垣根涼介のレビュー一覧

  • ワイルド・ソウル(下)

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    戦後の愚策、南米への棄民政策によって人生を狂わされた者達の復讐の話。詳しく知らんかったから勉強になった、読んでよかった!復讐者に肩入れして、先が気になり息をつく間も無く読み切った、圧倒的疾走感と爽快感。

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    2023年07月30日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    企業から委託され一定数をリストラする仕事。人の人生を良くも悪くも変えてしまう。主人公真介は、一見冷徹そうでもあり軽薄そうにも見える優男風だが、その実まるで正反対の熱い人。
    著者、垣根涼介さんの本は初めてだったが、読んでる最中になんと直木賞受賞されたとかで偶然にびっくり!

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    2023年07月23日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    君たちに明日はないの続編っていう事で手に取った。
    本作も面白かった。中でも消費者金融の話しで描かれた純愛が良かった。そこに出てくる女性がカッコ良すぎる。
    まだ、続編があるって事で、主人公カップルがどうなって行くのかが楽しみ。

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    2023年07月13日
  • 光秀の定理

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    明智光秀がメインではない。
    愚息という世捨て人の坊主と、剣術の達人である新九郎、このコンビがメインです。(架空の人物かな?)
    私は戦国の歴史はとんと疎いので史実をおって正確な感想は言えないが面白い一冊でした。
    長良川の争いで明智家が離散したあとから朝倉家、のちに信長に仕え、かの有名な本能寺の変まで。
    歴史小説は本の中での言動にどこまで感情移入してよいかわからないけれど光秀の苦労心労はこの時代では特に辛かったであろう。
    それはともかく、とにかく愚息の考え方、身分の上下に関係なく我の通すのがかっこよかった。
    本当にそこまで曲げられない信念があってもこの時代大変そうに思えるけれども。






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    2023年07月03日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    ネタバレ

    こんなリストラ首斬りに特化した会社って、きっとどこかにあると思う。今のような細分化された社会では、見事な隙間産業だ。 でも首斬り専門にするって、メンタルを保ち続けることは一般人には難しいはず。それを冷静にこなし続けられる真介は、かなりな猛者なんだろう。
    もっともバイクライダーに情熱を上げた経験がある、という設定はエスカレーター人生とは違う、野生味を感じさせるものだ。一度でも本気で何かに賭けたことのある人生って、天国も見ただろうし地獄も見ている分、深さもあるのだろうか。

    物語として展開も面白く、こんな風に世の中を見られるのか、と感心した。これならドラマ化もあるのではないか。何人かそれぞれの会社

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    2023年06月25日
  • 光秀の定理

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    時代を変えた謀反人ともされた明智光秀は一体どんな人物だったのか。自分の信念から独自の世界観を持った坊主と技を極める兵法者から見た光秀とその時代を描き出した小説はなかなか面白いストーリーだった。
    愚息という名前もとぼけていて妙だが、そんな奴らが時代を冷静に見ていたなってありそうな、なさそうな。人を食った描き方ならやはり垣根涼介らしい。

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    2023年06月04日
  • 真夏の島に咲く花は

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    若い頃、垣根さんの作品をよく読みました。思いがけなく、久しぶりに垣根さんの本を読みました。
    色々な読み方はあるのでしょうが、個人的には、垣根さんなりのカラマーゾフの兄弟かなと。
    チョネを無垢のモチーフにヨシとサティを対置したと読みました。裏にアコさんかな。しかし、カラマーゾフ同様、最終的に福音には至れなかったのかなと。
    でも、それが小説であり、文学なのかなとも思えました。いい作品だと思います!

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    2023年05月24日
  • 午前三時のルースター

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    旅行代理店勤務の長瀬。中西社長に頼まれ、孫の慎一郎のベトナム行きに付き添うことに。実は慎一郎は、かつてベトナムで失踪した父親を探す目的だった。単なる人探しに思えたが、いろいろな事件に出くわして。。。というお話。異国の地で人探しをするだけの、のんびりした話かと思いきや、なかなかドキドキハラハラのサスペンスだった。筆者が車やバイクが好きなんだろうなあ、とおもわせる描写もあり、面白かった。

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    2023年05月16日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    「『こころ』『ノルウェイの森』そして」

    武術に関する垣根先生のネーミングセンスは個人的に絶品だと思う。
    「吹き流し才蔵」といい、「光秀の定理」の「笹の葉新九郎」といい。道を究めた行く先は何か「さらさら」とか「ゆらゆら」みたいな物になるのかもしれない。

    それはさておき、いよいよ兵衛の武装蜂起が始まる。
    「世の中には、銭で買えぬものもある」と云う。兵衛の暮らしぶりを見るに上辺のきれい事ではなく、本心であるのだろう。そして、この乱れた世でのうのうと蓄財に励む既得権益をぶち壊すというのもまた真意であるには違いない。

    しかし、兵衛には、何か損得の奥のその更に奥に「自らの器量を世に問う」みたいな衝動

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    2023年05月06日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    「君たちに明日はない」の続編
    主人公の人なりを理解するためには、やっぱり1作目から読み始めた方がよいだろう。
    と紹介するぐらいに、お勧めで楽しめる本。

    第3作目も出版されているので、また、今度読もう。

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    2023年05月01日
  • ヒート アイランド

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    いろいろな組織やグループが訳ありのヤバイ大金を巡って繰り広げる争奪戦に、ハードボイルドの味付けがたっぷり・・・。緻密な計画とその裏をかこうとする別グループの絡み合いが面白い。(*^_^*)

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    2023年04月29日
  • 午前三時のルースター

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    ガチガチじゃなく、程々のハードボイルド感で、どんどんストーリーに引き込まれた。主人公がウルトラスーパーマンじゃなく、拳銃やマシンガンが飛び交わないのがいい。他の作品もぜひ読んでみたい。(^_^)v

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    2023年04月29日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    短編集のようでありながらきちんと話がつながっており、それぞれの長さが丁度良く読みやすいし、話も面白い。ただ途中官能小説でも読んでるのかと錯覚するほどの男女のシーンがある。

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    2023年04月10日
  • ボーダー ヒート アイランドIV

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    大人になっても青春って良いですよね。色々あってヒートアイランドに戻った感がありました。午前三時のルースターにも… →次を期待

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    2023年04月09日
  • 涅槃 下

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    ネタバレ

    垣根節を堪能した。
    滅亡の淵に会った宇喜多の家を一代で50万石まで持って行った直家の話し。下巻は信長、秀吉、小早川、吉川、安国寺恵瓊、黒田官兵衛など戦国のスターたちが登場して直家と絡んでくる。
    最初は信長に付いたがその後毛利との軍事同盟、結局信長に付くという2大勢力の狭間で自国を大きくしながらも綱渡りの外交を展開する。そんななかで発病して54歳で亡くなってしまう。その約半年後に信長も本能寺に斃れる。さらに18年後に宇喜多家も関が原で滅びてしまう。まさに諸行無常。

    作品紹介・あらすじ
    死後440年、蹴りに蹴り続けられた男、宇喜多直家。その実像を浮き彫りにする。『光秀の定理』『室町無頼』『信長の

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    2022年12月27日
  • 信長の原理 下

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    終盤、信長の何かに急き立てられるような心理と、光秀の追い詰められ具合に手に汗握ります
    謀反に至るまでの心境、後に引けなくなってしまった現実との擦り合わせもぴたりと嵌っていてドキドキしました
    面白かったです

    でも、上巻程の勢いは無かったかな
    戦況と結果の羅列も多くて、中弛み感はありました

    終盤は楽しかったです
    前作、光秀の定理が気になりすぎる……

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    2022年12月25日
  • 午前三時のルースター

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    垣根さんらしいキザな物語。かなりハリウッド的な大味な割には所々大事なもののインパクトが弱い気がする。
    やっぱ車が大好きなんだな。

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    2022年12月24日
  • 涅槃 上

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    宇喜多直家かあ、
    さすが垣根涼介は目の付け所が良い。
    西から毛利、東から織田の足音が聞こえてくる下巻へ。

    作品紹介・あらすじ
    死後440年、蹴りに蹴り続けられた男、宇喜多直家。その実像を浮き彫りにする。『光秀の定理』『室町無頼』『信長の原理』――歴史小説界に革命を起こし続ける著者が描く、戦国史上最悪と呼ばれた梟雄の素顔。自分は何故、零落した武門に生まれたのか。どうして自分は、このような孤独な星のもとに生まれたのか……答えは出ない。豪商・阿部善定は、没落した宇喜多家の家族をまるごと引き取る決意をする。まだ幼い八郎の中に、稀有な非凡さを見い出したがゆえである。この子であれば、やがて宇喜多家を再興

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    2022年12月22日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

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    登場する人物一人一人にストーリーがある。
    皆、それぞれの思いを背負って生きている。

    何故か夢中になって読んでしまう。
    村上真介が今後どのような展開を迎えていくのか、彼がこの仕事を続ける上で何を思うのか、続きが気になる。

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    2022年11月29日
  • 信長の原理 下

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    初めての歴史小説。馴染みのない言葉だらけで電子辞書片手に読みましたが、面白く一気に読んでしまいましが、会話文少なめなのが少し読みずらかった
    今作のキーワード「働きアリの法則」と史実を違和感なく融合させていて、またこの法則にこだわったが故の結末、ぜひ読んで見てほしいです!

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    2022年11月03日