感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2021年07月22日
前作同様、基本的には各章独立した話でさくさくと読みやすい。
前作は真介、陽子の恋の行方に焦点を当てるシーンも多かったが、今作は被面接者やその周囲の人物にスポットが当たる話がより多くなったと思う。
仕事を続けることが幸せとも限らないし、続けることで見えてくることもある…という2つの側面がある。
...続きを読む表題作、借金取りの王子がすごく良かった。
主人公はほぼ何もしてないけど…
陽子の会社に派遣社員を手配する話も、また違った切り口で面白かった。
このシリーズのすごいところは、主人公がカッコつけの三枚目風なのに嫌味を感じないところだと思う。
今後のシリーズも期待したい。
Posted by ブクログ 2021年04月20日
リストラ面接代行会社に勤務する主人公と、以前その主人公に面接を受けた年上の女性を中心に、百貨店、保険会社、消費者金融、地方のホテルといった企業のリストラ面接の模様と、その面接された人たちの生き方の話の中編集。
シリーズ2巻目ということで、設定も頭に入っているし、すらすら読めました。そして面白いです。...続きを読むやっぱり自分が早期退職勧告されたらどうするかな、いくら積まれたら心が揺らぐかなと想像してしまいます。
消費者金融の話はエグみが強く、いくら給料が高くても、絶対こんなところで働きたくないわって思います。まあでも、借りる人がいる限り、成り立つ商売なのでしょうね。。
最後、リストラと違うちょっと面白い展開になったので、3巻目は違う展開になるのかな?楽しみです。シリーズは5巻まであるみたいですね。
Posted by ブクログ 2020年08月16日
第一弾が面白かったので、第二弾も読んだ。やはり面白い。実際自分に置き換えて考えると、面白いだけでは済まないけど。
SSEというアンケートは、やってみたら自分はどのように書かれるだろう、誰に対してどんな評価をするだろう、と考えた。
Posted by ブクログ 2020年08月08日
5
君たちに明日はない第2弾。連続短編の形式は変わらないが、前回の続きとして時間が流れており続編として楽しめる。色んな企業での場面が垣間見えて面白い。今回も、職場測定アンケートSSEが活躍。8歳年上の陽子との関係も随所に。特に、題名になっている消費者金融の話は何度読んでも泣ける5の由来。男勝りの池口...続きを読むと優しい宏明。池口の暗い過去、猛アタックと美佐子の決意、親の説得とタンカ。「一生ヒロを食べさせていく覚悟と自信と証拠がある」言い訳せずストレート、時折素直な池口に感動させられる。陽子の話の「人にやさしく」の引用も〇。
百貨店の斜陽の外商部でトップの女性の話、女性コンプレックスから生保レディのまとめ役ができずの保険会社社員の話、消費者金融の男女の純愛ストーリー、旅館の仲居の話、陽子の事務職探しの話。
人間は受け入れがたい現実は受け入れない。不本意な将来には目を塞ぎ、自分の都合のいい未来だけを信じる。いつか仕事で成功して大出世する、こんなとこ辞めて年収800万の仕事につけば家計もすぐに楽になるはず。
なぎさが困っていると何かと世話をやいてくれるし、他の男のようになぎさの営業成績を羨ましがることも嫉妬することもない。おまえはそれだけ頑張っているんだ。当然だろ。そんな人間が困っていたら、手助けするのは当たり前だ。
外商トップのなぎさの転職先など山ほど。無数の優良顧客データを持っておりそのネットワークを活かした仕事ならいくらでも。外車のディーラー、画廊、生保。一方で、会社もそんな優秀な社員を辞めさせたくないし、それなりの見返りを用意するのだということを示したい。
Posted by ブクログ 2020年04月05日
それぞれの立場。それぞれの境遇。それぞれの人生。あまりにサクサク読めてしまうのは何でかな……と思っていたら、解説の「嘘っぽい設定がないからその世界に一気に身を委ねられる」という言葉で腑に落ちました。
Posted by ブクログ 2018年11月03日
シリーズ2作目。改めて続けて読んでみるのも面白いです。真介さんは、SSEアンケートを作ったり、人材派遣部門のチーフになったりと仕事も充実。陽子さんのお仕事も落ち着いてきて、髙橋さんもいいスパイスとして時々登場…二人の関係も充実順調となると、表現も1作目よりもマイルドになるのかなぁ(笑)。
Posted by ブクログ 2018年10月28日
君たちに明日はないの続編!
リストラを請け負う会社の面接官の主人公
彼が面接をする登場人物達の物語!今回はデパートの営業ガール。女性恐怖症の元エリート社員。借金取りの王子。田舎の旅館の若い中居さん。
会社の営業ノルマの数字に追われることに疲れるサラリーマン、本当の幸せって何なんだろうと考えさせら...続きを読むれる。
何故か奥田英朗のイン・ザ・プールの伊良部先生&マユミコンビが真介&美代子コンビとカブる・・・
Posted by ブクログ 2023年11月03日
リストラ請負会社『日本ヒューマンリアクト』の面接官・村上真介。
百貨店外商部の稼ぎ頭の女子社員、女性恐怖症の生命保険会社の係長、消費者金融のイケメン店長、新潟の旅館の女性従業員…
あまり真介の出番はなかったような…
それぞれが自分で考え、自分が選んだ道へ。
リストラの話なのに、全然暗さを感じない...続きを読む。
『借金取りの王子』、よかったな。
宏明と美佐子。
普通の親なら、反対するよな、美佐子との結婚は。
それを諦めずに、両親を説得し続けた宏明。
宏明の仕事の大変さを理解し、いつ辞めてもいいように、自らも働き、お金を貯めていた美佐子。
ここまでやれる女性がいるなんて。
しかし、この時代の消費者金融、ひどいな。
パワハラ、セクハラ、モラハラ…ハラスメントのオンパレード。
今なら即アウト。
高橋と陽子、お互い少し意識しているような…
まさか三角関係に、なんてことはないと思うが…
どうなっていくのだろう。
Posted by ブクログ 2023年09月09日
つらい。
消費者金融の、内面の闇がすごい。さすが首都圏。怒声しか飛ばない営業報告会議はまだしも、来期のプレッシャーのかけられ方が半端ない。えずきたくなるレベル。
そこにクビ切りに入るというシビれる展開。2作目に入り、主人公チームの色もはっきり出てきた。若いのに老練した社長。アシスタントの舌足らずな...続きを読むお嬢さんにも癒される。実は一芸があり、かなり細かい変化に気づける、人読みの才能を持つ。この意外性がうまくストーリーにからんで深みを出していると思う。
垣根涼介さんの作品は男性が男性らしく、女性が女性らしく描かれていると感じる。今の価値観からはとかく否定されがちだが、自然と読める、という側面も見過ごすべきではない。
それを一言でエロい、といってしまうと言下に否定されるだろうから、言わない。(言った)
Posted by ブクログ 2023年08月18日
君たちに明日はない第2シリーズ。
真介と陽子のナイスカップも好感が持てるし、2人の仕事に対する真摯な向き合い方も小説に重厚感を持たせている。
リストラ請負人にも誇りと愛があってこその仕事だと思うと救われる。
続編もすぐに読みたくなる。
Posted by ブクログ 2023年07月13日
君たちに明日はないの続編っていう事で手に取った。
本作も面白かった。中でも消費者金融の話しで描かれた純愛が良かった。そこに出てくる女性がカッコ良すぎる。
まだ、続編があるって事で、主人公カップルがどうなって行くのかが楽しみ。
Posted by ブクログ 2023年05月01日
「君たちに明日はない」の続編
主人公の人なりを理解するためには、やっぱり1作目から読み始めた方がよいだろう。
と紹介するぐらいに、お勧めで楽しめる本。
第3作目も出版されているので、また、今度読もう。
Posted by ブクログ 2022年01月06日
シリーズ2作目ですね。
前作より面白かったです。
前作はストーリーに自信がなかったのかストーリーに関係ない内容がありました。
出来ればその部分を省いた作品が読みたかったですね。
それがこれかな。
Posted by ブクログ 2021年04月03日
リストラ業務請負会社で働く者を主人公にしたシリーズものの二作目。村上と陽子の関係性や仕事でのお互いのキャリアなどの進捗が見えて良かった。普段関わることのないどんな仕事であっても、そこで働く人にはそれぞれの生活がありドラマがあるということを改めて感じた。
Posted by ブクログ 2020年04月05日
やっぱり面白い。
リストラというモチーフを取り上げる着想が良いが、それをきちんと書き上げるのは相当困難。
業界ごとの調査も必要だし、人間をきちんと描けないと説得力が無い。
そこを軽く乗り越えているようで、さらにすっきりと読ませる。なかなかできないことである。
素晴らしい。
Posted by ブクログ 2019年10月09日
始めに、
この「借金取り王子」を読み始めた。
ところが、
あまりに面白く、
いやいや
これは第一作目の「君たちに明日はない1」
から読むべきだと思い、
File1「二億円の女」だけを読んでから
本屋さんに走り、「君たちに明日はない1」を
手に入れて、読み終えた後
改めて手に取った。
相変わらず
...続きを読む人物描写が素晴らしい。
各章(File)ごとに
それはそれは魅力あふれる「人」が描かれる。
タイトルになった
File3「借金取りの王子」が秀逸です
Posted by ブクログ 2019年08月01日
二億円の女 → ☆3
女難の相 →☆4
借金取りの王子 →☆5
山里の娘 →☆2
人にやさしく →☆3
安心して読めるこのシリーズ
今回も楽しめた
垣根涼介さんの『ワイルドソウル』をまだ読んでない方は、ぜひ読んで欲しい
読書暦はまだまだですが、その中でも至極の一冊です
Posted by ブクログ 2019年07月11日
とにかく読みやすいし単純に面白かった!けどあとがきを読むとどうやら順番を間違えてしまったよう。まずはワイルドソウル、そのあと君たちに明日はないを読もう!
Posted by ブクログ 2019年03月28日
『君たちに明日はない』の感想でほぼ書き切ってしまったのだが、二年後になって、その続編として本書が発売された。前作は、なんと山本周五郎賞を受賞してしまっているのだが、もちろん本書も同じレベル、同じ空気、同じ筆圧で書かれた一冊である。
というよりもむしろ、リストラ請負という稼業に徹するプロフェッ...続きを読むショナルな主人公という設定だけで、よくぞ書き続けているものだと思う。
二冊とも、連作短編集である。雑誌「新潮」では個々に読み切り作品として隔月連載されてきたようだ。だから、いつもリストラの対象法人も違えば、リストラの理由やリストラ対象者たちも違う。しかし、どの作品でも退職希望を募るという主人公・村上真介の側と対照的な立場として、独りのゲスト主人公が登場する。
彼、または彼女たちは、必ずしもリストラを会社が希望している人間ばかりではない。時には、部署全員と面談をして希望退職者を募らねばならないために、企業側としては本意ではない彼、または彼女への面談も決行しなければならない。しかし、いずれにせよ、勤めてきた会社の中で、いきなり早期退職の選択肢を提示させらた場合、彼、または彼女たちは、その局面での自己分析を試みることになる。この作品集で取り上げられる数々のドラマは、そうした様々な人間の抱え込んだ個の問題に光を当て、読者の側にある普遍的なテーマを突きつけてくる種類のものなのである。
退職、または転職の可能性を示唆されたときに、安定していたかに見える生活基盤がぐらりと揺らぐ。仕事のために毎日をあくせくしてきた身にとってその仕事がなくなる可能性を示唆された場合、依存してきた時間や場所が失われる不安定な現実に、生きているその事実の断面を見せられたような気分になる。
堅固なものと思われていた日常が脆くも崩壊しようというところのドラマを捉えたのが本作品集の眼のつけどころなのである。読者の側も、こういう小説に出くわすことで、己の日常を振り返らざるを得なくなる。私を含め、転職経験のある者であればなおのこと、他人事とは言い切れない何かを見出す。
南米に材を取ったもともとが非日常を描くことの多い冒険作家である垣根涼介が、なぜここにきてあまりにも身近な日本の企業小説といっていいような作品に取り組んだのか、そのきっかけのイメージは掴みにくい。でも小説が日常から非日常的なるものへすっとスライドしてしまう瞬間を捉えるものであるのならば、この題材はある意味着想としての成功であったのかもしれない。
逆にこうした身近な小説を通して、垣根涼介の世界に触れていただき、ついには「ワイルド・ソウル」「ヒート・アイランド」といった彼の真骨頂エンターテインメントへ辿り着いてもらうのもいいのかな。この作者の引き出しの多さには、正直誰もが途惑うと思うけれども。
(2007/12/30)
Posted by ブクログ 2018年11月29日
リストラ請負会社シリーズの第二作。
各章で違う会社をリストラしていくので、いろんな会社の実情を会話見れるので面白いかな。
タイトルにもある借金取り王子は、消費者金融関係の会社。
慶応卒の男性が入社して10年程度頑張り、上司の女性とくどく。
ただ、そういう会社だから、上司の女性の人生が波乱万丈で周囲...続きを読むがなっとくしないよ。っという状況を打破していく。
作風の印象ではやさしさを感じる男性。そんな人が消費者金融で長年頑張れるのだろうか。
疑問にも思いながらものめりこんでいけるので、面白いです。
通勤が1時間程度なら、1話ずつ読めて、ちょうどよいかな。
Posted by ブクログ 2018年06月17日
君たちに明日はない②
かれこれ、5~6年前にこの前作を読んでいたが、兄からシリーズ一式借りたので読んでみた。
前作思い出せるかなぁ?と不安だったものの、読み始めると当時の記憶が甦る。
この話、入院してるときベッドの上でゴロゴロしながら読んでいたなぁ、、、
そして物語も直ぐに甦ってきた。
そ...続きを読むれもそのはず、この本は一風変わったリストラ面接官を職業とする村上の話。
一話、一話にドラマがあって、哲学があって短編嫌いの私なのに十分楽しめる。
お仕事だけじゃなく、恋愛もあったり、男性でも女性でも、老も若きもそれぞれ楽しめる一冊(*^^*)
Posted by ブクログ 2019年01月16日
『君たちに明日はない』の続編
リストラ引受人、真介を取り巻く世界を描いた短編小説
本作ではどの話にも女性が関係する。
その女性の描写が非常に観察されていて面白い。
ちょっとした息抜きにどうぞ。
Posted by ブクログ 2018年10月14日
外見は軟派だが内面は他者へのおもいやりに満ちた、若きリストラ請負人を主人公とするシリーズ。彼が仕事で面接する一人ひとりの「事情」から、組織に雇われて自己の本質を包み隠して働くことの重苦しさが伝わってくる。それでも自己肯定の前向きな姿勢を失わない、それぞれの強さがすがすがしい。
Posted by ブクログ 2023年12月26日
「君たちに明日はない」、「ワイルド・ソウル」、に続いて垣根涼介作品3作目。
「君たちに明日はない」の続編で、出来は本作の方が上か。
表題作の「借金取りの王子」が出色。王子の両親が、結局は二人の結婚を許したのは、彼女の気迫と愛の深さ故なんだろう。それにしても消費者金融業の激務ぶりには驚いた。回収の世...続きを読む界が厳しいのは当然として、本社が支店にかけるプレッシャーのえげつなさといったら。。(自分の勤める会社が純白に思えてきた。。)
他の話も全部よかった。
Posted by ブクログ 2022年08月28日
リストラ請負人シリーズ第2弾。
リストラ面接を通じて村上が見る風景と被面接者の人生の縮図の対比は興味深いものがある。
表題にもなっている短編が個人的には一番好きかと。
Posted by ブクログ 2020年11月24日
内容(「BOOK」データベースより)
「誰かが辞めなければならないなら、私、辞めます」企業のリストラを代行する会社で働く真介の今回の面接相手は―真面目で仕事もできるのになぜか辞めたがるデパガ、女性恐怖症の生保社員に、秘められた純愛に生きるサラ金勤めのイケメンなどなど、一筋縄ではいかない相手ばかり。八...続きを読む歳年上の陽子との恋も波瀾の予感!?勤労者にパワーをくれる、笑って泣ける人気シリーズ、第二弾。
Posted by ブクログ 2020年07月08日
リストラ請負人シリーズ第2弾
優秀な成績を収めていて、やめる必要がないのに
「やめようかな・・」と思ってしまう女性
部下に愛される上司
など、今回は「こいつはやめて当然だろう」というのではない相手が多く、彼ら彼女らのその後が気になる。
みんな幸せになっているといいのだけれど。
恋の行方にも波...続きを読む乱があるか?!