垣根涼介のレビュー一覧

  • ワイルド・ソウル(下)

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    不穏な雰囲気を残して上巻が終わってしまったので、続きが気になり過ぎてほぼ一気読み。
    変わらずの展開の速さですいすいと結末まで。

    思い悩んでいるかに見えて潔い。
    彼らの潔さにスカッとし、それが手際の良さやこの緻密な計画にも繋がったんだろうな。

    山本さんは心苦しい部分もあるけど、松尾のスカッとさは好きだ。
    最後の最後までケイの心情が出てこなかったことが、なんだか彼の異質さを表しているような気もした。

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    2023年04月18日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

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    無頼。
    手元の辞書を引いてみると(一回やってみたかったやつ)
    1 正業に就かず、無法な行いをすること。また、そのさまや、そのような人。
    2 頼みにするところのないこと。
    とある。

    思うに「無法」とは世のルールではなく自らの流儀に従うことなのだろう。
    世が乱れている時代は、法の正しさを担保する政権の権威が弱まり、役人や寺社は腐敗する。そういう時代には自分以外に恃む物のない無頼の徒が多く出るのではないか。
    道賢、兵衛、芳王子、唐崎の古老らを見るにそう思う。
    才蔵を育てることになったのも、自分が受けた物を次に繋ぐという仁義なのかなと。

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    2023年04月09日
  • ワイルド・ソウル(下)

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    想像を超える展開が続いてドキドキハラハラ。
    過去や復讐に取り憑かれていた登場人物たちは自己欺瞞という呪いから解き放たれて自由になる。
    結局、その呪いをかけていたのは過去や他者ではなく自分自身だったと気付いた。
    政府、外務省、警察に勝ったのではなく、自分に打ち勝ったんだと思った。
    自分の生き方の舵は自分でとる、西加奈子さんの『サラバ!』を読んだときと同じことを考えた。

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    2023年01月08日
  • 信長の原理 上

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    262の原理パレートの法則を自軍と蟻の動きにより気付き理解する信長
    戦のシーンはほぼ無く、信長の一人称と思考で自身や家臣たちを考察していく進め方がとにかく面白い
    彼らの複雑な内面を分かりやすく読ませてくれる

    とても分かりやすく信長の考え方や性格、それによる対処を描写していて楽しい

    蟻の群れを軍に見立てて思考する信長、そして絶望と対策
    一般人にもわかりやすく信長の魅力を伝えている作品だと思う

    結末がわかっているからこそ、そこまでを作者がどう導くのかが楽しみで仕方ないです

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    2022年12月25日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    タイトル通り、大きな裏切りや悲しみにあいながらも己の魂の火をたぎらせ続け、苦境に立ち向かっていく姿は読んでいて熱くなる。
    人間1人というのはとてつもなくちっぽけな存在だけど、だからこそ大きなものに立ち向かってやるという意志の強さがかっこいい。

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    2022年12月17日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

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    借金取りの王子の話には流石にうるっと来た。
    この本にはそれぞれのストーリーがあって、その世界観に思わず入ってしまう本で意外とお気に入りです。

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    2022年11月29日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    アツすぎる。
    壮大な映画を一本分観るくらいの面白さがあって、非常に濃厚なテーマとストーリーがある。
    著者が書く、登場人物一人一人の心の声やその背景などの表現が好きで読んでいて心を奪われる。
    電車の中はもちろん、家に帰っても、気付けばトイレの中にまで持ち込んで隙間時間を見つけては読み進めていた作品。

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    2022年11月27日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    日本史でも、ほとんど日本人の南米移民に関する話題に触れられてこなかった記憶があるが、
    それも政府が関わった負の歴史として未だに隠蔽されていることも沢山あるのではないかとおもった。
    ワイルド・ソウルはフィクションだけれど、
    少なからず似たような経験をされてきた方達が存在すると思うと、自分達の歴史としてもっと深く知っていくべきだと思った。

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    2022年10月30日
  • サウダージ ヒート アイランドIII

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    主人公の耕一が日系ブラジル人ということで、
    自分の今身近にある話題であることからも
    すぐに物語に引き込まれていった。
    コロンビアputaのDDのわがままぶりも、
    南米ではありそうだと思ったし、
    感情豊かで、耕一への想いが溢れているところは
    羨ましいとも思った。
    対照的に、アキとその彼女の和子は少し自分に重なるところがあった。彼が違う世界の人間だと言うことに切なさを感じながらも一緒にいたのだろうなぁ、とおもったし、最終的に海外に仕事で行ってしまうことは自分の中での落とし所だったのだと思う。最終的にはあの2人は一緒になれない、というかなっても和子は幸せにはなれないと思った。
    切ない。
    耕一の最期は

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    2022年10月23日
  • サイドストーリーズ

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    しゃれた構成のアンソロジー

    煙草をテーマに有名作家の有名小説の番外編ばかりを集めたという大変にしゃれた構成のアンソロジー。
    もとの小説を読んでいれば読み返したくなるし、読んでいなければ読みたくなるという、出版社 作家の術中にはまってしまうたちの悪い本。
    番外編ではあるが元の本の色合い香りを程よく保った佳作が多い。

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    2022年10月03日
  • ワイルド・ソウル(下)

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    上巻後半からのスピード感と熱量のまま、一気に駆け抜ける展開。
    緊迫する場面が続いているはずなのに、ブラジル的な陽気さというか能天気さがずっとあって、完璧で周到なはずの作戦がフラフラ蛇行している感じがおもしろい。
    ラストについても、日本で生まれ育った者ではないな、と思わせる納得のものでした。

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    2022年09月19日
  • ワイルド・ソウル(上)

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    戦後、日本政府の募集でブラジルに渡った約4万人の人たちは入植先で極めて過酷な運命に遭った。
    上巻の前半では、未開拓の入植先がいかに過酷な環境だったが記される。道路、電気、水道のインフラはなく、土地は酸性で痩せていて、開墾した側から洪水で流される。マラリアなどの伝染病が襲いかかる。
    中盤から後半ではそんな過酷な環境をなんとか生き抜いた者たちのある企みが記される。
    下巻で何が起こるのか。なんとなく想像はつくがハラハラが止まらない。

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    2022年09月19日
  • 室町無頼(下)(新潮文庫)

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    才蔵の強さが際立った下巻。読みやすくて歴史小説の入門にもってこい。才蔵が亀仙人前後の悟空ばりの成長を遂げ、男の子としてはワクワク。兵衛と道賢はトラとライオンのようにカッコ良いけど、下巻は才蔵を楽しむためのもの!

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    2022年06月16日
  • 信長の原理 下

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    初歴史小説でした、面白かったです。信長と家臣たちとの関係、それぞれの気持ちが絡み合い、天下統一に向かっていく。信長だけでなく裏切る家臣や成り上がる武将の駆け引きが面白くて引きこまられました。スピード感もありあっという間。

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    2022年06月04日
  • 信長の原理 下

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    面白いです
    純粋な歴史小説としても読み応えがあり
    信長やその家臣たちの心の動きが鮮明である

    なにより光秀が謀反を起こすに至った経緯をロジカルに表現している
    なるほど
    そういうことなら、あり得る
    と思える

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    2022年03月23日
  • 涅槃 下

    購入済み

    渾身の一作

    歴史上悪役とされる人物は数多い。宇喜多直家もその一人。彼に興味を持ち、関係する城跡をめぐったりして情報を手に入れようとしても人物像を明確にできていなかった。情報量が少なすぎる。
     本書で彼の人間形成、業績の過程をここまで綿密に書き上げられたことに敬意を表するとともに、描き出された直家の人生に感動した。最後のページで彼の継室に語らせる言葉は重く、ゆえに歴史への興味は尽きない。

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    2022年03月11日
  • 涅槃 下

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    少し読み進めただけで、これは間違いない!と思わされた。他の方の評価はいまいちなようですが、私にとっては過去に読んだ歴史小説の中でもトップクラスの面白さだった。宇喜多直家、こんなに面白い武将がいたなんて。

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    2022年03月10日
  • 涅槃 上

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    少し読み進めただけで、これは間違いない!と思わされた。他の方の評価はいまいちなようですが、私にとっては過去に読んだ歴史小説の中でもトップクラスの面白さだった。宇喜多直家、こんなに面白い武将がいたなんて。

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    2022年03月10日
  • 涅槃 上

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    初期作品から、歴史小説転向後も読んでます。
    読みやすいタッチでスラスラ進みます。
    今回は結構なボリュームで濡れ場があり驚き…。

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    2022年02月20日
  • 涅槃 上

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    完全に歴史小説の名手になったように思う。上巻だけで既にお腹いっぱい楽しませてもらっている。前半から中盤までは直家の人となりが醸成していく様を丁寧に筆致していて、後半は当主としての振る舞いを鮮やかに描写している。幼少期からの苦労した経験が活かされ、更に善定や紗代などの一角の人物との出会いを通して名君になっていったのがよくわかる。色事に多くのページを割いていたが、単純に事象を書いているわけではない。蒙古タンメン中本の辛さの向こう側が見えるのと同じような感覚を味わえて驚いた。情報と経済を極めて重視しており、そして事前の準備と最悪の状況も想定して行動している点、そして言葉に嘘がないという点は非常に魅力

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    2022年02月20日