垣根涼介のレビュー一覧

  • 光秀の定理
    最近ハマった垣根涼介の書く時代小説とは如何ほどのものかと思って購読。期待を裏切らないおもしろさだった。
    愚息と新九郎というキャラの際立った、でもこの時代に確かにいそうな架空の人物2名の視点を軸に、明智光秀を中心とした史実上の人物・歴史が展開される。明智光秀へのこれまでなかった目線が加わることとなり、...続きを読む
  • ワイルド・ソウル(下)

    ハラハラ、ドキドキのハードボイルド! 先が気になり読む手が止まらない。無知だった日系移民の黒歴史。「知らないということは、それ自体で罪なのだ」の一文が印象的。犯行を応援し、逃げ切って欲しいと思った私は、やっばり寛容さと愛=アモルが不足している日本人なのだろうな。男臭プンプンの表現も多々。銃と車の細...続きを読む
  • 信長の原理 下
    今までの信長の小説とはまた違う角度から信長について考えることができました。当時信長がこんな風に考えていたのかと思ったし、それがリアルで読んでいてそばに信長がいるような気にもなりました。魔王と呼ばれ、何を考えているのか分からない人物像で描かれることが多いですが、この小説のような信長も好きになりました!...続きを読む
  • ワイルド・ソウル(上)
    知らなかった、ブラジル移民の歴史。日系外国人の発祥。。。衝撃に包まれながら、先が気になり読む手が止まらない。どう着地するの⁈ 下巻へ!
  • 信長の原理 上
    信長の性格を知性と暴虐によって構築されている。新しい信長像。
    蟻を観察して怠けているのは何故か、答えを必要以上に考え帰蝶にも相談する。正妻を尊敬している面もあり威厳より生身の人間を際立たせてる場面もありこの人の書く信長像は好きだなぁと思う。

    スピード感もないのでか読み終わるのに時間がかかった。
  • ワイルド・ソウル(下)
    上下巻の作品って上巻がピークで下巻はそこまで……っていう経験が何度かあるのですが、この作品は上巻の勢いのまま最後まで読めた。

    最後まで、この人死んじゃう?生き延びる?捕まる?逃げ通す?これが最後の別れ?また会える?とハラハラしながら読み進められました。

    あくまでも作品の主役は復讐する側なので、キ...続きを読む
  • サウダージ ヒート アイランドIII
    3.5
    シリーズ3弾。柿沢、桃井、アキに加えて、桃井の前の仲間候補だった日系ブラジル人の高木耕一で新たな仕事が始まる。戸籍乗っ取りという闇を抱えた高木は当時も柿沢達に伝えられなかった。高木と付き合うコロンビアから来た娼婦DD。アタマが悪く直情的で情熱的なDDが魅力的でもありイライラさせられる。暴力団...続きを読む
  • 信長の原理 上
    光秀の定理が面白かったので本書の文庫化を心待ちにしておりました!

    本作は働く蟻とサボる蟻について考える信長という形に整えられております。

    前半は幼少期から浅井長政の裏切りまでの話!

    印象的だったのは柴田勝家達を許す信長
    光秀の大抜擢
    松永久秀への信頼などの描き方が良かったと思います。

    取り敢...続きを読む
  • 信長の原理 上
    歴史小説にしては、とっつきやすく、読みやすい。展開も早く、戦闘シーンよりは、登場人物たちの心理描写が細かくて、面白い。
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)
    室町時代の面白さは、まるでホッブズの言う万人の万人に対する闘争状態かのようなカオスさにある。一貫しない人間関係、感情に赴くままの対立・紛争。この時代の空気感を表現したかのような著作。
  • 信長の原理 上
    戦国時代の作品は好きな部類なので興味深く面白く読める。
    一人の人物が、書き手の見方によって如何様にでも変わってしまう。
    どれが正しいのかは分からない。だから楽しい。
    下巻に期待が膨らむ。
  • ヒート アイランド
    3.5
    渋谷でファイトパーティーを開くストリートギャング雅のトップ、アキとカオル。裏カジノから強奪された大金を巡って、2つのヤクザ、裏金強奪のプロ柿沢達との4つ巴の攻防を描いたハードボイルド。カオルの生い立ちも面白い。官僚の次男だが、独学を選び大検へ。自分で考えることの大切さ。アキも含め、どのグルー...続きを読む
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-
    リストラ請負い「君たちに明日はない」シリーズ第4弾

    今回は「辞めさせる」より「できれば辞めてほしくない」人材への面接

    対象者たちがより自分に正直に、新しい1歩を踏み出すのが特徴的
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-
    面白かった。同じテンポの短編小説であるが、
    いろいろな職種と人間模様があっておもしろかった。飽きずに読めているシリーズです。
    今回は「勝ち逃げの女王」がすきだったかな。
  • 午前三時のルースター
    初めての垣根さん作品。
    ハードボイルドでスリル満点の面白い一冊だった。

    宝飾を取り扱う会社の社長から、孫で跡取りの少年・慎一郎の卒業旅行に添乗して欲しいと頼まれた旅行会社営業マンの主人公・長瀬。行き先はベトナムのサイゴン。

    4年前に新拠点の下見にベトナムへ出かけた慎一郎の父親が失踪していた。サイ...続きを読む
  • 月は怒らない
    微妙に揺れるストーリー、人生きていれば何らかの陰があろう。 私の幼年期ではあまり感性が無かった様なので理解が出来ないが、ある出来事での糧は出来ると思う。  しかし、この三人の職は、ストーリーに展開に味が出ていると思う。主人公の女性のイメージはいままであまり見かけないなぁ(笑)
    出逢っても環境が違うか...続きを読む
  • ヒート アイランド
    ヤクザを相手に、チームの仲間が冒した失敗を綿密な計画と度胸で切り抜ける19歳のアキのカリスマ性が光る。終盤のシーンは息付く暇もない緊張感で一気に読んでしまい、柿沢と桃井もかっこよく敵ながら生き残ってほしいと思ってしまう。終わり方もよく続編も気になった。
  • 午前三時のルースター
    ややご都合主義な感もあるが、デビュー作でこのクオリティは凄い。

    ベトナムの様子がリアルに描かれてると思う。行ったことないが。

    ブルーバード510の描写は冗長。

    オチは予想できたが、ちょっとアッサリしすぎかも。
    「もうちょっと、こう、そのぉ、何かあるだろ」と。

    勝手に

    西島秀俊
    神木隆之介
    ...続きを読む
  • 午前三時のルースター
    垣根先生の文章はとても読みやすく、スッと中に入ってくる。現地の空気感や匂いまで伝わってきそうな描写が素晴らしい。

    「ワイルドソウル」でハマった作者のデビュー作ということで読んだが、既に作者の世界観が出来上がっているように感じた。
    まるで自分も現地にいるようなわくわく感。途中で仲間になってくる現地人...続きを読む
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-
    「君たちに明日はない」シリーズ第3弾

    リストラ請負人のお話
    今回は希望の持てる「辞め方」が多く
    読んでいてしんどさがなかった。

    特に3つめの車のメカニックの話はいいなぁ
    こんなに世の中甘いかどうかは別として(笑)