垣根涼介のレビュー一覧

  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-

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    仕事を通して、今を楽しめていない奴は、将来も楽しめないよ

    実際の生とは、一瞬ごとにためらい、同じ場所で足踏みし、いくつもの可能性の中のどれに決定すべきか迷っている。
    この形而上的ためらいが、生と関係のあるすべてのものに、不安と戦慄という、紛れもない、特徴をあたえるのである。

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    2021年11月27日
  • 信長の原理 下

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    2・6・2の法則と信長。
    この組み合わせがフィクションであるのに、実際にそうであったかのような錯覚を覚える。

    信長以外の人物も生き生きとしており、特に松永久秀などは歴史上不可解な裏切りを繰り返していたが、実はこういう考えのもとに動いていたのでは、と納得をしてしまうほど。

    光秀の定理に続き、信長・光秀の関係を中心に他の武将の掘り下げも秀逸。原理を理解することに必死な信長に対し、理屈はわからずとも事象を理解し活用する秀吉。原理の見えざる力に翻弄される光秀。

    あらためて光秀の定理を読み返してみて、補完しあう2作品のようにも感じる。松永久秀については全く同じシーンもあり、別の作品ではあるが根底で

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    2021年11月16日
  • 信長の原理 上

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    歴史の流れとしては至って通説に沿ってる。
    働き蟻の割合に気がついていた信長がいかにしてこれを打破できるかを考え続ける話。
    上巻は明智光秀・松永久秀登場にて終わり。今後展開するのか。下巻が楽しみ。

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    2021年11月14日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    垣根涼介氏の歴史物。ルースターが非常に好きだったので、まさかの歴史物という感じではあるが、何ともスッパリと、そして爽やかな歴史小説。大切なものは歴史を経ても同じであって、本質は何か、頭を使って考えて、決して波に飲まれてはいけない。その強いメッセージを軽やかなセリフに載せていく。武家から落ちぶれた家に生まれ、小さい頃から生きるに必死だった才蔵。それを取り巻く無頼者の道賢と蓮田。ともに、武の使い手でありながら、その世の中の動きを見て、そして変えるべきことに焦点を合わせ始めている。世の中とは何なのか、そういう視点と武という筋を通した生き方と、硬軟をうまく書き、読者をじわじわと世界観に引き込む良作。

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    2021年11月08日
  • クレイジーヘヴン

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    フレームがある。枠がある。
    それを抜けていこうとするクレイジーな話。
    描写はドロドロ。グロい。でも、一気に読んでしまう。

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    2021年09月28日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    応仁の乱直前の京で棒術を頼りに生きる青年の物語。マフィアの首領兼警察庁長官の骨皮道賢、なんだか怪しいアジテータ兼関所強盗の蓮田兵衛に振り回されまくる。
    途中で司馬遼太郎ばりの生々しくドライなエロスが混じったと思ったら、終盤はベストキッドのような棒術修行。先が読めなくて楽しい。
    「銭は回転を繰り返すことによって、初めて世に生きる。銭になる」

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    2021年09月14日
  • ワイルド・ソウル(下)

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    主人公に比べたら、自分は恵まれた環境で育ったんだと感じた。自分の仕事の辛さは、主人公に比べたら大した事がない。

    それと、ブラジル人の人柄の良さも垣間見る事が出来て、そういう穏やかな所は見習いたいなと思った。

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    2021年09月07日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    室町時代の京都が舞台の物語。
    蓮田と道賢という少しタイプは違うもののとても魅力的な2人の男と、何故か彼らに可愛がられる才蔵。
    少なくとも歴史の教科書に出てくるような表舞台で語り継がれるような存在ではないものの、この先の日本に何か大きな影響を与えそうな匂いがプンプンする。
    下巻が楽しみです。

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    2021年09月05日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    自分の普段の悩みがちっぽけだと感じた。
    ブラジルへの移民の話。過去にそんな過酷な歴史があるとは知らなかった。日本の歴史についても学びたいと思った。前半は辛い話が多かったが、後半は軽快に話が進んだ。結末が気になるので、下も読みたいと思う。

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    2021年08月25日
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-

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    ネタバレ

    このシリーズ一作目から好きでしたがついに完結。人生観と仕事の関わりがいろんな形で描かれていて楽しく、そして考えさせられるシリーズでした。
    この刊で印象に残ったフレーズは、『世の中がどんどん変わるから、その時点、その時点でのチョイスを死ぬまで繰り返していくしかない。今の現状で判断出来ることに全力をつくし、それ以上考えても答えが出ないことはその時考える。その不確定な未来を含めて楽しめるかというその人自身の覚悟の問題であり、自分の気持ちに従って納得いく判断をすればいい』というというところ。グッときました。

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    2021年08月11日
  • 午前三時のルースター

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    旅行代理店勤務の主人公が、ジュエリー会社の社長に孫息子をベトナムに連れていってほしいという依頼を受ける。孫息子の真の目的は行方不明になった父を探すこと。一方、社長は未亡人となった娘を、提携先の会社と子息と政略結婚させようと画策する。父を探す手がかりは、テレビのベトナム特集でチラと映っていた姿のみ。元テレビマンの主人公の友人を加えた3人で行方不明になった父を探す。
    というわけで、なかなか手の込んだ設定になっていて面白かったです。相変わらず著者の好きなバイクと車のディテールの話が盛り込まれていて、この方面に興味のある人にはたまらないかも知れません。
    今はコロナでなかなか海外に行きたくてもいけないの

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    2021年08月01日
  • サウダージ ヒート アイランドIII

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    ヒートアイランドシリーズ第3作。このシリーズは話に連続性がありながらも、それぞれテーマが大きく異なっており、それぞれ違う楽しみ方ができる。いずれも面白いのは言うまでもない。
    今作は、裏社会のばぶれ者たちでも、好いてしまった女には良くも悪くも振り回されてしまう男たち2名を中心に描かれる。ハーピーエンドにはならないんだろうなと読みながら推測できるが、それがどういう結末になるのか、最後までドキドキしながら楽しめる。にしても男女関係とはいえベッドシーンが多く、表現が生々しくてさながら官能小説のように感じる(笑)
    なお、登場人物の一人の出自が南米系なのには、数年前に読んだワイルド・ソウルを思い出しました

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    2021年07月31日
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-

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    普段の首切りから一転、今回は引き留めの話から始まる。逆なので簡単なようで難しいですね。
    それから、社長の高橋の過去が語られる会。そして、いつもの首切りの話と、また引き留めの話。
    いずれの話にしても、面接の対象となった人たちが、また新たな人生に向けて一歩踏み出す感じが良いですね。
    相変わらず、自分が面接に呼ばれたらどうだろうと考えてしまうな。たぶん、SSE(職場測定アンケート)の内容は可もなく不可もなくといったところだろうから、やめろと言われてお金もらってやめるかなあ。その後どうすんのよってあたりが切実になりそうだけれども。

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    2021年07月19日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    ネタバレ

    ブラジル移民の歴史を題材にした小説。
    国ぐるみでいい謳い文句だけで人を集め、悲惨な仕打ちを受けさせられた多くの日本人。
    劣悪な環境におかれ、牢人とまで揶揄された移民たち。主人公の衛藤もその1人である。
    過酷すぎる惨状に、読んでいても重苦しい気持ちになった。

    国がそんなに非道なことをするはずない。そんな考えが全く通用しない役人の無責任さに憤りを覚える。

    前半つらい部分が多いが後半からスピード感があり、つながっていく部分も多く、気になって読み進められた。

    衛藤、山本、ケイ、松尾。壮絶な背景を持つ者たちがこれから何を起こすのか。

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    2021年07月08日
  • ギャングスター・レッスン ヒート アイランドII

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    前作からの続きながらも、別世界のお話。メインキャラ以外の登場人物もキャラが立ってて、ドキドキしながらも楽しく読めました。アキのこれからの成長も楽しみ。

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    2021年06月27日
  • ワイルド・ソウル(下)

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    ネタバレ

    結果的に、ハッピーエンドで良かった。

    衛藤、ケイ、松尾、山本達の願いは、日本政府(外務省)に過去の非を認めさせることだった。
    結果として、総理大臣は会見で非を認める発言をした。

    +αとして、以下成果もあった。
    ・日本国民に、過去の政府の過ちを伝える事ができた。
    ・当時の役人に復讐することもできた
    ・捕まらず逃亡もできた(山本は亡くなったが)
    ・日系移民達の裁判に今後有利に働く?
    ・精神面で自由になった

    内容の衝撃は上巻に纏められてた気がするので、下巻での感想は意外にないなぁ。

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    2021年06月20日
  • 信長の原理 上

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    ネタバレ

    歴史に興味があるわけではないけど垣根涼介作品なので読んだ。
    信長ならではの人を評価する基準がだんだんと浸透していくところ、お互いの腹を探り合っているところが読んでいて面白かった。
    まぁ、弟を殺めたり、平等院鳳凰堂焼き討ちにしたりする行動は、心情描写をいくら加えても、わからないけど。

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    2021年05月30日
  • 信長の原理 上

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    これは組織論、状況適合理論、動機付け理論などが詰まった時代小説というよりビジネス書という感じ。
    信長の飽くなき探究心は、帰蝶に言わせれば「地獄者」...。ではいざ下巻へ。

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    2021年05月19日
  • 月は怒らない

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    『月は怒らない』垣根涼介著作品
    文庫ではなく、単行本。電子ではなく紙の本で(笑)
    表紙が個性的。文庫版と違う。なぜ?! 確かにこれだと、暗すぎる。本の顔は人目を引くために作られたほうが良い。
    内容はというと、あまりパッとしない。だらだらと時間つぶし的な感じで書かれている。だから、読むほうも暇つぶしぐらいに構えて読む。だけれども、偶然作られた、人と人を結ぶ糸のようなものが感じられ、悪い気はしない。一歩間違えればすぐに切れてしまうような糸であっても、その糸は細くなったり太くなったりする。
    例えば、蜘蛛のように口から糸を吐き出さないと、人とかかわることが出来ないのだろうか。でもそうすると、絶えず糸を

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    2021年05月18日
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-

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    真介さんも無職になってしまうのですが、、、。
    リストラ請負会社のコンサルタントというなかなかストレスの感じる仕事をする真介さんも、心優しい一面を感じるシリーズ最終巻だったなと思いました。読み終わりが爽やかで、このシリーズのいい終わり方だったように思います。

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    2021年05月03日