垣根涼介のレビュー一覧

  • 信長の原理 上
    これは組織論、状況適合理論、動機付け理論などが詰まった時代小説というよりビジネス書という感じ。
    信長の飽くなき探究心は、帰蝶に言わせれば「地獄者」...。ではいざ下巻へ。
  • 月は怒らない
    『月は怒らない』垣根涼介著作品
    文庫ではなく、単行本。電子ではなく紙の本で(笑)
    表紙が個性的。文庫版と違う。なぜ?! 確かにこれだと、暗すぎる。本の顔は人目を引くために作られたほうが良い。
    内容はというと、あまりパッとしない。だらだらと時間つぶし的な感じで書かれている。だから、読むほうも暇つぶしぐ...続きを読む
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-
    真介さんも無職になってしまうのですが、、、。
    リストラ請負会社のコンサルタントというなかなかストレスの感じる仕事をする真介さんも、心優しい一面を感じるシリーズ最終巻だったなと思いました。読み終わりが爽やかで、このシリーズのいい終わり方だったように思います。
  • 午前三時のルースター
    登場人物がみんな魅力的 サイゴンは行ったことないけれどその喧騒や混沌とした雰囲気や色彩やにおいまでしてきそうな 一言で言うと痺れました かっこいいなーいつか行きたいところがまた増えた
  • 光秀の定理
    恥ずかしながら自分にとって初めての歴史小説。忠臣蔵の物語が多いとは聞いていたが、これも御多分に洩れずその一つである。光秀と聞いても本能寺の変の一場面しか知らないリテラシーだったため、どこまでが史実なのかはわからないが、正しさは問題ではないのだろう。物語で描かれる光秀は歴史の教科書よりも実際に生き、思...続きを読む
  • 光秀の定理
    垣根さんの作品は過去に読みましたが、時代物は初めてでした。斬新な切り口で、楽しく拝読しました。次も読みたいです。
  • 信長の原理 上
    織田信長の憂鬱、と最近読み直しているラノベタイトルに倣って言い換えても良いのではないかと思う。

    己の才覚に振り回され、周りの理解を得られずも、突き進んでは実績を上げていく信長の苛烈な為人と、それでも原理を見つける冷静な観察眼の対比が面白い。

    ここで出てくる原理は、現代ではパレートの法則、あるいは...続きを読む
  • 信長の原理 下
    “光秀の定理”ではモンティ・ホール問題をテーマにし、本作では働き蟻の法則を用いて、織田信長と明智光秀をこれまでにない視点で描いた小説連作と言える。

    信長を生涯に渡って悩ませた「人を効率的に遣う手法」、そこにあるどうしようもない規則性。何より面白いのは、信長は神も仏も信じないのに、そういうのを抜きに...続きを読む
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-
    リストラ業務請負会社で働く者を主人公にしたシリーズものの二作目。村上と陽子の関係性や仕事でのお互いのキャリアなどの進捗が見えて良かった。普段関わることのないどんな仕事であっても、そこで働く人にはそれぞれの生活がありドラマがあるということを改めて感じた。
  • ヒート アイランド
    渋谷版ファイトクラブ風孔明の罠じゃ

    中盤から頭脳班のはずのカオルが目立たなくなり戦闘班のアキの1人舞台。

    続きが気になる。
  • 信長の原理 下
    信長が行き着いた天の理に、時代を超えた世の宿命を感じます。最期に、自らが滅ぶことが必定だと悟る。盛者必衰の理。
    やっぱり信長はあまり好きになれないなーと思っていたけど、最期の潔さと、死に様までこだわる執着心はさすが。胸を打たれました。
  • 光秀の定理
    「光秀=悪人」のイメージが覆った作品。大河ドラマの主人公ということもあり、気になって購入。歴史は好きだが、歴史ものはほとんど読んだことがなかったため、「どうかな」と思ったがOKだった。
    他者視線からの光秀像が面白かった。そして、何よりも、本能寺の変が良い。どう描かれるのかすごく期待をして読み進めて、...続きを読む
  • 信長の原理 上
    信長の視点、思考って、「蟻」なんだ。
    史実かどうかよりも、着眼点が面白いと感じた。
    信長の嗜好がそのまま視点や思考につながっていて、納得できた。
  • 光秀の定理
    読んでみると光秀の定理と言うよりも、

    愚息と新九郎の定理という感じです。



    タイトルこそ「光秀のーー」ですが、

    新九郎と愚息の生き様が半分を占めてます。

    光秀の物語と思って読む人には少々期待を裏切るかも知れませんが、

    その二人の関係、光秀との関係が実にこの物語を盛り上げます。

    この二...続きを読む
  • 信長の原理 下
    率直に面白かったと思うが、
    歴史小説として、下巻では最後の本能寺の変に至るストーリーが、若干安易と感じた分、上巻に比較して星一つ落としたが、現代ビジネスにも通ずる組織論としてもなるほどと書かれており、興味深く読めた。上下巻通じて、信長を取り巻く人物の目線、心情を主体的に良く表せられ、また、光秀の定理...続きを読む
  • ヒート アイランド
    イマイチ、主人公達に共感できなかった。
    どうしてもオッサン側の目線で読んでしまい、
    オッサン達を応援してしまう。

    これちゃんとオチつくのか?
    と心配になる展開だが、ちゃんと丸く収まる。
    そのロジックはよく練られており唸らされる。

    土地勘のないかっぺには、東京の地理がよくわからん。
    地名や店舗名を...続きを読む
  • 午前三時のルースター
    フィールド大きく読み応え十分。皆さんハードボイルドというがこの小説がそうなのかな。
    もっと和やかで陽の多いストーリーだった。
  • 光秀の定理
    信長の定理を読んだ後こちらを読みました。どちらが先でも問題ないが、こちらを先の方が良いかな。
    現代の自分と歴史の人物を1つの線上に感じられる作者のアイデアと筆力、あっという間に読んでしまった。
  • 信長の原理 下
    下巻もよかった。比叡山焼き討ちのエピソードが短い回想で終わりほとんど描写されなかったことには面食らったが。
    思うに著者は、信長の残虐さや癇性といった俗っぽい「内面」や、明智の裏切りの動機といったこれまた俗っぽい「歴史ミステリー」にはあまり関心がない。信長の内面は通り一遍のよくある形で処理しているし、...続きを読む
  • 午前三時のルースター
    相変わらずこの作者の作品を読み進める順番は間違い続けているなぁ。
    これがデビュー作か。とても新人とは思えない完成度。