垣根涼介のレビュー一覧

  • 武田の金、毛利の銀

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    かなりコンパクト、な印象を与える時代もの。

    光秀、信長、が出てくるわりに、地味なところに焦点が当たったものだ、と思いながらも、一エピソードとしては面白かったです。

    2024.10.19
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    2024年10月19日
  • 武田の金、毛利の銀

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    永遠に戦い続けられる者だけが生き残る。
    当然だ。戦など水ものだ。勝つ時もあれば逆に負け込む時もある。だからこそ、敵を殲滅するまで戦い続けられる財力のある者だけが、最終的には勝者となる。

    ありていな正論よりも腹の底から出た本音が人を動かす

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    2024年10月18日
  • 武田の金、毛利の銀

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    タイトルから勝手に想像していたのとは違って、戦国ドタバタロードムービー的な物語だった。ちょっと軽すぎるというか、展開が間延びしてしまっている感があり、ここもっとサラッと進めてほしいなと感じる場面が多々あった。が、メインどころ4名のやりとりはなかなか愛嬌があり、その魅力で最後まで読み切ることができた。結末はご愛嬌か。

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    2024年10月14日
  • 武田の金、毛利の銀

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    垣根さんの現代ノワールものが好きなんだが、直木賞ゲット後の余裕が感じられる読み物(小説じゃなく)だった・・ので評価は3

    とはいうものの漫談っぽい時代劇っぽい中盤を越えてのラストは流石の切れ味。
    最期の頁は「きっちり筋を追ってきてよかった」という歴史版衝撃の一コマ。

    一言付け加えるなら漫談っぽい第3章は峰隆一郎作品の雰囲気を思わせた。
    いくら何でも武田家中のれっきとした武士が相手方 信長家臣ら胡散臭い連中と危険を冒して長道中するか?
    武士とはいえ兵法者、元倭寇、そして金柑頭とどんくさい土屋。
    金山開発管理、帳簿での有能な奴の行きつく果ては現代と同じだと抱腹絶倒モノ(蓄財、好色・・成れの果ては

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    2024年10月10日
  • サイドストーリーズ

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    鯨と煙の冒険(『百瀬、こっちを向いて』番外編/中田栄一)
    一服広場の謎(『防犯探偵・榎本径』シリーズ番外編/貴志祐介)
    皇帝の宿(『校閲ガール』番外編/宮木あや子)
    街で立ち止まる時(『ススキノ探偵』シリーズ番外編/東直己)
    同窓会(『君たちに明日はない』シリーズ番外編/垣根涼介)
    心の距離なんて実際の距離にくらべれば、(『遠くでずっとそばにいる』番外編/狗飼恭子)
    平和と希望と(『さよならドビュッシー』番外編/中山七里)
    ゴロさんのテラス(『春を背負って』番外編/笹本稜平)
    雁首仲間(『天地明察』番外編/冲方丁)
    落としの玲子(『姫川玲子』シリーズ番外編/誉田哲也)
    オレンジの水面(『北天の

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    2024年10月06日
  • 武田の金、毛利の銀

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    ネタバレ

    『光秀の定理』の続編。というか、時代は『光秀の定理』より前。
    光秀、新九郎、愚息3人が、信長の命を受け、武田と毛利の財務状況を密偵するお話。途中から、土屋十兵衛長安が加わり、4人での行動になる。

    時代物として、面白い視点での作品だと思った。
    目線がちょこちょこ変わるので、文章が少し読みにくかった。肝心の密偵部分が、地味?なのか、記録説明みたいで、少し飽きたりしちゃった。
    冒頭の旅に出る前と、密偵から帰ってきてからの信長とのやり取りや、土屋のその後をの数ページの方が面白かった。

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    2024年09月29日
  • 光秀の定理

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    『ワイルド・ソウル』や『ヒートアイランド』の著者初の歴史小説。

    数多くの作品になる明智光秀。

    本作では、永禄三年の京で牢人中の身であり、若き兵法者と辻博打で身を立てる破戒僧との出会いから始まる。

    本能寺の変が起こるまでが描かれる。

    作中、仏教哲学が引き合いに出されるが、破戒僧のキャラ立ちが秀逸で、何とも言えない面白さ。

    現代社会にまま置き換えられる。

    『室町無頼』なる作品も出ているようなので、こちらも気になるところ。

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    2024年09月18日
  • 武田の金、毛利の銀

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    明智光秀、愚息、新九郎のお馴染みトリオに新キャラの久兵衛が加わり武田と毛利の秘密を探る冒険物に

    光秀の定理を最近読んだばかりなのでそこまででもなかったが古参の読者さんは懐かしさを感じるのでは?
    理屈少な目で前作前々作ほど面白くは感じなかった

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    2024年09月16日
  • 信長の原理 下

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    定番コースだと思うが、「君たちに明日はない」、「ワイルド・ソウル」からの流れで、垣根涼介の歴史物を読み終えた。(「光秀の定理」は未読)

    信長・秀吉・家康の天下人三名の世間一般の人気はこの登場順通りだと思うが、上司として誰が良いか、というと、逆の順だろうと改めて思った。
    信長が現代の株式会社の社長であれば、解任動議が毎回出るだろう。

    信長による家康謀殺計画はフィクションの筈だが、妙にリアリティを感じてしまうのは、信長のキャラが立っているが故か。
    信長程の合理的精神の持ち主が「織田家」という価値観をほんとうに重視したのか史実としてはよく知らないが、違っていて欲しい、と思った。

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    2024年09月12日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    極楽征夷大将軍は読む予定は今のところないのですが、
    2005年第18回山本周五郎賞 受賞作

    リストラ請負会社に勤める主人公
    依頼のあった会社のリストラターゲットとなった社員達と面談し、依願退職に持ち込むのがお仕事

    そのリストラ対象者の会社人生と人柄を描く
    File1から5
    そこそこ人間ドラマが面白かったのですが
    多少中途半端感が残るかなと思いました
    ですが、やっぱり思い直し この面談のその後は
    想像してくださいというスタンスが
    この作品の良さだと思いました
    リストラ対象者だった女性とこの主人公が
    お付き合いを始めるのですが
    まあ、お似合いのふたりですのでよろしいかと

    リストラ依頼の業種は

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    2024年09月03日
  • 武田の金、毛利の銀

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    信長の命を受けた明智光秀が、旧知の友と共に武田信玄の資金源である金山と、西の毛利家の資金源石見銀山の採れ高を隠密に調査に行く。
    物語の真偽についてはともかくも、光秀、愚息、新九郎、そして土屋十兵衛。
    さながら時代小説のロードムービー的な4人の探索の道すがらを、それぞれが際立った個性の人物像により軽快に読ませてくれた。
    毛利家の石見銀山潜入の場面は、逃げる者と追う者の緊迫感があって面白かった。
    明智光秀と織田信長というと本能寺に引っ張られてしまうが、本作はそれ以前の2人の関係を描いていたのが斬新だった。
    それにしても信長に謁見する場面は光秀ではなくとも、読者もかなり緊張してしまうから面白い。

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    2024年08月30日
  • 信長の原理 上

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    タイトルに惹かれて読み始めた。
    二・六・二もしくは二・八のパレートの話に自然に気がついた信長がそれを家臣の統率にどう活かしたものかと逡巡するまで。

    司馬遼太郎もので元亀天正の史実(に近いもの)は一通り頭に入っていたつもりだけど、本作では信長の頭の中が記述の中心なので、飽きずに読めた。

    下巻が楽しみだ。

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    2024年08月27日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    才蔵の鬼のような強さに圧倒される。かっこいい。兵衛と道賢の最期は悲しかった。みんな生きていてほしかったと思うほど、それぞれ好きになってた。

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    2024年07月24日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    学生時代の同級生を自首退職に追い込む話が一番面白かった。真介の友人である山下の大学名がツボに入ってしまって涙が出るほど笑った。この大学名のどこに笑いどころがあるの?と思われるかもしれないが、小説を読んでてこんなに笑ったのは初めてかもしれない。

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    2024年07月22日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    才蔵の人生がこれからどうなっていくのか、惹き込まれていった。道賢も兵衛も師匠も才蔵も、みんな憎めないいいキャラクター。読んでるこちらも才蔵と一緒になって、訳も分からず振り回されている。

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    2024年07月21日
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-

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    リストラ請負業社ヒューマン・リアクト社のエース社員村上真介シリーズの第三弾。

    リストラ面談という修羅場で現れるひとそれぞれの仕事観を見せつけられると、自ずと自分のことも顧みることとなり、同時に励みにもなる。

    4篇とも良かったが、敢えて選ぶと、2番目の「やどかりの人生」が一番良かった。
    仕事に適度に手を抜きながらも、会社に必要な最低限のリターンは確実に出し続ける、という勤務姿勢は、主人公村上真介の往時の姿と全く同じ。
    そうやって空けた時間で取り組む対象が違うだけで。作家志望のサラリーマンなど腐るほどいるのだろうけど、実際に夢を叶えるひとは極々僅かだろうし、運良くデビュー出来ても筆一本で喰って

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    2024年07月14日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    生き残りの厳しい企業もあるだろうし、家庭の事情やライフスタイルも変わるし、終身雇用ってなかなか難しい。そんな事を考えさせられる小説。

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    2024年07月10日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    仕事を辞めるっていう選択は必ずしも後ろ向きではなくて、周りから見たら仕事ができるからって必ずしも本人は幸せでなくて、というショートストーリーでした。
    どれも良かったのは、それぞれの話の登場人物が謙虚だったからかな。

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    2024年06月11日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    主人公の真介は、リストラ専門のクビ切り面接官。
    さまざまな会社から依頼され、面接をしていく。

    登場人物のキャラが濃く、特に『オモチャの男』が面白かった。

    トラブルで面接が長引き、大事な約束に遅れてしまいそうになるも「この仕事で手を抜くわけにはいかない。人の運命を預かる職業だ。」と真介の仕事に対する姿勢が良い。

    クビを切る側も切られる側も、色々な気持ちを抱えて必死で生きているんだなと感じた。

    自分があまり読まないタイプの文体だったので、なかなか慣れなかったけども、機会があれば他のシリーズも読んでみたい。

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    2024年05月08日
  • ヒート アイランド

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    結局こーゆーストーリーは好きですね
    若者が中心に活躍するバイオレンスな小説

    自分は今40歳なんですけど、ここに出てくる世の中に出回らない金をふんだくるメンバーの2人が自分より年下だと思うと、まだ子供だなぁっ、落ち着いてないなぁと思うし、こーゆー人間を描く時にこんぐらいの年代なのかと思ってショックを受けました

    小説と関係ない事書いちゃったけど、カッコいい、余裕のある若者、中年が良き

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    2024年04月22日