垣根涼介のレビュー一覧

  • 極楽征夷大将軍 下

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    室町幕府の創成期の有様が少し分かった。
    それにしても状況がコロコロと変わる。
    まるでシーソーゲームの様だ
    最終的な状況になる前に何か打つ手があったと思うが、それについて後からは何とでも言える事だ。
    時代の流れが感じられる。
    この作品を読み終えると次に「応仁の乱」に書かれた小説が読みたくなる。
    出来ればこの作家が書く様な、面白みのある作品を読んでみたい。

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    2026年08月04日
  • 涅槃 下

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    宇喜多直家は好きでも嫌いでもなかったがとても魅力的に書かれているので好きになれる。この時代の話は三英傑の視点で読むことが多いが織田と毛利に挟まれた宇喜多直家の視点で見る面白さもある。お福も魅力的でよかった。

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    2026年07月28日
  • 極楽征夷大将軍 上

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    時代小説と言えば圧倒的に織田信長・豊臣秀吉・徳川家康を中心とした戦国時代の作品が多いと思う。
    自分もその類を読んできたので、室町幕府を扱う作品は初めて読む。そもそも楠木正成や新田義貞の名は知っているが、何を成した人物かは日本史で習ったが忘れている。
    読む事が学びであり新鮮だった。
    そしてこの作者の文章は面白い。
    時代物の言い回しの中に、少し現代的な表現を差し込み読んでいて心地良い。
    この時代の人々が自分の中でしっかりと見えてきた感じだ。

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    2026年07月28日
  • 極楽征夷大将軍 上

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    初めて読んだ歴史小説。歴史の授業でなんとなく知っていた足利尊氏、弟直義の幼少期からの生い立ち、人となりを知ることができて非常に面白かった。直義の、多々兄に失望しながらも自分のことは二の次で足利家と兄尊氏のことを思って生きる姿に感動した。いつまでも純粋な気持ちを持ち続ける尊氏の性格は、成長するにつれて大きな弱みとなる反面、多くの人を惹きつける魅力となることに、なるほどな、確かにそんな上司の元で働くのも案外楽しいのだろうなと思わされた。

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    2026年07月25日
  • 人生教習所(下)

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    免許停止処分を受けた男女7人が、再教育のために合宿形式の「教習所」で5日間を共に過ごすという物語です。
    ありがちな成長物語かと思いきや、それぞれの事情や背景が丁寧に描かれ、人はそう簡単に変われない、でも変わろうとする意志は誰にでもある、という視点に共感しました。
    テンポよく読ませながらも、不器用な大人たちの姿が沁みてきて、思わず自分に重ねながら読み進めていました。
    人生に正解なんてないけれど、立ち止まって振り返る時間も悪くないと思えます。
    やや説教臭く感じる場面もありましたが、それすらも年齢を重ねた今だからこそ素直に受け取れましたし、読み終えて、少しだけ姿勢を正したくなる一冊でした。

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    2026年07月22日
  • 人生教習所(上)

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    免許停止処分を受けた男女7人が、再教育のために合宿形式の「教習所」で5日間を共に過ごすという物語です。
    ありがちな成長物語かと思いきや、それぞれの事情や背景が丁寧に描かれ、人はそう簡単に変われない、でも変わろうとする意志は誰にでもある、という視点に共感しました。
    テンポよく読ませながらも、不器用な大人たちの姿が沁みてきて、思わず自分に重ねながら読み進めていました。
    人生に正解なんてないけれど、立ち止まって振り返る時間も悪くないと思えます。
    やや説教臭く感じる場面もありましたが、それすらも年齢を重ねた今だからこそ素直に受け取れましたし、読み終えて、少しだけ姿勢を正したくなる一冊でした。

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    2026年07月22日
  • 涅槃 上

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    司馬遼太郎の国盗り物語の斎藤道三のパートを意識してそうな性描写の多さだけど狙ってか狙わずかエロさはあまり感じられない。この著書の歴史ものを何作か読んだ限りいずれも主人公が理系っぽい思考で感情で動かないので読んでいておもしろい。

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    2026年07月21日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    代表して上巻だけ本棚に置きます。
    ブラジル移民の話に、いつも惹かれます。
    過酷な現実と向き合いながら生きていかざるを得なかった方々の生活に触れることで、自分の生き方を見直したいのかもしれません。
    日本と違う文化を背景に、底抜けの絶望と底抜けの明るさを感じた本でした。

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    2026年07月14日
  • 蜻蛉の夏

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    垣根涼介さんの『蜻蛉の夏』を読んだ。「止」は波立つ水面を静めること。「観」は静まった水面に映る真実の月を見ること。揺れる濁り水では月は見えず乱れた心では真理は見えない。まず「止」で静め、次に「観」で見抜く。現実を超越した世界のようでいて、描かれたのはやはり人間そのものだと感じた。

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    2026年07月12日
  • 蜻蛉の夏

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    感想
    人外の力を持つには半死半生の努力が必要。その割には報われないのが痛い。

    炎観と信長が出てきた時から最後はこういう風になるんだろうなと思っていたが、最後にちょっぴり裏切られる展開だった。


    あらすじ
    円四郎は子供の頃に伊賀下忍に拾われ、死にそうな厳しい修行を受ける。ある日、承元という僧に拾われる。そこでも厳しいながら充実した修行を積み、幻術の一種である止観と水観を習得する。

    時は戦国時代、織田信長が勢力を伸ばしていた。円四郎が18歳になる頃に師匠から独立して英気を養えと言われ、師匠に呼び出される時を待つ。

    娼家に生まれ、湯屋掘り出された平助は果心居士に弟子入りして炎観を習得する。平

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    2026年07月11日
  • 蜻蛉の夏

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    相変わらず織田信長周りの話は本当に面白い。超能力使いがいて、あの乱世を陰で支えていたという感じだが、その時代の有名な出来事にその超能力者がすんなり絡んでいて、構成のうまさを感じる。

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    2026年06月28日
  • 極楽征夷大将軍 下

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    下巻になると、足利直義と高師直のダブル主人公で物語は進みます。→尊氏のキャラは強いが存在感の薄さが際立ちます。

    楠木正成や新田義貞を抱える後醍醐天皇派と全国の武士の代表足利尊氏軍の戦は大詰めを迎えます。
    更に、幕府開闢後の直義、師直の苦悩と二人を悩ませる周囲の展開が関係性の良かった二人の関係に一個一個亀裂を打ち込んでいきます・・・
    ここからの見所は

    ・新田・楠木にボコられた後にどう逆転の道筋があるのか?
    ・尊氏の長男嫌いは何処まで師直達を悩ませるのか?
    ・この苗字は戦国時代以降に登場するあの人の先祖?
    ・大器晩成、成長著しい足利尊氏!

    と言ったところでしょうか!

    いずれに致しましても、

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    2026年06月21日
  • 信長の原理 上

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    垣根さんの著書である「光秀の定理」の方が私は読んでいて楽しいなと思いながら、上巻を読み終えた。

    ここで出てくる「パレートの法則」は、私も実生活で感じることが度々あった。
    職場で優秀な人は、職員の中の2割程度。この職場で何かを動かそうとする時は、この2割の人に働きかけると、動きやすくなる。他の8割の人は、上司に言われたことしかできないか、言われたことさえできないか…

    この本を読みながら、この8割の人たちをどう扱っていくのかを思いながら、下巻を読みたいと思っている。

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    2026年06月11日
  • 光秀の定理

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    ネタバレ

    信長の原理が面白かったので、こちらも読んでみた。
    本能寺の変に至る光秀の心理や、人間関係がわかりやすく、説得力があり面白かった。
    もし、光秀が勝利していたら…や信長が天下を統一していたら…という想像をかきたてられる読後感で、とても良かった。

    大河ドラマの麒麟がくるのときも思ったけれど、本当に光秀は現代の中間管理職で苦労したんだな、と同情してしまう。
    しかも、部下の命がかかっている仕事ばかり抱えていると思うと、気が狂わないほうがおかしいのかも、と思う。

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    2026年06月10日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    ネタバレ

    リストラ請負会社で働く30代の主人公が様々な会社のリストラ候補の社員と面談をベースに話が進んでいく。
    特に印象に残ったシーンはfile5の音楽プロダクションを経営している会社のリストラ候補者との面談シーン。リストラ候補A(石井)は会社に安定的に利益貢献することを第一に考えているため、実績のあるベテランミュージシャンを優先して、堅実に淡々と利益を積み上げていくスタンス。対して、リストラ候補B(黒川)は売れるか分からない若手ミュージシャンの起用に力を入れているため、利益にバラツキはあるものの、所属ミュージシャンへの思いが溢れていた。この両者の人物像の対比が面白かった。
    本文の中で、「(黒川は)親切

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    2026年06月09日
  • 極楽征夷大将軍 上

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    室町幕府を開いた足利尊氏は、かつては天皇に逆らった「極悪人」とされていたのが、現代になって諸々再評価されてきていたのを、もう一つ踏み込んで、極楽とんぼの「やる気なし、使命感なし、執着なし」のぼんくら男だったとして、尊氏を支えた高師直と弟の直義の視点から交互に語らせたお話。

    二人の関係も、ここ上巻まではうまく回っているのだが…

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    2026年06月07日
  • 月は怒らない

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    最後まで読んで「月」の意味が分かりました。文庫版あとがきでも著者が書いているように、人格がどこか壊れた1人の女と、4人の男のお話です。面白かったです。

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    2026年05月18日
  • 武田の金、毛利の銀

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    愚息と新九郎がまた活躍。光秀が敵であるはずの武田の家臣と大冒険。面白いけれど、垣根涼介はもっと他のは面白いから星は四つ。

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    2026年05月10日
  • 極楽征夷大将軍 下

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    ハードカバーがかなり読みづらそうだったので、文庫化を待っていた作品。
    室町幕府の成立から観応の擾乱までが丁寧に描かれている。この時期、同じ人物が味方になったり、敵になったりを繰り返していた理由がよく分かった。
    尊氏だけでなく、直義や師直のキャラクターも魅力的で、飽きることなく読み終えることが出来た。

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    2026年05月07日
  • 光秀の定理

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    光秀の本能寺の変に至る心情と確率論を融合させ、そこに狂言廻し的な、あるいはもう一つの主人公というべき破戒僧と若き兵法者の生き様や友情が加わって、一味違う歴史物となっている。

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    2026年04月29日