垣根涼介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私は垣根さんの「君たちに明日はない」シリーズが結構好きで、この小説もかなり期待して読んだのですが。。。
まず設定が大甘で、離島で人生をやり直すための合宿形式のセミナー、という陳腐さには苦笑しました。
また、セミナーの中身も深いんだか深くないんだか。。。トピック選定はいいんですが、中身が中途半端。途中設定された選抜テストの内容も、、、私ごときでも全部正解が分かってしまいました。。。
後半はなぜか小笠原の歴史と欧米系住民の話。それ自体は大変興味深く読んだのですが、前半との関連性がない。。。
文庫版は上下二巻ですが、上巻の途中で辞めようかと思ったくらいです。
が、読後感が、、、良い。なぜか -
Posted by ブクログ
小笠原から帰ってきて読んだ本。
あの島には2回いきましたが、歴史の大事なところは知りませんでした。この本を読んで、小笠原の忘れてはいけない大切なものを学ぶことができました。主人公たちの気持ちの変化も、なんとなくわかる気がします。
独特な雰囲気。島の風。日本の首都であって、日本じゃない…そんな小笠原が凝縮されていました。
しかし、小説という感じはあまりしません。むしろ、民俗学のエッセイというイメージで読まれるのが妥当でしょうか。
世界遺産という肩書きを手にした今、楽園としての小笠原ではなく、人生を見つめる場所として、小笠原を大切にしていきたいと感じました。アメリカと日本の狭間で激動の時代を生きた