高野秀行のレビュー一覧
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実は長年高野秀行さんの熱烈なファンで、妊娠中もトークショーに行き、その時にお腹にいた子はもう中、そうもう中学生である。
イラクといえば、テレビで観た戦地のイメージしかなかったが、何と大湿地帯があるという。
作者はその地で幻の舟「タラーデ」を作ってもらい、湿地帯を舟で旅する計画を立てる。
高野さんにいつも感心するのは、現地のことばをいち早く覚え、コミュニケーションをとり、現地の人が食べるものを食べてすぐに仲良くなる事。さらに、ただ楽しかった、だけではなく、その土地の伝統や風習、そこに住む人の人物像までを細かく描写していること。
溢れるほどある旅行記や探検記とは全く別物の次元の作品を描く。今回も、イラクという国の人々と暮らしが生き生きと描かれていた。 -
Posted by ブクログ
めくるめく語学の習得と現地の探検内容が書かれたもの。探検に行った目的とその成果が気になったら、より深掘りされた別書を読んでみてねってお勧めしてくれる流れがあって、初めて読んだ著作がこちらで正解だったように感じました。
マイナーな地元言語を話せると、現地の人はどんな反応をしてくるか。地域に違いもあって面白かった。
『どの言語社会も近代化や経済発展、情報革命などに伴い、不特定多数の人やよそ者と接する機会が増える。その時、自分に敵意がないことを相手に知らせたり、親しみをもってもらったりするために、TPOにあまり関係なく、誰にでも使える挨拶語や儀礼語を使うようになる。-第5章 世界で最も不思議な国の言語(中国・ワ州)-』
「こんにちは」も「ありがとう」も存在しない言語圏があり、挨拶一覧で世界の言語はまとめられないと気がついた。日本との違いも、各章お国柄の違いも読めて、世界の広さに圧倒されますΣ(・∀・;)
2025.1 -
世界の納豆をめぐる探検
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試し読み
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推しのノンフィクション作家•高野秀行さんの新刊。今回は絵本なので、納豆の作り方や起源に始まり、世界各国の納豆文化がイラストを交えて面白おかしく学べる。
辺境の地を冒険することで有名な作者。世界広しといえど、おそらくは高野さんしか書き得ないユニークな内容。納豆探しにアジアやアフリカへ。知的好奇心を実際の行動に繋げるところがこの方の凄いところ。ブルキナファソの「鯛の納豆焼きびたし」を食べてみたい。しかし、ブルキナファソに行く機会ないなー(笑)
我が家でもほぼ毎晩食べている納豆。決してご馳走ではないけれど、親しい人たちと一緒に食べる「家族のような存在」とは、言い得て妙だ。
スケラッコ氏の絵も作品世界にマッチしていて、子供だけでなく大人も興味をそそられる絵本だろう。
そうそう、高野さん。「イラク水滸伝」の「Bunkamuraドゥマゴ文学賞」受賞おめでとうございます!これを機にもっと世間に認知されて読まれていただきたい! -
世界の納豆をめぐる探検
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試し読み
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面白かった!
南米とかアフリカとかゲテモノ多いのかなと思ってたけど、ぶっちゃけ東アジアが一番やばかった。。それ食べ物として成立してる?みたいな。。胎盤とか。。東アジア編読んだ後だと、カエルジュースも普通の食事に思えてくるから不思議。
とはいえ、日本の感覚ではゲテモノって感じる食べ物も、それが食べられるようになった背景とか理由を推察してるのが面白く、ただただウェーてなってたことを反省する。現地の人たちにとっては大切な食糧源なんだよね。気持ち悪いとか言うのは失礼かも。
あとところどころ、絶対これ麻薬だよな?って物が出てくるのが気になったwww麻薬だよな?
ちなみにヘビとワニ(日本の鰐も)とクイは美味しそうだなと思ってる。とりあえず広島行ったらわに料理食べたい。 -
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単行本の出版から10年経っているので、状況が変わっていることもあるだろうが、とても面白かった。取材は大変だったようだが、読んでるこちらも、異国の人たちのコミュニティに入り込み、料理を食べてるような気分で楽しかった。どの人たちも異国である日本で生き生きとたくましく、大変なこともあるに違いないのに元気に生きておられ、見習わなきゃと思った。
文庫本のあとがきで高野さんが書いておられるように、外国人に対するヘイトは決してなくなるどころかひどくなる一方だ。日本人に自信や余裕がなくなって来たからだとおっしゃってる通りだと思う。
"これから日本が外国の人たちにとって、もっともっと住みやすい国になることを祈って止まない。なぜなら、そういう国は明るく気さくであるはずで、日本人にとっても住みやすいはずだからだ。" -
世界の納豆をめぐる探検
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試し読み
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納豆は好き?
わたしはまあまあ。
納豆オムレツや納豆巻きは好き!
キムチやアボカドを入れてご飯に乗っけて食べると美味しい。
納豆カレーはちょっと好みでなかった。
それをアレンジした納豆カレースープも、個人的には一回でいいかな…家族は好きみたい。
さて、そんないかにも日本!と思っていた納豆だが、アジアだけにとどまらず、アフリカにもあるなんて知ってた?!
アジアでは大豆を使う。
包むものはパパイヤやバナナ、イチジクの葉などで包んで発酵させるそうだ。
どこにでも納豆菌はいるそうで、それらの菌はみんな同じだっていうんだからびっくり。
驚くべきはアフリカの納豆。
パルキアという豆やバオバブの実から作る。
2億人ほどが食べているのだそう。
どんな味なんだろう?
食文化って、遠い遠い国同士でも似ていることがあるんだ!不思議。
子供向けの雑誌、「たくさんのふしぎ」はいまでも私を不思議!すごい!の世界へ連れていってくれる。
これからもよろしくおねがいします。 -
Posted by ブクログ
現地のことを本当に知るには現地の人が食べているモノを同じように食べてみることが一番、という筆者のコメントはかなり共感できる。結局、どこに行ったとか何をみたとか、パスポートのスタンプラリーをしているだけでその国のことをわかったような気になっているのに違和感を覚えることもある。自分の文化圏の価値観だと”ヤバそう”だけどそれを食べている現地の人の文化をリスペクトして自分もそこに入り込んでいってみる。それが異文化理解の基本でもあるし本質なのかなと思う。どちらかかが良い悪いとか優劣とかではなく、まず理解したり体験したりしたうえで歩み寄ってすり合わせていくことなのかなと。まぁエラそうなことを述べたけど、じゃあ自分が筆者と同じように現地で何でも食べれそうかと言われたらやっぱりできないだろうなぁとも思ってしまった。
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高野秀行(1966年~)氏は、東京都生まれ、早大第一文学部卒。大学在学中に『幻の怪獣・ムベンベを追え』(1989年)で作家デビュー。代表作は、『ビルマ・アヘン王国潜入記』(1998年)、『西南シルクロードは密林に消える』(2003年)、『謎の独立国家ソマリランド』(2013年/講談社ノンフィクション賞)。植村直己冒険賞受賞(2024年/探検家・山田高司と共同)。
角幡唯介(1976年~)氏は、北海道生まれ、早大政経学部卒。代表作は、『空白の五マイル』(2010年/開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞)、『アグルーカの行方』(2012年/講談社ノンフィクション賞)、『極夜行』(2018年/本屋大賞ノンフィクション賞、大佛次郎賞)。
本書は、ともに早大探検家出身(10歳差あるので大学時代に一緒に活動はしていない)の高野氏と角幡氏の対談で、2014年に出版、2016年に文庫化されたもの。上記の通り、2013年に講談社ノンフィクション賞を共同で受賞した後のタイミングに当たる。
私はノンフィクション物が好きで、高野氏の『アヘン王国』や『ソマリランド』、角幡氏の『空白の五マイル』や『アグルーカ』も読んでいる。一方で、対談本については、一人の作家の書き下ろしと比べて、焦点がボケたり、当たり障りのない内容となっていることが少なくなく、基本的には好まないのだが、この二人の対談がつまらないはずはないと思い、読んでみた。
目次(対談のテーマ)は、第1章:僕たちが探検家になるまで 第2章:早稲田大学探検部 第3章:作家として生きること 第4章:作品を語る 第5章:探検の現場 第6章:探検ノンフィクションとは何か で、まさに、探検をすることとそれを書くことについて、縦横無尽の議論が為されている。
私は、両氏の作品や、作品のあとがき等で書かれているポリシー的なものも認識しているので(角幡氏についてはエッセイや冒険論も読んだ)、大きな驚きはなかったのだが、同じ探検部出身で、同じ探検家(冒険家)+ノンフィクションライターと呼ばれるにもかかわらず、(誤解を恐れずにシンプルに言うと)感覚派の高野氏・理論派の角幡氏、人が好きな高野氏・自然が好きな角幡氏、動の高野氏・静の角幡氏。。。と、両氏は意外なほど対照的な印象が強く、その点は興味深かった。
また、二人が探検部の先輩後輩であることから、両氏の心理的距離が一般の対談よりも近く(年長の高野氏のさりげない気配りも感じる)、その点も本書を面白くしていると感じた。
両氏の作品を読む人ならもちろん、冒険+ノンフィクション好きなら十分に楽しめる一冊と思う。
(2024年7月了)