垣根涼介のレビュー一覧

  • 信長の原理 下

    Posted by ブクログ

    前巻に引き続き一気読みしました。
    とても面白かったです。この話はフィクションですが、本当に信長が二八の法則を突き詰め過ぎて本能寺の変が起きたんじゃないかと思えるのは作者さんの能力の賜物でしょうか。
    光秀の定理と本作の光秀は同キャラなのか前編では?でしたが別物ですね。
    またこの手の本を出してくれたら必ず読みます!

    0
    2023年11月06日
  • 光秀の定理

    Posted by ブクログ

    信長の原理も気になっていましたが、
    上下巻ということもあり、
    まずは先に発刊されていたこちらをと手に取りました。

    結果…とても面白かったです。
    なんですか、これは…!

    読み進めていく中で、
    「最後の最後まで面白いじゃないか…!嬉泣」
    という一言が思わず。苦笑

    最初は、愚息と新九郎がメインで、
    光秀はいつ登場して活躍するんだろうかと思っていたら。

    光秀の人柄、周囲の人物、時代背景、
    途中から光秀がどんどん走り始めます。
    だけど、やはり愚息と新九郎が魅力的で。
    その二人と光秀の友情というか、縁というか。

    最後の最後まで全部が楽しかったです。
    信長目線の「信長の原理」も読まなくてはです。

    0
    2023年10月29日
  • クレイジーヘヴン

    Posted by ブクログ

    たまたま手に取った一冊。

    読み終わったときの自分の心境としては、「人生どうにでもなるな」という感じです。

    なぜそう思ったのかも分かりませんが。

    0
    2023年10月16日
  • 極楽征夷大将軍

    Posted by ブクログ

     鎌倉幕府倒幕と室町幕府創設の立役者となった足利尊氏の生き様を描く歴史大作。

     物語は尊氏の少年時代から病死までの一代記で、弟の直義と執事の高師直の視点で交互に描かれる。
     第169回直木賞受賞作品。
              ◇
     北条宗家の有力御家人である足利家。だがその庶子に過ぎない又太郎と次三郎は、家中で誰にも期待されないし、自らも多くを望まないという日々を送っていた。
     足利家の執事を務める高家の次期当主である師直も、又太郎たち兄弟が日の目を見ることはないように思っていた。
     実際、次三郎から見ても兄の又太郎は学問や武芸に励むでもなく日がな波打ち際で遊ぶことを好み、野心どころか前途を悲観

    0
    2023年12月26日
  • 光秀の定理

    ネタバレ 購入済み

    歴史小説ではなく現代小説。

    2023年10月読了。

    「歴史小説」に於いて、これ程有名で王道のテーマであるのに、現代の日本人に“今、此処に在る私達が考えるべき問題”として直接突き付ける「現代小説」として書き切った、著者の筆力と発想の奇抜さ、そして論理構成の巧みさに、心からの拍手を送りたい。

    小説内の人物は(架空であるにせよ)、意図的に「現代の言葉」で語っている。それは「ある一時代の歴史」ではなく「普遍的な真理」について、有る者を糾弾し、また別の者を弁護しているからだ。そしてそれらは、決して小説内ではなく、恐ろしい程の精度で読者、即ち”読んでいる私達“へと向けられているからなのだ。

    未読の方には、篠田節子氏の簡潔にして

    #深い #タメになる #ドキドキハラハラ

    0
    2023年10月02日
  • ワイルド・ソウル(下)

    Posted by ブクログ

    南米人の野放図で野心にまみれた生き方に刺激を受けた。貧しい環境で育ったからこそ培われたものであると思うので日本人が真似するのは中々難しいが、この本を読むとそのようなメンタルで生きようと思える。

    0
    2023年09月26日
  • ワイルド・ソウル(上)

    Posted by ブクログ

    劣悪な環境でも毅然とした態度で生き延びようとする登場人物に尊敬の念を抱いた。今生きている環境は当たり前じゃないと親に散々言われてきたが、この本を読んでそれを痛感した。
    外務省の人でなしな仕打ちに対して反逆を目論む主人公たちを自然と応援している自分がいた。下巻も楽しみだ。

    0
    2023年09月23日
  • 午前三時のルースター

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    骨太な主人公がかっこよくて、疾走感もあり、一気に引き込まれる作品。ベトナムやタイなどの、ちょっと雑然とした町に旅したくなる。ストーリーをすっかり忘れたころに、繰り返し再読したい。

    0
    2023年09月19日
  • 信長の原理 上

    Posted by ブクログ

    織田信長は早くから働き蟻の定理に気が付いていた。だったら全てを働き蟻にすれば良いと考えるが上手くいかない。今川義元を討った桶狭間の戦いでは皆が決死の覚悟で働き蟻になる事で勝利出来たと考える。さらに思考を進めていく。
    信長の内面を検討して実験をしていたとするのが面白い。さらには秀吉がそれに気が付いていたと考え光秀は察する程度と差があったとしているのも、その後を考えるとよく出来ている。

    0
    2023年09月09日
  • 極楽征夷大将軍

    購入済み

    「涅槃」に続き読み応えたっぷり

    の歴史大作。

    登場人物が多彩でしかも刻々と局面が転換していく時代を、作者の切り口で克明に語る物語に圧倒された。これまでモヤモヤしていた場面も納得出来たところがか多く作者の洞察力にただただ敬服。直木賞受賞も納得。

    0
    2023年08月08日
  • 信長の原理 上

    Posted by ブクログ

    2:6:2のパレートの法則を信長の天才的な洞察力と組み合わせた、垣根涼介技ありの歴史小説。
    天才的な視点と洞察力による発想が常人には理解されない信長と、それらを理解できずに抱く焦燥感と恐怖に苛まれる家臣達とのズレの描写は、筆者は実際にそれらを見て書いたのではないかと思ってしまうほどリアルに感じられた。
    個人的には、有能であるが故に光秀や秀吉のような飛び抜けた才能がないことも自覚し、生き残るために勝馬に乗るしかないと腹をくくる丹羽長秀には去来するものがあった。
    先に発表されている「光秀の定理」を読んでからこちらを読まれるとさらに楽しめると思います。

    0
    2023年07月16日
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    とても読みやすくておもしろい。
    首を切っていく仕事をしている人の話で、いろんなエピソードの中で「仕事とは」というテーマを何度も考えさせられるものでもあった。
    どこかのエピソードで「知的背景(チテキハイケイ)」という言葉が出てくるが、なんとなく人間関係において言語化できていなかった価値観がここで言語化された。
    夫の好きなシリーズで、今回再読してみたら、夫の思考の原点がここだったんだな、と感じる点が多くて個人的にはそういった再発見もできた良書。

    0
    2023年06月04日
  • 光秀の定理

    Posted by ブクログ

    とても面白い
    途中からはあっという間に読んだ
    詰まるところ本能寺の変は謎であり
    信長が天下人であったなら
    と思いを馳せる

    0
    2023年05月03日
  • ワイルド・ソウル(上)

    Posted by ブクログ

    戦争も戦後の混乱も知らない世代だけど、凄く引き込まれる。ブラジル、コロンビア・・・と、グーグルマップで知らない土地を彷徨いながら、どっぷりストーリーにのめり込んでた。(^_^)v

    0
    2023年04月29日
  • ワイルド・ソウル(下)

    Posted by ブクログ

    不穏な雰囲気を残して上巻が終わってしまったので、続きが気になり過ぎてほぼ一気読み。
    変わらずの展開の速さですいすいと結末まで。

    思い悩んでいるかに見えて潔い。
    彼らの潔さにスカッとし、それが手際の良さやこの緻密な計画にも繋がったんだろうな。

    山本さんは心苦しい部分もあるけど、松尾のスカッとさは好きだ。
    最後の最後までケイの心情が出てこなかったことが、なんだか彼の異質さを表しているような気もした。

    0
    2023年04月18日
  • 室町無頼(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    無頼。
    手元の辞書を引いてみると(一回やってみたかったやつ)
    1 正業に就かず、無法な行いをすること。また、そのさまや、そのような人。
    2 頼みにするところのないこと。
    とある。

    思うに「無法」とは世のルールではなく自らの流儀に従うことなのだろう。
    世が乱れている時代は、法の正しさを担保する政権の権威が弱まり、役人や寺社は腐敗する。そういう時代には自分以外に恃む物のない無頼の徒が多く出るのではないか。
    道賢、兵衛、芳王子、唐崎の古老らを見るにそう思う。
    才蔵を育てることになったのも、自分が受けた物を次に繋ぐという仁義なのかなと。

    0
    2023年04月09日
  • ワイルド・ソウル(下)

    Posted by ブクログ

    想像を超える展開が続いてドキドキハラハラ。
    過去や復讐に取り憑かれていた登場人物たちは自己欺瞞という呪いから解き放たれて自由になる。
    結局、その呪いをかけていたのは過去や他者ではなく自分自身だったと気付いた。
    政府、外務省、警察に勝ったのではなく、自分に打ち勝ったんだと思った。
    自分の生き方の舵は自分でとる、西加奈子さんの『サラバ!』を読んだときと同じことを考えた。

    0
    2023年01月08日
  • 信長の原理 上

    Posted by ブクログ

    262の原理パレートの法則を自軍と蟻の動きにより気付き理解する信長
    戦のシーンはほぼ無く、信長の一人称と思考で自身や家臣たちを考察していく進め方がとにかく面白い
    彼らの複雑な内面を分かりやすく読ませてくれる

    とても分かりやすく信長の考え方や性格、それによる対処を描写していて楽しい

    蟻の群れを軍に見立てて思考する信長、そして絶望と対策
    一般人にもわかりやすく信長の魅力を伝えている作品だと思う

    結末がわかっているからこそ、そこまでを作者がどう導くのかが楽しみで仕方ないです

    0
    2022年12月25日
  • ワイルド・ソウル(上)

    Posted by ブクログ

    タイトル通り、大きな裏切りや悲しみにあいながらも己の魂の火をたぎらせ続け、苦境に立ち向かっていく姿は読んでいて熱くなる。
    人間1人というのはとてつもなくちっぽけな存在だけど、だからこそ大きなものに立ち向かってやるという意志の強さがかっこいい。

    0
    2022年12月17日
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-

    Posted by ブクログ

    借金取りの王子の話には流石にうるっと来た。
    この本にはそれぞれのストーリーがあって、その世界観に思わず入ってしまう本で意外とお気に入りです。

    0
    2022年11月29日