垣根涼介のレビュー一覧

  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    無法化した無茶苦茶な時代を駆け抜けた人たちを描いた作品。

    道端には死体が普通に転がっていて、明日の自分を彷彿させる。いつも死を意識しながら生きるその覚悟とは…。

    短い命を輝かせるため、生きる目標に突き進み、愛する喜びを精一杯に感じる。そんな生き様を垣間見た気がした。

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    2025年03月23日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    前に読んだ葉真中顕『灼熱』がよかったので南米移民について書かれているという本書を手に取る。

    当初思っていたような、戦前の移民ではなく、1960年代の移民の話で驚いた。この時代になっても、棄民政策が取られていたとは。
    ただし、南米編はごく最初だけで、あとは現代の東京で外務省に復讐するパートが続く。私としては、ブラジル編がもっと読みたかったのだが。これから長い下巻、どうストーリーが展開していくのだろう。

    また、このような本にありがちな、無駄なお色気シーンはあまり要らない。書くとしても、さらっとでいいのでは?

    後半へ続く。

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    2025年03月19日
  • 極楽征夷大将軍

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    怒涛の事件、荒ぶる戦さ。結果的には相対する直義と師直の両視点からの、寝返りと裏切りの連続の展開と、その中で強烈にキャラ立ちするメイン登場人物達の物語。歴史の事実を忘れて真っさらの気持ちで熱中して読み続けた

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    2025年03月17日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    再読。

    映画を観て、「こんなんだっけ?」と思い、再読。
    映画も面白いが、小説ももちろん面白い。

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    2025年03月03日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    再読。

    映画を観て、「こんなんだっけ?」と思い、再読。
    映画も面白いが、小説ももちろん面白い。

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    2025年03月03日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    前作に続けて面白かった
    今作は前向きな終わり方が多く、読後のスッキリ感が増している
    本のタイトルになっているエピソード「借金取りの王子」は、こんな相手と巡り会ってみたいと思わせてくれる純愛ストーリーで、思わずホロリと来てしまった

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    2025年02月22日
  • 極楽征夷大将軍

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    初代征夷大将軍・足利尊氏の半生を描いた歴史長編。
    第169回直木三十五賞受賞作。

    欲なし・やる気なしの兄と、しっかり者の弟。
    重臣の高師直に、赤松円心など登場人物がとても魅力的。円心とか情に厚くてまさしく理想の「武士」って感じの気持ちの良さ。
    反して後醍醐天皇の欲まみれな事…。(どこまで史実に忠実なのかわからないけど)いつの世もこういう身分と人間性が比例しない人いるんだよなぁ…
    一番好きなのはP249。私も泣いた。何という胸熱展開。
    後半は盟友のようだった人達が袂を別つのが悲しいので余計に。
    血の通った人間味が感じられる物語で、とても面白く読めました。

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    2025年02月22日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    企業の代わりにリストラ業務を代行する会社に勤める主人公と、リストラを言い渡される人々を描いた物語
    まず、設定が巧い。その上でリストラという重いテーマながら後味スッキリと明るく読める仕立てが面白い
    オムニバス的に構成されており、主人公はさまざまな会社でリストラ代行業務を進めていくが、各登場人物の背景や心理描写、とりわけ無意識下にある感情を言語化して表現する巧さが凄い
    何よりも各話のストーリーが面白く、テンポよく楽しく読めたので、続編もぜひ読んでみたい名作

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    2025年02月12日
  • 武田の金、毛利の銀

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    「光秀の定理」の前日譚。
    新九郎、愚息と光秀が武田信玄の金山と毛利の石見銀山を信長の命を受け調査しに行く。

    調査といっても戦国時代、「はい、どうぞ」と見せてくれるわけではない。おまけに武田は敵国なので捕らわれると命がない。

    光秀と新九郎、愚息の3人はどうするのか?

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    2025年02月10日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    垣根涼介さんの歴史小説、時代小説を初めて読ませて頂きました。
    ありがとうございます。
    楽しませてもらいました。

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    2025年02月08日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    一気読みでした
    終わってしまいました…

    才蔵が命懸けの鍛錬を終え、
    来るべき日に向けて準備を進める。

    才蔵、兵衛、道賢、芳王子、暁信
    それぞれが、それぞれに苦しんで、戦っている。
    この世は苦界。
    どの道を進んでも苦しくて、
    でも進まずにはいられない。

    後半は続きが気になって、
    戦に圧倒されて、
    展開のスピード感にのまれ、
    とても楽しんで読んでいるはずなのに、
    同時に胸が苦しくなりました。

    人が作るものはいつか寂れ、壊れ、朽ちていく。
    それは作り手の人も同様に。
    でも繋がっていくものもある。
    過去を生き、今を生きる。

    読書は楽しいだけでないけど、
    自分にとって本作を読む時間は、
    とても

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    2025年02月04日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    相国寺大塔が作中の重要な拠点、平安時代から京都には巨大なモニュメントが聳え立つ(古代から巨大建造物が大好きな国、トップ3の「雲太」「和二」「京三」の京=大極殿が相国寺大塔(110メートル)にとって代わられた)
    正直、一揆の後の才蔵後日譚がくどかったのだが、あとがきで、逆に作者が拘り書き足した部分だとしる
    主人公や周囲の生きざまが爽快だったが、作者の時代をすべて語りつくしたいという欲望を感じる・・・作家のサガ

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    2025年02月04日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    「光秀の定理」「君たちに明日はない」に続き、3作目です。
    (「信長の原理」は積んでます。苦笑)

    映画ポスターの大泉洋が格好良すぎて。
    ずっと気になってましたが、
    社内の人のおすすめということもあり、
    手に取りました。

    歴史が詳しくない私ですが応仁の乱以降は、
    戦国時代に突入というイメージがあり。
    その直前ということで、
    腐敗、荒廃、飢餓、閉塞感のある雰囲気です。

    食べるものにも困り、
    あちらこちらで搾取され、
    戦に敗れれば浮浪者に。

    冒頭で登場するのは才蔵という青年。
    この人が大泉洋?と思ったら、違いました。苦笑
    大泉洋が演じる兵衛が登場、納得でした。

    自分で考えて決断し、答えを出す

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    2025年02月03日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    室町時代、応仁の乱直前期くらいの京都を題材にしたピカレスク。主人公の才蔵が棒術使いとして厳しい修行の末に開花するまでの上巻が特に、修行好きとして超テンション上がった。下巻も一揆衆に参加しバトるのだがどちらかというと才蔵よりも、蓮田と道賢の一揆をめぐる攻防の方がメインとなり才蔵の強さも輝くけどメイントピックではなくなるため★一つ下げたが、しかし最後までとても面白かった。筆者の『ワイルドソウル』はいまだに忘れられない名作で、はまって一時期他の本もまとめて読んだのだが、超久しぶりに手に取ってみたらいまだに一級のエンターテインメントを書いてくれていて嬉しい限りでそれも良かった。

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    2025年01月27日
  • 信長の原理 下

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    ネタバレ

    上下巻を読み終えての感想。やはり、「一気読みできる歴史小説」という評判はその通りだった。
    勢いに乗り天下統一に向かって進んでいく上巻に続き、下巻でもその流れは続くものの、信長の最期に向かっていく不穏な空気が流れはじめていくので先が気になって読むのが止められなくなった。
    本題の信長の原理についても、上巻の内容から更に深掘りされていく。
    そして、その原理に対する信長の向き合い方が、史実である明智光秀の謀反につながったと感じさせ、納得してしまうラストは見事な伏線回収と感じた。
    また上巻同様、信長をはじめ戦国武将たちが出世をし自国の領土を増やしていくための働き方、人材育成などが現代のマネジメントにつな

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    2025年01月23日
  • 信長の原理 上

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    一気読みできてしまう歴史小説という触れ込みを見て手に取ってみました。確かにその通りだった上巻は、織田信長の幼少期から京都にのぼるあたりまでのストーリーでした。
    どこからどこまでがフィクションかわからないくらい、織田信長という人物について深く考え、その視点になってみると、きっとこの通りだったのではと思えてきて、おもしろい!
    歴史上の著名人もたくさん登場しますが、史実とされているそれぞれのその後を知っているだけに今後の展開が気になるところ。個人的には柴田勝家の心理描写や、帰蝶と信長のやりとりなどが読み応えありました。
    現代リーダーシップやマネジメントにつながる話も多く、現役の管理職をされている方に

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    2025年01月20日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    ついに下巻。

    才蔵は過酷な鍛錬を積み圧倒的な強さを手にした兵法者となる。

    後半は幕府軍と一揆軍との合戦の応酬がものの見事に描かれている。

    兵衛、道賢、才蔵の無頼の生き方がかっこいい。
    映画も観たくなりました。

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    2025年01月15日
  • 涅槃 下

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    宇喜多直家を題材にした面白い小説があると聞き本書に出会う。「光秀の定理」書いた人か!これは期待できると本を開く。

    宇喜多直家の一生を描く、商人の家で育てられ、近くに住むお姉様にも見止められ性技を磨く、城を持ってからは、知略を生かし版図を広げていく。
    随所に興味深いエピソードが散りばめられているので、テンポもよく面白く読めたが、私の期待値が大き過ぎたかなとは思う。

    ■学
    宇喜多直家、日本で初めて城下町を取り入れた城、岡山城を作る。

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    2025年01月13日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    前半は、才蔵の過酷極まりない修行とその成果、兵衛の根回しに道賢の憂いといったものを、後半は大規模な一揆とその後が描かれる下巻。

    平和慣れした権力者と、武芸や先見の明に優れた兵衛たちの対比は、どこか現代社会にも通ずるものがあり、苦境の中、死を覚悟して闘った兵衛たちに熱くなりました。

    映画の方も楽しみです。

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    2025年01月13日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    応仁の乱直前の天涯孤独で棒術を操る才蔵の物語。

    幕府から市中警護役を任される、ならず者の頭目である道賢に見そめられ、今度はこちらも素性のしれぬがさりとて百姓からの信頼を集める兵衛に預けられる。さらに唐崎の老人のもとで棒術修行に出ることとなる。

    道賢、兵衛、遊女の芳王子、師匠とそれぞれがいいキャラクター。さあ、どうなる才蔵!

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    2025年01月11日