垣根涼介のレビュー一覧

  • 蜻蛉の夏

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    久々の垣根作品で読み応えはあった。
    戦国時代、止観を行う同士達がいた。
    月、炎、水、風を操り、戦さに大きな影響を与えていた。
    当初は敵対していた円四郎、平助、桂月が最後は共に戦う同士となっていく。
    歴史物も面白いのではあるが、そろそろ垣根作品の現代物が読みたい。

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    2025年10月11日
  • 武田の金、毛利の銀

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    感想
    光秀の大冒険。歴史小説にしては扱う題材が珍しい。


    あらすじ
    信長が京に上洛を果たした頃、光秀に原理を教授した愚息と新九郎が、勝家の郎党と揉めて刃傷沙汰を起こす。信長が二人に京を出るついでに武田の金山と毛利の銀山を調べてくるように命ずる。

    光秀、愚息、新九郎の三人は、甲州の湯の奥金山を目指す。その道中で武田家の蔵前衆の土屋と出会う。土屋は3人に親切にしつつも、3人の目的を探る。3人が織田家の家中で金山のことについて調べていることを言い当てる。

    土屋は3人のことを武田に通報しない代わりに自分も石見に連れて行って欲しいと談判し、光秀は受け入れる。

    三人で小早川隆景に謁見し、手形をもら

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    2025年09月23日
  • 涅槃 上

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    宇喜田直家と言う、かなり地味な人物を描いた長編歴史小説。決してつまらなくはないが、合計1000ページを超える物語としては盛り上がりにかけ、最後は読むのが苦痛だった

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    2025年09月15日
  • 極楽征夷大将軍

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    私は日本史をあまり学ばずに世界史をやってしまったので、足利尊氏が室町幕府を作ったこと以外は知らなかった。かなり大変な道のりでようやく日の目を見た人なのかな?と感じるとともに、弟想いで欲がなく、表裏のないかわいい人だと感じた。組織を大きくすること、維持することの大変さや、崩壊してしまう過程も描かれておりそれなりに楽しんだ。垣根涼介は大好きだが、、少し物語が長くて、登場人物も敵味方に入れ替わるので把握しながら読むのは大変だった。

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    2025年08月23日
  • 武田の金、毛利の銀

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    まず「光秀の定理」を読んで登場人物の背景を知っておく必要がある。個性豊かな登場人物が歴史の謎を解き明かしいくような内容で、興味深く読み進めることができた。ただ、主題がユニークではあるが地味で、情景の描写も細かすぎで想像力が追いつかず、多少退屈さを感じた。

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    2025年08月03日
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-

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    シリーズ最終巻。
    仕事に対する想いや向き合い方は十人十色。
    真介のように面談を通して、いろんな人の仕事観に触れられるのはちょっと羨ましい。
    フィクションだし実情は違うかもしれないけど、それでもやっぱり辞めていく人達の未来に希望があるのは嬉しい。
    業界事情も知れるし、なかなか面白かった。

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    2025年08月02日
  • 涅槃 上

    H

    購入済み

    戦国武将の宇喜多直家の一生です。直家の子供の秀家が秀吉亡き後の五大老の一人で知っていましたが、直家の生涯は知りませんでした。
    苦労して下克上の時代を生き延び、大名となったことも初めて知りました。史実かどうか知りませんが、垣根さんの直家に対する愛情を感じます。ただ、誰か他の方もレビューされていましたが、所々に性愛テクニックに関する記載がありますが、必要かなと思う一方で、流れとして必要だったのだろうと思います。
    下巻まで含めると☆4つですが、上巻は☆3つです。

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    2025年08月21日
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-

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    第三弾から読み始めても問題無いのが連作短篇集の良いところ。
    リストラ代行業務という重そうなテーマを扱いながらも、作品自体はかなり前向き。
    自身の職業観を見つめ直すキッカケになっていて、とても良い。
    特にFile3.のストーリーが好き。
    あまりにも出来過ぎだけど、こんな大団円が迎えられたらやっぱり最高だと思う。

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    2025年06月27日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    制度や秩序が不安定な時代だから、人間同士の「野生のカリスマ性」が光る時代とも言えそうだ。そこでは単に〝強くある事“が重要だし〝義侠心“も求められる。つまり、だからこそ「無頼」が主役になる時代だったということか。さて、下巻。

    垣根涼介の戦闘シーン、義侠心を見せるストーリーテラーは才能だ。エンタメ小説として見事にその要素を高いレベルで提供する。だから、登場人物が一々爽やかで、一々カッコよく、何だか可愛らしい。

    で、これも垣根涼介ではお決まりというかエンタメとしての読者サービスの濡れ場だが、本作でも当然のように挿話されている。行為を究極の技巧として描く感じはいつもながら違和感だらけ。まるで剣技を

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    2025年06月15日
  • 光秀の定理

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    【2025年58冊目】
    戦国時代の京――三人の男が運命的な出会いを果たす。若き兵法者・新九郎、破戒僧・愚息、そして十兵衛こと後の明智光秀である。新九郎と愚息の二人と十兵衛の交流を通して見る、明智光秀の出世と反乱の物語。

    歴史小説というのは、さまざまな解釈で書かれているのが大きな魅力の一つのような気がしています。明智光秀――信長に謀反をし、秀吉に打たれた三日天下人。史実の概略だけを見るとただの謀反人ですが、命を賭した戦国時代に、謀反を起こそうと思ったまでに至ったのかは何故なのかを突き詰めると「確かになぜ」と思うところから本作が生まれたのかもしれません。

    新九郎と愚息が実際にいたのかいなかった

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    2025年05月18日
  • 涅槃 下

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    上巻を読んでから少し間が空いてしまい、上巻を読み終わった直後の熱量が下がった状態から読み始めましたが、読み始めたらたちまちのめり込んでしまいました。流石の垣根先生。

    上巻は徒手空拳から大名に成り上がったところで終わり、下巻は版図の拡大と織田、毛利との駆け引きが描かれています。上巻ほどのドラマチックさはないですが、動きがない分、直家の人となりや考え方が丁寧に描かれてよかったと思います。

    これだけの偉業を成し遂げたのに知名度が今ひとつなのは、やはり歴史は勝者のものだからでしょうか?わたしも今まで碌に知らなかったので他人のこと言えないですが。。

    今回、宇喜多直家のことをネットで調べてたら、宇喜

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    2025年05月12日
  • ワイルド・ソウル(下)

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    ネタバレ

    下巻では、それぞれの過去と向き合う四人の男たちが、自らの意志で生きる道を選ぶ。復讐を終え、移民時代のしがらみから解き放たれた男達が、そこから先の「尊厳」を取り戻す、静かな闘いだ。印象的だったのは、山本と松尾。
    山本は逃亡中に意識を失い、半身麻痺のまま病院で目を覚ました彼は、仲間を売ることなく、自ら命を絶つことを選ぶ。その決断は単なる罪滅ぼしではない。過去に縛られ続けた自分からようやく解放され、「自分のために生きた」と言える一瞬の自由を味わいたかったのだ。死の間際にして初めて“自分”を取り戻す姿が、痛ましくも美しい。
    そして、本作で最も鮮烈なのが、松尾の結末だ。裏切りを悟った仲間と車に乗り込んだ

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    2025年05月06日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    リストラを代行する会社に勤める男性・村上真介が主人公。
    会社の依頼でリストラ候補者に面接し、人数分を依願退職へと持っていく。

    嫌われ役を買って出る?
    判断力と説得力は必要とされる仕事でしょう。
    リストにある対象者のこれまでの人生を考慮して、どういう道へ進むのがいいのかを考える姿勢があるのは、良い所。
    他人事と思えなくなってきた相手もいたりして。

    まったく知らない世界の話なので、かなり疲れました。
    それだけに、垣間見る面白さはありました。
    この辺は常識? これは例外的なのか?と迷いつつ~
    会社と一口に言っても色々だから、業種による違いもあることでしょうが。

    人の人生を大きく変える役割、と思

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    2025年04月12日
  • サウダージ ヒート アイランドIII

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    ことあるごとに性描写が入る。

    はやりこの人の書く性描写は苦手だ。

    しかし、物語としては嫌いではない。

    DDが馬鹿すぎるが。

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    2025年04月06日
  • ギャングスター・レッスン

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    それなりに読ませる。

    しかし、『ヒートアイランド』が面白かっただけに、満足度は低い。
    つまらなくは無いが、楽しめるとはいい難い。

    この人の描くセックスの描写が嫌だ。

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    2025年04月06日
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-

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    シリーズもので好きだったけどもう良いかなっていう気持ち。サービス業で頑張っている香織さんの話のさざなみの王国は良かった

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    2025年04月06日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    1作目でグッと心を掴まれる。

    漸く手にした第2作目。

    変わらず面白い。しかし、1作目程のインパクトは無い。

    面白くて当たり前なのだ。営業のノルマが実績を出せば出すほど厳しくなるのに似ている。

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    2025年04月06日
  • 午前三時のルースター

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    ハードボイルドだぜ。
    男前だぜ。
    主人公になら抱かれてもいいぜ。

    でも、内容は普通だったぜ。
    以上だぜ。

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    2025年04月06日
  • 極楽征夷大将軍

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    太平記の世界が好きで、足利兄弟にはものすごく興味がある。なぜあんなに仲が良かったのに戦ったのか?
    読む本によってその解釈はさまざまであり、昔のことだから正解は永遠にわからないけど、知りたい。!
    この小説は足利尊氏が「極楽とんぼ」で全部弟と師直に丸投げ、でも自分は将軍だ。という、実際に上長にいたら最悪のキャラとなっている。
    最初はふざけすぎじゃないのと思ったが、この尊氏のほうが後醍醐天皇への恋慕、弟への執着、師直との関係等、しっくりくるから不思議。
    いや、面白い小説でした。

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    2025年04月04日
  • 涅槃 上

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    垣根先生の「武田の金、毛利の銀」を先日読んで、帯にこちらの本も紹介されていたので手に取ってみました。

    戦国武将の宇喜多直家の話とのことですが、お恥ずかしながら歴史好きなのに、この方のことを全く知りませんでした。宇喜多といえば秀家しか知らず(直家の次の代の当主)それも関ヶ原でどっちについた…レベル。。でも戦国の三大梟雄だったそうで。松永久秀と斎藤道三は知ってたんだけどなーという感じです。手段を選ばずのし上がった方ということらしいのですが、我々の現代感覚から言えばそこまで阿漕なことをしているようには見えませんでした。垣根先生の書き方がうまいのか。。

    上下巻ですが、上巻では幼少時代に零落してしま

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    2025年04月01日