垣根涼介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久々、旅中にエンタメ小説を楽しみたくて垣根涼介を手に取る。室町時代のこと。登場する蓮田兵衛や骨皮道賢は実在したと言われていて、舞台となる寛政の土一揆に関しても史実として残るもの。だが勿論そこは自在に想像を膨らませて脚色され、非常に楽しく読める仕立てになっている。
少し違うが武士の時代が重なる事もあって、漫画の『バガボンド』を思い出す。強くなるための修行、その力を用いる意義、正義とは何か。
時代背景としての「租税や飢餓」。権力と民衆における対立構造があり、その攻防の延長に一揆があるが、どちらに正義があるか。そのストーリー展開が楽しい。
映画では、蓮田兵衛を大泉洋が演じているが、最近読んだ『 -
Posted by ブクログ
作中の言葉を用いるなら、
「敗者は、歴史の中で沈黙するのみである。」
明智十兵衛光秀について、彼にかかわる周りの人物の視点からを中心に描かれる物語。敗者の側の世界から、現在表となっている世界が描かれていました。
十兵衛が信長に取り上げられるきっかけとなった理は、凡人の私には理解が追いつかないけれど、変わっていくことの意義は感じることができました。
あと、仏教の釈迦の教えについて、知りたいと思いました。恥ずかしながら仏教徒で葬式に出たりしてるのに、本質は知らない‥まさに、これがこの国の性なのでしょうか、自分が不勉強なだけなのでしょうか‥
いずれ、じっくりもう一度読みたい、と思う一冊でした -
Posted by ブクログ
長い小説だったー。
3週間くらいかかったんじゃないかな。
それでも室町時代を知らなさすぎて、面白く読めました。飽きずにグイグイ読んだよ、このスピードですが。
舞台は鎌倉末期、北条宗家の御家人の中でも格上の足利家。
正妻の子ではなく、後継問題にも関わらないはずだった尊氏と直義兄弟。
この2人があれよあれよという間に御輿に乗せられ、前に出ると朝敵になってしまい、上皇を担ぎ出し、南北朝時代が始まっちゃう。
やっぱり戦国の世ですね。
鎌倉から続く血塗られた時代。
尊氏の性格は呑気で人当たりが良く魅力的で、戦上手な武将たちに好かれる。
一方仲が良い弟直義は、兄をきっちりサポートして、ずっと裏方で差配 -
Posted by ブクログ
旦那に勧められてたやつやっと読んでみた。
上巻は事を起こす原因の方ー設定がいい。戦後間もないブラジル移民のコミューンを取り扱った社会派サスペンス。
壮絶。この人達がどうなるのか気になって仕方がない。
下巻は本格的な復讐劇だろう。
マフィアのエログロやハードボイルド系はお腹いっぱいだし、サスペンスはあまり好きではないが
この小説には
その復讐劇に至る心理過程に強い衝撃と丁寧な説得力がある。人間の闇と生命力に魅せられ、夜を徹して読んでしまうくらい
印象的だったのは
「白米が食べたい」って言葉…
切実に遺伝子レベルに訴えてきた
棄民の事は詳しくは知らないが事実ではある。ルポや歴史本を読もうと -
Posted by ブクログ
初代征夷大将軍・足利尊氏の半生を描いた歴史長編。
第169回直木三十五賞受賞作。
欲なし・やる気なしの兄と、しっかり者の弟。
重臣の高師直に、赤松円心など登場人物がとても魅力的。円心とか情に厚くてまさしく理想の「武士」って感じの気持ちの良さ。
反して後醍醐天皇の欲まみれな事…。(どこまで史実に忠実なのかわからないけど)いつの世もこういう身分と人間性が比例しない人いるんだよなぁ…
一番好きなのはP249。私も泣いた。何という胸熱展開。
後半は盟友のようだった人達が袂を別つのが悲しいので余計に。
血の通った人間味が感じられる物語で、とても面白く読めました。