垣根涼介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何処か壊れた女を介した何処か壊れた四人の男の物語。
吉祥寺の市役所に勤める地味目の女。
ひょんなことから、極道者ではないが限りなくグレーな男、市役所の目の前の交番の男、チャラついた大学生、病を抱える晴れた日曜の二時に亀に餌付けする初老。
誰からも好かれるというわけではなく、ある特定の人種にのみ好かれる。
過去に歩んできた人生が、その人物の表情、面構え、ものの見方、視線の動かし方、言葉の使い方を表す。
何処と無く共鳴し共感、共振する。
陰を落とした過去を持つ者は、言わずもがな、同じく陰を落とした過去を持つ者に魅せられる。
静かな一冊だが、作者が後書きで記すように仏教的な要素が強い。
人の出