垣根涼介のレビュー一覧

  • 室町無頼(上)(新潮文庫)
    応仁の乱前夜、室町時代の徳政一揆を中心に、一揆の張本 蓮田兵衛と応仁の乱で活躍する骨皮道賢と、二人に見込まれた天涯孤独の少年 才蔵が混乱する世を生き抜く力を身に着けてゆく物語。

    感想は下巻で。
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)
    室町時代から安土桃山時代に移り変わる前に起きた大きな騒乱 『応仁の乱』歴史の教科書で習うのは応仁の乱という言葉だけでイマイチ何が起きたのかは不明なところがある。またその時代を舞台とした作品も決して多くない。
    著者のの時代小説作品 光秀の定理 を読んで『アリだな』と思った人には是非読んで欲しい!

    ...続きを読む
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-
    5巻まで続いたシリーズもついに最終巻。
    終身雇用という労働形態が必ずしも当たり前ではなくなってきた時代の流れと共に、作品としての役割も終わりを迎えたということでしょうか。
    リストラ請負というのは見も知らない人の人生を変えてしまう仕事だけに、余程特殊な心を持つ人でない限り相当キツイだろうと想像します。...続きを読む
  • ワイルド・ソウル(上)
    ちきりんお勧めということで読む。
    戦後、南米へ移住した人たちの話。
    外務省と受け入れ国で移住を推進して、受け入れた国は話とは違う環境を用意していた。
    日本の歴史として認識されていない内容だと思う。
    移住の言葉の意味が大きく変わる出来事。
  • サウダージ ヒート アイランドIII
    垣根氏がDDを媒介として描き出す究極の場末感が堪らなくゾクゾクさせてくれる。バカでまっすぐでとてつもない生命力を俗悪的にこれでもかとかましてくる。新大久保の猥雑なバーで読みたくなるような本。
  • ボーダー ヒート アイランドIV
    ヒートアイランドシリーズ4作目。2019年1月で最新ですね。もう続編はないのだろうか。
    かなり面白かったです。
    4作目になるので、主人公たちの性格・特徴は知り尽くしているので、その期待感をもって読みました。
    今回は、1作目でコンビを組んでいた薫がでてくる。
    やはり1作目が魅力的に夢中にされるから、そ...続きを読む
  • ヒート アイランド
    そもそも登場人物が全員ろくでなしのアウトロー。前半のストリートギャングの描写であまり読む気がなくなったのだが、そこはそれ垣根氏だから期待を裏切りません。柿沢・桃井が登場してきてから俄然面白くなって、最後まで一気に読ませます。救いようのないクズばかりの話ですが、全体に清涼感が漂う垣根氏ならではの小説。
  • 午前三時のルースター
    行く先々でいろんなことが起こり
    少しずつ真相へ
    この著者の作品は2冊目ですが、たしか
    前の作品もそんな展開だった記憶
    先が気になり一気読み
    書き方がうまいんでしょうね
    でも、ストーリーができすぎとちょっと
    思ってしまう感じもあり
    でもでも楽しかったです
  • ヒート アイランド
    ストリートファイトしていた少年たちがあるきっかけで大金を手にしてしまう。
    その大金はやくざから強奪したお金だったということもあり、強奪犯とやくざから追われることになり、なんとか逃げ切る方法を模索するというストーリー。

    垣根さんの小説はワイルドソウルからはじまり、三作品目。
    車好き、日系移民系、暴力...続きを読む
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-
    「君たちに明日はない」シリーズの第5話。そして完結編。
    最終的に主人公もリストラされる側になってしまうというお話。

    短編小説で一シリーズずつが別会社の話になっていて、各業種のキャリアをしれて勉強になる。
    また、各人の思いや、退職へのアプローチ方法の話術など、面白い内容を含んでいる。

    ただ、やはり...続きを読む
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-
    リストラ「君たちに明日はない」シリーズの第4作。
    過去3作と違い、高橋社長の過去がある程度わかる。

    4作品ある中、勝ち逃げ女王が一番私の記憶に鮮明。
    (他作品も面白かったのは間違いないが)
    フライトアテンダントのリストラ。日本では女子のあこがれの職業ということだが、海外ではこの職業に対する評価はフ...続きを読む
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-
    リストラ請負会社シリーズの第二作。
    各章で違う会社をリストラしていくので、いろんな会社の実情を会話見れるので面白いかな。

    タイトルにもある借金取り王子は、消費者金融関係の会社。
    慶応卒の男性が入社して10年程度頑張り、上司の女性とくどく。
    ただ、そういう会社だから、上司の女性の人生が波乱万丈で周囲...続きを読む
  • クレイジーヘヴン
    性と暴力、日常に潜む非日常、スカッとするピカレスク小説、嫌いじゃないです。奥田英朗の「ナオミとカナコ」と同じぐらい読後の気分がいい。
  • ワイルド・ソウル(上)
    しびれるような感覚。ワイルドソウル。1970年代まで続いていたブラジル移民政策のツケがテロという形で払われる。現実に起こりそうなリアルな話に仕上がっている。
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-
    あとがきに、自分の仕事にやりがいを感じていない人は仕事のストレスからその分だけ散財してしまい精神的に火の車になってしまう…みたいなことが書いてあってはっとした。
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-
    シリーズ4作目。今回は、被面接者が「すごい人たち」。真介さんの思惑をも、斜め上を行く展開や結論に、若干圧倒されて読みました。
    File2.「ノー・エクスキューズ」では、団塊世代の働き方、昭和から平成に入りバブル崩壊から不況へ突入していく中での社会の変化、仕事観の変容を感じました。

    さていよいよシリ...続きを読む
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-
    シリーズ3作目。続けて読むと見えてきた。この作品では、真介さんの面接場面が熱い!相手のことを様々な情報から読みアプローチの切り口を探る。面接する者もされる者も、お互いが自分と向き合い「自意識のフレームが変容する」(筆者あとがき)。すごい面接。
    そして、美代子さんのひとことがいい。

    真介さんと陽子さ...続きを読む
  • 狛犬ジョンの軌跡
    確かにファンタジーですが、変に特殊能力を披露するのではなく、人間サイドから見れば少し変わっているかなという程度に抑えた塩梅が良い。
    ジョンの独白パートがなくても充分面白いと思います。
    ただ、尻切れトンボの終わり方は少々物足りないかな。
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-
    「会社を辞めて、これからどうするつもりなんですか?」リストラ面接官として村上真介が今回対峙するのは―鼻っ柱の強い美容部員、台湾に身売りした家電メーカーのエース研究員、ペースを狂わせる不思議ちゃん書店員。そして最後にクビを切られるのは、なんと真介自身!?変わりゆく時代を見据え、働くこと=生きることの意...続きを読む
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-
    リストラ会社社員村上真介が主人公。それぞれリストラされても希望のある一歩を踏み出している。自動車ディーラーの宅間はそれまでの誠実な仕事が報われたんだなぁ。現実はこんなにうまくいかないだろうな、とは思う。本編とは関係ないけど、真介と陽子(というか作者)の避妊に対する知識に唖然。いやいや、全然避妊になっ...続きを読む