垣根涼介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ワイルドソウルの取材日記。
たなぞうに書いたかどうかは失念したけど、ワイルドソウルは名作です!日本から南米へ移民した人々が約束された土地もなく、ジャングルを一から開墾し、病で倒れ、生きるために何をしてきたか・・・そして、日本の政府の驚くべき棄民政策。知らなかった自分を恥じました。
まあ、そこらあたりのことは「ワイルドソウル」にかかれていて、この放浪記には詳しくはかかれていないのですが、でも、日系移民の方の言葉にはいいつくせない苦労は伝わります。
放浪記の方はなんというか、南米の人たちのおおらかさや土地の空気のようなものが垣根さんは好きなんやろうなーと思いました。なんか、垣根さんの人柄が伝わって -
Posted by ブクログ
小説家の垣根涼介氏が著書『ワイルド・ソウル』を書くために、ブラジル、コロンビアを取材して回った時の事を綴った旅行記。
南米の町や村、そこにまつわる様々な事情。地球の反対側に生きる人々について、良い面も悪い面も含め、作者が目にし、感じた、まさに「ありのまま」の南米がここには書かれています。
現地の南米の人々の気質というものが全編に渡ってとても生き生きと記されていて、観光記などでは得ることの出来ないリアルが伝わってきました。
知らない国に思いを馳せながら、愛ってなんだ? 日本ってなんだ? 色々な事について楽しく、深く考えさせられる一冊でした。アモール!!
恥ずかしながら、垣根涼介氏の小説 -
Posted by ブクログ
【あらすじ】
自分の車を荒らした犯人を執拗に調査して見つけ出し、ゴルフクラブで半殺しの目に合わせて現金まで奪う。明らかに常軌を逸し、タガが外れている一方で、その現金に手をつけるでもなく平凡なサラリーマンとして日々を過ごす。危ういバランスで生きる坂脇恭一。そしてヤクザに脅され、ヤク中にされ、美人局の片棒を担がされる田所圭子。ドス黒い怒りを腹に秘めた男と、あまりに幸せから遠い日々に慣れきってどこまでも卑屈な女。出会った二人は絶望に堕ちるのか、自由へと脱出するのか。
あらすじに書いた通り、主人公が危ういバランスにいることから来る予測不可能性が読み手を引き込む。例えば自らの意志で悪の世界に身を置