英語を使うところに使われる人間に早くなれ。この本のポイントは、要すれば、そう言うことだろう。ライブドア事件の日に、自分は六本木ヒルズにいて、逮捕される直前のヒルズと、その後の報道陣で埋め尽くされたヒルズを見た。会計のマジックを使って、本当に資本主義を根本から揺るがす財務上の齟齬をついたと言う点で、何が悪いんだというのもわかる。要すれば、インテグリティではなく市場原理に対してチャンレジした方と言えるかもしれない。
それから20年、英語の本を出すと言うのは本当にすごい人だと思う。ホリエモンといわれ、時代の長寿となっても、若い人たちに止まってほしくないと思っているのか、若者たちの背中を押すことが自分なりのビジネスと感じているのか。いずれにせよ、英語ができなければ、チンパンジー扱いだと言うのは間違いない。どこまで言い訳しても、それは変えられない事実だ。
そのために、動き出せ、としか言っていないのだけれど、そう言う意味ではレバレッジ英語の観点と似ている。大事なのは踏み出す勇気、そこは同意である。自身の英語も、正直、海外で活躍したい、ホリエモンの言うL型人材とG型人材でいうとG型になるんだろうか、(かなり当たり前の整理だけど)とにかく、そういう風に思ったのは会社に入ってからだ。その後、努力は少ししたけれど、しんどい日々の仕事にかまけて、どうしても本腰は入らない。そんな中、それでも実績をあげていった結果、チャンスをもらった。そこからは、G型人材への道に進めた。海外のいいところは、L型でも記載のある地元とかある一定の地域に縛られること、逆にそこから解放されたときに、時間が確実に自分のものになる。インターネットとネットフリックスに使っている人もいるんだけど、その使い道は自分次第というのがポイントだ。英語力も、ローカルの人たちと交流する時間が多ければ多いほど、飛躍的に伸びていく。コミュニケーションも、日本的なものではなくなる。それがたまらなくいい。マーケット買い物したり、アートを見にいったり、音楽を聴いたり、料理を習ったり、BBQしたり、そういうことが日本人だけで固まらない、自分の常識を変えてくれる。その結果、日本にいるだけの人よりも大きく視野が広がったり、アイデアの幅が広がったりすることがメリットになるだろう。経営という観点でも、ダイバーシティを持ったチームを率いた実績があるか?と言われた時に、昔の自分なら、男女混合チームを率いましたと言っていたが、今では、アメリカ、中国、インド、日本、スウェーデン、など国籍の違う、また男女も、年齢も、文化も違う人たちを率いました、と言えるようになった。その方が言葉に説得力があるし、生き方もまた力強いと感じる。一日3時間を英語にあてた、Google副社長、日本社長の村上さん。これは、自分の中での時間配分を大きく変えた例だ。自分を変えるには、住む場所を変える、時間配分を変える、付き合う人を変えると言ったのは大前研一さんだ。その通りだと思う。自分自身も、住む場所を変えながら、時間配分を大きく変えていった。日本、中国、アメリカ、シンガポール、時間配分もサッカーやゴルフに明け暮れた時もあったけれど、読書と勉強時間を多くとった頃のレバレッジが効いているのは間違いない。先生の言いなりになるな、これは非常にいい言葉だ。自分流を極めていくと、それが何?という風にも思う。NYでは、つたわるかの方が、うまいよりも大事だからだ。よって、言い回しも非常にシンプル、且つ早い。Have a good oneとか、reach out to とか、Happy Fridayとか、そんな言い方ならっとらんぞ、という言葉が死ぬほど出てくる。それは、聞き取れないところから始まり、コーヒーさえ頼んでもは?と言い返されるところから心を折られながら、頑張っていく過程を根性でやっていくしかない。それは本書で言っていることそのものでもあって、うんうんと頷く。できない理由ではなく、ネガティブな思考をunlockしてこその伸びしろだ。