垣根涼介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私は垣根さんの「君たちに明日はない」シリーズが結構好きで、この小説もかなり期待して読んだのですが。。。
まず設定が大甘で、離島で人生をやり直すための合宿形式のセミナー、という陳腐さには苦笑しました。
また、セミナーの中身も深いんだか深くないんだか。。。トピック選定はいいんですが、中身が中途半端。途中設定された選抜テストの内容も、、、私ごときでも全部正解が分かってしまいました。。。
後半はなぜか小笠原の歴史と欧米系住民の話。それ自体は大変興味深く読んだのですが、前半との関連性がない。。。
文庫版は上下二巻ですが、上巻の途中で辞めようかと思ったくらいです。
が、読後感が、、、良い。なぜか心に残るんですよね~。
登場人物も、東大生のひきこもり、元やくざ、太っていて自分に自信がないフリーライター、と、こちらも設定に負けず劣らず陳腐なのですが、でも個々の登場人物の心の動きとかセリフ、人間関係と会話は、いいです。さすが垣根さんというところだと思います。
ということで、小笠原の歴史を深く知れたことと、小説として大事な心理描写なんかがちゃんとしてて、読後感も悪くなかったので、☆三つであります。
人生教習所というタイトルとか凝った設定で変に期待させているところが損をしているような気がします。もっと普通の設定で、心理描写や人間関係をもっともっと前面に押し出していたら、よりよい小説だったような気がします。 -
Posted by ブクログ
小笠原から帰ってきて読んだ本。
あの島には2回いきましたが、歴史の大事なところは知りませんでした。この本を読んで、小笠原の忘れてはいけない大切なものを学ぶことができました。主人公たちの気持ちの変化も、なんとなくわかる気がします。
独特な雰囲気。島の風。日本の首都であって、日本じゃない…そんな小笠原が凝縮されていました。
しかし、小説という感じはあまりしません。むしろ、民俗学のエッセイというイメージで読まれるのが妥当でしょうか。
世界遺産という肩書きを手にした今、楽園としての小笠原ではなく、人生を見つめる場所として、小笠原を大切にしていきたいと感じました。アメリカと日本の狭間で激動の時代を生きた島は、今も訪れる人々に考える時間をくれる場所だということが書かれていると解釈しています。