垣根涼介のレビュー一覧
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君たちに明日はないシリーズ第三弾。
今回は、英会話学校、旅行会社、自動車ディーラー、出版社の写真週刊誌部門の4本立て。
相変わらず、迫真の退職勧告面接も面白い(不謹慎)んですが、今回は自動車ディーラーの話(みんなの力)が最高でした。
一流の腕を持つが、一方で会社の意向に沿わないところもあり出世が遅れている自動車整備士が主人公の話。延々と興味ないクルマの話が続いて、正直このシリーズもこれでもういいかな・・と思ったところで、終盤オチが見えてきた最後の方、それでも泣かされるという展開に自分でも驚きました。ひとことで言えば情なんでしょうけど、読者の心を揺さぶる筆致に感動しました。
やっぱり続編読みたい -
Posted by ブクログ
リストラ面接代行会社に勤務する主人公と、以前その主人公に面接を受けた年上の女性を中心に、百貨店、保険会社、消費者金融、地方のホテルといった企業のリストラ面接の模様と、その面接された人たちの生き方の話の中編集。
シリーズ2巻目ということで、設定も頭に入っているし、すらすら読めました。そして面白いです。やっぱり自分が早期退職勧告されたらどうするかな、いくら積まれたら心が揺らぐかなと想像してしまいます。
消費者金融の話はエグみが強く、いくら給料が高くても、絶対こんなところで働きたくないわって思います。まあでも、借りる人がいる限り、成り立つ商売なのでしょうね。。
最後、リストラと違うちょっと面白い展開 -
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ネタバレ
ブラジルに半ば騙される形で移民して地獄を見た日本人が日本政府に四半世紀ほど経ってから復讐をするというストーリー。フィクションといえども戦前のブラジル移民の事情など事実を元にして書かれていたので勉強になった。そんなひどい移民政策が昔日本で行われてたとは。気になってネットで調べたらドミニカへの移民がまさにこの小説で描かれている地獄に近いんだとわかった。臨場感のある文章が素晴らしい。特に下巻の方で松尾がマリオを助手席に乗せたままFDで狂ったように速度を上げていくシーンは息を呑んだ。小説とは思えないような緊迫感があった。あと語彙力もだいぶ上がった。難しい言葉も多く使われてて勉強になった。しかし、こん -
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2013年に「光秀の定理」という作品が出ていて、光秀をよりわかるためには信長もよりわかるべきとのことで書かれた作品のようです。私は先にこちらを読んでしまいました。後々、「光秀の定理」を読んだとしたらこれが吉と出るか凶と出るかは不明です。本作、とんでもな面白さです。史実にかなり忠実に描かれているものと思いますが、セリフや心理描写は厳密にいえばフィクションなのだと思いますが、それにしてもこの面白さは凄い。戦国時代そのものを理解することでより誰もが知っている史実が変わってみえてきます。やはり時代をわかるということが非常に大事なんだと改めて思い知らされました。何度も言いますが、これ凄い作品です。
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(読んだのは文庫版ではないけど検索で出てこなかったので)
戦国時代に突入する直前の室町幕府末期ごろの話。
なかなか物語で描かれない時代だが、その時代の殺伐とした雰囲気をありありと思い描けるように表現する筆致はさすが。
幕府が弱体化し各地の大名同士で領土争いが起き、重税に苦しむ農民がたびたび一揆を起こし、混沌としていた時代。
武士の末裔才蔵が、骨皮道賢に命を拾われ蓮田兵衛に見込まれて、苛烈な修行を経て兵法者として身を立て時代を生き抜く。
目の前に提示された選択肢しか生きる術のないこの時代ならではの厳しさ、それを受け入れる潔さが気持ち良い。
昔から垣根涼介好きだけど、時代小説もこの人の手にかか -
Posted by ブクログ
すばらしい作品だった。
国家を相手取り主人公たちの復讐劇が成功して大団円を迎えるということはないだろうなと。
それでも、この上ない終着点に辿り着けたと思う。
意外だったのが、ボスは松尾の活動を了承しているものだと思っていた。
いつも能天気なケイ、終始怒っている貴子、この2人はイマイチ好きになれなかった。
特に貴子は喜怒哀楽が極端で、どーにもこーにも・・・
ハードな世界の物語だったが、エピローグは笑えた。
声を出して笑えた。
作者の趣味なのか、今回も車の描写が濃密。悪く言えばくどい。
車に興味のない人にはどうでもいい行が多すぎる。
・・・だめだ、箇条書きにしかできないくらい、興奮し