垣根涼介のレビュー一覧

  • 涅槃 上

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    戦国時代の梟雄、宇喜多直家を描く歴史小説。

    上巻は、宇喜多家の衰退と直家による再興を経て明善寺合戦まで。
    気になる点の一つは、沙代の秘事指南と彼女への想いの深さが詳細に描かれていたこと。
    後のお福とその間にできる秀家との話に大きな影響を与えるや否や。
    もう一つは舅を殺めるなどを含めての謀略について、致し方ない理由が付けられていること。
    最後に、明善寺合戦前の三村家親の暗殺に触れず、合戦まで家親が生きていること。
    ダークな判断に至るまでの苦悩は描いてもいいが、卑怯な謀略は謀略として行ってしまったことはしっかり描いてほしいです。
    とはいえ、人間 宇喜多直家としては面白いと思いますので下巻に期待で

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    2022年10月28日
  • 狛犬ジョンの軌跡

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    古本屋で購入

    垣根涼介の未読作だったので手に取る。

    500年ほどの歴史を誇る八幡様の狛犬が、今まで感じたことのない怒りにかられ、人間界に降臨する。

    埼玉県に住むフリーの建築士、太刀川は気晴らしに車を走らせた房総で大型犬を轢いてしまう。
    犬は車とぶつかる前からけがをしており、太刀川は病院に連れていくが、どんな犬とも似ていない犬に困惑する。

    太刀川とジョンと名付けられた犬の奇妙な生活が始まる。

    垣根涼介にしては珍しいファンタジー要素のある作品だが、太刀川が乗る愛車と、仕事中に聞く音楽が垣根ワールドだ。

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    2022年10月23日
  • 午前三時のルースター

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    まぁまぁ。
    細かいところは想像に任せて読みやすい。
    ライトな部類。

    もうちょと海外の喧騒を暗部をディープに感じたかった。

    たびの目的を果たした後もあっさりして、それで終わり?って感じだった。

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    2022年10月10日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    この作者の歴史小説は他と違って新鮮だ。応仁の乱の前の時代は、あまり知識もなかったが、足軽の誕生や下克上が起きる背景など納得した。 主人公の才蔵以外もカッコいい男達ばかりだ。

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    2022年10月08日
  • ヒート アイランド

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    登場人物の誰に感情移入するかで感じ方が変わりそうな一冊。
    渋谷の真ん中でガキと強盗とヤクザが金をめぐってドンパチ。頭を使うヤツに注目したくなるところだけど、引退おじさんの哀愁が一番印象に残ったなあ。

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    2022年10月01日
  • クレイジーヘヴン

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    描写が過激。
    その上全体的には暴力的で、どうしようもなく救われない話になっている。筈なのだが、最後までサクサク読める上に印象が悪くならないのは流石だな、と思う。

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    2022年09月13日
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-

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    内容にややムラがあったのではないかと思う。
    作風もややマンネリ気味であり、これからどうなっていくのか不安である。

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    2022年09月11日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    いたって普通
    第二弾にきて
    やや飽きてきた
    全体のストーリーに進捗があるわけでもなく
    一話限りの短編がもっさりと進む
    あと3冊あるなあー

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    2022年09月08日
  • ギャングスター・レッスン

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    ヒート・アイランドの続編。

    プロフェッショナルとなるための緻密な準備から訓練までを克明に描く。

    細かい描写が多い割に、サラリと読める。

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    2022年09月07日
  • ヒート アイランド

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    この手のミステリーは作者の気の向くまま疾走するか、理詰めでじっくりと物語をすすめるか、どちらかだと思う。

    疾走感を得られる場面は少なく、ヤクザと強盗とチーマーの頭脳戦、肉弾戦が続く。
    ちょっと細かい描写が多すぎなように感じた。

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    2022年09月07日
  • 涅槃 上

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    上下巻の作品なので挫折するかと思いながら読み始め、戦国時代は好きだけど、宇喜多直家はなじみがなくどの様に生きてきたかわからない
    下巻を楽しみに続けたい

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    2022年09月01日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    リストラ請負人シリーズ第2弾。
    リストラ面接を通じて村上が見る風景と被面接者の人生の縮図の対比は興味深いものがある。
    表題にもなっている短編が個人的には一番好きかと。

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    2022年08月28日
  • 光秀の定理

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    明智光秀が路上で椀と石を使った賭け事を行う愚息と出会い物事の仕組みについて悟る物語。目の前の変化に惑わされることなく確率論に基づき自分を変化させることが生き残ることに於いては重要だということを学んだ。

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    2022年04月19日
  • 光秀の定理

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    ベイズ統計の例題でよく取り上げられるモンティ・ホール問題がこの作品にも登場する。そう教えられて、その部分が気になって読みましたが、ストーリーやキャラクター自体も面白く一気に読み通してしまいました。戦国時代の人々の思想に関する説明も書かれていて、それも作品の中で重要なのですが、私はその部分はさらっと読み流し、キャラの魅力8割、モンティ・ホール2割の気持ちで楽しく読みました^ ^

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    2022年04月03日
  • 涅槃 下

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    『歴史は、常に生き残った勝者の都合によって捏造され、喧伝される。滅んだ系譜ー敗者は、その歴史の中で沈黙するのみである』by お福

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    2022年04月03日
  • クレイジーヘヴン

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    田舎から出てきた圭子には才能もなくヤクザの囲い美人局になるしかなく、言われるままの苦しい生活を強いられた。 現実、人間、誰も苦労なしでより良い生活ができるはずがなく、他人頼りの生活をするしか選択がないもの頷ける。人は生まれつき何かの才能がある、ただそれを見出せないだけだと悟ることだ。慢性生活からの脱却は自分次第。

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    2022年02月22日
  • 光秀の定理

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    「君たちに明日はない」以来の垣根涼介作品。時代小説で敬遠していたが、これまでと違う明智光秀の人となりを知ることできた。愚息と新九郎の存在が印象に残った。

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    2022年02月22日
  • 信長の原理 下

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    ネタバレ

    こういうロジックを書かせると小説家の上手さが
    際立つね(光秀が信長を討たざるを得ない理屈)
    本書は殆ど全ての現代人が信長の行動を合理的に
    説明したいと言う欲求に素直に従い、生きる者が
    もつすべての行動原理を軸に新解釈を示した作品
    人物のイメージ・エピソードは最新の研究成果を
    盛り込みつつも従来的なテンプレをベースにする
    ことでロジックの斬新さが際立つ(´・ω・`)

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    2022年02月06日
  • 信長の原理 上

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    ネタバレ

    垣根涼介先生のことだから知りながらもテンプレ
    信長像で作品を展開する
    多くの小説がそうであるように、謎の行動に対し
    個別の理由を叙述して合理的説明があると快感で
    ありソレが有名な信長となれば大好物であります

    社会心理学的に有名だと思うのですが、蟻の集団
    で働く個体と怠ける個体が一定であるという法則
    部下の兵士としての練度を高め最強の側近を造る
    ため熱心に取り組んだものの一定の割合は最初か
    ら本気を出さない・・・蟻と同じだ
    信長はこれに気が付き探求心に火が付くのですが
    その様をもって信長君の性格を強調して、あとは
    歴史的事実の背景を合理的に説明しようとするの
    だと予想します(後半が楽しみ)

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    2022年02月05日
  • 涅槃 下

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    上下巻合わせて、900ページ超えてたな。読み応えあった。上巻は、主に宇喜多家を再興するまでの話。下巻は再興後、維持・拡大していく話。派手さは全然なくて、、、痛快に感じることもあまりないんやけど、戦国時代のひとつのパーツとして読んで、面白かった。

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    2022年01月06日