垣根涼介のレビュー一覧

  • ヒート アイランド
    垣根さんって物語を練って、そして魅せていく天才なのかなと思っている。ワイルド・ソウルも、午前三時のルースターもそうだけど、話の種を蒔いてそれを成長させ、盛り上がりをつくる。そして何をおしてもクライマックス以後が秀逸なのだ。つくりがうますぎて叫びだしたくなる(実際に叫んだ)。
    主観的な話をすれば、この...続きを読む
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-
    このシリーズを読むたんびにこのままでいいのか、他でもっとやりがいのある仕事をと思ったり、ここでまだ頑張れると思ったり揺れる。結局選んで行くのは自分だけど
  • ヒート アイランド
    著者の作品を初読み。ならず者達が入り乱れての暴力と知略が絡み合い弾けるハードな群像劇。途中から緊迫感がすごくてドキドキしながら読んだ。たまにはこういう世界観の作品も楽しい。
  • サウダージ ヒート アイランドIII
    耕一が最後に自分の本当の姿を、自分以外の誰かに伝えることができて良かった。自分という名の存在の証明。
    話は、プロフェッショナルで完璧なところに、危機があるからドラマがあって面白しろかった。
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)
    応仁の乱前夜。天涯孤独の少年、才蔵が主人公。
    世の中をひっくり返そうとたくらむ男たちに拾われ
    棒術を極めるための修行を治めるまでが上巻。

    男たちが魅力的
    主人公の少年がこの先どう成長するのか
    下巻が楽しみです
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-
    安定の面白さ。色々な職業とその悩みを追体験してる感覚が得られるのが本シリーズの良いところ。
    そしてタイトルになってるだけあって、「張り込み姫」は今作では特に示唆的。後悔しない人生などない。何が良いかを決めるのは、結局は自分。自分が「したいこと」と「できること」をいかに天秤にかけて折り合いをつけていく...続きを読む
  • ヒート アイランド
    渋谷でファイトクラブを経営する若手ギャングの下っ端2人が、ヤクザのカジノ金を奪った窃盗団から、偶然コレを強奪してしまうところから始まる複雑なギャング小説。

    こんなことありか!というストーリーだが、主人公アキの存在感が際立っていた。
    最後の渋谷の事務所での攻防は迫力あり、想像力を掻き立てる名シーンだ...続きを読む
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-
    やっぱり面白い。
    リストラというモチーフを取り上げる着想が良いが、それをきちんと書き上げるのは相当困難。
    業界ごとの調査も必要だし、人間をきちんと描けないと説得力が無い。
    そこを軽く乗り越えているようで、さらにすっきりと読ませる。なかなかできないことである。
    素晴らしい。
  • ボーダー ヒート アイランドIV
    ヒートアイランド4作目。
    一作目ぶりにカオルが登場。他の作品ほどアクション感はなかったものの、カオル目線の部分もあり、楽しんで読めた。
    続編はないのかなー。
  • サウダージ ヒート アイランドIII
    ヒートアイランドシリーズの3作目。
    これぞ垣根涼介!といえる、暴力と性と犯罪の生々しい描写がこれでもかと。
    読んでて具合が悪くなりそうな部分もあるけれども、その分リアルで読む手が止まらなかった。
    DDの危なっかしさがリアルで、本気でハラハライライラさせられたけども、この本能のままに生きる姿には圧倒さ...続きを読む
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-

    シリーズ第五作、最終巻。
    シリーズ始めから数えれば10年以上経つな。
    本書の主人公はリーマンショックの就職氷河期に働き始めたリストラ請負人のコンサルタント。

    働くということは、何か。
    どの世代にも通じる投げかけだが、その時代時代、個人によっても縷々変わりゆくテーマだな。
    かつて、勝ち組だ負け組だ...続きを読む
  • ヒート アイランド
    最近ほっこり系ばかり読んでいたのもあって、久しぶりのハード系小説で面白かった!

    ストリートギャングや裏社会の話であり人もたくさん死ぬけれども、目を背けたくなる暴力的な描写は思ったよりも少なくて楽しく読めた。

    主人公たちの頭の切れっぷりと、裏の裏を描く駆け引きがスリル満点で一気に読破。
    シリーズ物...続きを読む
  • ヒート アイランド
    只々、面白い。ヤンキー漫画にならずに、若い頃の葛藤を丁寧に織り混ぜて、スリリングな展開となっている。
    リューイチやカオルのスピンオフを読みたい。
  • ワイルド・ソウル(下)
    ハードボイルド小説というのか、現代の歴史小説というのか、非常にインパクトのある作品。「巨悪に芽は、常に大きなうねりの中にある。否応なく無自覚な人々を巻き込んでいく。加害者と被害者の立場に仕上げていく。」我も無自覚な一人。2020.1.7
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-
    「救われる」
    この 言葉に象徴されるような
    第三巻になりましたね

    当たり前のことですが
    厳しい「現実」の中で生きている
    私たちであるからこそ
    せめて「小説」の中では
    それなりに「救われ」たい

    それも「酸いも甘いも」含めた上での
    「救われる」物語でありたい

    世の中なかなか
    そんなもんじゃない
    ...続きを読む
  • ワイルド・ソウル(上)
    希望を抱いてブラジル移住に応募した人たちが、日本政府の裏切りで、未開拓の密林に放置された。人口増に対する口減らし制作だったのか。運よく身持ちのよくなった主人公ら数人は、復讐を企てる。著者は現地に入ったのだろうか。綿密に記されている。下巻が楽しみ。2019.2.7
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)
    読み物としては疾走感もあり面白かった。
    ただ、主人公の才蔵があまりに素直すぎる。
    苦難の幼少期を過ごしながら、何故こんなに素直でいられる。
    もう100ページ増やしてでも、ひねくれ才蔵の成長を描いてくれたら完璧だったのに…残念。
  • ワイルド・ソウル(下)
    エンタメ小説の最高峰。痛快活劇の傑作。極上の娯楽。純粋な娯楽小説としてタイトルと装丁のダサさ以外は文句の付け所がない。
  • 午前三時のルースター
    ある程度以上好きになった作家さんの初期作品やデビュー作を読む場合は、いつも身構えてしまう。
    粗削りさ(稚拙さ?)にガッカリしてしまうことが何度かあったから。

    垣根涼介のデビュー作は・・・・

    すっごく面白かった♪
    冒頭の十数ページでぐいっと物語に引きずり込まれたかと思うと、その勢いで最後まで一気に...続きを読む
  • ギャングスター・レッスン ヒート アイランドII
    内容(「BOOK」データベースより)
    渋谷のチーム「雅」の頭、アキは、チーム解散後、海外放浪を経て、裏金強奪のプロ、柿沢と桃井に誘われ、その一員に加わる。二人は、あらゆるテクニックをアキに教え込み、アキも持ち前の勘の良さで、課題をクリアしてゆく。はたして、アキのデビューはうまくゆくのか?「ヒートアイ...続きを読む