垣根涼介のレビュー一覧

  • 月は怒らない

    Posted by ブクログ

    何処か壊れた女を介した何処か壊れた四人の男の物語。

    吉祥寺の市役所に勤める地味目の女。
    ひょんなことから、極道者ではないが限りなくグレーな男、市役所の目の前の交番の男、チャラついた大学生、病を抱える晴れた日曜の二時に亀に餌付けする初老。

    誰からも好かれるというわけではなく、ある特定の人種にのみ好かれる。
    過去に歩んできた人生が、その人物の表情、面構え、ものの見方、視線の動かし方、言葉の使い方を表す。
    何処と無く共鳴し共感、共振する。
    陰を落とした過去を持つ者は、言わずもがな、同じく陰を落とした過去を持つ者に魅せられる。

    静かな一冊だが、作者が後書きで記すように仏教的な要素が強い。
    人の出

    0
    2017年05月31日
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-

    Posted by ブクログ

    君たちに明日はないの4作目。人生と働くことについて教訓めいた話しが多く、心にあまり響く話しはなかった。憧れのCAになっても悩みは尽きない人の性を感じた。

    0
    2016年12月14日
  • 人生教習所(下)

    Posted by ブクログ

    小笠原諸島が風光明媚で魅力ある場所であり、戦後にアメリカ領から日本領に変わった歴史を持ち、住民が突然の国籍変更に翻弄され、苦労した事は分かった。

    0
    2016年12月07日
  • 月は怒らない

    Posted by ブクログ

    一人の女性をめぐるミステリアスな話。でもミステリーではないかな。垣根さんの作品ぽくなく、精神世界の話なのか、仏教ぽい話。でもおもしろくよめました。説教ぽくないし。

    0
    2016年07月30日
  • クレイジーヘヴン

    Posted by ブクログ

    「自分の中の獣」を認識する小説が読みたくなる時がある。ハードボイルド小説だったり、クライム小説だったり。「自分が犯罪を犯しちゃったらどうしよう。」そんなことを考えてしまって現実逃避できる、そんな作品です。

    0
    2016年05月01日
  • 人生教習所(下)

    Posted by ブクログ

    上巻と比べると小説としてのおもしろさはトーンダウンしたと思います。より小笠原の民族史の要素が強くなり、ドキュメンタリーっぽいおもしろさが際立ちました。
    いい学びになる話だと思います。

    0
    2016年03月14日
  • ボーダー ヒート アイランドIV

    Posted by ブクログ

    2015.02.19
    久々のカオル登場!
    時は経つが生活も性格も理想通りで嬉しかった。
    が、アキとの距離が切ない。
    アキは孤独な世界にいってしまったと実感した。

    内容が大分ヤンキッシュだが、文体が丁寧なお陰でそこまで辛くない。

    今回でヒートアイランドシリーズは終わりか…?
    柿沢のスピンオフもいつかやってほしい。。

    BGM
    コールドプレイ
    Viva la Vida or Death and All His Friends

    0
    2016年02月20日
  • サウダージ ヒート アイランドIII

    Posted by ブクログ

    2016.02.18
    随分とポップになった印象だが面白かった!
    相変わらず良い人間が出てくる。
    特にDD。
    ソートー強烈!面白すぎるわ。

    これで美人とかたまらんがや〜

    0
    2016年02月18日
  • ギャングスター・レッスン ヒート アイランドII

    Posted by ブクログ

    2016.02.18
    アキが微妙に2人に遠慮しながら仲良くなっていく感じが面白かった。
    垣根涼介さんは人を書くのが本当上手い。
    主要な人物全員好きになってしまう。

    本人はどんな人生を送ってきたのだろう…

    風邪で休んだ午前中に一気読み!

    0
    2016年02月18日
  • ギャングスター・レッスン ヒート アイランドII

    Posted by ブクログ

    1作目に比べると普通かな。事件よりアキの訓練の話がメインなのでしょうがないけれど。自作以降のアキの活躍に期待。

    0
    2016年02月17日
  • 月は怒らない

    Posted by ブクログ

    恭子は市役所勤務の地味な女性。美人ではあるが特別目をひく程では無い。しかしチンピラ、警察官、大学生合計3人と付き合っている。彼らは彼女のどこにそれほど惹かれるのだろうか。

    いやあ、これ僕なら絶対いやだなあ。しかも誰にも結果献身的かつ距離を保って付き合っているので、これじゃ自分が付き合っているのか不安になっておかしくなっちゃうでしょう。

    垣根涼介さんにしてはエロは薄めで、禅問答みたいな感じだなと思ったらそういう精神傾向の時期に書かれた本だったんですね。納得。

    0
    2016年02月02日
  • 月は怒らない

    Posted by ブクログ

    4人の男性を虜にする女性。大衆的に受けのいい女性よりも、1人の人を魅了する女性になりたいと思う。その秘訣は何なんだろう、と期待しながら読み進めていったけど、結局は整った顔と、心を擽るような深い芯で通じる孤独。孤独はあるが整った顔はない。たぶん、どちらも必要要素で、ただ孤独だけあるやつは相手にされない。結局、顔前提かよ、って。

    0
    2015年12月20日
  • ボーダー ヒート アイランドIV

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    テンポはいいけどなんだか薄っぺらくなってしまったなぁ。痛快な義賊的強盗シーンもないし、今更ファイトクラブに戻ってもなぁ~…

    って思ったら、これ別な垣根作品とのコラボっていう、劇場版平成ライダー的なお楽しみ企画やったんやねぇ。コアなファンにはたまらんけど、ポッと出には楽しみ方が良く分からないっちゅうパターン。

    「午前3時のルースター」、なんかの機会に読むことにしよう。けど、正伝としての「ヒートアイランド」シリーズ続編も読みたいぞ。アキの成長した姿を読みたい!

    0
    2015年12月07日
  • サウダージ ヒート アイランドIII

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ3作目
    正直期待外れだった。
    っていのも、一番の違和感はこのシリーズにこういう恋愛入れる必要あるんかなぁってのがある。
    1作目「ヒートアイランド」の女っ気が全くない作風でも良かったと思う。2作目の桃井の恋物語は良かったが、本作はラブコメ路線に偏りすぎて、クライム小説の魅力を濁している。かといって恋愛部分がオモロいかというと、なんだかとってつけたような2つの男女関係の比較になってて、残念感甚だしい。
    DDはまだ良い、ラティーノのキレ度合い、本能で生きていく強さが躍動感を生んでるし、キャラ立ちもしている。しかしアキが惚れる女は、なんなん?

    女はしたたか、女は強い、そういうテーマでオモロい

    0
    2015年11月14日
  • サイドストーリーズ

    Posted by ブクログ

    一服ひろばについての、アンソロジー。

    ひとつが30ページ程度なので、読みやすかったです。
    しかし読んだ事がある本が、3冊だけ。
    とはいえ、どれも今現在がどういう状態なのか
    分からないという話はなかったです。

    最後から2番目。
    女って恐ろしい…と思うには十分な話でした。
    確かにこれは恐喝になります。
    こうなった場合、即座にその場を離れるのが鉄則。
    けれどそれを本当に実行できるかと言われると
    多分無理な気もします。

    0
    2015年11月03日
  • 狛犬ジョンの軌跡

    Posted by ブクログ

    狛犬が意識をもって、犬になる話。ほのぼの系かと思ったら以外とジョンが可愛く無い。でもそれもまたよしか。400歳くらいになる狛犬だからむさ苦しくてあたりまえか。

    0
    2015年10月17日
  • ギャングスター・レッスン ヒート アイランドII

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「ヒートアイランド」の続編、っちゅうか連結部分なんだろうなぁと思わせる作品。

    アキを成長させるための挿話を短編で描写。前作読んでいたらそれなりに楽しめるが、この本だけとってみたら前作ほどの勢いはない。
    けど、これはこれでエエのとちゃうかなぁ。3作目へ向けてぜんまいをキコキコ回している感じがして、期待増してくる感じキラいじゃない。

    個人的な苦情を言えば、とある登場人物(トラックドライバー)のその後は、ちょっと可哀そうじゃない?憎めないやくざやコンパニオンはどーでもエエのにちいさく幸せ感じやがってるのに、あの娘にもちょっとは幸せになって欲しかった。(この苦情★には影響せず)

    0
    2015年10月12日
  • 狛犬ジョンの軌跡

    Posted by ブクログ

    ある夜、怪我をした大きな黒い犬を助けた太刀川。成り行きでそのまま黒い犬との生活を始めるが、犬は普通の犬とは違うようで…。

    徐々に黒い犬がやってきたストーリーが明らかになっていく。
    太刀川と黒い犬、ジョンとの淡々としながらもしっくりとくる奇妙な共同生活が地味ながらも癖になった。

    最後の教訓めいたメッセージは自分には蛇足に感じた。わざわざはっきりと言葉にしなくてもいい気が。
    残る話ではないが、淡々としたところが好きな雰囲気だった。

    0
    2015年10月12日
  • サウダージ ヒート アイランドIII

    Posted by ブクログ

    ギャングスターとなったアキ達と以前の仲間だったブラジル移民の悲しい物語。
    彼らに向いていないと見捨てられ、一匹狼として現金強奪を繰り返すブラジル移民の主人公とかつての仲間との関わり。惚れた南米からの出稼ぎの女とのやりとり。最後は女でしくじるとは。
    また、アキと彼女の出会いと別れ。
    前作のようなうねるような躍動感は乏しい。

    0
    2015年10月10日
  • 狛犬ジョンの軌跡

    Posted by ブクログ

    神社の狛犬が実態となって現れるなんて、期待を持って読み始めたけれど、余計な話が多くて、犬の話は期待した半分くらいだった。主人公の人となりを表すためかもしれないが、マニアックな車の話とか音楽の話とか、細かいところはもう少し省いてもよかったのではと思う。最後もよくわからなかった。

    0
    2015年09月10日