。
作品の深度が広がり、奥ゆきが深まるさまは -
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Posted by ブクログ
明るい空にいたのが、モルヒネや父親で
夜空の星が モルヒネの妹・真柴・早見ちゃん
異なる価値観をもつ3人が、各々必死に生きてるからこそ輝くストーリーで、
読者としては浮き上がってくるこの輝きによって、
価値観の違いを体感したんだけど、、、
結局どの星も孤独で、、、
そのバトルを見てるのが、月であるガムくん
って感じかなぁ
抽象画を見てるみたいで、ここまで物語として落とし込めているのをすごいと思った
著者は、周りにゴロゴロと転がるものをこんなにも素材とさせて本気で物語と向き合い、だからこの作品も生まれたんだろうなって
若さを本気で生きているであろう著者を想って、羨ましくなる
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