垣根涼介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
耕一 というオトコの 複雑な過去。
それが 闇を 生み出している。
ブラジル移民の子。
ブラジル人との間で生まれ、ブラジル人からは
日本人として いじめられる。
7歳の時に 日本に来るが、
それは,さらに陰湿な いじめだった。
結局 ブラジルも 日本も 自分の母国ではない。
そういうことを,理由にしたくはないが、
工場で働いている時に、いじめに遭い
殺してしまった。
そこで、自分は そのオトコに なりすますことで、
自分の人生を取り戻せるかと思えた。
とても美人で おばかな ブラジル人のDDが
恋人であるが、どうも 調子が狂う。
DDが、耕一が 好きなのだが どのように愛していいのか
よくわ -
Posted by ブクログ
前に読んだ「ワイルド・ソウル」を思いださせる日系ブラジル人が主人公。
だけど、移民の云々は背景の一部だけ。過去を捨て故郷を捨て、虚勢を張って日本で生きている。
環境や境遇はどうしようもない。自分で体験しなかったことは、考えも及ばないし身にもつかない。知らないのだから。DD以前に愛情をかけられなかった耕一。最後はあんな形のサウダージ。涙。
読んで一番に思ったのは、泥棒は馬鹿にはできない。準備も下調べも、日々の情報収集も。世間や政治に目を配り、表世界でも気を配りそつなく生きる。なんて、真面目なんだろ。これがチーマー上がり??これ、他に向けたら相当やり手になりそうなのにもったいないな・・・。
裏金 -
Posted by ブクログ
シリーズパートⅢ。
“Ⅲ”の方が“Ⅱ”よりも出版は先だったようで(笑)。
※時系列の関係
海堂尊などでも言えることだが……。
同一世界観の作品だとやはり時系列の順に読みたくなるところではあるけれど……、
出版順に読んだ方が、より深く味わえるのでは?と、気づいた一作。
さて、内容……。
“緩”と“急”、「楽」と「哀」、
『軽』と『重』……
の差が大きな物語。粗暴で残虐で、キレたら歯止めが効かず、正義も無い……そんな“サブメインキャラ”を、なぜか最後は感情移入できてしまうように丁寧に描き上げられているのがミソ。
このキャラに感情移入できないままだと、よく分からないおハナシに