垣根涼介のレビュー一覧

  • 午前三時のルースター

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    デビュー作でこれを書けるのは、相当人間観察しないと書けないと思う。キャラクターや人物背景の設定がしっかりされていて、疾走感を感じられた。

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    2024年01月28日
  • 月は怒らない

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    本屋でたまたま見かけてあらすじ読んで買ってみました。出だしはすごくよかったです。後半あれあれあれっとなり、結果ううん?という感じでそのときの自分には難しかったみたいです。

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    2024年01月25日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    「君たちに明日はない」、「ワイルド・ソウル」、に続いて垣根涼介作品3作目。
    「君たちに明日はない」の続編で、出来は本作の方が上か。

    表題作の「借金取りの王子」が出色。王子の両親が、結局は二人の結婚を許したのは、彼女の気迫と愛の深さ故なんだろう。それにしても消費者金融業の激務ぶりには驚いた。回収の世界が厳しいのは当然として、本社が支店にかけるプレッシャーのえげつなさといったら。。(自分の勤める会社が純白に思えてきた。。)

    他の話も全部よかった。

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    2023年12月26日
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-

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    『君たちに明日はない』第4弾

    リストラ請負会社『日本ヒューマンリアクト』面接官・村上真介。

    『勝ち逃げの女王』 AJAの勝ち組CA。
    ただCAの給料の安さにびっくり。こんなに安かったの…
    会社は残って欲しいって、思うんだろうが。
    辞めてもいいよ、家族のために。
    特に子どものために。

    『ノー・エクスキューズ』 破綻した山三証券OBたち。『日本ヒューマンリアクト』社長・高橋がリストラした元山三証券社員。

    『もう必要とされなくなった場所にいてはいけないんだよ』と。
    確かにそうだ。
    ならさっさと新しい道を探すべきだ。

    『永遠のディーバ』 楽器メーカー『ハヤマ』管弦打事業部営業課長でくすぶる元

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    2023年12月25日
  • 月は怒らない

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    人の心を読めない冷めた人間関係
    人格が読めない変わった一人の女性が三人の男と付き合いを始める。それは心の隙間(寂しさ、不安等)を埋める為。人の出会いには必ず別れがつきものだが、この書にはその二人に大きな心の傷を残し構わず去っていく、と言う小説だ。現代、相手の真意を気にせずドライに別れること、振った振られた未練を残さず安易に去れるのは今風なのだろうか。ネット上に生きる情がない生体者には全く問題ないような気もするが、少々寂しい感がする。

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    2023年12月24日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    舞台は応仁の乱より少し前の京都。主人公は貧困家庭に育つ少年。貧困に喘ぐ農民たちの大規模土一揆を率いた実在の人物に目をかけられ、彼は逞しく成長していく。

    史実に創作を加え、当時の様子と出来事をドラマチックに描写している。主人公は創作。登場人物がかっこよすぎる気もするが、エンタメ感は十分。

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    2023年12月15日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    日本で初めて一揆を起こした(?)男たちの話

    半蔵くんがオリジナルキャラにして、人が良すぎて辛かった。越前リョーマ並に強いのに管仲並に人との付き合い方分かっているのは、作者が考えたさいきょうのしゅじんこう過ぎて震える

    こんな時代や出来事もあったという点では面白い

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    2023年12月15日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    直木賞受賞作家の出世作、ということで読んでみた。文章のテンポがいいので、普段の倍くらいのスピードで読めた。

    内容は、主人公がリストラ代行業の中堅社員(33歳)なので、決して明るい環境ではない筈なのだが、何故か明るく前向きになれてしまう不思議なお話だった。

    銀行の中の厳しい出世競走は、「半沢直樹」で業界外の人も広く知るところとなったが、都銀で冷遇されているバンカーがM&Aアドバイザリーの世界でシンドイながらも輝きを取り戻すという設定は、今となっては割と普通の話なのかもしれない。

    40代独身女子の恋愛事情に対する好意的な書き振りも、現代的で好感が持てた。

    次は、「ワイルド・ソウル」

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    2023年12月06日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    何年か前にドラマで拝見した。

    主人公の村上真介は企業の人事部から、リストラ業務を請け負う会社の社員。所謂リストラを宣告し、自主退職へと誘導する面接官。

    様々なリストラ対象者が登場し、言葉巧みに誘導していく。もちろん下調べにもソツが無い。

    『気持ち良く、会社を辞めていく』なんてことができたら幸せだろうな。あっそれはリストラではないか…。

    兎にも角にもテンポよく読み進める話でした。

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    2023年12月02日
  • 狛犬ジョンの軌跡

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    ネタバレ

    父から薦められて読み始めました。
    読みやすいのでスラスラと読めました。
    しかし、他の方も書かれている通りテーマとしては分かりにくいようにも感じました。太刀川とジョンの出会いから別れまで、タイトルの「軌跡」というのを期待してしまうと、切り取り方があまりに限局されていて陳腐に感じてしまうのも否めないかと思いました。穏やかなようで割とカッとなりやすいジョンが太刀川という人間との交流を経て、今後どのような生き方をしていくのかが気になるところです。

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    2023年10月11日
  • 信長の原理【上下 合本版 電子特典付き】

    ネタバレ 購入済み

    これは歴とした「歴史小説」…。

    2023年10月読了。

    『光秀の定理』で腰を抜かす程驚いたので、続巻(と云うより姉妹編?)が有ると知り、直ぐに読み始めた。

    前作が「歴史小説の皮を被った現代小説」だったのに対して、本作は「歴とした歴史小説」であり、信長が拘った“原理”を中核として、非情なる采配の末に迎える最期まで、一気に駆け抜けた戦国物語だった。
    尾張内部の統一から本能寺へ至るまで、彼の行動をかなり「歴史史料を読み込んで」迫力ある一編として書き上げた著者の筆力には敬服する。余り知られていない幼少期〜尾張平定までの過程は、正に“紙上再現”されているかのような気持ちで読めた。又、前作『光秀の定理』と同じく《主人と使用人の関係》

    #ドキドキハラハラ #アツい #切ない

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    2023年10月05日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    歴史小説の作家として知った作者の現代小説を読んでみた。少し前の時代背景だが、テンポよく読みやすい。全てが繋がってる訳ではない短編なのかな?シリーズモノみたいなので次も読んでみるかな。

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    2023年10月01日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    会社の首切りを宣告する委託業者
    相手を納得させるため物凄く労力を要する仕事だと思った
    調べに調べ、いざその場になり伝え、終わっても相手からの恨み、報復があるかもしれない
    最悪そんな事が起こりうる可能性があるから意識はしてないとはいえ大変だなと思うし、自分だったら耐えられないかも
    本の中でも主人公の気持ちが描かれていて、自分が感じてるのとは違うのかもしれないが気持ちが強くないと続けていくのは難しいと思った
    主人公の前職、考え方も面白いなと思った
    言葉が気障っぽいのがちょっと受け入れにくかったが、この主人公のキャラならマッチはしてたのかなとは思う

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    2023年07月11日
  • ギャングスター・レッスン ヒート アイランドII

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    垣根さんは、車だけでなく銃にも詳しいんだな〜。メカ好きにはたまらない。
    ただ、前作に比べ、ややハードボイルド感が薄く感じたのは私だけだろうか。 個人的には、もっとコロンビアの臭いをプンプンさせて欲しかったな〜。(*^_^*)

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    2023年04月29日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    リストラ請負会社に勤める男性のお話。
    リストラ候補になった人達に対して、シビアではあるが真摯に向き合い、暗い内容にならないのが良かった。

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    2023年03月18日
  • 狛犬ジョンの軌跡

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    初読作家。この作家は時代小説で名前を知っていたので読んでみた。
    500年も神社にいる狛犬の物語。ファンタジーとミステリー風なので、サクサク読み進められる。
    何故、狛犬が犬になったのか、どうして大怪我をしたのか、と次々疑問とともに謎が解明されてくる。
    ただ、人間の感情がわかるのに飼い主との交流が無いし、最後の結末も中途半端なような気がする。
    他の方々の評価も賛否両論で、成程と思う。

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    2023年01月07日
  • 光秀の定理

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    ネタバレ

    光秀の話、と思ったら、その架空の友達、愚息と新九郎の話だった(!)。
    面白かったんだけど、その架空の友達にもやもやする。結構この2人が深く入り込んでて、私はノンフィクション寄りの話が読みたかったのに、フィクション寄りの話になってた。
    それは置いておいて、確率の定理は面白かった。4つのうち1つを当てる、最初1つにかけて残り2つを排除したら、単純に考えると確率は1/2になるけれど、本当は掛けてない方の1つには排除した2つの確率も合わさるから3/4になる。面白い。これが兵法にも通じる。そして日常生活にも通じるのかもしれない。常に目の前にあることだけではなく、全体、過去のつながりも計算に入れないと正し

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    2022年12月31日
  • 涅槃 下

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    戦国の梟雄の宇喜多直家を描く歴史小説の下巻。

    下巻はお福との出会いから直家の死までが描かれていて、エピソードでお福や秀家の最後まで触れていたのは良かったです。
    宇喜多直家を見直す点では木下昌輝さんの「宇喜多の捨て嫁」に先を越されましたが、物語の流れやボリュームとしてはこちらの方が直家の心情に迫っていたと思います。
    お福と再婚する理由付とは思われるエロい描写が無くなった後半からは一気に面白くなったと思います。

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    2022年12月02日
  • サイドストーリーズ

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    やはり読んだことのある本だと面白さが格段に違う。まほろは何度読んでも好きなお話だし、空気感がとてもいい。どのお話にも必ず喫煙シーンが出てきて一服ひろばが登場すると思ったらJTの企画だったとは。無理なくストーリーに溶け込んでいたからよかったものの、短編集だとやはり物足りない勘はぬぐえない。新しい作家さんやお話の発掘も兼ねていたけれどあんまりだったかな。
    天地明察を読むか否か、迷うところ。

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    2022年11月03日
  • ヒート アイランド

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    垣根さんの作品は初めてです。

    渋谷のストリートギャングとプロの強盗、ヤクザが絡むテンポのよい抗争劇。
    主人公はストリートギャングのリーダー・アキなのですがどの登場人物も魅力的で、引き込まれるように読むことが出来ます。

    プロの強盗がヤクザの営むカジノバーの売上金を盗み、その盗んだお金を、うっかりストリートギャングのメンバーが奪ってしまったことから展開されるお話。
    男性好みだろうと思いますが私は楽しめました。

    渋谷を中心とした地理描写がかなり細かいので情景が目に浮かぶようでした。
    逆に言うと、都内の地理に疎い方には非常に読みにくいかもしれません。

    エンターテイメント性の高い作品です。

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    2022年10月30日