垣根涼介のレビュー一覧

  • 武田の金、毛利の銀

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    信長の命を受けた明智光秀が、旧知の友と共に武田信玄の資金源である金山と、西の毛利家の資金源石見銀山の採れ高を隠密に調査に行く。
    物語の真偽についてはともかくも、光秀、愚息、新九郎、そして土屋十兵衛。
    さながら時代小説のロードムービー的な4人の探索の道すがらを、それぞれが際立った個性の人物像により軽快に読ませてくれた。
    毛利家の石見銀山潜入の場面は、逃げる者と追う者の緊迫感があって面白かった。
    明智光秀と織田信長というと本能寺に引っ張られてしまうが、本作はそれ以前の2人の関係を描いていたのが斬新だった。
    それにしても信長に謁見する場面は光秀ではなくとも、読者もかなり緊張してしまうから面白い。

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    2024年08月30日
  • 信長の原理 上

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    タイトルに惹かれて読み始めた。
    二・六・二もしくは二・八のパレートの話に自然に気がついた信長がそれを家臣の統率にどう活かしたものかと逡巡するまで。

    司馬遼太郎もので元亀天正の史実(に近いもの)は一通り頭に入っていたつもりだけど、本作では信長の頭の中が記述の中心なので、飽きずに読めた。

    下巻が楽しみだ。

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    2024年08月27日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    才蔵の鬼のような強さに圧倒される。かっこいい。兵衛と道賢の最期は悲しかった。みんな生きていてほしかったと思うほど、それぞれ好きになってた。

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    2024年07月24日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    学生時代の同級生を自首退職に追い込む話が一番面白かった。真介の友人である山下の大学名がツボに入ってしまって涙が出るほど笑った。この大学名のどこに笑いどころがあるの?と思われるかもしれないが、小説を読んでてこんなに笑ったのは初めてかもしれない。

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    2024年07月22日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    才蔵の人生がこれからどうなっていくのか、惹き込まれていった。道賢も兵衛も師匠も才蔵も、みんな憎めないいいキャラクター。読んでるこちらも才蔵と一緒になって、訳も分からず振り回されている。

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    2024年07月21日
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-

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    リストラ請負業社ヒューマン・リアクト社のエース社員村上真介シリーズの第三弾。

    リストラ面談という修羅場で現れるひとそれぞれの仕事観を見せつけられると、自ずと自分のことも顧みることとなり、同時に励みにもなる。

    4篇とも良かったが、敢えて選ぶと、2番目の「やどかりの人生」が一番良かった。
    仕事に適度に手を抜きながらも、会社に必要な最低限のリターンは確実に出し続ける、という勤務姿勢は、主人公村上真介の往時の姿と全く同じ。
    そうやって空けた時間で取り組む対象が違うだけで。作家志望のサラリーマンなど腐るほどいるのだろうけど、実際に夢を叶えるひとは極々僅かだろうし、運良くデビュー出来ても筆一本で喰って

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    2024年07月14日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    生き残りの厳しい企業もあるだろうし、家庭の事情やライフスタイルも変わるし、終身雇用ってなかなか難しい。そんな事を考えさせられる小説。

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    2024年07月10日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    仕事を辞めるっていう選択は必ずしも後ろ向きではなくて、周りから見たら仕事ができるからって必ずしも本人は幸せでなくて、というショートストーリーでした。
    どれも良かったのは、それぞれの話の登場人物が謙虚だったからかな。

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    2024年06月11日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    主人公の真介は、リストラ専門のクビ切り面接官。
    さまざまな会社から依頼され、面接をしていく。

    登場人物のキャラが濃く、特に『オモチャの男』が面白かった。

    トラブルで面接が長引き、大事な約束に遅れてしまいそうになるも「この仕事で手を抜くわけにはいかない。人の運命を預かる職業だ。」と真介の仕事に対する姿勢が良い。

    クビを切る側も切られる側も、色々な気持ちを抱えて必死で生きているんだなと感じた。

    自分があまり読まないタイプの文体だったので、なかなか慣れなかったけども、機会があれば他のシリーズも読んでみたい。

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    2024年05月08日
  • ヒート アイランド

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    結局こーゆーストーリーは好きですね
    若者が中心に活躍するバイオレンスな小説

    自分は今40歳なんですけど、ここに出てくる世の中に出回らない金をふんだくるメンバーの2人が自分より年下だと思うと、まだ子供だなぁっ、落ち着いてないなぁと思うし、こーゆー人間を描く時にこんぐらいの年代なのかと思ってショックを受けました

    小説と関係ない事書いちゃったけど、カッコいい、余裕のある若者、中年が良き

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    2024年04月22日
  • 午前三時のルースター

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    デビュー作でこれを書けるのは、相当人間観察しないと書けないと思う。キャラクターや人物背景の設定がしっかりされていて、疾走感を感じられた。

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    2024年01月28日
  • 月は怒らない

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    本屋でたまたま見かけてあらすじ読んで買ってみました。出だしはすごくよかったです。後半あれあれあれっとなり、結果ううん?という感じでそのときの自分には難しかったみたいです。

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    2024年01月25日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    「君たちに明日はない」、「ワイルド・ソウル」、に続いて垣根涼介作品3作目。
    「君たちに明日はない」の続編で、出来は本作の方が上か。

    表題作の「借金取りの王子」が出色。王子の両親が、結局は二人の結婚を許したのは、彼女の気迫と愛の深さ故なんだろう。それにしても消費者金融業の激務ぶりには驚いた。回収の世界が厳しいのは当然として、本社が支店にかけるプレッシャーのえげつなさといったら。。(自分の勤める会社が純白に思えてきた。。)

    他の話も全部よかった。

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    2023年12月26日
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-

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    『君たちに明日はない』第4弾

    リストラ請負会社『日本ヒューマンリアクト』面接官・村上真介。

    『勝ち逃げの女王』 AJAの勝ち組CA。
    ただCAの給料の安さにびっくり。こんなに安かったの…
    会社は残って欲しいって、思うんだろうが。
    辞めてもいいよ、家族のために。
    特に子どものために。

    『ノー・エクスキューズ』 破綻した山三証券OBたち。『日本ヒューマンリアクト』社長・高橋がリストラした元山三証券社員。

    『もう必要とされなくなった場所にいてはいけないんだよ』と。
    確かにそうだ。
    ならさっさと新しい道を探すべきだ。

    『永遠のディーバ』 楽器メーカー『ハヤマ』管弦打事業部営業課長でくすぶる元

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    2023年12月25日
  • 月は怒らない

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    人の心を読めない冷めた人間関係
    人格が読めない変わった一人の女性が三人の男と付き合いを始める。それは心の隙間(寂しさ、不安等)を埋める為。人の出会いには必ず別れがつきものだが、この書にはその二人に大きな心の傷を残し構わず去っていく、と言う小説だ。現代、相手の真意を気にせずドライに別れること、振った振られた未練を残さず安易に去れるのは今風なのだろうか。ネット上に生きる情がない生体者には全く問題ないような気もするが、少々寂しい感がする。

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    2023年12月24日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    舞台は応仁の乱より少し前の京都。主人公は貧困家庭に育つ少年。貧困に喘ぐ農民たちの大規模土一揆を率いた実在の人物に目をかけられ、彼は逞しく成長していく。

    史実に創作を加え、当時の様子と出来事をドラマチックに描写している。主人公は創作。登場人物がかっこよすぎる気もするが、エンタメ感は十分。

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    2023年12月15日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    日本で初めて一揆を起こした(?)男たちの話

    半蔵くんがオリジナルキャラにして、人が良すぎて辛かった。越前リョーマ並に強いのに管仲並に人との付き合い方分かっているのは、作者が考えたさいきょうのしゅじんこう過ぎて震える

    こんな時代や出来事もあったという点では面白い

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    2023年12月15日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    直木賞受賞作家の出世作、ということで読んでみた。文章のテンポがいいので、普段の倍くらいのスピードで読めた。

    内容は、主人公がリストラ代行業の中堅社員(33歳)なので、決して明るい環境ではない筈なのだが、何故か明るく前向きになれてしまう不思議なお話だった。

    銀行の中の厳しい出世競走は、「半沢直樹」で業界外の人も広く知るところとなったが、都銀で冷遇されているバンカーがM&Aアドバイザリーの世界でシンドイながらも輝きを取り戻すという設定は、今となっては割と普通の話なのかもしれない。

    40代独身女子の恋愛事情に対する好意的な書き振りも、現代的で好感が持てた。

    次は、「ワイルド・ソウル」

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    2023年12月06日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    何年か前にドラマで拝見した。

    主人公の村上真介は企業の人事部から、リストラ業務を請け負う会社の社員。所謂リストラを宣告し、自主退職へと誘導する面接官。

    様々なリストラ対象者が登場し、言葉巧みに誘導していく。もちろん下調べにもソツが無い。

    『気持ち良く、会社を辞めていく』なんてことができたら幸せだろうな。あっそれはリストラではないか…。

    兎にも角にもテンポよく読み進める話でした。

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    2023年12月02日
  • 狛犬ジョンの軌跡

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    ネタバレ

    父から薦められて読み始めました。
    読みやすいのでスラスラと読めました。
    しかし、他の方も書かれている通りテーマとしては分かりにくいようにも感じました。太刀川とジョンの出会いから別れまで、タイトルの「軌跡」というのを期待してしまうと、切り取り方があまりに限局されていて陳腐に感じてしまうのも否めないかと思いました。穏やかなようで割とカッとなりやすいジョンが太刀川という人間との交流を経て、今後どのような生き方をしていくのかが気になるところです。

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    2023年10月11日