あらすじ
元ストリートギャングのアキは、裏金強盗・柿沢と桃井の手下として“トレーニング”の日々。年上の彼女もできた。一方、8年前に柿沢達から見捨てられた耕一は、コロンビア人の出稼ぎ娼婦DDと出会い、この気分屋のフェロモン女と自堕落な生活を送っていた。あるとき、暴力団と麻薬カルテルの裏取引ネタを仕入れた耕一は、成功して山分けか失敗して命を落とすかの大きなヤマを柿沢達に持ちかけてくる。誰にも言えない暗い秘密を隠して…。大人気クライムノベル第3弾!
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Posted by ブクログ
垣根涼介さん順番読み5作目。おなじみの三人と新しい登場人物のあれこれを、タフにクールにそしてフラットに読ませてくれる。けれん味のなさが好きです。ブォンと車が走り去っていく場面が本物みたいに目に浮かぶ。
Posted by ブクログ
けして人には言えない。
裏社会の仕事、奪っても被害届が出せない、そんな相手から金を奪うプロの強盗団3人、柿沢、桃井、アキに一度は仲間だったが追放された耕一が持ちかけた、仕事の話に乗る。
齢の近い2人、アキと耕一にはそれぞれに想いを寄せる女性がその存在が読み続ける程、大きくなっていく。
二人の男がとった決断は?
スピード感溢れる物語であった。
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主人公の耕一が日系ブラジル人ということで、
自分の今身近にある話題であることからも
すぐに物語に引き込まれていった。
コロンビアputaのDDのわがままぶりも、
南米ではありそうだと思ったし、
感情豊かで、耕一への想いが溢れているところは
羨ましいとも思った。
対照的に、アキとその彼女の和子は少し自分に重なるところがあった。彼が違う世界の人間だと言うことに切なさを感じながらも一緒にいたのだろうなぁ、とおもったし、最終的に海外に仕事で行ってしまうことは自分の中での落とし所だったのだと思う。最終的にはあの2人は一緒になれない、というかなっても和子は幸せにはなれないと思った。
切ない。
耕一の最期は、1番丸く収まる結末だったと思う。
DDとコロンビアに行ったところでトラブルだらけだろうし、耕一の人生の闇が深すぎるので。。
個人的には感情移入しまくりだったので評価は5。
ただ、一般的にどう評価されるかは、好き嫌いが分かれそう。
Posted by ブクログ
故郷を捨て、過去を消し、ひたすら悪事を働いてきた日系ブラジル人の高木耕一は、コロンビア人の出稼ぎ売春婦DDと出逢う。
気分屋でアタマが悪く、金に汚い女。
だが耕一はどうしようもなくDDに惹かれ、引き摺られていく。
DDのために大金を獲ようと、耕一はかつて自分を捨てた仲間―裏金強奪のプロである柿沢に接触する。
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ヒートアイランド3巻。
日系ブラジル人の高木耕一は、コロンビア人の出稼ぎ売春婦DDと出逢う。DDのために大金を獲ようと、耕一はかつて自分を捨てた仲間―裏金強奪のプロである柿沢に接触する。
アキの恋愛も絡んでがぜん面白くなった。
Posted by ブクログ
面白かった。
いるよねー、こういう頭悪くてギャーギャー喚いて我儘でどうしようもない女。
でも身体がよくて離れられないっていう。
イライラさせてもらいましたわ。
今回はアキが可愛い役回り。
Posted by ブクログ
1008 ヒートアイランドシリーズ3作目。シリーズ物として内容の可否はありそうだけど、個人的には終わりまで好きなハードボイルド作品。それでも性描写はもう少し少なくて良かったけど。。。
まぁとにかく面白かった。次作にさらに期待。
Posted by ブクログ
ヒートアイランドシリーズ第3作。このシリーズは話に連続性がありながらも、それぞれテーマが大きく異なっており、それぞれ違う楽しみ方ができる。いずれも面白いのは言うまでもない。
今作は、裏社会のばぶれ者たちでも、好いてしまった女には良くも悪くも振り回されてしまう男たち2名を中心に描かれる。ハーピーエンドにはならないんだろうなと読みながら推測できるが、それがどういう結末になるのか、最後までドキドキしながら楽しめる。にしても男女関係とはいえベッドシーンが多く、表現が生々しくてさながら官能小説のように感じる(笑)
なお、登場人物の一人の出自が南米系なのには、数年前に読んだワイルド・ソウルを思い出しました。著者の巧妙さを感じた。
Posted by ブクログ
3.5
シリーズ3弾。柿沢、桃井、アキに加えて、桃井の前の仲間候補だった日系ブラジル人の高木耕一で新たな仕事が始まる。戸籍乗っ取りという闇を抱えた高木は当時も柿沢達に伝えられなかった。高木と付き合うコロンビアから来た娼婦DD。アタマが悪く直情的で情熱的なDDが魅力的でもありイライラさせられる。暴力団売春などの裏社会、生々しく描かれる。なかなか面白い。サウダージ、二度と会えぬ人や土地への思慕。
Posted by ブクログ
耕一が最後に自分の本当の姿を、自分以外の誰かに伝えることができて良かった。自分という名の存在の証明。
話は、プロフェッショナルで完璧なところに、危機があるからドラマがあって面白しろかった。
Posted by ブクログ
ヒートアイランドシリーズの3作目。
これぞ垣根涼介!といえる、暴力と性と犯罪の生々しい描写がこれでもかと。
読んでて具合が悪くなりそうな部分もあるけれども、その分リアルで読む手が止まらなかった。
DDの危なっかしさがリアルで、本気でハラハライライラさせられたけども、この本能のままに生きる姿には圧倒された。
なんとなく先が読める感があったものの、前作と比べるとかなり面白かった!
Posted by ブクログ
垣根氏がDDを媒介として描き出す究極の場末感が堪らなくゾクゾクさせてくれる。バカでまっすぐでとてつもない生命力を俗悪的にこれでもかとかましてくる。新大久保の猥雑なバーで読みたくなるような本。
Posted by ブクログ
ヒートアイランドシリーズ第三弾!
かつて柿沢に見限られた男、高木耕一。
彼は自分の生い立ちにコンプレックスという言葉では言い表せない劣等感を抱いていた。
そんな高木耕一がコロンビア人売春婦のDDと出逢う!
一方、本シリーズの主人公アキはジムのプールで和子という女性と出逢う。
最後にはいつもの現金強奪はありますが、メインはアキと耕一其々のラブストーリー!?
個人的にはDDのように自分勝手で我儘でいて後先を考えない女性をパートナーに持ちたいとは思わない。
Posted by ブクログ
なんか登場人物がバブルっぽい。めっさイケメンの男と金髪のラテン系美人の組み合わせが、でも俺日本の女とかもう興味ねーよとか、言ってたりして、なんぞこれ、30年前のリボンかマーガレットに出てくる花沢君レベルだよ、超イケてるよ。マジで。
しかし実はそういう設定も狙ってるんではないかと思わせるほどに、しつこく、男どもに、俺かっこ悪いな、と言わせ続けるのは、なんだろうか、見た目とは裏腹に心は弱い男の気持ちをなんとやら、とかそういうやつか。
まぁなんだかんだと言いながらも、最後の方とか、ほら言わんこっちゃないよ!という予定調和の世界ながらも、それゆえのドキドキ感が意外や悪くなかったわけでした。
Posted by ブクログ
アキ、桃井、柿沢のプロの強盗団。昔の仲間候補、関根から持ちかけられたコカ取引現場での強盗。関根は最後の最後、射たれて、焼け死ぬ。アキは、和子との恋愛もある!
Posted by ブクログ
耕一 というオトコの 複雑な過去。
それが 闇を 生み出している。
ブラジル移民の子。
ブラジル人との間で生まれ、ブラジル人からは
日本人として いじめられる。
7歳の時に 日本に来るが、
それは,さらに陰湿な いじめだった。
結局 ブラジルも 日本も 自分の母国ではない。
そういうことを,理由にしたくはないが、
工場で働いている時に、いじめに遭い
殺してしまった。
そこで、自分は そのオトコに なりすますことで、
自分の人生を取り戻せるかと思えた。
とても美人で おばかな ブラジル人のDDが
恋人であるが、どうも 調子が狂う。
DDが、耕一が 好きなのだが どのように愛していいのか
よくわからない。
そして、重要な仕事の時に DDが 足手まといになり
耕一は 撃たれてしまう。
そこからの,耕一の行動が 目を見張るが
なぜ 国会議事堂なのだろうか。
皇居 っていう手もあるけど。
そこまでは,揺りうごかすことはできない。
アキと和子。
耕一と 似ているが、アキには 人と比較する
ということは、なかった。
自分で精一杯なのだ。
それで、アキは 孤独でありながら
自分を 保つことができる。
Posted by ブクログ
前に読んだ「ワイルド・ソウル」を思いださせる日系ブラジル人が主人公。
だけど、移民の云々は背景の一部だけ。過去を捨て故郷を捨て、虚勢を張って日本で生きている。
環境や境遇はどうしようもない。自分で体験しなかったことは、考えも及ばないし身にもつかない。知らないのだから。DD以前に愛情をかけられなかった耕一。最後はあんな形のサウダージ。涙。
読んで一番に思ったのは、泥棒は馬鹿にはできない。準備も下調べも、日々の情報収集も。世間や政治に目を配り、表世界でも気を配りそつなく生きる。なんて、真面目なんだろ。これがチーマー上がり??これ、他に向けたら相当やり手になりそうなのにもったいないな・・・。
裏金強奪のシーンは緊張した!!
DDのシーン、ちょっとおなかいっぱいだった。そこ、ななめ読みしたくなった。けど、このくらいないとDDらしさが強調できなかったんかな。
Posted by ブクログ
シリーズパートⅢ。
“Ⅲ”の方が“Ⅱ”よりも出版は先だったようで(笑)。
※時系列の関係
海堂尊などでも言えることだが……。
同一世界観の作品だとやはり時系列の順に読みたくなるところではあるけれど……、
出版順に読んだ方が、より深く味わえるのでは?と、気づいた一作。
さて、内容……。
“緩”と“急”、「楽」と「哀」、
『軽』と『重』……
の差が大きな物語。粗暴で残虐で、キレたら歯止めが効かず、正義も無い……そんな“サブメインキャラ”を、なぜか最後は感情移入できてしまうように丁寧に描き上げられているのがミソ。
このキャラに感情移入できないままだと、よく分からないおハナシになってしまったことだろう。
★4つ、8ポイント。
2013.09.11.
※垣根さんが描く、心の底から陽気な男たち、女たちって、魅力的だな、と。
※筆者はとことん“歳上カノジョ”が好きなのだな、と(笑)。
※『ワイルドソウル』で描かれたブラジル移民政策の悲劇についての理解というバックボーンが無いと、ラストで“彼”が選択した死に方があまりに唐突すぎると感じてしまうかも知れない。
Posted by ブクログ
ヒートアイランドシリーズ第3弾。元ギャング仲間からの情報により1億6千万円もの大金をヤクザから奪おうと計画。4人で実行するも、元仲間は不運で銃弾に倒れてしまう...
Posted by 読むコレ
ソラマチで購入、CSSDマイページの購入履歴にはあるが、本棚に同期しないので入力。原因は何かな?
今回も引用が多いけど、耕一君の乱入とDDのキャラで楽しめました。第4作が早く文庫になりますように ナムナム
Posted by ブクログ
2016.02.18
随分とポップになった印象だが面白かった!
相変わらず良い人間が出てくる。
特にDD。
ソートー強烈!面白すぎるわ。
これで美人とかたまらんがや〜
Posted by ブクログ
シリーズ3作目
正直期待外れだった。
っていのも、一番の違和感はこのシリーズにこういう恋愛入れる必要あるんかなぁってのがある。
1作目「ヒートアイランド」の女っ気が全くない作風でも良かったと思う。2作目の桃井の恋物語は良かったが、本作はラブコメ路線に偏りすぎて、クライム小説の魅力を濁している。かといって恋愛部分がオモロいかというと、なんだかとってつけたような2つの男女関係の比較になってて、残念感甚だしい。
DDはまだ良い、ラティーノのキレ度合い、本能で生きていく強さが躍動感を生んでるし、キャラ立ちもしている。しかしアキが惚れる女は、なんなん?
女はしたたか、女は強い、そういうテーマでオモロい小説いっぱいあるけど、それらに比べると女性の強さが薄っぺらい表現になってしまっている。作者の小説すべてではないのかも知れないけど、少なくともこのシリーズには、「あっくん」は似合わへんやろー。
…追記
この本、再読でした。気づきもせんかった(汗
当時の評価☆2、評価あがったのはシリーズ通して読んでるからか、俺が甘口になったからか(笑
Posted by ブクログ
ギャングスターとなったアキ達と以前の仲間だったブラジル移民の悲しい物語。
彼らに向いていないと見捨てられ、一匹狼として現金強奪を繰り返すブラジル移民の主人公とかつての仲間との関わり。惚れた南米からの出稼ぎの女とのやりとり。最後は女でしくじるとは。
また、アキと彼女の出会いと別れ。
前作のようなうねるような躍動感は乏しい。
Posted by ブクログ
垣根亮介の「ワイルド・ソウル」「ゆりかごで眠れ」に続けて読んだ作品。
日系人、中南米ということで読んでみたが前2作に比べるとちょっと物足りない。
前半はちょっとタルかったけど中盤からぐいぐい入ってしまった。
引き続き、南米かんれんの作品を期待したい。
Posted by ブクログ
再読のつもりが、同名の本と混同していて読んでいなかったことに気が付いた。
最初はラッキーだと思ったけど、前作のような清々しさがなくて少し期待はずれかな。
Posted by ブクログ
ヒートアイランド3作目。
ん?なんだろ?
1,2と比べて急に感じが急に変わった気がする。
爽快さ、小気味良さ、がなくなってしまったような…。
全体的に重くなったような…。
これはこれでいいんだけれど…。
1,2の方が好きだなぁ。続きはあるんだろうか。
Posted by ブクログ
内容的には、ワイルド・ソウルと似ているが、背景はこちらの方が乏しい。
唯一共感できるとすれば、南米女の頭の弱そうなところと生命力溢れるところか。