垣根涼介のレビュー一覧

  • 信長の原理 上

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    2013年に「光秀の定理」という作品が出ていて、光秀をよりわかるためには信長もよりわかるべきとのことで書かれた作品のようです。私は先にこちらを読んでしまいました。後々、「光秀の定理」を読んだとしたらこれが吉と出るか凶と出るかは不明です。本作、とんでもな面白さです。史実にかなり忠実に描かれているものと思いますが、セリフや心理描写は厳密にいえばフィクションなのだと思いますが、それにしてもこの面白さは凄い。戦国時代そのものを理解することでより誰もが知っている史実が変わってみえてきます。やはり時代をわかるということが非常に大事なんだと改めて思い知らされました。何度も言いますが、これ凄い作品です。

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    2021年02月07日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    あっという間に読んでしまった。

    応仁の乱直前の不安定な情勢。

    この史料が少ない時代を、生々と描く。

    下巻も期待したい。

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    2021年02月06日
  • ワイルド・ソウル(下)

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    痛快。良かった。
    移民系のお話は初めて。
    ゆえに、今までに考えたこともなかった世界を知れた気がして、よかった。
    ケイのような男性に出会いたい、貴子のような女性になりたいと、思った今日この頃。
    薄い感想しか書き並べられない時点でまだまだである。

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    2021年01月28日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    (読んだのは文庫版ではないけど検索で出てこなかったので)

    戦国時代に突入する直前の室町幕府末期ごろの話。
    なかなか物語で描かれない時代だが、その時代の殺伐とした雰囲気をありありと思い描けるように表現する筆致はさすが。
    幕府が弱体化し各地の大名同士で領土争いが起き、重税に苦しむ農民がたびたび一揆を起こし、混沌としていた時代。
    武士の末裔才蔵が、骨皮道賢に命を拾われ蓮田兵衛に見込まれて、苛烈な修行を経て兵法者として身を立て時代を生き抜く。
    目の前に提示された選択肢しか生きる術のないこの時代ならではの厳しさ、それを受け入れる潔さが気持ち良い。

    昔から垣根涼介好きだけど、時代小説もこの人の手にかか

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    2021年01月12日
  • ボーダー ヒート アイランドIV

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    ヒートアイランドシリーズ。いつも通り満足のできばえ。
    登場人物は同窓会のような印象。
    今後も楽しみなのだが続編は出るのかなぁ。

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    2021年01月11日
  • ワイルド・ソウル(下)

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    すばらしい作品だった。

    国家を相手取り主人公たちの復讐劇が成功して大団円を迎えるということはないだろうなと。

    それでも、この上ない終着点に辿り着けたと思う。

    意外だったのが、ボスは松尾の活動を了承しているものだと思っていた。

    いつも能天気なケイ、終始怒っている貴子、この2人はイマイチ好きになれなかった。
    特に貴子は喜怒哀楽が極端で、どーにもこーにも・・・

    ハードな世界の物語だったが、エピローグは笑えた。
    声を出して笑えた。

    作者の趣味なのか、今回も車の描写が濃密。悪く言えばくどい。
    車に興味のない人にはどうでもいい行が多すぎる。

    ・・・だめだ、箇条書きにしかできないくらい、興奮し

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    2021年01月04日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    多くの現代日本人が知らないであろうブラジル移民の歴史。
    その大きな史実を土台に描かれるフィクション。

    序盤の100ページだけで1つの作品として成立するであろう濃密かつ重厚なテーマ。

    下巻でいよいよ復讐劇が幕を開けるのだが、
    おそらく彼らが望む結末には至らないのではなかろうか。

    悲しい結末でないことを願いつつ下巻へ。

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    2021年01月04日
  • 人生教習所(上)

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    努力したからと言って、必ず成功するとは限らない。しかし、成功した者は、すべからく努力している。

    手段を目的とするな。

    世界がどう見えるかは、自分次第。

    自分が考えて辿り着いた自論を文字化してくれている本。

    次は、なにが出てくるか楽しみ。

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    2020年10月01日
  • 信長の原理 上

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    面白くてぐいぐい読める。

    ちゃんと道三が父子二代であることなど
    最新の説を踏まえてあるだけでなく、
    信長は、きっとこう考えたであろうという
    仮説をうちたてていて、面白い。
    後半が楽しみ

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    2020年09月29日
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-

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    第5弾もサクサク読めました。相手を思っての行動は、全てが伝わることありませんが、それでも少数の人間には伝わって、だから発信者も救われる部分がある、というキレイな内容でした。

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    2020年08月30日
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-

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    第4弾もサクサク読めました。少しずつ話の毛色が変わってきたようですが、相変わらずの人間の内面は面白い。

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    2020年08月30日
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-

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    第三弾も、サクサク読めました。ストーリー自体は有り得ない(?)設定ですが、悩む人間模様の描写がとても面白い。

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    2020年08月30日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    第一弾が面白かったので、第二弾も読んだ。やはり面白い。実際自分に置き換えて考えると、面白いだけでは済まないけど。
    SSEというアンケートは、やってみたら自分はどのように書かれるだろう、誰に対してどんな評価をするだろう、と考えた。

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    2020年08月16日
  • 張り込み姫-君たちに明日はない3-

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    ネタバレ

    4.5
    シリーズ第3弾。真介は1の33歳から35歳に。相変わらず各業界の状況もわかり中々面白い。英会話業界、旅行業界、自動車整備士業界、雑誌記者の話。特に、車好きの個人的な顧客を持つ自動車整備士宅間の話は特に面白い。マツダの自動車を愛し真摯に向き合う姿勢は胸を打つ。それを慕って自動車好きが宅間を指名する。仕事の合理化でそういった仕事を受けられなくなりこのまま仕事が嫌いになるよりはと辞める決心した宅間に、真介の友人でもある山下を始めとする宅間ファンが集まり開業試算も含めて助けにくる。人に愛され、求められる仕事。そして、みんなの力。とても素敵で泣ける。

    英会話業界はそんなに明るい感じもないらしい

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    2020年08月12日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    ネタバレ


    君たちに明日はない第2弾。連続短編の形式は変わらないが、前回の続きとして時間が流れており続編として楽しめる。色んな企業での場面が垣間見えて面白い。今回も、職場測定アンケートSSEが活躍。8歳年上の陽子との関係も随所に。特に、題名になっている消費者金融の話は何度読んでも泣ける5の由来。男勝りの池口と優しい宏明。池口の暗い過去、猛アタックと美佐子の決意、親の説得とタンカ。「一生ヒロを食べさせていく覚悟と自信と証拠がある」言い訳せずストレート、時折素直な池口に感動させられる。陽子の話の「人にやさしく」の引用も〇。

    百貨店の斜陽の外商部でトップの女性の話、女性コンプレックスから生保レディのまとめ

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    2020年08月08日
  • 迷子の王様-君たちに明日はない5-

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    ついに完結してしまったシリーズ小説。読み終わってしまうのが惜しいとここまで思うのは稀でした。終わり方も、絶妙の一言。決まった結論を求めない、このシリーズらしい。
    「あなたにとって、仕事とは何ですか?」と問いかけ続けるこのシリーズ。将来に悩みや不安のある全ての人々に猛烈に勧めます。
    「その時点その時点でのチョイスを、死ぬまで繰り返していくしかない」「変わらないものがあるとしたら、結局はその本人自身の気持ちだけ」「お金は必要だけど、でもやっぱりお金のためだけじゃ、チト辛い」……死ぬまで楽しく働き続ける生き方、これからも探し続けて行きたいものです。

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    2020年06月28日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    戦後日本政府の募集でブラジルに渡った日本人たち。彼らはすでに田畑や家がありお金を稼ぐことができると信じ、未知の地へ発った。しかし入植地は密林で、移民らは病気で次々と命を落とした。

    現実にその様なことが起こっていたと考えると、なんとも無念である。
    国を信じたのに、国に裏切られる。

    それから生き残りの同志たちの、日本政府への復讐劇が始まる。下巻での復讐劇の内容が楽しみ。

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    2020年06月06日
  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-

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    早くもシリーズ4作目。読み進めていく上での安定感が半端ない。残り1作で完結してしまうのが惜しい、長編でこの感覚は久しぶり。
    話が進むたびに、「人生人それぞれ」「価値観人それぞれ」というメッセージ性が強くなっているように感じる。そしてそれらが、おそらくは誰もが直結する「働く」ということ。自分にとっての働くとは何か、楽しいと感じるのであればどういうことに対してか。何かのタイミングでそれを掴むことができれば、おのずとその後の生き方は変わってくるのだろうし、そのタイミングでってやっぱり仕事を変えるタイミングなのだろう。自分は一度そのタイミングを少し実感できたので、あと一歩という感じかな。
    いずれにせよ

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    2020年05月07日
  • ワイルド・ソウル(下)

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    幼い頃、「何で南米の人なのに日本人みたいな名前なんだろう。。。」と疑問に思い、答えを知らぬまま時が過ぎましたが、この作品を読んで答えがわかりました。歴史は「授業で教えてもらう知識」という認識でしたが、教科書を作る日本政府にとって都合の悪い歴史は授業内容から取り除かれている情報も多い。知る為には自分で疑問を持って調べなければならないことを再認識しました。
    まるで官僚による組織犯罪。省庁・政府・国会周りはグレーな印象を抱かせる問題提起が多いです。火のない所に煙は立たないと思うので、一般市民は日々国に対して興味を持ち続けなければならないと思いました。
    また大きな組織にいると、他責の念から無意識に他人

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    2020年05月04日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    ネタバレ

    幼い頃、「何で南米の人なのに日本人みたいな名前なんだろう。。。」と疑問に思い、答えを知らぬまま時が過ぎましたが、この作品を読んで答えがわかりました。歴史は「授業で教えてもらう知識」という認識でしたが、教科書を作る日本政府にとって都合の悪い歴史は授業内容から取り除かれている情報も多い。知る為には自分で疑問を持って調べなければならないことを再認識しました。

    まるで官僚による組織犯罪。省庁・政府・国会周りはグレーな印象を抱かせる問題提起が多いです。火のない所に煙は立たないと思うので、一般市民は日々国に対して興味を持ち続けなければならないと思いました。

    また大きな組織にいると、他責の念から無意識に

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    2020年05月04日